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2018-10-07

「物言えぬ野生動物たちの代弁を」10月13日14時~ 尼崎商工会議所 502号室にお集まりください

2018年10月5日、熊森本部は、兵庫県でクマたちが大量に捕殺されている地域を訪れました。

 

ここでは、集落や田畑から200メートルまでの裏山の中にかけられたシカ・イノシシ罠の8割が、今や、クマ捕獲罠を兼ねた共通捕獲罠になっているそうです。

クマ・シカ・イノシシ共通捕獲罠

 

去年から兵庫県では、クマの存在が精神被害にあたるとして(!)、山中でもクマを捕獲して良いことになりました。その結果、臆病者のクマがどんどん捕れるようになったということです。

 

集落と裏山

 

クマは犬よりずっと鼻がいいと言われていますから、罠の中の餌の匂いに吸い寄せられて、かなり遠くのクマまで罠に入ってしまうのではないかと、推察されます。このあたりのクマたちは根こそぎ罠にかかってしまうのではないでしょうか。

 

兵庫県には、元々、クマを獲る文化も、クマ肉を食べる文化もありません。この地域でも、地元猟師でクマを獲りたい人は皆無だそうです。それどころか、兵庫県が推進しているクマ狩猟に地元猟師が断固反対しています。クマを目撃しても地元の人達は、届け出たりしないそうです。

 

じゃあ、どうして山中にいるクマまで有害捕獲しているの?

 

今世紀になって台頭した野生鳥獣管理派の研究者たちが、県内のクマは918頭にまで爆発増加している、800頭を超えたら狩猟を再開すべし、15%の137頭までは殺処分してもいい、田畑や集落から200mの範囲であれば、山の中に掛けたシカ・イノシシ罠にかかったクマは殺処分すればいいと行政に進言したからです。(日本の行政職はふつう3年ごとに担当者が変わっていく仕組みになっているので、彼らに専門性を期待することは無理です。いきおい、権威のある大学の先生たちの出した結論に従うことになります。)

 

このあたりの山を見てみましょう。さすが、自然林です。いいですね。

自然林

 

山の中を望遠レンズでのぞいてみました。

自然林の中

 

何と、下層植生がありません!10年ぐらい前からシカが移動してきて下層植生が消えたということです。

 

生息地が大荒廃して、餌が激減しているのに、クマが爆発増加などするのでしょうか?

 

自然界は、本来、神のみぞ知るの世界で、数量化することなど不可能です。

しかし、数量化すると、科学的で真実性があるように見えてくるから不思議です。要注意、要注意。

918頭、800頭、15%、137頭、200m、みんな、まちがった数字かもしれません。

 

ある猟師が言いました。

1992年のクマ数が60頭で、2018年のクマ数が15倍の918頭?!そんなん、ありえないよ。

クマ数が2倍になっただけで、山に入った猟師は気づくで。

それとも、今の918頭が正しいんやったら、1992年も918頭やったんやろ。

 

ノーベル賞受賞の本庶佑京都大学特別教授が新聞紙上で、

「多くの科学者が重視するネイチャーやサイエンスという科学雑誌の論文でも、9割は嘘で、10年後に残っているのは1割だ」

と、言われていました。

 

兵庫県行政は、野生鳥獣管理派研究者たちの高い学歴や博士号などの肩書に惑わされていませんか。

完全に彼らの残虐非道な野生鳥獣管理(=殺害)思想に飲み込まれてしまっているように見えます。

 

しかし、長年山を歩き続けた徹底した現場主義者の私たちは、そう簡単には惑わされません。

私たちはこれまで、地元をはじめ、どんな人々の話も、もちろん管理派研究者たちの話も逃げずにしっかり聞いてきました。(管理派研究者たちは私たち自然保護団体をバカにしているのか、私たちの話を聞こうともしませんが)

 

兵庫県の野生鳥獣管理は、人間の都合しか考えていない低レベルの野生鳥獣対策であるように思えます。

今や銃やハイテク罠の前で、野生鳥獣は完全弱者です。彼らへの愛や彼らの命の尊厳が、完全に忘れ去られていると感じます。

 

誰が、今の非人道的な対応をただすのか。

物言えぬ野生動物達にも心を寄せることのできる一般国民しかありません。

 

10月13日の尼崎集会には、一人でも多くのみなさんにお集まりいただきたいです。

狩猟や有害駆除の現状を知って、どうあるべきか共に考えませんか。

近隣府県からの参加も歓迎です。

 

 

 

 

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