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2024-05-03

山の中で子グマを守るため 軽トラに立ち向かった母グマは 殺すべき問題グマか?

北海道根室市で、林道を走行していた軽トラックにクマが襲い掛かったというニュースが、ドライブレコーダーの映像とともに、テレビやネットで、一斉に報道されました。
クマが執拗に車を追いかけるのは何か特別な理由があるはず、熊森のスタッフや各地の支部長は映像を見た瞬間に思いました。
いろいろと報道を見ていると、近くに今年生まれたばかりの子グマがおり、子グマを逃がすために必死でトラックに立ち向かっていたことがわかりました。
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🐾母グマを箱罠で捕獲するとの報道
そして、5月1日、
「軽トラックを襲ったクマ  箱わなを設置し捕獲へ」
という報道を見てびっくりしました。
クマがいてもおかしくない山の中で、子グマに危険が迫っていると感じた母グマがした行動は、罠をかけて殺さないといけないほど問題でしょうか?人間でも、母親は子どもを守るためなら、自分より強いものにでも向かっていくのではないでしょうか。
さっそく、北海道支部が関係各所に連絡をとり、情報収集や要請をしました。報道と異なり山の中へ罠を設置するかはまだ決まっていないということ、現場周辺には、たくさんの人が山菜である行者ニンニクを採りに行っており、野生のクマといつ遭遇してもおかしくない状況があることもわかりました。
北海道のある地域の猟友会の支部長は、「親子グマに近づいてはいけないのはあたり前。今回の件は、母グマを刺激してしまった人が悪く、問題個体ではない。山の中に罠を設置するなんてありえない」とおっしゃっていました。
🐾必死に生きる者への共感や優しさがある社会に
今のところ、トラックにぶつかった母グマを捕獲するために現場の山に箱罠をかけることはしないようです。
山の中は、クマの生息地でもあり、人がたくさん取りに来る行者ニンニクはクマの食べ物でもあります。クマたちは、厳しい自然環境の中で、必死で生きています。せめて、彼らの本来の生息地である山の中では、クマたちに、配慮してやる優しさや寛容さが社会にないと、人間にとっても生き苦しくなってしまうのではないでしょうか。
🐾パニックを招く報道のあり方に見直しを
根室市でも近年、クマがこれまでになく人里に現れており、原因の究明や棲み分けのための対策が必要なのは事実です。山の中でクマに近づきすぎないように山に入る人も注意したり、クマと遭遇しそうな山に人が入りすぎている場合については入山規制も必要かもしれません。
しかし、視聴率や視聴回数をねらって、クマの恐ろしさをことさら煽るような報道は、クマたちの置かれた状況をより一層悪くするだけでなく、相手の立場に立って考え、行動することができない社会、すなわち、弱い者が犠牲にされる冷酷な社会をつくってしまうのではないかと強い危機感を感じています。
混乱やパニックが広がるとかえって人身事故の危険を広げてしまいます。事故に合わないためにどうしたらよいかを伝え、クマと棲み分けて共存できるような対策を広げていくことことそ大切で、くまもりもそのための支援を広げていきたいです。

4月21日、クマ保全未曽有の危機の中、第27回くまもり全国大会盛大に開催③

4月21日の13時から16時まで、3時間にわたって展開された恒例のくまもり全国大会のもようを最後までご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場入り口

 

6、顧問

新顧問紹介
ビデオレター 山梨大学名誉教授 鈴木猛康 氏 (防災学)
特定非営利活動法人防災推進機構理事長

熊森とは、行き過ぎた再エネを止めるということで出会いました。工学部ですが、森林保全のための重要な知識である地質学も学んでいますので、熊森と一緒に山に入って熊森活動にも貢献できるのではないかと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

顧問紹介
ビデオレター 務台俊介衆議院議員

衆議院環境委員会委員長を仰せつかっています。クマがまるで危ない野獣のように扱われておりますが、実は生物多様性の頂点に立つ大切な存在です。熊森をしっかり応援していきたいと思います。今、地域の生物多様性増進のための法律が、衆議院を通っております。

 

 

 

 

 

 

 

