くまもりNews
6月26日 和歌山県那智勝浦でスギ人工林の皮むき間伐実施!いろいろな市民団体が力を合わせて森復元活動を行っている姿に感動
和歌山県那智勝浦で地元の「森の再生を考える会」主催の皮むき間伐を実施しました。熊森本部は地元の要請を受けて参加し、昨年同様、皮むき間伐の指導にあたりました。地元の「なちかつ古道を守る会」や「NPO三つの森」も参加し、熊森協会和歌山県支部の支部長や支部員たちも参加しました。
昨年も同じ場所で皮むき間伐を実施したのですが、昨年皮を剥いだスギの木はすでに枯れて葉が茶色になっていました。(和歌山県は早い!)これから葉っぱが落ち、枝が落ちて徐々に林内が明るくなっていくことでしょう。
①午前中の皮むき間伐
当日はとても天気が良くて、気持ちよく作業できました。
はじめての人にもやさしく指導します。
女性も頑張ってます。今回は谷の一番奥に残してあったスギの木の皮を剥ぎました。急斜面は慣れている人に任せます。
アオダイショウがいました。ネズミやイノシシの掘り返した跡などもあり、いきものが増えてきたのかなとうれしく感じました。
「NPO三つの森」の方が記念にクスノキを植樹しました。その土地に元々あったいろんな樹木を復活させていく事が大切です。
この日はとても暑かったのですが、みなさん暑さに負けず頑張りました!
働いた後はおいしいスイカ!いつも間伐のあとは近所のきよもんという場所で食事をいただきます。
このきよもんのそばには汽水湖があり、そこにカモがいました。
②午後から、鼻白の滝と、「NPO三つの森」による植樹中の広大な大日山の見学
鼻白の滝
「NPO三つの森」が中心になり植樹をした大日山という場所に向かいました。
この大日山は地滑り対策工事のために斜面を削ってたくさんの土を削りだした場所です。しかし土を移動した後そのままではどんどん土砂が流出してしまいます。そこで、2013年大日山の緑化と砂流出防止を図るために、大規模な植樹活動を「NPO三つの森」を中心に開始しました。
ここでは自分の名前を書いた板とともに、1人1本の苗木を植樹する運動を進めています。
5000本以上の苗木を植えているそうですが、まだ植える場所があります。
ここでは竹をポット代わりにして苗木を作っているそうです。竹は自然に分解するのでゴミがでません。
4ha以上の広大な土地に5000本以上のいろんな種類の苗木を植えているそうですが、まだ植える場所があります。助成金で植樹地のまわりは260cmの高さの防獣柵が設けられていたので、動物対策は万全です。苗木も順調に成長し、なかにはひとり生えしたネムノキなんかもありました。
和歌山県では、人工林をなくし豊かな森を復元して次世代に残していこうと、いろいろな団体が一緒に活動しています。
自分の名前を書いた杭と苗木を一緒に植えるなど、人集めの手段としてもおもしろい試みだと思いました。
今回皮むき間伐をした場所では、今年9月にも皮むき間伐をするそうです。
皮むき間伐は5月から7月の梅雨前後が一番皮がむけやすいと言われていますが、和歌山県では、9月でも皮が剥けるそうです。常識にとらわれずに何でもやってみることが大切ですね。今回、いろいろ勉強になり、とても充実した2日間の和歌山県出張でした。