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12月29日 今年度最終「とよ」飼育報告 冬ごもりに入る気配なし

多くのみなさんに応援してもらって、4月9日から高代寺とくまもりで始めた5才の野生グマ「とよ」の保護飼育。

今年、最後のくまもりお世話日となった12月29日の報告です。

 

①獣舎をきれいにお掃除してあげたいと、総勢11名の熊森会員が集まりました。

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獣舎裏で、責任者の諸注意を聞くお世話隊員たち

 

しかし、最近なぜか、「とよ」は、おいしい食べ物でつっても、寝室に入ってくれなくなりました。この日も、とうとう、入ってくれませんでした。

「あーあ。おそうじができないよ」

仕方がないので、獣舎の外からできる範囲でお掃除します。

 

②プールの水の確保問題が解決したと思ったら、次は、排水問題です。

 

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外から、プールの水を替えてやりました。「とよ」は、プールが本当に好きです。この日は、12月というのに、お世話に行っている間に5回もプールに入って体を沈め、お風呂みたいに水に浸ってうれしそうでした。(冷たくないのかな)

そして、突然上がってくるのですが、犬のように、ブルンブルンと体の水切りを一切しないのです。よって、獣舎の地面は、水浸しになります。プールの水は、ごそっと減っていく。(「あーあ」獣舎が、びちゃびちゃや。「とよ」がうれしそうやから、ええけどな)

この獣舎の床のコンクリートには、直径10センチぐらいの穴がいくつかあけられていて、水は、この穴から地面の中にしみ込むように設計されています。しかし、この獣舎の下が、たまたま分厚い粘土層であったため、水が抜けないのです。

 

どうしたら獣舎の水はけを良くできるか、いろいろ考えてはみたのですが、難題です。一応今は、「とよ」の足が濡れないように、木製のすのこやパレットを通り道に敷き詰めてやっていますが、この際、専門家に入っていただこうと思います。来年になりますが、排水に関して専門知識のある会員さんがおられたら、熊森本部にご一報願えませんか。

 

③1本の棒を介して、人間とのふれあいが始まった?

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自分から頭をコツンと棒にあてて、甘えたり楽しんだりしているように見える「とよ」。すぐ横にお世話の人がいる。

 

以前は、人間を怖がって寄せ付けなかった「とよ」ですが、この頃、変化してきました。まず、常同行動のスピードがスローになってきました。

常同行動の道中に、お世話の方が箒の棒を突っ込むと、トコトコと歩いてきてわざとその棒に頭をコツンとぶつけ、向きをくるりと変えて元来た道に戻ります。何度も何度も、まるで楽しんで遊んでいるかのように、この行動を繰り返します。自分のすぐ横に人がいるのに、威嚇もしません。1本の棒を通して、人間とクマが身体をふれ合わせることができるようになってきたのでしょうか。

 

④この日、獣舎に、「とよ」がここに来たいきさつや、クマの生態について書かれたパネルを、取り付けました。

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⑤獣舎にお正月飾り

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「とよ」の食べる量は減りました。糞も1日に5個ぐらいで、多い時の半分以下です。

寝室に厚い板を敷いて、わらをたくさん入れてやり、窓には風よけのシールを張るなどして、いつでも冬ごもりに入れるようにしてやりました。

丸々と太ったことだし、みんなで冬ごもりに入るのを期待しているのですが、この日、そのそぶりもありませんでした。

今年は、観測史上始まって以来の暖冬で、神戸市の12月の平均気温は10.8度でした。当分、冬ごもりは無理かな。

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木製パレットの上をうまく歩く「とよ」

 

「とよ」良いお年を!

 

2015年のブログは、これで最終です。

熊森は、現場に通っていろいろな自然保護活動をしています。

忙しすぎて、なかなかブログにまで手が回りませんでしたが、がんばりました。

1年間読んでくださって、ありがとうございました。

みなさんも、良いお年を!

 

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