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祝 高井崇志議員の質問に安部首相が 森林環境税で広葉樹が混じった森づくりも進めると答弁 

2019年2月15日、衆議院本会議(13:00~)で、高井崇志議員(立憲・岡山県)が、放置人工林問題を取り上げ、森林環境税で広葉樹林化を図るように安倍首相に訴えました。

 

高井崇志議員

 

森林環境税・譲与税について伺います。

今、日本の森林は保水力を失い、危機的状況にあります。

その最大の要因は、戦後、拡大造林政策により、天然林を伐採し、植えられたスギ・ヒノキの人工林が放置され続け、荒廃していることです。

放置された人工林は、保水力が低下し、昨年の西日本豪雨災害や、北海道胆振東部地震でも、土砂崩れの大きな原因となりました。

クマなどの野生動物が山で生きられなくなって、里へ出て来て捕殺される事例も相次いでいます。

 

農家の被害が深刻ですが、動物たちも放置人工林の被害者です。

 

さらに、国民の3割が、スギ・ヒノキの花粉症に悩まされているという弊害もあります。

 

今回の森林環境税・譲与税を活用し、放置人工林を、保水力豊かな天然林に戻すことを進めるべきと考えますが、総理の見解を伺います。

 

 

安倍晋三内閣総理大臣:

 

高井崇志議員にお答えします。

森林環境税と森林林業についてお訊ねがありました。

 

わが国の森林は、戦後植林されたものが本格的な利用期を迎えていますが、十分に利用されず、また、適切な森林管理も行われていないという課題に直面しています。

このため、森林バンクも活用し、森林整備をしっかりと加速させてまいります。

その際、地域の自然条件等に応じて、針葉樹だけでなく、広葉樹が混じった森づくりも進めます。

 

新たに創設する、森林環境税・譲与税も活用し、こうした政策を推し進め、次世代へ豊かな森林を引き継いでまいります。

 

 

熊森から

 

熊森は、高井議員と安部首相に大拍手です。

 

私たち熊森は22年前の設立当初から、放置人工林が全国で大量に発生しており、深刻な問題をいろいろと引き起こしているとして、もう一つの国民である野生動物たちのためにも、将来の水源確保のためにも、国や行政に、奥山広葉樹林復元政策を訴え続けてきました。

 

しかし、林野庁関係者たちからは、「放置人工林などございません」という反射的ともいえる強い否定をいただき続けました。

また、当時の兵庫県行政からは、「何を馬鹿なことを言い出すんだ。兵庫県はこれからますます、スギ・ヒノキを植えていきます」と反論されました。(今は違う)

 

どうして子供が見てもわかるようなこんな単純な現象を、国や行政は認めないのかと、私たちはつらい日々を送りました。

 

しかし、去年、林野庁関係者が、人工林の8割が放置されて内部が荒廃していますと発表されているのを見て、感無量でした。

 

そして、ついに今回、安部首相が、人工林が放置されていることを認めて下さいました。また、「地域の自然条件等に応じて、針葉樹だけでなく、広葉樹が混じった森づくりも進めます。」とも、お答えくださいました。

 

バンザーイ!

今日は、熊森本部事務所が、わきにわいた1日でした。

26年前からこの問題を訴え続けてきた私たちは、国会で認められたことを知って、ますます感無量でした。

 

質問してくださった議員、お答えくださった首相、これまで熊森を応援し続けてくださったみなさんに心から感謝申し上げます。

 

この勢いで、次は、残酷の一言に尽きる野生動物管理利権主義者や外来動物根絶殺害論者の嘘を暴き続け、国の政策を生き物にも人にも優しい方向に180度転換させていきます。

 

みなさん、これからも熊森の旗のもとに、お集まりください!

