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赤松顧問の投稿「豊かな森を取り戻すために」が神戸新聞全県版に

神戸新聞全県版に掲載! 2019年5月26日(日)

日本熊森協会は、熊森運動を理解してくださる議員のみなさんに、党派を超えて個人として応援していただいています。

赤松正雄元衆議院議員に応援していただくようになって、20年です。

この度、神戸新聞オピニオン(7ページ)の、「見る思う」というコーナーに、赤松顧問の投稿文が掲載されました。すばらしいことだと思います。

5月26日神戸新聞7面

Wクリックで大きくなります。

 

今国会で「国有林野管理経営法の一部を改正する法案」が審議されていますが、放置人工林を伐採することも大切だが、伐採後どのように森づくりがなされるのかが重要であるという趣旨の投稿文です。日本熊森協会は、まさにその通りだと思います。

また、なぜ、日本熊森協会の主張を理解するようになられたのかも書かれています。

ぜひ多くのみなさんに読んでいただきたいです。

「豊かな森を取り戻すために」赤松正雄

 

読まれた方は是非ご感想を送ってください。赤松顧問に届けます。

 

 

 

山形県鶴岡市のクロちゃんに会いに行きました

クロちゃん(メス)は、日本熊森協会のマスコットグマとして22年間大活躍してくれています。今年、29歳になりました。

本部ボランティアスタッフたちは、くまくま園に行った時、山形県まで足を伸ばし、クロちゃんを訪れました。

クロちゃんに会いに行くには、東京や大阪から山形県酒田行きの高速バスに乗って、「庄内観光物産館」で下車してください。飛行機の場合は庄内空港が最寄りです。

 

子どもの時のクロちゃん

 

昨年夏に猛暑のためか、初めて倒れ、みんなで心配しました。

今ではすっかり回復しています。

 

お父さんの佐藤八重治さんからイチゴをもらうクロ

 

山菜のイタドリやタニウツギの花をおいしそうに食べるクロ

 

大好物はおそうめんで、おそうめんを主食にしています。

冬はおそうめんに粉ミルクを入れたものが大好きです。

夏になると、おそうめんにポカリスエットをかけたものを好みます。

ポカリスエットバージョンでした

 

クロちゃんの家の2階は、宿泊施設になっています。

熊森会員は食事代だけ負担で宿泊できます。

 

家は、月山のふもとです。

クロちゃんの家の周りの風景

 

寝転んでタニウツギの花で遊ぶクロちゃん

 

クロちゃんファンクラブでは、今年もおそうめんを募集しています。

ソバやうどんも食べます。

送り先

997-0405 山形県鶴岡市上名川字堰西36-3 佐藤八重治方 クロちゃんファンクラブまで

 

まだ会いに行っておられない方は、ぜひ訪れてあげてください。

参議院でも「国有林での天然林化」を訴える

国有林管理経営法案が衆議院を通過し、参議院に入ってきました。

熊森は、国有林内の人工林を、天然林、針広混交林に戻していくことを求めて、ロビー活動を進めています。

5月22日、熊森の室谷悠子会長と職員の水見は、参議院農林水産委員会の議員の方々にお会いし、お願いして回りました。

里見隆治議員(中央)と室谷会長(左)、水見(右)単一で手入れ不足の人工林は脆く、全国で災害をもたらしていることについて、深く関心を持ってくださいました。

 

儀間光男議員(左)に、資料を見せながらお願いをする、室谷悠子会長。儀間議員は、午前中の本会議でも、国有林野の広葉樹林化をご指摘して下さったということでした!

 

衆議院農林水産委員会理事の、紙智子議員(左)と室谷悠子会長(右)突然の訪問となってしまいましたが、お話を熱心に聞いて頂くことができました。

 

参議院農林水産委員会理事の、田名部匡代議員(中央)と、室谷会長(左)、熊森の水見(右)。国有林が率先して天然林化に取り組んでほしいとお伝えしました。

翌5月23日、お会いした議員の方々が、参議院農林水産委員会で質問に立って、広葉樹林化や天然林化に言及して下さいました!

