くまもりNews
太陽エネルギーを熱のまま利用する
- 2011-08-17 (水)
- 東北大震災・福島原発 | 熊森の見解
連日の暑さである。当分日陰で息をひそめてやり過ごすしかない。3・11以降、熊森は自然保護団体として、エネルギー問題に対する考察を避けて通れなくなっている。
この地球に降り注ぐ膨大な量の太陽エネルギーこそ、自然エネルギーの筆頭である。兵庫県は、今国会で成立見通しの「再生エネルギー特別措置法案」も視野に入れて、来年度以降、県民出資による太陽光発電モデル事業に乗り出すそうだ。
それはそれでいいのだが、ここで、広瀬隆氏の興味深い指摘を、会員の皆さんにご紹介したい。まず、私たちは家庭で、電気エネルギーを何に使っているかである。以下のグラフは、資源エネルギー庁が2010年に発表した2008年のデータである。
なんと、家庭での年間電力消費の62%は、電気を熱エネルギーに変換しての利用だ。
エネルギーは、別のエネルギーに変換させるたびに膨大なロスが出る。(ちなみに、原発では、原子力で発生させた熱エネルギーの70%が海に捨てられ、残りが電気などになっているという事だ。)
家庭での電気利用を考えるとき、特に、給湯の30%だけでも、太陽熱を熱としてそのまま利用すれば、大節電になる。太陽熱⇒電気⇒熱よりも、太陽熱⇒お湯の方が、太陽エネルギーを数倍有効に使ったことになるそうである。価格もぐんと安くなる。
家庭用太陽光発電システム200万円⇔太陽熱温水器(屋根に水入れタンクを置いて太陽熱で直接温める)30万円
昔ながらの、屋根に黒塗りの水タンク。素朴なようでも、こういうのが一番安全ではなかろうか。東電福島原発事故後、注文が殺到しているという事で、うれしい。