ぜひ、会員になっていただき、欧米並み100万人の自然保護団体作りにご協力ください。

 

高井崇志議員にお礼を:E-mail : info@takaitakashi.com

1月25日 本部・支部合同で香美林業事務所を訪れ、くまもり四国トラスト地広葉樹林化のご相談

残り数少ない四国のクマが生息する剣山地は、現在、標高1000mまでスギやヒノキの人工林で覆われています。

クマの絶滅回避、将来にわたる水源の確保のために、高標高部分だけでも、早急に野生動物たちの餌場となる広葉樹林に戻していかなければなりません。

 

2018年から熊森は、どの団体もやっていない四国のクマ生息地復元という絶滅の根本原因の問題解決に取り組み始めました。

昨年10月にナショナル・トラスト第2弾として熊森が高知県香美市に購入した山林22haは、標高810m~1100mに位置し、四国のクマたちが移動経路として利用している貴重な尾根筋が含まれています。

この山林の92%が、現在、スギやヒノキの放置人工林です。

トラストした山林内

 

何とかこの場所を、動物が棲める広葉樹林にもどしたい。

 

1月25日、室谷悠子会長、加藤高知県支部長、本部職員2名は、広葉樹林化に向けての具体的な方法を相談するため、地元の物部森林組合と高知県香美農林事務所、香美市農林課を、順次、訪れました。

この山林は保安林に指定されているため、伐採率や伐採面積に規制がかけられています。

しかし、ありがたいことに、ここは20ヘクタールまで皆伐が可能で、伐採後、広葉樹の植樹も可能です。

また、この場所は伐採後の植栽義務がないため、天然更新させることも可能です。

問題は、四国山地があまりにも急峻なため、伐採木搬出のための道を造ることがむずかしいということです。

無理に林道を造ると、そこから山が崩れる恐れがあります。

林道(上部横線)から、山が崩れる

 

架線搬出も考えてみましたが、架線を張れる限度は2㎞までです。

高知県馬路村架線(ワイヤロープ)集材より

 

山上から下の集落までは6㎞もあるので、架線も無理です。

といって、切り捨て皆伐にすると、伐採した材で地面が埋まってしまい、天然更新がむずかしくなります。

悩ましいです。

 

広葉樹林化のためには、道造り、人工林の伐採、広葉樹の植林、シカ除け柵など膨大な費用が必要です。

しかし、間伐のための補助金は出ても、広葉樹林化のための補助金は出ません。

 

補助金が出る間伐に切り替えようかとも思いましたが、間伐だと20%までというしばりがついてきます。

むずかしいです。

熊森は、森林環境税を使い、放置人工林を順次天然林化していくことを、今国会で何としても法文に明記していただきたいと思っています。

 

とりあえず、伐採者がチェンソーを持って現地に入れる作業道を造ることになりました。

高知県香美農林事務所の担当者に伐採や搬出を相談   左から、本部職員、加藤支部長、室谷会長

 

 

 

 

熊森から

高知県内で人工林の天然林化に取り組んでいる団体はありませんが、林野庁の外郭団体である森林総合研究所は「広葉樹林化ハンドブック」を出しています。

そこには、針葉樹の人工林を強度間伐して広葉樹を植えたが、スギやヒノキの勢いの方が強くて、広葉樹が育たなくなった等の例が掲載されています。

定性間伐では針広混交林にならない。人工林の天然林化や針広混交林化には、30メートル四方以上の部分皆伐が必要と、熊森が各地で訴えていることと合致しています。

「放置人工林を計画的に伐採し天然林に」熊森石川らによる金沢市への要望書提出が新聞記事に!

2018年2月5日、熊森石川県支部は金沢市に対し、地元の自然保護団体と共に、「放置人工林を計画的に伐採し天然林に」の要望書を提出しました。

北陸中日新聞と、北國新聞が記事にしてくださいました。

 

以下は、北陸中日新聞切リ抜きです。

 

うれしいです。

 

放置人工林問題はこの国の存続を揺るがす大問題なのですが、ふだん人が行かない奥山で起きているため、ほとんどの国民がこの問題に気づいていません。

私たちは、生きられなくなって奥山から出て来るようになったクマたちに教えてもらいました。

 

「森林環境税法案」が2月に、「国有林野経営管理法改正案」が3月に、国会に出て来る予定です。

マスコミのみなさん、この機会に、放置人工林問題をどんどん取り上げてください。

2月 8日  全国1665市町村に、森林環境税で放置人工林を天然林に戻すことを求める陳情書を発送

森林環境税法案は、2月中旬から下旬にかけて閣議決定され、国会に出て来る予定です。

今のところ、衆議院に出て来るのか、参議院先議となるのか、読めません。

国会議事堂

 