質問に立つ、里見隆治議員、5月22日参議院農林水産委員会(クリックすると、参議院国会中継が見られます)

里見隆治議員:人工林を切った後の森林づくりについて、私の先輩議員でした赤松正雄さんが顧問を務めておられます、日本熊森協会は、天然林化や針葉樹と広葉樹の混じった混交林にしていくべきだとおっしゃっています。ぜひ、進めて行ってください。

質問に立つ、儀間光男議員 5月22日参議院農林水産委員会(クリックすると、参議院国会中継が見られます)

儀間光男議員:この法案を機に、国有林の人工林は、同じスギやヒノキを植えるのじゃなしに、広葉樹や針葉樹の混交林にしていくべきです。特に、これらの人工林は山の生態系を崩す大きな原因になっているんです。人工林は、天然林のように表土があるわけではないですから、保水力がなく、大雨が降るたびに崩れ、洪水をもたらし、人里へ甚大な被害をもたらします。国有林の天然林化は、民間だけに任せず、国策でやってください!林業は山奥ではなく里でやって、山奥は動物たちが暮らせる環境を作ってやってくださいよ。

 

私たちのお話を聞いてくださった議員の皆さま、質問をしてくださった議員の皆さま、本当にありがとうございました!

森林環境税の時にも感じましたが、手の行き届いてない人工林がもたらす問題や、水源の森を復元するための天然林化や広葉樹林化などの重要性は、国会議員の方々によくご理解をいただけます。

参議院の農林水産委員会の議員の皆さま、ぜひ、国有林を豊かな森に戻していくために活発な審議をよろしくお願いします!

アーバン・イノシシだなんて、とんでもない!

5月8日放映、NHKクローズアップ現代 「アーバン・イノシシ物語 ワシらが都会を目指すわけ」には、恐れ入りました。

都会に進出し始めた、アーバン・イノシシということですが、余りにも一方的な取り上げ方です。

全国の事例を知っている訳ではありませんが、少なくとも、子供の頃からずっと見てきた大阪から神戸に至る阪神間のイノシシ関する限りは、被害者と加害者が逆になっていると思いました。

 

阪神間の山を見てみましょう。

西宮市です。

イノシシの生息地をどこまでも、人間が奪っていっています。

子供の頃、山に家などありませんでしたが、今はこのありさまです。

 

宝塚市です。

 

上と同様です。

 

神戸市を筆頭に、経済成長期に、そして今も、都市では宅地開発が山の上へ上へと進んでいます。

イノシシが遠くから都会を目指してやってきたのではなく、都市の裏山に元々住んでいたイノシシたちが、人間による宅地開発で生き場を失って家の横まで出てきているだけのことです。

 

山の裏側の三田市では、もっと巨大なニュータウンづくりが行われました。

 

アーバン・イノシシなどと茶化し、物言えぬ野生動物たちに全ての責任や罪を押し付けるのは、人間として恥ずかしいことです。

阪神間のイノシシが、この番組を見たら、憤死すると思います。

 

特に都会では、確かに、人間と大型野生動物であるイノシシが隣り合って暮らすのには無理があると思います。

昔の人達が、この国土をうまく分け合って人とイノシシの棲み分けをはかっていたいたように、もう一度棲み分けを再現すべきです。

イノシシは、自然界にはなくてはならない動物です。

 

 

北秋田市くまくま園に行ってきました

今年も5月に、日本熊森協会本部でクマの保護飼育に長年携わってくださっている本部ボランティアスタッフのみなさんが、北秋田市の山の上にある「くまくま園」を自費で訪れました。

今年の参加者は4名、現役中の3名は、いずれも勤務先の休暇を取って打当温泉泊まり込み参加です。みんなで、獣舎掃除などの飼育補助の奉仕活動を行ってきました。

 

くまくま園の入り口 正面がツキノワグマ飼育場  写真右奥がヒグマ飼育の新獣舎

 

くまくま園を裏から撮影 写真左建物がヒグマ舎で、その左広場がヒグマ運動場

 

2018年度日本熊森協会がヒグマたちに差し入れた食料の一例

(写真提供:くまくま園)

 

大好物のスイカとサツマイモ

 

運動場に置かれたスイカ

 

寝室内に置かれたスイカ (一玉ペロリだそうです)

 

大好物のブドウ

 

運動場のあちこちにブドウが置かれました

 

