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緊急集会 「岡山県のクマ狩猟再開問題を考える」

今年から岡山が17年ぶりにツキノワグマの狩猟を再開します。

岡山県のクマ生息地はどのような状況なのか、狩猟再開にどのように反対していけばよいのか、皆で集まって勉強会を持ちます。

会員の方はもちろん非会員の方もお誘いいただいて、ぜひご参加ください。

本部から森山会長とクマ担当者も出席します。

岡山県民以外の方の参加も歓迎です。

「岡山県のクマ狩猟再開問題を考える」集会

日時:9月23日(土)午後5時~午後7時(受付午後4時30分より)

場所:岡山国際交流センター(JR岡山駅北西へ徒歩3分)

参加費:無料

申込み先:電話 0798-22-4190、ファックス 0798-224196

メール contact@kumamori.org

会場準備の都合上、できるだけ参加申し込みをお願いします。

会場地図

http://www.opief.or.jp/oicenter/access.html

 

9月9日 クマ止め用柿園の下草刈り 実がついた木を一部発見 兵庫県宍粟市

山の実りの凶作年にクマが集落にまで出て行かないよう、地元集落とくまもりで山すそに植樹したクマ止め用柿園の下草刈りに出かけました。

2015年4月12日柿植樹当時

 

 

2017年9月9日下草刈り前

下草刈り前後    ↓

 

一部の苗木に2~3個の実がついていました。(うれしいです)

でも、まだ、クマに食べに来てもらったら困ります。

実だけならあげてもいいのですが、枝を折って食べるという習性がありますから、苗木が台無しになってしまいます。

 

この日は4人で作業しましたが、全部の草を刈ることはできませんでした。

ボランティアの皆さん、ありがとうございました。

 

植樹地はシカ除けの金網と、イノシシよけの電気柵で囲まれています。

次回は、残りの草刈りと、電気柵のメンテナンスが必要です。

気候も良くなったし、手伝ってくださる方はぜひ本部の「生き森活動」のボランティアに応募ください。

 

 

 

9月8日熊森本部、岡山県の山を調査 森林破壊により、クマが山から出て行ってしまっていた

はじめに

岡山県の山を知っている人は、岡山県にクマが残っていると聞くと驚かれるのではないでしょうか。

なぜなら、山が観光やレクレーションのために開発され尽くしており、人間がどこまでも山に入り込んでいるからです。

クマがいる地域は岡山県東部の兵庫県に接する西粟倉村と旧東粟倉村(現:美作市に合併)あたりで、面積にすれば岡山県のほんの一部だけです。

少し前までは、岡山県にクマが残っていても、10頭程度だろうと言われていました。

 

クマの分布 JBN作成

水色は環境省2004年確認地点、赤色は2014年の分布拡大地点

 

大量捕獲

ところが、山の実りゼロの異常年だった2010年には、何と岡山県で60頭のクマが捕獲され、全頭放獣されたのです。

兵庫県から大量に入ってきたのではないかという説もありましたが、真相は不明です。

その後は落ち着いていましたが、平成28年度は、目撃数が237件、有害捕殺が12頭(西粟倉村、美作市、津山市)、錯誤捕獲が28頭という大量捕獲となりました。

しかも、最近は、岡山県の西方面にも目撃が広がりだしました。

目撃数が増えたのは、この年、秋田県でクマによる人身事故死4名があったので、人々がクマに神経質になって、犬やイノシシをクマと見間違って報告したり、それまで見かけても気にせず届けなかった人達が行政に届け出たことも考えられます。しかし、40頭もの捕獲は、どう説明すればいいのでしょうか。

 

岡山県今年からクマ狩猟再開

岡山県は、兵庫県でMCMC法によるベイズ推定でクマの生息数を推定した研究者に岡山県のクマ数を推定してもらい、中央値205頭という数字を得たため、クマが激増しているとして、兵庫県にならって今年からクマ狩猟を再開することにしました。

 

 

熊森本部が後山連山調査に

9月8日、くまもり本部調査研究員3名は、岡山県にそんなに多くのクマがいるのだろうかと、兵庫県から西粟倉村に入り、兵庫県境にある岡山県の最高峰後山(うしろやま旧東粟倉村)標高1345m(「西大峯山」とも呼ばれ、かつては修験道の中心地)あたりを調査してみようと出かけました。