水源の森を将来にわたって取り戻せるかどうか、国の命運がかかっている大切な法案ですが、残念ながら、議員も国民もほとんど関心がありません。

マスコミが動かない限り、多くの人達には、目先の自分の利害しか見えないのでしょう。そんなものかもしれません。

 

 

こんな中、2月5日、室谷悠子(むろたにゆうこ)会長と本部職員2名、東京都支部スタッフ1名は、国会議員会館を訪れ、森林環境税で放置人工林を天然林に戻す流れをどうやって作っていくか、現職国会議員と打ち合わせました。

 

こんな、ほとんど票にもならないことのために、本気で動いてくださる現職の国会議員がやっと現れたのです。

感謝してもしきれません。本当にありがたいです。

環境委員だけれど、国会で質問してみようと思いますという議員も現れました。

多くの議員に質問していただきたいです。

 

 

署名

多くのみなさんに集めていただいた署名は、頃を見計らって、石田 真敏総務大臣(前和歌山県海南市長)に提出します。

森林環境税法案は総務委員会で審議されるからです。提出予定の全署名用紙に、急遽、抜けていた総務大臣様の名を、はんこで押しました。

 

 

陳情書

一方本部は、2019年2月7日には、くまもりボランティアのみなさんに来ていただき 、沖縄県を除く(スギヒノキの放置人工林がないため)全国都道府県議会議長、全国市町村議会議長あての陳情書1通1通に市町村名を手書きで記入していただき、封筒に入れてもらいました。2月8日に1665通の陳情書を出し終えました。

 

本当は、請願書を出したほうが効果があるのですが、請願書を出すには、議員の協力がなければなりません。少しですが、議員の協力が得られるところは、請願書として出させていただきました。

陳情書が入った封筒

 

2月12日からは、市町村議会議会事務局から、うちは郵送の陳情書は受け付けられないので持参し直してほしいとか、参考人として議会に来ていただきたいとか、陳情書と一緒に意見書も送ってくださいなど、さまざまな電話が本部事務所に入り、3台の電話が鳴り続けているという状況になっています。

 

会員のみなさんのなかで、居住する市町村議会に問い合わせていただき、郵送での陳情書を受け付けない市町村の場合で持参可能な方は、当分はメールやFAX等電話を使わない方法で、本部までお知らせください。

 

陳情書はこちら

意見書はこちら

熊森は、有害番組『池の水ぜんぶ抜く』の放映中止を求めます

以下、2019年02月06日 23時30分 日刊サイゾーより

 

『池の水ぜんぶ抜く』が低視聴率回続出で業界騒然 外来種を悪者扱いすることに嫌気か

『池の水ぜんぶ抜く』低視聴率回続出! マンネリ化した内容よりも「“外来種いじめ”に嫌気」が原因か

『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』公式ホームページより

 

 テレビ東京系で放送されている人気番組『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』に、現在、異変が起こっている。

 

同番組は2017年から「日曜ビッグバラエティ」枠で不定期放送され、人気となった番組。日本全国にある放置され汚くなってしまった池を掻い掘りし、キレイにするとともに、生き物の生態を調べるというコンセプトが視聴者に大ウケ。同枠の平均視聴率は5~6%であるのに対し、第1回目の放送は8.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。その後も不定期であるにもかかわらず、高視聴率をキープし、第6回目の放送時には、13.5%を記録し、その後も9~10%台をキープ。2018年4月からは月イチレギュラーになり、当初は9%台をキープしていたが……。

 

「2月3日放送分が7.2%と低視聴率を記録。昨年12月18日放送分は5.2%で過去最低を記録したものの、1月2日正月特番で11.1%まで回復。裏番組などの関係で一過性のものかと思われていたんですが、今回のこの結果に、ネットのみならず業界でも騒然となっています」(放送作家)

 

