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住宅地の中に取り残された宝石のような高塚山の森と古墳、開発業者による破壊の危機(西宮市)

熊森本部の足元で、信じられないような自然破壊と文化財破壊が行われようとしていることを知りました。

 

和歌山市に本社がある不動産屋<ヤマイチエステート株式会社>が、兵庫県西宮市と芦屋市の境にある高塚山(阪急夙川駅北西1㎞)を削平し、1戸建て住宅74戸と156世帯が入るマンション1棟に開発しようとしているのです。施工業者は、<熊谷組関西支社>です。

 

西宮市民として、毎日見るみどりの高塚山に、これまでどれだけ癒されてきたかしれません。古墳が3つもあることだし、この山は西宮市が良好な住宅地環境を保つために、保全してくれているのだろうと勝手に考えていました。そうしたら何と、個人の山で、不動産業者に売られてしまったのだそうです。

 

西宮市は何をしていたのか。個人の山ならいずれ売られる恐れがあるのに、なぜ市民のために買い取っておかなかったのかと、憤りを持ちました。「文教住宅都市」「環境学習都市」の名が泣きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さっそく、高塚山のことを調べてみました。

 

高塚山(兵庫県西宮市高塚町)

東西200m、南北200m、高さ77m。約4ヘクタールの自然林で覆われ、千年の森と呼ばれている。イノシシ、タヌキ、テン、ヘビをはじめ、さまざまな野鳥が生息。

6~7世紀に築造された横穴式石室構造の高塚古墳群がある。西宮市が、2016年に半分だけ発掘調査をしたところ、埋葬品がいろいろ出てきた。夙川(しゅくがわ)流域を本拠地とした有力氏族の古墳群で、詳しいことは不明。

高塚山には活断層である甲陽断層が走っており、断層面が見れる場所として有名である。

 

(熊森から)

高塚山を壊そうとする人がいるなんて信じられません。和歌山の開発業者だということです。さすが郷土愛など全くないわけで、もうかればなんでもするということなのでしょうか。

あわてて西宮市役所担当課に行くと、市街化調整区域ではないので、もう開発許可を降ろした。環境アセスメントが義務付けられる広さではないので、生物調査はしていない。第一、予算がない。古墳はつぶしてもらって良いということでした。

高塚山を破壊するなんて、バチがあたると思いました。

どうしたものかと思っていたところ、この開発計画について、2月11日にシンポジウムが開かれることを知りました。

この地域には熊森会員も多くいます。西宮市民のみなさん、芦屋市民のみなさん、この地域のすばらしい住環境、高塚山の自然を子や孫に残すため、2月11日のシンポジウムに参加しませんか。自然保護団体としての日本熊森協会からの呼びかけです。

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