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2021-12-25
熊本県菊池市 令和4年1月より、太陽光発電設備の設置は市長の許可制とする条例を施行
- 2021-12-25 (土)
- くまもりNEWS
菊池市議会は定例会最終日の9月24日、太陽光発電設備の設置を市長の許可制とする条例案を全会一致で可決しました。太陽光発電設備の設置でルールを定めた条例は熊本県内で初めてです。
太陽光施設「撤去を」菊池市、住民が抗議看板設置
熊本日日新聞 | 2021年04月03日
【江頭 実 菊池市長】
「未然に防ぐのがこの条例の一番の目的です」
菊池市は、太陽光発電設備の不適切な設置で、防災や環境、景観に悪影響を及ぼすのを防ぐため、2年前から検討を進めてきました。
この間、市内では民間の太陽光発電施設の斜面の土砂が大雨で崩れるなどの事例も発生。
このために、これまでは事業者からの届け出のみで太陽光発電施設の設置が可能でしたが、9月定例市議会に「設置を市長の許可制とする」条例案を提案していました。条例案は、発電出力50キロワット以上、または、事業区域が1000平方メートル以上の設備などが対象。
事業者や管理者に住民説明会の実施のほか、事業計画について市との事前協議などを求めていて、災害防止や景観、環境保全などの基準を満たせば、市長が事業を許可します。市長が許可しないと着工できない仕組みです。
菊池市太陽光発電設備の適正な設置及び維持管理等に関する条例 令和4年1月から施行
(土地所有者等の責務)
(2) 第8条 土地所有者等は、第2条に規定する基本理念を達成するため、環境の保全等を損なうおそれのある事業を行う事業者に対して、当該土地を使用させることのないよう努めなければならない。
(監督処分)
市長は、第15 条第1項若しくは第16 条第1項前段の許可に付した条件に違反し、又はこれらの許可の内容に適合していない設置事業について、事業者(設置工事の下請人を含む。)又は現場管理者に対して、当該設置工事の施工の停止を命じ、又は相当の期限を定めて、環境の保全等のために必要な措置を講ずることを命ずることができる。
熊森から
菊池市は、地権者に対して、環境の保全等を損なうおそれのある事業者に当該土地を使用させない責務を課しています。目先のお金欲しさに悪徳業者に土地を売ってしまう人もいますが、自分たちの生存環境を守っていくためには、確かに市民にも責務が必要だと思いました。
「困ったメガソーラー」というサイトには、このように、全国各地で問題となっているメガソーラーの事例が都道府県別に細かく掲載されています。どこのどなたが、何のためにこのようなサイトを作られているのかわかりませんが、参考になります。「困った風力発電」というサイトもどなたかに作っていただきたいです。
熊森が共同代表を務める再エネ問題全国連絡会が、内閣府の「第 15 回 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」に出て、再エネの自然破壊問題について訴えた時、当時の河野太郎大臣は、再エネ事業により、一部で問題が起きているような解釈をされていました。
日本人独特の、お上には逆らえないという泣き寝入りも多いと思います。しかし、紛争が起きているのは一部なんかじゃありません。実態が、大臣の耳にまで届いていないようです。
私たち国民は、もっともっと国に頼って、国会議員や大臣に惨状をどんどん伝えていくべきだと思います。(完)
会員のみなさんに会報「くまもり通信」109号発送
- 2021-12-25 (土)
- くまもりNEWS
今年、最後のくまもり通信ができあがりました。
海の京都・丹後の巨大風力発電事業の中止を求めます 「丹後の自然と暮らしを守る会」
- 2021-12-25 (土)
- くまもりNEWS
国は規制緩和までして、2050年カーボンニュートラルをめざし、メガソーラー、風力発電などの再エネ事業を猛烈に推進しています。
林野庁は今、国有林の保安林や緑の回廊まで、再エネ事業者に差し出しています。(日本には、森を守る部署はありません)
・保安林指定解除マニュアル(風力編) 林野庁 令和3年6月
・風力発電・地熱発電に係る国有林野の貸付け等手続きマニュアル 林野庁 令和3年9月
再エネ開発をめぐって、全国各地で、今、紛争が起きています。