そんな視聴率の低下が続いている同番組。ネットでは「最初ほどおもしろくなくなった」との声が聞こえているだけに、マンネリ化との指摘が上がっている。しかし、「それ以外にも理由がある」とテレビ局関係者は、こう語る。

 

「不定期放送時は“汚い池をキレイに掃除する”“池の生態系を調査する”というコンセプトで放送しており、時には珍しい生き物を見つけたりし、視聴者の注目を集めていました。ですが、最近では、カメと雷魚といった外来種をあたかも悪者のように放送し、退治するという内容になってしまっている。ネットではそれに嫌気を感じる人が続出している模様。また、捕獲したカメに関しては動物園に渡していましたが、外来魚については、ロケの参加者から『放置し殺している』との声も。現場には専門家もいなくて、ずさんな管理だったと、週刊誌報道もされている。面白くなくなったということより、番組に対し“信用がなくなった”ことが低視聴率続きになった理由かと思いますね」

 

裏番組では『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)や『ポツンと一軒家』(テレビ朝日系)など、人気番組が多数放送されている。それらに勝つためには、一旦“初心”に戻ったほうがいいのかも!?

 

熊森から

上記記事に大拍手です。

以前、この番組の余りの内容のひどさに、熊森はテレビ局に問題を指摘する手紙を出しましたが、何の返事もなく、改善もなく、無視のままです。

生き物の命をもてあそぶ有害番組『池の水ぜんぶ抜く』は即刻、放送を中止すべきです。

これまで外来種根絶の名の元、どれだけの罪もない多くの生き物たちの無用の殺生が、面白おかしくなされてきたことか。

思い出すだけでも胸が悪くなります。

 

抗議先

テレビ東京 「視聴者センター」
03-6632-7777(代表)
受付け時間は月曜日~金曜日の午前10時から午後9時まで。
土日祝日は午前11時から午後7時まで。電話内容は録音される。

『池の水ぜんぶ抜く』 制作責任者 伊藤隆行

吉川貴盛農相、今国会に「国有林野管理経営法改正法案」提出予定

以下は、橋本淳司顧問の「水」ニュース・レポートからです。

 

 新たな森林管理システムが動き出します。

 

第1弾は民有林に関するもの。

 

昨年、民有林(私有林+公有林)に対して「森林経営管理法」という法律が成立し、今年4月から施行されます。

 その理念は、所有権と管理権を分離することで、森林整備を進めやすくしようというもの。

 

確かに放置された林地の整備には有効に思えるますが、自治体が、森林を所有する住民の経営状況をチェックし、「きちんと管理する意思がない」と見なされたら、企業に委託して森林を伐採できるのです。

 

たとえば、60年の伐期が来たからといっても、「100年の森に育てたい」「天然林に戻したい」と考える所有者はいるでしょう。そのような場合でも、所有者の同意がなくても、伐採したり道を入れたりすることが可能になります。

 

そして、仕事をしても儲からないような林地には、新設される森林環境税が当てられます。私たち1人ひとりから年間1000円程度徴収され、640億円ほどの財源がつかわれます。

 

 

そして第2弾が、国有林のコンセッション(=譲与)

 

吉川貴盛農相は今国会に、「国有林野管理経営法改正法案」を提出する考えを示しました。
<閣議決定予定2月~3月頃、国会審議4月~6月頃>

 国有林を長期・大面積で民間事業体に経営を任せることを狙ったもので、1050年間、数百ヘクタール、年間数千立方メートルの伐採ができる権利を与えます。

 水道のコンセッションと同様、運営権を一定期間、民間企業に売却するというもので、伐採権の分配といえるでしょう。

 

森林のコンセッションのケースは、発展途上国の森林経営ではよく見られます。

 

たとえばフィリピンで国有林の伐採権を企業に与えたところ、大規模なラワン材の切り出しが行われ、国土の森林の大半が失われました。そして運営権の期限が切れたのちに、荒れた森林は国に返されましたが、それは禿山で、国は後始末に悩まされています。

 

水道でも林業でもコンセッションが進みます。

 

その背景には、事業経営が難しくなったときには、民間にまかせればうまくいくという考えがあります。

 

