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拡大造林の後は、伐り出すためにと拡大路網  (林野庁 森林・林業再生プラン最終案)

2010年2月から9回にわたって、林野庁で、「森林・林業再生プラン」の検討会が持たれ、11月30日に、鹿野農林水産大臣に対して検討委員会座長から、最終とりまとめが出されました。

このプランには、林業だけではなく、日本の森や動物たちの今後の運命もかかっているため、当協会は、昨年度、このプランを何度もチエック。その結果、このプランは、日本の山を、土建工事の対象としてしか見ていないのではないかと、危機感でいっぱいになりました。このプランの目玉は、国産材利用50%を目指すという名目で、①拡大路網(山中への網の目のような道路造り)の促進、②ドイツ林業にならって、3点セットの大型林業機械の導入です。

日本の山は、富士山ろくと北海道を除いて、いずれも急峻です。熊森は、これらによって、これまで以上に山が荒れ、野生動物たちの生息が危うくなるとして、道造りより、まず、すでに道がある所の主伐や強度間伐から始めてほしい、林業林と環境林のゾーニングをおこなってほしいなどと各方面の方々に訴えてきました。検討会を傍聴すると、私たちと同じような意見も一部委員から出ていたのですが、現段階での最終とりまとめを見ると、とにかく①拡大路網造りが突出して前面に出てきています。

国土保全や生物多様性の保全をどうするかについては、23年に策定する予定の全国森林計画で明確にするとされています。熊森が訴えたことが、一つでも多く全国森林計画に入るように、今後も訴え続けます。このプランができたことで、近く、「森林法」の改定があるということで、こちらも目が離せません。さっそく本部では、森林法の勉強会をもちました。

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