現在、北秋田市のくまくま園には、新しく建設された獣舎に、十数頭のヒグマが飼育されています。

いずれも、経営破たんした八幡平クマ牧場で飼育されていたヒグマたちで、殺処分が予定されていましたが、日本熊森協会が終生保護飼育を強く願い出て実現したものです。

飼育員の方とも、すっかり仲良くなりました。

主な餌は、トウモロコシの粉とクマフードです。

飼育員の方が、獣舎の周りに自然に生えているたくさんのフキ等の山菜を摘んで来て、主食の上に置いてやっていました。

飼育員の方が、ヒグマに深い愛情を持って飼育されているのが、各場面から伝わってきます。

どのヒグマも、満ち足りてとても幸せそうな顔をしていました。

 

熊森本部は、くまくま園に引き取られたクマたちが元気にしているかどうか、ツアーを組んだり、ボランティアスタッフたちが訪れたりして、毎年、見に行っています。

また、年に何回かは、おいしい果物などを差し入れしています。

くまくま園に引き取られたクマたちがどうしているか心配してくださっているみなさん、ご安心ください。

以前から飼育されていたツキノワグマたちにも会ってきました。

 

クマはヒトと心を通わすことができる、すばらしい動物です。

メディアは、「クマは人を襲う」などの誤情報を流さないでください。

 

八幡平クマ牧場で飼育されていた、以前、愛知県豊田市で捕獲されたアイチとトヨコたちも元気でした。

頭数が増えないように、ヒグマ舎もツキノワグマ舎も、オスとメスを分離飼育しています。

そういうわけで、今年生まれたクマの赤ちゃんは1頭だけでした。

私たちはどんな動物も大好きですが、クマの赤ちゃんのかわいさは格別です。

 

今年生まれた子グマ

 

みなさんも、北秋田市のくまくま園をぜひ訪問してあげてください。

大切に飼育されている動物たちを見ていると、こちらまで幸せな気分になってきます。

その時は、感想などを熊森本部にお送りいただければうれしいです。

 

 

 

 

 

「国有林でも天然林化、混交林化を!」と国会で訴えています

国有林管理経営法改正案が衆議院通過

「針広混交林等の多様な森林づくりを推進する」

と付帯決議がつきました

私有林・国有林を問わず、戦後の拡大造林政策により、伐り出すこともできない奥山にまで植えられたスギやヒノキなど針葉樹の単一人工林の荒廃が問題となっています。

現在、審議中の「国有林管理経営法の改正案」は、国有林内の人工林について、「意欲と能力のある林業経営者」が長期に亘り、大規模な伐採をすることを可能とするものです。
しかし、法案では、人工林の大規模な伐採後、どのような森づくりを行うかという問題が十分に検討されていません。

森林環境税法の対応で国有林の問題に取り組むのが遅れましたが、熊森は、国有林でも天然林化や針葉樹と広葉樹の混交林化を進めるべきとロビー活動を始めました。

(国有林内の人工林についての熊森の要望)

1 国有林の人工林を伐採した後は、原則、天然林の再生を実施すること。また、林業として利用する場合も、針葉樹と広葉樹の混交林化を進めてください。※混交林の方が、将来の多様な林産物の需要に対応可能です。

 

2、林業に向かない急斜面や奥地の人工林を放置せず、森林の公益的機能が向上するよう天然林化してください。

 

3、長期に亘る大規模な主伐については、伐採跡地をどのように管理していくかも含め、計画を立て、事前に情報提供をしてください。

5月14日(火)、室谷会長と本部スタッフの水見は、国有林管理経営法改正案審議中の衆議院農林水産委員会の国会議員の方々とお会いし、「国有林でも手入れが行き届いていない場所があるのは民有林と変わらない。伐採後、どのような森にして行くかということが大事、水源・生物多様性保全、災害防止のため国有林でも天然林化や針葉樹と広葉樹の混交林化を進めてほしい」と訴えました。

 

緑川貴士議員(秋田選挙区)

稲津久議員(北海道選挙区)

 

翌5月15日(水)の衆議院農林水産委員会では、緑川貴士議員が、国有林の天然林化の重要性について、昨年の西日本豪雨災害で、兵庫県の国有林が崩れたことや、2018年秋田豪雨での土砂災害についても触れつつ、訴えてくださいました(衆議院国会中継はクリックして頂くとご覧いただけます。)。

 

