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2022-01-23

奥羽山脈青森県八甲田山にも山を大破壊する国内最大級150基の風力発電計画:ユーラスエナジー

2020年10月26日、当時の菅内閣総理大臣の所信表明演説において、日本が2050年までにカーボンニュートラルを目指す、温室効果ガスは2030年度に2013年度から46%削減することを目指すと宣言しました。岸田内閣もこれを踏襲しています。

 

カーボンニュートラル:「排出を全体としてゼロ」というのは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」 から、植林、森林管理などによる「吸収量」 を差し引いて、合計を実質的にゼロにすること。

 

以来、経産省や内閣府、環境省をはじめ、各省庁は国を挙げて自然エネルギー事業を急ピッチで推進せざるを得なくなりました。そのために規制緩和が次々となされています。

再生可能エネルギー開発は儲かるため、国内外の投資家たちが再エネ推進の流れに乗って莫大な利益を得ようと、メガソーラーや巨大風力発電事業計画しています。

 

ただし、事業実施期間はFIT法で確実に利益が保証される20年間だけです。それ以降は原状回復して事業撤退する予定とされています。

(熊森注:森林破壊の場合、いったん破壊し、切土盛土をした森は、1000年単位の期間を経ないと元に戻らないため、原状回復は不可能といえます)

 

このような中で、多額の負債を背負う林野庁が、借地料欲しさに、自然エネルギー事業に国民の財産である国有林を差し出しています!保安林も緑の回廊までもが事業計画地に入っています!

 

国有林と緑の回廊

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熊森は今、クマたちが棲む奥羽山脈尾根筋の緑の回廊を含む国有林で計画されている(株)グリーンパワーインベストメントによる(仮称)宮城山形北部風力発電事業

300,000kW 事業実施区域 約 2,808ha

(尾花沢市、最上郡最上町、宮城県大崎市、加美郡加美町)

風車の羽の直径108m~136m

令和元(2019)年6月4日公表

の中止を求めています。林野庁は国有林の貸出手続は着々と進んでいます。

 

一方で、(株)ユーラスエナジーホールディングス社による、(仮称)みちのく風力発電事業が、日本では例を見ない国内最大規模の陸上風力発電事業を、青森県で計画していることがわかってきました。

  • 総出力:約600,000kw(単機出力4,000〜5,000kw×120~150基)
  • 風力発電機:高さ150~200m・風車の羽の直径130~160m
  • 事業実施想定区域:約17,300ha 十和田八幡平国立公園を含む青森市、十和田市、平内町、野辺地町、七戸町、東北町の6市町村にまたがる八甲田山周辺
    (2021)令和3年9月16日公表

事業計画区域には十和田八幡平国立公園も含まれており、ほぼ全てが森林区域で保安林にあたります。尾根筋はもちろん、尾根筋に至るまでの工事用道路を造るため、広大な森が伐採されます。

下は完成想像図。Protect Hakkoda~八甲田の自然を後世に~change.orgより

(ネット署名実施中)

 

 

 

 

 

 

 

熊森より

日本の繁栄は、農業も漁業も、工業も都市も、祖先が残してくれた奥山の豊かな森から湧き出すミネラルいっぱいの水によって支えられてきました。日本は資源のない国と言われますが、豊かな水資源を持つ国です。

 

いくら自然エネルギー推進のためだと言っても、今のような奥山の広大な森林伐採を続けていたら、水資源を失います。官僚の皆さんも、地元行政の皆さんも、本当にこんなことを続けていていいのか真剣に考えていただきたいです。これでは日本国が滅びてしまいます。

 

しかも、山にはもうひとつの国民である無数の動植物が棲んでいます。森林破壊は彼らの生息地破壊であり、彼らを死に追いやるものです。これまで豊かな森を無償で造り守ってきてくれた彼らを見殺しにするのは、人としてあまりにもひどすぎます。

 

国は、電気代の一環として私たち国民から多額の再エネ賦課金を有無を言わせず毎月取り立てており、そのお金が国内外の投資家のふところに行くFIT法。このような法律を作った政治家の皆さんは、今の現状をどう見ておられるのでしょうか。

 

自然エネルギーが皮肉にも自然を大破壊しています。二酸化炭素の排出を減らすためと言いながら、二酸化炭素の吸収源である森林を伐採するなど、本末転倒です。メガソーラーや風力発電の機材を造るために、どれだけの石油やエネルギーを使っていることか。メガソーラーや風力発電の推進が、かえって二酸化炭素の排出量を増やしているという説もあります。

 

いったん破壊した森は元には戻りません。尾根筋に風車を立てるために掘った20mの深さの穴に流し込んだコンクリート。固まってしまえば、そのコンクリートは二度と除去できません。聖なる森に異物残すことになります。たった20年間の果たして二酸化炭素削減になるのかならないのかよくわからない電気エネルギーのために。

 

石狩市で1月18日、風力発電の羽が落下しているのが見つかりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間の作ったものは必ずいつか壊れます。直径3mの風車の羽が落下しただけでも危険ですが、奥羽山脈に作ろうとしている風車の羽は、直径が100m~160mです。こんな巨大人工物を山に上に造っていいものでしょうか。皆さんはどう思われますか。

 

このような問題をご理解いただける政治家の方々、他生物のために、次世代のために、再エネ名目の森林破壊を止めてもらえるよう訴えませんか。わたしたち大人の責任を子や孫に示そうじゃありませんか。再生可能エネルギーは、大量の電力を消費する都市でこそ実施すべきです。

 

奥山水源の森をいっしょに守ろうと思ってくださる皆さんは、どうか会員になってください。会員が増えると、私たちはもっと多くの政治家に訴え、動いていただくことができるようになります。

 

年会費1000円から、会員登録できます。
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