 

 

この日の移動ルートを以下の図に示します。人工林の部分がわかるように、早春のグーグルアースに重ねてみました。

濃い緑色の部分がスギやヒノキからなる常緑針葉樹の人工林、ベージュ色の部分は落葉広葉樹の自然林です。白色は残雪です。

赤線が車で移動した部分 黄色い線が歩いた部分(クリックすると拡大します)

 

毎回、このあたりに来ると、左右の山のほとんどが人工林であることに驚かされます。

人工林率は西粟倉村が85%、旧東粟倉村が73%、植えられるだけスギやヒノキを植えたという感じです。

クマの棲める広大な自然林など残っていません。

 

 

すばらしいながめ

ダルガ峰(なる)林道の展望台で昼食をとりました。

ここから、後山連山である駒の尾山(1280m)、後山方面への見晴らしは、抜群でした。さわやかな風に吹かれて、快適度100%です。

ここから見える範囲に205頭のクマが生息しているのでしょうか。

 

昼食後、車を置いて、ダルガ峰(なる)標高1163mに向かいました。

不思議なことに、こんな標高の高い山のてっぺんに、約80ヘクタールの平地が広がっています。

 

ダルガ峰(なる)の入り口 

 

「クマ注意」の看板を見て、私たちはクマに会わないように、鈴を鳴らしたり手をたたいたり大声を出したりしながら進みました。

皆伐された人工林の木の切り株がずらっとならんでおり、跡地はススキが原になっていました。

ところどころに生えている木は、ほとんどすべてシカの食べないウリハダカエデです。

道は平らで、中国自然歩道として立派に整備されており、最初のうちはとても楽しかったです。

しかし、良く考えてみると、ここは元々、クマたちの国だった場所です。

人間がこんなことをしてもいいのだろうかと思いました。

 

クマの餌も痕跡もなし

そのうち人工林地帯に入りました。

標高1000メートルを超えてまだ人間がスギを植えるなら、もうクマの居場所はありません。

祖先がしていたようにせめて標高800メートルより上は野生動物たちに返してやらないと、もうひとつの国民である野生動物たちとの共存などできません。

広葉樹林地帯もありました。しかしここのミズナラやブナにはなぜか実がなっていない木が多いのです。

私たちは約1時間半、クマの痕跡とエサを探して注意深く歩き続けましたが、何もありませんでした。何という山だ!

この山は人間が楽しいだけで、クマは時には通るかもしれないが棲めないと確信を持ったので、引き返すことにしました。

 

帰りは、もう、音や声を立てず、黙って下山しました。こんな山にクマなどいるはずがないと思ったからです。

1000メートル級の山々が連なる岡山の奥山連山にクマが棲めないのなら、岡山のクマはどこで何を食べて暮らしているのでしょうか。

駐車していた所まで戻り、車でアスファルトの道路を一気に下りました。

 

低標高地帯にクマの痕跡

周囲は延々と続く人工林地帯ですが、低標高まで下りて来たとき、道路沿いの1本の桜の木に今年の熊棚ができているのを見つけました。

サルナシの実もなっていました。

岡山のクマたちは、山ではなく、こんな人目を忍ばねばならない道路の横で餌をとっているのかと思うと、かわいそうになりました。

町まで降りると、姿を隠せる小さな自然林がいくつかありました。ドングリの木もありました。果樹もあります。

岡山のクマたちは、むしろこのあたりに身を潜めているのではないでしょうか。

 

熊森本部は近年、兵庫の奥山が荒れてクマが棲めなくなっていると大問題にしてきましたが、岡山の奥山の動物の棲めなさは兵庫の比ではありませんでした。

 

行政担当者のみなさんは、休みの日に山を歩いてみてください

岡山県のクマが激増しているとコンピューターで計算した研究者は、西粟倉村や旧東西粟倉村の連山を最近歩かれたことがあるのかたずねてみたいです。

夕方になっていましたが、今年からクマ狩猟再開を決めた岡山県行政に会いに行って、担当者に狩猟再開にあたって山を調査されたかたずねました。答えは、行ったことがないということでした。

 