そして、本日、国有林管理経営法案が衆議院農林水産委員会で可決されました。

付帯決議には、熊森が求めていたことの一部である、「針広混交林化等の多様な森林づくりを推進すること」という文言が入りました!附帯決議は、こちら

しかし、付帯決議には、天然林化(または広葉樹林化)を進めるという文言は残念ながら入りませんでした。審理は参議院に移りますが、国民みなの森である国有林を豊かな森に再生させるために、引き続き、熊森は声を届け続けます。

みなさんも、国有林で天然林化や針葉樹と広葉樹林の混交林化が進むよう、声を届けていただきたいです。

国有林野の管理経営法改正案に熊森が要望書 

2019年5月15日も、国有林野の管理経営法改正案に対する質疑が、農林水産委員会で続行されました。

今回の法改正は、国有林内の手入れが行き届いた収益の上がる人工林を、とりあえず大手の10社に600ヘクタールぐらいずつ50年にわたる伐採権を与え、伐採させてあげるというものです。国民の税金を使い、1ヘクタール当たり220万円のお金をかけて手入れしてきた優良人工林が対象です。

マスコミのみなさんにこの法案を取り上げていただき、国民の声を聞いてもらいたいです。

 

熊森作成資料 (Wクリックで大きくなります) 国有林内の人工林

 

本日は、午前午後と5時間以上ぶっ通しの審議でした。国会議員のみなさんも、大変だなあと思います。

インターネット中継で、4月25日、5月8日・9日・14日・15日と審議を見てきましたが、問題点を真剣に調べ追究されている議員さんが何人もおられることがわかってきて、うれしくなりました。

こういうのを見ていると、その国会議員や官僚のみなさんの人間性やレベルが、一目瞭然でわかりますね。

 

5月15日インターネット中継 衆議院 農林水産委員会

(Wクリックで大きくなります)

 

熊森が出した要望書です。熊森要望書

 

今回の法改正は問題がありすぎて、まだまだ不明部分も多く、国会中継を視聴している一国民としては、継続審議が必要だと感じます。

数の力で、さっさと採決してしまわないように願いたいです。

 

質問内容をネットにあげている議員が見つかりました。4月25日本会議質問分

衆院本会議国有林野管理経営法改正案緑川議員質問(予定稿)

なかなか鋭いです。問題点が良くわかります。

他の議員さんも、こういうのをネットに上げて下さったら、国会中継を見る国民が増えるのではないでしょうか。

リニアよ、南アに穴を開けるな

以下は、朝日新聞の投書欄からです。拡散希望!

 

リニアよ、南アに穴を開けるな

無職 服部隆(静岡県 66)

 

山を愛すること48年。私を育ててくれた南アルプスにリニア中央新幹線のトンネル工事が迫っている。「自分の腹に穴を開けられる思いだ」と山を愛する知人が語ったが、これは南アルプスに登ってきた者に共通する思いだ。

大問題なのは、トンネル残土を無謀にも大井川上流部に投棄するログイン前の続き計画と、掘削による枝谷の流量減少だ。とりわけ、JR東海の試算で「毎秒2トン」の減水は、南アルプス南部の生態系に深刻なダメージを与えるだろう。

かつて谷でばったり出会ったツキノワグマは、清流をおいしそうに飲んでいた。荒川岳直下の谷でも2年前、ツキノワグマのふんを見つけた。生きものにとって水辺がいかに大切な場所かと思うと、心が痛む。JR東海の回復措置への言及も不十分だ。このままでは豊かな生態系が失われかねない。

「速さ」のために、過酷な自然の中で生きる命を奪う権利があるのか。傲慢(ごうまん)のツケは必ず私たちに返ってくる。南アルプスに穴を開けてはならない。

 

熊森から

南アルプスに穴を開けてまでもうけようとする人達は、もはや正気ではない。狂ってしまっている。

この様な取り返しのつかない大環境破壊問題の真相を報道しないマスコミや関心を持たない国民に、なんとか、目を覚ませてもらいたい。

祈る思いです。


			

改正法案衆院審議始まる 国有林内の人工林伐採跡地は未来の林業のためにもせめて針広混交林に

2019年5月8日から衆議院農林水産委員会で、「国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する法律案」の審議が始まっています。この法案のことは3月2日のブログでも紹介しました。