FIT法があるうちに事業を実施して暴利を得てしまいたい国内外の駆け込み業者と、ふるさとの自然を再エネ事業の環境破壊から死守したい地域住民が対立しているのです。こういう問題は、本来、地域住民が必ず勝つし、国土を守るためには地域住民が勝たねばなりません。
京都府の「丹後の自然と暮らしを守る会」が、丹後で計画されている風力発電の配慮書に対する反対意見書の提出を募っておられます。オンラインでの反対署名も1000筆に到達しそうです。熊森京都府支部長や丹後出身の方から、ぜひ、熊森のHPに載せてほしいという依頼を受けました。いずれもクマの生息地ですから、熊森も絶対に引けません。このような事業が実施されたなら、棲めなくなった野生動物たちが山から次々と出て来るようになり、今の日本では皆殺しにされて終わることが目に見えています。
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現在、住民の合意と理解が十分に得られない中で、京都府北部の丹後半島の山々に巨大な風車を建設する計画が進んでいます。
京丹後市丹後町の依遅ヶ尾山一帯には、日本最大級の一基4300kwの出力を持ち、高さ最大180mの風車が15基、宮津市日ケ谷から伊根町菅野に同風車12基、京丹後市大宮町から峰山町の磯砂山一帯には一基4000kw、高さ最大170mの風車14基を建設する計画です。
依遅ヶ尾山は古代より修験道の霊場とされてきた霊峰、磯砂山は日本最古といわれる羽衣伝説が伝わり我が国の農耕文化のルーツとされる聖なる山です。日ケ谷や菅野エリアでは日本の原風景、里山の暮らしが継承されています。
巨大な風車の建設工事により、主に以下のような影響が心配されます。
【自然環境】絶滅危惧種のクマタカなどの希少な生き物の生息する自然環境や生態系への影響が懸念されます。川に土砂が流出することで、宇川のアユが住めなくなるおそれもあります。
【災害と暮らし】予定地は地質的にもろく地滑りや土砂崩れの頻発してきた場所であり、災害や事故の危険性が極めて高くなります。巨大風車による騒音、低周波音などによる周辺住民の健康被害が懸念されます。
【景観】予定地は山陰海岸ジオパークや丹後天橋立大江山国定公園の一部です。住民、移住者や旅行者をひきつける豊かな自然景観が大きく変わってしまいます。
私たちは、丹後半島の豊かで美しい自然環境を保全し、共生を保持し、これを次代に継承し、真に持続可能な未来を目指すため、今回の風力発電事業の中止を求めます。
熊森から
「丹後の自然と暮らしを守る会」さんは、住民の安全より先に、物言えぬ鳥や魚たちのことを心配されています。弱者のことを、まず考えてあげる。それでこそ大人で、すばらしいと思いました。
他にも、全国各地の住民のみなさんから当協会に再エネSOSの声が入り続けています。
国内外の潤沢な資金を持つ投資家に支えられた海千山千の巨大業者と、法律など読んだこともない素人の地域住民が、手弁当で素手で闘っているさまは、痛々しい限りです。
首長や行政は、当然、住民側に付かねばならないのですが、業者からいただくお金に目がくらんで、業者側に付く人も結構いるようです。業者からいただくお金は、元をただせば私たち国民の再エネ賦課金ですから、国民最優先を忘れないでほしいです。
国は、大気中の二酸化濃度を下げるために再エネを進めると説明していますが、吸収源である森林伐採を伴うのであれば本末転倒です。再エネ設備は製造や運搬に膨大な石油を必要としますが、寿命はたったの20年。しかも、太陽光は晴れた日の昼間だけ、風力は適度な風が吹いたときだけしか発電しないため、絶えず火力発電をスタンバイさせておかねばなりません。20年後の再エネ設備の廃棄物の山を思うと、目の前が真っ暗になります。自然になじまないものばかりです。どう処理する気でしょうか。
熊森は、今の技術を見ている限り、再エネで二酸化炭素削減などできないと思います。もしかしたら、再エネ導入で、より二酸化炭素濃度を高めているかもしれません。仮に、少し二酸化炭素濃度を下げられたとしても、その代償として、生物の多様性や水源、地域の住民の安全を失う。失うものの方が大き過ぎますから、やがて賢明な国民は自然破壊・森林破壊型再エネNO!に時間の問題で固まっていくことでしょう。官僚や政治家の皆さんは、ここで立ち止まって、エネルギー対策を森林破壊しないものに変えないと、絶対に失敗するだろうと確信します。(完)