クマが人里に出て来るのは増えすぎたからであり、猟期にはクマを山中で狩猟して個体数低減を図るべきという、兵庫県や岡山県が進めている政策を、みなさんはどう思われますか。

自然界の事は、25年間調べ続けている私たちにもわからないことでいっぱいです。

しかし、もし本当にクマが激増しているのだとしたら、何を食べて増えているのか、クマ狩猟再開を行政に進言してきた研究者たちは明らかにすべきでしょう。

 

行政は県民にクマ情報を公開すべき

実は、熊森本部は昨年度、クマ情報の公開を兵庫県に求めました。その中の項目の一つに、これまでに捕殺されたクマの胃内容がありましたが、公開を拒否されました。そこで、仕方なく兵庫県情報公開審議会に訴えました。審議会の答申は、「胃内容に関しては、(森林動物研究センターの研究者が)研究に用いるデータとしての状態が記載されていない部分に限り、公開する」でした。

しかし、この答申に基づいて、兵庫県が最終的に熊森に提示した胃内容情報は、全てが白紙か黒塗りでした。

 

このような研究者や行政の態度を、私たちは大変残念に思います。

一体何が起こっているのか、情報を提供してくださらないと私たちは考えられません。

民主主義の第一歩は情報公開のはずです。

 

クマ狩猟再開だなんてとんでもない

今回の調査で、私たちは、岡山県の知事さんに会って調査報告をし、クマ狩猟を再開するなどという無茶なことをやめていただくように訴えたいと強く思いました。

もし猟期に山にクマがいたなら、ここにいたら撃たれないとクマに思わせることが、地元の人たちにとってもとても大切なことなのです。

行政担当者のみなさんは、忙しくて奥山を調査する時間などない大学の先生たちの指示を鵜呑みにしないで、どのような政策が本当に地元の人たちの為になるのか、今一度、自分の頭でじっくりと考えていただきたいです。(完)

兵庫県環境審議会が、審議らしい審議もなく、今年もクマ狩猟を原案通り承認 茶番100%

9月4日、今年の兵庫県クマ狩猟をどうするかを決める兵庫県環境審議会鳥獣部会が、兵庫県庁北、のじぎく会館で持たれました。

直前の8月30日の兵庫県のホームページに審議会開催の予告が出ましたが、気づいた県民はまずいないでしょう。

傍聴者は熊森本部からの3名のみでした。

 

前の7名は審議会委員のみなさん、後方の大勢の方は行政担当者

 

会の冒頭、兵庫県秋山環境部長から、本審議会で、「ツキノワグマの狩猟による捕獲等の制限について」ご審議願いますという挨拶がありました。

 

この後、部会長の兵庫県立大学江崎保男教授の進行で、まず、兵庫県鳥獣対策課の藤本副課長が配布資料に基づき諮問内容(=意見を求める内容)を説明されました。

 

(主な諮問内容)

平成28年度兵庫県ツキノワグマの推定生息数がMCMC法によるベイズ推定で中央値が897頭であり、環境省狩猟基準の成獣800頭を超えているに相当するため狩猟対象とする。

クマは冬眠するため、狩猟期間は11月15日~12月14日とする。

狩猟者一人当たり原則1頭。安全講習会を受講すること。

依頼事項として、親子グマは捕獲しないこと。

捕殺上限設定は、(環境省規定では、通常、推定生息数の12%以下だが、)兵庫県の場合は分布域拡大により人間との軋轢が増加しているので、人身被害、精神被害、農林業被害防止のための有害捕殺と合わせて(環境省規定最大の)15%を捕殺上限とする。

897頭×0.15134頭が捕殺上限

()内は熊森捕捉

 

この後、兵庫県森林動物研究センターの廣瀬専門員から、ツキノワグマの目撃数や捕獲数が増加していること、生息域が阪神間北部にまで拡大していること、今年からゾーニングを取り入れて、個体数低減のために集落内だけではなく集落から200メートルまでのクマを有害捕殺していること(8月末までの有害捕殺は28頭)、昨年度人身事故が4件発生したこと、昨年度のツキノワグマ狩猟数は4頭だったことなどについて報告がありました。

また、昨年度のクマ狩猟講習会参加者140名に狩猟後アンケートを取ったところ、122名から回答があり、クマを狙って獲ろうと思った人は23名、後の8割は、狩猟中にクマに出くわしたら撃てるようにしておこうと思った人で、実際に山でクマに出会った人は16名だったそうです。

 

熊森は、行政のクマ対応を聞いてずっこけました。

●人間活動によって大荒廃している餌のない山の話に全く触れられていない!