5月9日の議員のみなさんの質疑のようすは、インターネット(衆議院3時間3分)で見れます。(長時間ですが、とても面白くて参考になりますので、可能な方は是非ご覧になってください」)

 

日本に住む私たち全生物の大切な財産である国有林の今後50年の姿が決まる大切なターニングポイントです。多くの国民の皆さんに関心を持っていただき、声を上げてもらいたいです。

 

 

林政審議会(平成31年2月20日)の配付資料:林野庁という資料によると、わが国の森林面積のうち3割にあたる761万ヘクタールが国有林で、そのうち3割にあたる232万ヘクタールが戦後の拡大造林政策で植えられたスギ・ヒノキ・カラマツを中心とした針葉樹の単一人工林です。

 

林業不適地とされる急傾斜地や林道から離れた奥山にあるものを除く人工林が、今回の伐採対象地で、50年の伐期を迎えているそうです。

 

広大な面積にびっしりと植えられたスギの人工林

 

この法案は簡単にいうと、「林業の成長産業化をめざす」という名目で、国民の膨大な税金を使って国有林内で国が育ててきた人工林の樹木伐採権を、「意欲と能力のある林業経営者」と呼ぶ、実質、大手の林業会社に数百ヘクタールの人工林を最高50年間提供するものです。こまごまとした私有林の人工林と違って、国有林の人工林は広くまとまっており、道路も入っているので、材を搬出しやすく有利です。しかも、伐採後の再造林は国が経費を持ち育林もしてくれます。樹木を採取する前に、樹木料を国に納付しなければならないなどいくつかの制約があり、中小の地元林業会社の参加は難しいと考えられます。

 

これが林業の成長産業化を促進させることになるのでしょうか。大手素材生産会社はもうかるかもしれませんが、一から自分たちで苦労して育てた木を伐るのでなければ、ただのバイヤーであり、林業とは言えないのではないでしょうか。

国有林問題を報道するマスコミ人がまずいないので、ほとんどの国民が何も知らないうちに事が進んでいっています。

 

今後、5月14日には参考人招致が予定されているそうです。

 

私たち熊森は、今回の法案による皆伐地は、スギ・ヒノキ・カラマツの再造林ではなく、原則として以前のように天然林に戻していただきたいです。

国有林は、本来、公益のために存在するのであって、経済活動の場となる林業には使うべきではないと考えます。

どうしても林業用地にしなければならない国有林があるのなら、そこは、その山に合った針広混交林施業を施していただきたいです。

50年後、何の材を育てておけば売れるのか、誰にも予測できません。

人気の建材が、スギ・ヒノキ・カラマツに代わって、ケヤキやクリに代わっているかもしれません。

針広混交林にしておけば、公益的機能の増進はもちろんですが、未来の林業のためにもなります。

パルプ、家具材、バイオマス燃料などは、断然、広葉樹がいいです。

 

 

スギ苗を植林後放置したため、広葉樹が自生し、針広混交林になった山

 

熊森としては、急傾斜地や林道から離れた奥山にある国有人工林を放置してもらっては困ります。

材の搬出は不可能でしょうが、群状皆伐などを施し、こちらは天然林に戻していただきたいです。

 

新潟県上越市が人道的判断、市街地に迷い込んだ子グマを山奥へ放獣!

5月9日、クマの目撃が相次いでいた上越市の中心部で、子グマが捕獲され、全国ニュースに取り上げられました。

 

読売新聞 5月9日ニュース

クマは子グマで、人身事故は起きていません。

熊森本部は、さっそく行政担当者に電話でききとりを行いました。

 

以下は、その報告です。

上越市の担当者:捕獲した猟友会の方が保護され、本日10日の朝に、市の西側の山奥に放獣しました。

猟友会のお話では、子グマと言っても自分で木に登って自活できる能力をもっていたということで、親から離れたばかりのクマだろうということです。

 

コグマは、山が深い妙高山系に放獣された  熊森作成

 

熊森から

人道的な対応をとってくださった上越市と猟友会の方に、感謝を申しあげます。

新潟県ではクマの捕獲許可権限が市町村にあります。

ぜひ、他の市町村でも、このような人道的なご対応をお願いします。

今回も、熊森会員の皆さんが、この子グマを案じ、市の担当者に「必ず放獣してあげてください」と電話してくださったようです。

いつも、ありがとうございます。

 

 

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