 (しかし、大阪市水道局が2012年度以降に完成した約1100件の民間依頼工事を調査したところ、全体の95%以上で不正が確認されました。 ほぼ全ての業者が不正を認めており、市は、計約400社に対し一斉に3カ月の指名停止処分にすることにしました。多くは地元の中小企業でしたが、大阪市水道局の管理監督能力では不正を止められないということです。今後は、大企業が水道工事を任されていくようになるのでしょうか。)

 

国は木材生産量を増加させたいのですが、担い手が少ない。そこで国有林を大規模に民間に開放して事業意欲をかきたてようと考えました。国有林は私有林よりまとまっており、境界線の測量も終わり、林道なども整備されています。仕事がしやすいのです。

 

これまで原木を輸出してきた国が、自国の産業育成や環境保全のため伐採量を制限し、輸出関税を引き上げたことなどで、日本の原木輸入量の減少が避けられない状況があります。

 

国内では、地域の供給力を超える大規模なバイオマス発電の燃料用材の需要が大幅に増えています。また、大手木材メーカーは、安価な木材の大量供給を国産材に求めるようになっています。

 

いずれにしても行き詰まった経営を、民間の知恵で経営すれば、コスト削減を測れると思っています。でも、民間企業は木材を効率的に切り出し商売にすることはうまくても、長期間を見据えた森林経営のノウハウはもっていないでしょう。

 

水道は失敗したら住民の命に関わるし、森林経営も一度失敗すると回復には数十年~100年以上かかる自然資本です。法改正は、事業の持続性をうたいつつ、それを担保する項目はありません。企業の短期的な利益のみが優先されている気がします。

 

 

熊森から

以下は、田中淳夫氏2019.12.18の ヤフーニュースです。おもしろいです。

水道に漁業に国有林……経営の民間払い下げが広がる裏事情とその危うさ

 

 

熊森本部が北海道市民環境ネットワークら主催のヒグマフォーラム「都市のクマとヒト」に出席 

ご報告が大変遅くなってしまいましたが、2018年12月8日(土)、北海道の環境保全活動を推進するNPO法人北海道市民環境ネットワークと一般財団法人セブンーイレブン記念財団が札幌エルプラザで開催したヒグマフォーラムに、くまもり本部から2名が参加しました。

神戸空港を発つときは、薄着で十分でしたが、札幌は気温1℃、震え上がるような寒さでした。

とても同じ国とは思えません。異国に来たような錯覚に陥りました。

自然も森もクマたち野生動物の状況も、北海道と近畿地方とでは、かなり違うだろうなと改めて思いました。

 

注:写真やグラフはいずれもwクリックしていただくと大きく見えます。

 

すてきなチラシ

 

私たちにはもう一つ目的があって、前日にあたる12月7日(金)、札幌にある北海道大学農学部を訪れました。

熊森本部では現在、自然保護を仕事にしたい新卒学生・院生計2名の正職員を募集中です。

札幌駅を降りるともう目の前が大学でした。

昔は大学構内の川にもサケが上がってきていたそうです。

 

北海道大学。強風に乗って水平方向に降る雪にびっくり。

 

ちょうど到着がお昼どきだったので、まず、学生食堂でお昼をとりました。

学生がどんどんやってきます。

さすが、まじめに勉強している感じの学生ばかりです。

しかし、今の欲望全開社会では、卒業後、ほとんどの学生たちが、望むと望まざるとにかかわらず、企業の利益を上げるために、自然破壊や地球環境破壊に加担して生きていくことになるのだろうなと思うと、むなしいです。

 

食事後ロビーでくつろぐ学生たち

 

昼食後、求人票を持って就職担当教員に会いに行くと、2019年3月卒業予定者の8割は大学院に進学することになっており、残り2割の学生の就職は、もう100%決定しているということでした。しかたなく、2020年卒業予定の学生・院生 への求人として、求人票を置いて帰らせてもらいました。

 

この後、2つ目の大学、野生動物生態学研究室がある酪農学園大学を訪れました。就職担当官は、「兵庫県からよく来てくださいました」と感激してくださいました。ここは時間が遅かったので、学生にはほとんど会えませんでした。求人票を預けて帰りました。学生のみなさん、よろしくお願いします。