●全国一律の環境省基準に、兵庫県の特質も考慮せず機械的に数字を合わせているだけ

●相手(クマ)の立場に立って考えることがさっぱりできていない

兵庫県と比べ物にならないほど森が深く豊かで人口密度の低い東北などのクマ狩猟県と同一基準で捕殺するのは無謀です。

人間が壊した生息地の復元も出来ていないのに、人前に出てきたクマを数が増えすぎているなどと安易に判断して捕殺するのは誤りです。

また、MCMC法によるベイズ推定を使用するとお好みの生息推定数にできると専門家によって指摘されているのに、耳を貸そうともしていません。

これでは、とてもクマの保護など任せられないと思いました。

クマがこの審議会を傍聴していたら、あまりの人間の身勝手さ残酷さに泣いたと思います。
山に食べ物がないから、人里に出て行っているのであり、ドーナツ化現象を起こしているだけです。

狩猟で人間の怖さをクマに教えると言いますが、今、銃の性能が飛躍的に向上しており、クマを追い掛けまわす必要はありません。

狩猟でクマを撃ち殺してしまうと、人間の怖さを知ったクマはいなくなります。

 

さあ、ここからが審議です。

しかし、委員の先生方の発言は誠に低調で、先程の兵庫県の説明に少し質問がある程度、兵庫県がそのたびに長々と答えていました。

諮問内容に対する意見は無きに等しかったです。

しいて意見らしきものと言えば、猟友会の方が発言された、「狩猟圧をかけて何度クマを追いやっても、奥山が豊かな森でなければまた出てきます。奥山生息ゾーンという名を、豊かな森ゾーンというようなインパクトのある名前にして、みんなで豊かな森について考えるべきではないでしょうか」だけでした。

しかし、この意見は流されました。

 

こうして、この審議会によって諮問内容は何一つ審議されないまま、原案通りの審議会答申となるのです。

これを茶番と言わずに何というのでしょうか。

 

熊森は25年間クマ問題に取り組んできた熊森の副会長を審議会委員に入れてほしいと、ずっと兵庫県にお願いし、面接まで受けましたが、はねられました。

熊森メンバーが審議会委員に入れば、現地を調べ続けているので、山のように意見が言えるのにです。

 

どこでも行政は、審議会をセレモニー的なものにしておきたがるようですが、そんなことではいい国が造れません。今のような体質を、とても残念に思います。

喧々諤々の議論があって初めて人々の思考は深まるのです。

 

 

帰宅後、審議とは何か、辞書で調べてみました。

ある物事について詳しく調査・検討し、 そのもののよしあしなどを決めることとありました。

 

かくして、今年も哀れ、山の中にひそんでいるクマまでが、「すごいアウトドア」として、ライフル銃で人間の楽しみのために撃たれるのです。

地元では、動物なんて殺してしまえという大きな声の人の陰に隠れてしまっていますが、生息地を破壊しておいて殺すことに胸を痛めておられる方は猟友会員も含め、何人もおられます。

みんなで、おかしいぞの声を挙げましょう。

でなければ、行政の方々は気づかれません。

肩書は立派だが野生動物を殺すことに何の心の痛みも感じない特殊な人の言いなりに動かれてしまいます。

 

 

以下、   NHK テレビ     関西 版 9月8日

兵庫 クマ狩猟ことしも解禁へ

 

ツキノワグマの住宅周辺への出没が増えていることなどから、兵庫県の環境審議会は、去年、20年ぶりに解禁したクマの狩猟をことしも認める方針を決めました。

動物の研究者や猟友会の代表などでつくる兵庫県の環境審議会は、県内のクマの生息数が去年4月の時点で897頭と推定され、狩猟が妥当とされる800頭を上回っているとしています。

またことし4月から7月までのクマの目撃などの出没件数が、去年の同じ時期を100件以上、上回る306件にのぼり、4月以降、2人が襲われけがをしているということです。

