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2024-05-09

絶滅寸前!四国のクマのえさ場作り奮闘記2024年春編

四国のツキノワグマの絶滅を止めるため、くまもりは今年も、人工林で埋め尽くされた四国山地のスギやヒノキを伐採して、跡地にクマの餌場を再生する活動に励みます。

 

G.W.真っ只中の5月2日~5月5日、本部フィールドチーム5名と愛媛県支部員3名、徳島県支部員1名の計9名で、高知県と徳島県の境にある四ツ足峠近くの熊森トラスト地(22ヘクタール)へ行ってきました。四ツ足峠という名前のいわれは、あまりにも山が急峻なため、四つ足にならないと登れないからとか(納得します)、お堂の四本の足の二本が高知県側、二本が徳島県側にあるから等の説があります。

初日は兵庫県西宮市にある本部を、午前5時に出発。
途中、資材の購入などをしながらちょうど正午に登山口に到着しました。
その後、資材やチェーンソーなどを担いで崖のような登山道を1時間半かけて登り、やっとトラスト地へ到着します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下草のない人工林に覆われた険しい山道を歩く

 

愛媛県支部の会員さんが、途中の足場の悪い登山道を安全に通れるように道直ししてくださいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陥没していた道が歩きやすくなりました!

 

トラスト地では小面積皆伐した箇所にシカ除けネットを張り、ネット内で苗木の植樹、種をまく、何もしないで鳥などの種子散布による発芽を期待など、いろんな方法で試行錯誤しながら植生回復を促しています。
なかなか活着しなかった苗木ですが、今回調査したらすくすくと大きくなっていて、100~150cm程度の高さに!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネット内は緑でいっぱいに!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

植樹した木もすくすく生長していました

 

早稲イチゴの花が咲き乱れ、辺りは何とも言えない甘い香りに包まれていました。

その花の蜜を吸いに、多くのマルハナバチが一生懸命働いていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日目は四国の会員さんを対象に行なったトラスト地ツアー。
みんなで登頂した後、シードトラップを設置しました。
トラスト地内にある野生の栗の木から、栗の実を空中でキャッチするトラップです。
地面に落ちてしまうと虫が実を食べてしまうので、空中でキャッチしてその実を植樹地内に植えてみようという作戦!
うまく栗の実を採集できるか…秋に乞うご期待です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、ツアー参加者の皆さんは記念植樹をしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3日目、4日目は次にネットを張る場所の下準備です。
小面積といっても人間にとっては広い土地。ネットを張るのに邪魔になる伐倒木を丁寧によけていきます。
2日目にツアーでいらっしゃった徳島県の会員さんが、2日目に引き続き4日目も意欲的に参加してくださいました!
みんなは大喜びです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボランティアの皆さんらみんなで力を合わせ作業を進めることができ、おかげさまで予定していた作業をすべて終えることができました。
参加してくださったみなさん、応援してくださったみなさん、本当にありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 

トラスト地内に設置している自動撮影カメラには、シカが写っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

いつかこのカメラに、またクマも写りますように…(完)

5月7日プールに入ってぐるぐる回りを楽しむ「とよ君」

大阪府豊能町の高代寺山山頂近くにある「とよ」のクマ舎は、今、新緑に囲まれています。

日中暑い日も増えてきた5月、ボランティアさんたちのお掃除が終わり、寝室に閉じ込めていたとよを運動場に出してやると、水換えが終わったプールにさっそく入って、楽しそうにぐるぐる回って遊んでいました。

 

 

ボランティアさんが「とよ君!」と声をかけると、コッ、コッと嬉しそうな声を上げて、びしょびしょのままプールから上がって来て、ボランティアさんが作ってこられた、氷の中に入ったキウイのおやつを爪でガリガリほじくりながら、一生懸命食べていました。

 

毎日の食事のお世話をしてくださっている方には、特に甘えて近寄ってきたり、その方を目で追ったりする姿をよくみかけます。そういう瞬間を見かけると、とても微笑ましくうれしく思います。

 

クマは本来、マスコミが連日伝えているような凶暴で恐ろしい動物ではなく、人間の対応次第で人間に心を開き、人間と信頼関係を結べる動物であることが、愛情深く飼うとよくわかります。

 

10頭のクマと20年間家族として共に暮らされた宮澤正義先生の、「犬を特別賢く、我慢強くしたらクマになる」という言葉は至言だと、改めて思います。

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