ビデオレター 片山大介参議院議員

クマが指定管理鳥獣に指定されてしまいましたが、安易な指定や捕殺には反対していきたいと思います。皆さんの頑張りで、再エネによる森林伐採も止まるところがいくつか出てきました。今後もクマの棲む水源の森の大切さを共に訴えていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

会場

和田有一朗衆議院議員

私は、実は熊森を立ち上げたメンバーの一人でございます。クマが指定管理鳥獣になって、今までにない新たなピンチだと思います。体を張ってこの1年闘ってこられた皆さんに、心から敬意を表します。

 

 

 

 

 

 

嘉田由紀子参議院議員

以前、滋賀県知事をしていた時、トチノキ巨木の伐採問題に直面しました。研究者として知事として、トチノキの1本も守れなくてどうすると、自分を鼓舞して頑張りました。その節は、熊森にもずいぶんと助けていただきました。ここ尼崎市の蛇口の向こうにある滋賀県の水源の森長浜市で、5月18日19日「全国トチノキ学ネットワーク」第1回大会を開催します。

 

 

 

 

 

 

 

7、来賓代表挨拶

中野洋昌衆議院議員

多くのクマが急に里に出て来た中で、温暖化が原因なのかどうか、どうしていけばいいのか、大きな課題です。再エネによる乱開発の問題では、クマの棲む一番豊かな森を守っていくというのが皆さんの活動であり、今日来させていただきましたので、私もしっかりお役に立てるように頑張ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8、法人紹介 略

9、支部長紹介 略

10、祝電披露

 

 

11、支部活動報告

北海道 鈴木ひかる 支部長

クマを指定管理里鳥獣にして捕殺を強化しようと呼びかけたのは北海道鈴木知事ですが、私は北海道のもののけ姫になって、北海道の自然と野生鳥獣を守ろうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

札幌でシンポジウム開催

 

スペシャルゲスト 我満嘉明 札幌地区長 85才

札幌市森林組合理事の我満氏は、北海道のエジソンと呼びたいぐらい、これまで様々なものを発明してこられました。戦後の森林政策は間違っていた、今後は広葉樹林を再生すべきであると断言される力強い同志です。今回は、ヒグマとの遭遇に、電池式クマ杖を開発してご持参くださいました。いざという時には、杖の先から4万ボルトの高圧電流が発射されます。これを製品化して、収益は熊森に寄付したいと言われています。

 

 

 

 

 

 

 

 

クマ杖

 

秋田県 井阪 智 支部長
大仙市で東北大学名誉教授である清和研二先生の「人とクマが棲み分けるための森づくり」講演会を開催。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

青森県 井垣 真由美 支部長代理

八甲田の次は奥入瀬渓流を守る。森林破壊型風力発電事業から水源の森を守るスタンディングを開始。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山口県 松田 利恵 支部長

支部長として、各地でお話し会「今、日本の森で起こっていること」を開催し、山口県と広島県に多くのくまもり会員を誕生させている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

松田支部長講演会チラシ

 

 

12、森林保全活動報告 坂部幸太

13、環境教育活動報告 工藤真那

14、保護グマ動画

会計報告

15、日本奥山学会 脇井真理子

17、終わりの言葉 赤松正雄顧問

ここまでの司会は、くまもり国際部長 米田真理子が担当しました。

 

<休憩時間>

19、懇親会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紅茶を飲みながら楽しそうに歓談する皆さん


20、熊森応援隊   応援隊長 石原じゅん

 

熊森応援隊のラインは現在150名が参加。

今日の会にも何名かがお手伝いに来ています。

 

 

 

22、記念撮影

 

熊森から

 

今年の全国大会も、多くのボランティアの皆さんが支えてくださいました。

ボランティアの皆さん、参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました。

参加して良かった、来年も来たいの声がしきりでした。

 

日本国の生き残りをかけて、水源の森と森を造る野生動物たちを守るために、完全民間団体である熊森は今後も奥山保全・再生に果敢に声を上げ行動し続けます。

 

来年またお会いしましょう。

第28回くまもり全国大会は2025年4月19日(土)兵庫県尼崎市で開催します。

全国支部長研修会は4月19日夜と20日午前となります。

皆さん今からご予定ください。

 

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