このため審議会は生息数の調整が必要だとして、去年、20年ぶりに解禁した狩猟をことしも解禁し、11月15日から1か月間、134頭を上限に狩猟を認める方針を決めました。

審議会の委員で、兵庫県森林動物研究センターの横山真弓部長は、「クマの出没が増え、人的被害も起きていて狩猟による捕獲が必要だ。また、クマを人里に寄せつけない取り組みも求められる」と話しています。

一方、(審議会を傍聴していた)西宮市の自然保護団体、「日本熊森協会」の森山まり子会長は、「森林(奥山)の環境が整備されていれば、里山からクマが下りてくることはない。狩猟ではなく、共存の方法を探るべきだ」としています。

本部 東北クマと森調査(3)岩手県・秋田県

8月23日

この日は秋田県入りです。ドライブウェイを通って、岩手県と秋田県にまたがる雄大な八幡平(はちまんたい。約4万ヘクタール。ほとんどが国有林)を抜けました。

八幡平は火山で奥羽山脈北部の山塊です。頂上部分が平らなため、平の名がついています。

ドライブウェイから見下ろした八幡平のシラビソ原生林
この世のものとは思えない美しさ

 

頂上まで道路がついているから、この雄大な景色を見ることができたのです。

しかし、景色を見れなくてもいいから、ここは人間が入れない聖域にすべきだと思いました。

 

9千~5千年前に発生した水蒸気爆発によりできた多くの火口に水が溜まり、いくつもの沼ができています。

地形的に人が近づくことができない熊沼もそのうちの一つ

 

山の中で工事用大型車両とすれ違いびっくりしました。何をしているのか見に行ったら、地熱発電工事でした。

2012年、環境省が国立公園内の地熱発電工事を許可したのです。ここではやめてほしいです。

景観台無し

 

熊森は、経営破たんした八幡平熊牧場に残されたクマたちを救うために、何度も八幡平を訪れました。

親しくなった地元ホテルの女将さんを訪ねて、毎年夏に現れるクマの情報などを聞き取りました。

今年は、夏らしい日が2日しかなかったと言われていました。

その後、ビジターセンターを訪ね、いろいろと教わりました。

ビジターセンター(建物は環境省だが、職員は民間)

 

驚いたことに、八幡平のクマの夏の主食は、ミズバショウの花の真ん中の黄色い部分なのだそうです。

 

八幡平を抜けてから、秋田県仙北市の今年のクマによる人身事故(死亡)現場に行きました。

この奥で、タケノコ採りの女性が、クマによる事故で死亡した

クマに人間が来たことを知らせるため、大声を出しました

 

死亡事故の後、山中に仕掛けられた2つの捕獲罠に2頭のクマがかかり、殺処分されました。

しかし、DNA鑑定の結果、この2頭のクマは事故とは無関係でした。

生息地内に罠を仕掛け、事故とは無関係のクマまで殺すなど、許されるものではありません。

仙北市を訴えたい思いで市役所を訪れ、担当者から詳しい話を聞き取りました。

 

この後、キュウリ、スイカ、モモ、リンゴなどを買い込んで、久し振りの出会いが大変楽しみな、北秋田市のくまくま園の救命グマたちに会いに行きました。

まず会ったのは、愛知県豊田市で捕獲されたツキノワグマの愛知と豊子です。どちらも元気でした。

今年、2頭の子を産んでいた豊子

 

当時、有害駆除されるところを助けた愛知県豊田市の行政の人達が、去年、愛知と豊子を見に来られたそうです。

なんだか心が温まりました。元気にしているかどうか、心配して見に来られたのでしょう。私たちと同じです。

 

飼育係の方は、40数頭いるツキノワグマの顔を全部覚えておられるということでびっくりしました。

どのクマとどのクマが気が合わないか等ずっと見て、クマに対応していると言われていました。

 

次はヒグマ園です。

ヒグマたちの救命に協力してくださったみなさんに代わって、安否を確認し、餌の差し入れをしてきました。

昨年1頭が亡くなりましたが、あとはみんな元気です。

オスとメスは1日おきに運動場に出してもらっているということです。

この日はメスの日で、9頭全部のメスが、運動場に出ていたようです。

 

