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さらなる野生鳥獣の捕殺促進拡大をはかる、環境省「第11次鳥獣保護事業計画の基本指針(案)」に対するパブリックコメント 6月10日締切

環境省が、「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律(略称「鳥獣保護法」という名の狩猟法)に基づいて、平成24年度から5か年間実施されることになる「第11次鳥獣保護事業計画の基本指針(案)」(以下「基本指針」という。)の改定について、形だけだと思われますが、一応意見募集を行っています。
この「基本指針」は、環境大臣名で作成され、都道府県が作成する鳥獣保護事業計画に関する事項などを定めるものです。

環境省パブリックコメント募集要領

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13766
意見は、「意見募集要項」に沿って郵送、FAX又 は電子メールにて提出することになっています。
この案は、環境省が平成22年に原案を中央環境審議会野生生物部会鳥獣保護管理小委員会◆委員名簿に諮問してまとめたものです。

期間:平成23年5月12日(木)~6月10日(金)
環境省自然環境局 野生生物課鳥獣保護業務室
電話 03-5521-8285(直通)

●くまもり感想
「基本指針(案)」[PDF 454KB]は、毎度のことながら膨大で、144頁もあります。一般国民にとっては読むだけでも大変です。苦労して読んでパブリックコメントに応募しても、これまでの例だと、環境省の答えはほぼ「今後の参考にさせて頂きます」だけに終始し、ほとんど何の変化もなし。むなしい限りです。
今回の改定内容は、これまで以上に野生鳥獣の保護管理(=ワイルドライフマネジメント=殺害)や個体数調整(=殺害)という名の殺戮を促進拡大するもので、人間が野生鳥獣の生息地であった森や自然を大幅に壊してきたことは棚に上げ、哀れにも生きられなくなって人里に出て来た野生鳥獣が引き起こした農業被害ばかりに目くじらを立てるもので、ここまで人間は無責任で自分の利益しか考えられないのか、ここまで動物たちの命を軽んじ残酷になれるのかと信じられない思いです。
出された意見は一応記録には残りますので、意見を出せる人は是非出してください。

●第11次鳥獣保護事業計画の基本指針の主な変更点と、<>内は熊森解説

1 生物多様性の保全
○ シカの増加の影響によって植生被害や裸地化等のように、生物多様性が損なわれるおそれがあることを明記
<シカは増加しており、生物の多様性を損なう恐れがあるとして、鳥獣保護事業(=捕殺事業)を呼びかけている
○ 外来鳥獣の捕獲促進のため、有害鳥獣の捕獲許可等において外来鳥獣等については捕獲数の見直しを行うなどの措置を行う。
外来鳥獣の捕殺促進を呼びかけている。>

2 特定鳥獣(クマ・サル・シカ・イノシシなど)の保護
管理の推進

○ 鳥獣保護管理をめぐる現状と課題に、「有害鳥獣の捕獲」の項を設け、地域ぐるみで有害鳥獣の捕獲を図るために、狩猟者と地域住民との連携・協力や、狩猟者による技術指導等を一層推進することが重要であること、鳥獣行政と農林水産行政の一層の連携が必要であることを明記
<みんなで力を合わせて、有害鳥獣をどんどん捕殺しようと呼びかけている>
○ 狩猟者の確保に努めるとともに、狩猟者のみに頼らない個体数調整の体制についても検討を進めることを明記
<狩猟免許のない人も、野生鳥獣をどんどん捕殺しようと呼びかけている>
○ 効果的な個体数調整のための捕獲技術について検討及び情報収集を行い、技術ガイドライン等により普及を図ることを明記
<野生鳥獣を一網打尽に殺すための捕獲技術を広めようと呼びかけている>
○ 確保を図るべき人材として、地域に応じた高度な捕獲技術を有する人材を加筆
捕殺者の確保をはかろうと呼びかけている>
○ 都道府県の鳥獣部局と、鳥獣被害防止特措法に基づいて被害対策を実施する市町村が連携を図る旨を明記
<鳥獣係は鳥獣の保護をやめて、被害対策としてみんなで鳥獣を殺そうと呼びかけている>
○ 鳥獣保護区における農林業被害対策のための捕獲を適切に実施することを明記
<鳥獣保護区でも鳥獣を獲っていこうと呼びかけている>
○ 複数人により、銃器を用いないで有害鳥獣捕獲を行う場合において、その従事者の中に狩猟免許を有しない者を含むことを認める規定の追加
<狩猟免許がない人でも、鳥獣を獲れるように参加協力しようと呼びかけている>
○ 空気銃による有害鳥獣捕獲、個体数調整のための捕獲の対象鳥獣の拡大
捕獲対象鳥獣を拡大しようと呼びかけている>

{熊森結論}以上のような鳥獣捕殺一辺倒を望む国民は、ほとんどいないでしょう。国民は、野生鳥獣の生息地を
復元してやり、野生鳥獣が人間の所に出て来なくていいようにして、かれらとこの国で共存することを望んでいます。
近々、熊森本部からのパブコメを発表します。

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