どのヒグマものんびりと幸せそうにしていました。

顔の表情や動きを見て、みんな大事にしてもらっているのがわかりました。

ちょうど夕食の時間で、全員が個室に入りました。

檻の外からスイカをあげるには、小さく切らねばならないことがわかって、汗だくで切りました。

おいしそうに食べてもらって良かったです。

スイカの差し入れ

 

熊森は、これからもずっと救命グマたちを見守り続けたいと思います。

みなさんも是非、くまくま園を訪れてください。

 

8月24日は、東北森林管理署、秋田県庁自然保護課、岩手県庁自然保護課を順次訪れて話し込みました。

この4日間で学んだことを、今後の熊森活動に大いに生かしていきたいと思います。(完)

本部 東北クマと森調査(2)福島県・宮城県・岩手県

8月22日

2009年と2010年に実のなる木を植樹した東北初の熊森植樹地が福島県にあります。

何度かその後、苗木の生育ぶりを見に行ってくださっている山形県の熊森支部長に案内していただいて訪れました。

当時はアカマツ人工林の皆伐跡地で、むき出しの地面でしたが、今や人の背丈を超える植物にびっしりと覆われ、分け入ることも困難な状況でした。

 

苗木以外に、マツなどのさまざまな実生の樹木が成育し、アザミ、ハギなど、種々雑多のきれいな草花がササの間にびっしり生えていました。

 

 

植樹当時見えていた、後ろの山を思い出して、なつかしむ

 

ミズナラの苗木に、実が1つついていた

 

この場所は、自然の力で見事、森に戻りつつありました。

 

 

この後、当時お世話になった元町長さん宅を訪ねました。

おうちの周りの柿園には、立派な柿の実がたくさんついていました。

「クマが秋に食べに来ませんか」とたずねると、「秋の山は食べ物でいっぱいだから、民家の柿になど1回も来たことないよ」と教えてくださいました。

他にも、地元の貴重なお話をたくさん聞かせてくださいました。

蓮の種は、傷をつけないと芽が出ないそうですが、東日本大震災の後に、蓮が芽を出した不思議な池があります。

地震で、昔池の中に埋まっていた蓮の種が傷を受け、芽を出したのではないかということでした。

今では一面の美しい蓮池になっていました。

地震の後、蓮池になった池

 

この後、宮城県北部のクマ生息地で、家の周りに3本の日本熊森協会の旗を立て、クマ保護を周囲に訴えておられるくまもり会員のご自宅を訪ねました。

宮城県の人工林率は50%と、とても高いのです。

林業に携わっておられるこの会員から、山のことや野生動物の情報を得ました。

兵庫県と違って、混み入った人工林の中にも、下層植生が育っている

 

会員の家の前で記念写真

 

この後、岩手県に入り、岩手の森や動物に詳しい写真家の方に、いろいろとお話を聞かせていただきました。

 

みなさんから教わって、だいぶんいろいろなことがわかってきました。

みなさん本当にありがとうございました。

 

本部  東北クマと森調査 (1)宮城県

東北3泊4日の調査で、私たちは実に多くのものを得ました。ここでは、ごく、簡単に報告させていただきます。

今回の調査に参加した本部3名は、仙台まで飛行機で、後はレンタカーで移動しました。

 

8月21日

①宮城県庁自然保護課の方と懇談

②午後から、宮城県の森調査

ふだん、人の手が入り尽くした近畿地方の奥山を歩いている私たちには、東北の森は深くて別の国に来たのかと思うほど豊かでした。

しかも、人口密度が低いせいか、車で行けども行けども集落がありません。この森は、野生動物の国なのです。

 

宮城県の森の中

 

森の中を歩くと、餌の少ない夏の時期ですが、次々と実がなっている木が現れます。

サルナシ、ヤマブドウ、ミズキ、ウワミズザクラ、ヤブデマリ・・・

サルナシに無数の実がなっていた

 

足元には、地面を踏みしめる度に様々な昆虫がたくさん飛び出してきます。

クマの生息痕跡が至る所にあります。熊棚、背こすり跡、杉の皮ハギ跡、爪跡、足跡、糞・・・

ウワミズザクラの巨木にあった今年の熊棚(中央)

 

ミズキを食べた後のクマ糞(この日見つけた4つの糞のうちの一つ)

 

この森には、クマが何頭もいるなと感じました。

クマはここにいたらいいのに、中には夏にデントコーン畑などに出て行くのがいて、昨年度も宮城県では1か月に30~40頭ぐらい有害捕殺されています。

しかし、東北のクマは、秋になるとふつうは一斉に山に戻ってしまうそうです。

なぜなら、山の中にドングリの木がたくさんあるから、人里にまで食べ物を探しに行く必要がないのです。

宮城県、月別クマ出没数

 

ここの人達は、山にクマがいるのは当たり前で気にしていないそうです。

山から出てきたクマは、駆除すればいいと思うそうです。

一応、人とクマとの棲み分けができています。

しかし、殺生は良くないので、山から出て来ても、追い払ったり、畑の周りに電気柵を張ったりして、殺さない解決策を追求してほしいです。

宮城県ではクマは狩猟対象獣で、毎年10頭前後のクマが狩猟されています。

 

追伸ですが、谷川の水が冷たいと思ったら、水温が12度でした。

 

真夏に水温12度

 

野生のクマにも会えて感激でした。

車の中から撮影したクマ

 

宮城のブナ林

 

宮城の森を案内してくださった先生に、感謝でいっぱいです。

8月24日 「とよ」に夏のプレゼント

①プールの水

プールの水を、ふだんの2倍量に増やしてあげました。

プールの中で泳ぎながら?水を飲む「とよ」

 

クマの水の飲み方は、犬や猫と違います。

口の先を水面につけて、ズーゥと飲みます。

宮澤正義先生は、前方に舌を丸めてスプーンのようにして水を飲むと表現されています。

 

水飲み中の拡大写真です

 

②青いドングリ

食べ物を、すのこの上に並べてあげました。

まず最初に飛びついて食べたのは、まだ青いクヌギのドングリでした。

 

食べる前

食べた後 殻斗を除けて、中の実だけ食べた

 

ドングリをもっとあげたいけれど、青い実は採集がむずかしいです。

次々と食べていきましたが、最後まで食べなかったのは魚の干物です。後で食べるとは思いますが。

 

お腹がいっぱい。

お世話隊のみなさんの傍に寄ってきて、甘える「とよ」

お世話隊の皆さん、いつもありがとうございます

 

 

 

 

 

 

くまもり本部2017年9月度> 自然保護ボランティア募集(初参加、非会員も歓迎)

※拡散希望

熊森協会本部では、各分野のボランティアを募集しています。

会員・非会員に関わらず、多くの方々にご参加していただきたいです。

学生さんや若い方も、みなさん誘い合ってご参加ください。

ご参加いただける方は、活動日の3日前までに電話、FAX、メールにて熊森協会本部事務局までご連絡ください。

本部電話番号 0798-22-4190

本部FAX番号 0798-22-4196

メール contact@kumamori.org

 

2017年9月の活動予定

<いきものの森活動>森林整備

いきもり風景(皮むき間伐)

9月9日(土)柿の植樹地の草刈りと電気柵設置(兵庫県宍粟市波賀町原)

9月23日(土)高代寺の竹の伐採(大阪府豊能郡豊能町)

午前8:00に阪急夙川駅南口ロータリーに集合してください。

  • いきものの森活動は人工林の間伐や実のなる木の植樹、クマの潜み場の草刈りや柿もぎなど、兵庫県北部を中心に実施しているフィールド活動です。参加者のペースに合わせて活動を進めていきますので、誰でもご参加いただけます。

現地までは本部が用意した車にご乗車いただけます。

天候不順で中止になることがあります。

当日連絡先090-1073-0980(担当:家田)

 

<環境教育例会(於:本部事務所)>自然の大切さを伝える

環境教育例会

9月7日(木)10:15~ 見学も歓迎。

  • 小学校や保育施設などで、森や動物の大切さを伝える環境教育を実施しています。環境教育例会では、授業に向けての練習や打ち合わせ、プログラムの作製を行います。絵本の読み聞かせや紙芝居にご興味のある方、子どもがお好きな方、ぜひご参加ください。

 

<とよ君ファンクラブ(大阪府豊能町高代寺)>飼育グマのお世話

お世話の人にもらったリンゴを食べるとよ

9月7日、14日、21日、28日(毎週木曜日) 

  • 大阪府豊能町で保護飼育しているツキノワグマのとよ君のお世話です。

現地までの交通手段は本部にご相談ください。

 

<太郎と花子のファンクラブ(和歌山県生石町)>飼育グマのお世話

暑そうな太郎

9月24日(日)(毎月第4日曜)

参加費:1000円(交通費)

  • 和歌山県生石高原で保護飼育しているツキノワグマの太郎と花子のお世話です。

午前8:30に阪急夙川駅南口ロータリーに集合してください。

現地までは本部が用意した車にご乗車いただけます。

 

環境教育以外は兵庫県ボランティア保険(4/1~3/31の年間500円)への加入が必要です。

太郎と花子のファンクラブ以外は本部の車に乗車される場合、集合場所から現地までの交通費は不要です。

自車参加も可能です。

たくさんの方のご応募をお待ちしております。よろしくお願いします。

(環境省)自然保護の象徴・オオタカの「希少種」指定を解除

オオタカは、平地から山岳地帯にまで生息している猛禽類(留鳥・渡り鳥)で、水田や畑、森林が混在する里地里山を主な生息地としています。

食物連鎖の頂点に位置する鳥で、里地里山に豊かな自然が残されていないと生息できません。

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オオタカ

 

日本国内では、生息地の大規模開発などによって数が激減し、1984年の調査で約400羽とされ、絶滅の恐れが指摘されました。

 

そのため、1993年に「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(種の保存法)が施行されると、「希少野生動植物」に指定され、保護対象となりました。

「希少種」に指定されたことで、捕獲や輸出入が禁止され、土地所有者は「保存に留意する」義務を負うこととなりました。その結果、これまでオオタカの生息が乱開発の歯止めとなり、オオタカが自然保護に果たしてきた役割には絶大なものがあります。

 

そのうち、東日本や里地でオオタカの数が回復してきて、2000年代の環境省調査では生息数が最大9千羽近くと推計されました。

 

 

●この度、「希少種」指定が解除されたことに対して、環境省希少種保全推進室担当者に熊森本部が電話で聞き取りました。

 

熊森:環境省ホームページを見ると、6/3~7/2のパブリックコメントの応募演数は、97件ですよね。(自然保護団体からの応募はゼロ)ほとんどの意見は、オオタカの希少種指定解除に反対していますが、それでも希少種指定を解除されるんですか。

環境省:中央環境審議会の答申です。希少種指定を解除するための審議会です。

熊森:もう答えは決まっていたのですか。パブコメの結果は関係ないのですね。

環境省:指定を解除するかしないかは、多数決で決めるものではありませんので。

熊森:では、何のためにパブコメをとられたのですか。

環境省:希少種指定を解除した後のことなど、いろいろとご意見を参考にさせていただきます。

熊森:希少種指定を外されたオオタカは、これからどうなるのですか。

環境省:これまではオオタカの学術捕獲や飼養登録などは地方の環境事務所の許可が必要でした。これからは都道府県の許可となります。普通の野生鳥獣となるので、「鳥獣保護管理法」が適用されることになります。具体的には、有害捕獲の申請をしたら、駆除できます。

熊森:オオタカが有害駆除されるのはどういう時ですか。

環境省:ハトなどを食べるので、鳩小屋に入ってハトを食害する可能性があります。

熊森:これまでオオタカの存在がどれほど多くの乱開発を止めてきたかわかりません。環境収容力以上に増えることはできないのですから、全国に9千羽ぐらいいたっていいじゃないですか。

環境省:そういうことではなくて、希少種ではなくなったから希少種指定から外すということです。新たに希少種に指定しなければならない鳥が次々と誕生していますので。

 

(熊森から)

オオタカを希少種から外さないようにとパブコメに応募してくださったみなさん、ありがとうございました。全国に9千羽しかいないのなら、希少だと思います。

今回の措置に、開発業者は大喜びしていることでしょう。破壊された自然は回復していないし、餌のウサギは減少したままだし、オオタカにとっては厳しい状況が今後も続きます。引き続き、手厚く保護すべきだと思います。

これまでオオタカが果たしてきた<乱開発を止める>という役割を、新たに希少種となった鳥が果たせるのでしょうか。開発が止まらない日本には、ぜひそんな鳥獣が必要です。

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