酪農学園大学

 

次の日の朝、フォーラム会場に行くと、多くの人達が詰めかけておられました。酪農学園の学生たちも来ており、最終的には参加者は200名を超えていたと思います。テレビ局も来ていました。ヒグマとの共存に関心を持って集まってくださる方が、北海道にもこんなにおられたのかと感激でした。

会場風景

 

北海道では昭和の終わりまで、ヒグマは開拓の邪魔となるため根絶させるべき害獣として、根絶研究が進められていたということです。

ヒグマとの共存が叫ばれ出したのは、なんと、平成になってからだそうです。

ヒグマは、北海道の自然が開発されるのを、命に代えて遅らせた、自然の守り神だったのです。

 

人口200万都市札幌の周辺には、捕り尽くして長らく見なくなっていたヒグマが、最近、再び目撃されるようになってきたそうです。

 

200万人が住む札幌市に、ヒグマたちも棲んでいる

 

以前ほど殺されなくなってきたので、ヒグマたちが安心して本来の生息地に戻り始めたのでしょうか。

平地ほど住みやすくて実り豊かな大地はありませんから。

しかし、市街地の中にまでヒグマが出て来ると、人身事故を誘発する恐れがあり、よくありません。

 

電柱に張られた熊出没注意のポスターを見ているヒグマ

 

ヒグマたちとどうやって共存していこうかと、みんなで模索されていました。

絶滅させる前に、ヒグマとの共存に舵を切り変えて下さった北海道民のみなさんを、心から讃えたいと思いました。

発表してくださったみなさん、いろいろと勉強になりました。ありがとうございました。

1回お会いしただけなのでまだよくわかりませんが、この会に集まられた皆さんは、ヒグマを同じ大地に暮らす仲間ととらえられており、連帯感を感じました。

 

 

北海道庁生物多様性保全課では、ヒグマの主な食料として、ミズナラ、ブナ(道南のみ)、コクワ(=サルナシ)、山ブドウの4種の山の実りを毎年調査されています。

近年ずうっと不作年や凶作年が続いていること、ヒグマの有害駆除が増え続けていることを、わたしたちは心配しています。

北海道にはまだ熊森の支部がありませんが、今年の夏には、久し振りに北海道の熊森会員たちと集って、ヒグマとヒトの共存を進めるために、私たちに何ができるか考えてみたいです。

 

ヒグマは夏場に駆除されることが多い。デントコーンを食べに畑に出て駆除されるのだろうか。

近年、有害駆除数が増加傾向にある。2018年は818頭が有害駆除された。これ以外に10月1日から始まる狩猟でも、撃ち殺される。2018年の狩猟数は、今のところ不明。

 

 

 

ご参加ください!澄川嘉彦監督映画「大きな家」と講演 「森とは何か」 2月10日午後1時半~  於:芦屋市市民会館

本部の不手際で、直前のお知らせになってしまい、誠に申し訳ございません。

210(日)13:30~17:00
映画「大きな家」1時間50分

予告編 2分30秒

 

講演 「森とは何か」1時間
澄川嘉彦監督 (元NHKディレクター)

フライブルグ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞などさまざまな国際映画祭で受賞

 

会場: 兵庫県芦屋市民会館301号室   参加費1000円 

 

 

 

人よりクマが多い岩手県早池峰山のふもとのタイマグラという森に、一家で東京から移住された澄川監督と熊森がつながりました!

 

その森には、クマが19頭いたそうです。クマの頭数の数え方は来られた時に教えてくださいます。

 

映画紹介

 

幼い子供たちは、幼稚園もなくテレビも映らないと最初は泣いたそうですが、そのうち、それまでほとんど触れ合うこともなかった人間以外の生きとし生けるものたちの存在を確かなものとして感じていくようになります。

めまぐるしく続くいろいろな命との出会いの中である日、一番上の女の子がつぶやきました。

「おとうさん、わたしたち<大きな家>に、住んでいるんだね」

子どもたちは、まわりの生命たちとつながることを楽しみ、まわりの生命たちへの感謝の気持ちにあふれかえるようになります。

 

7年間にわたる撮影でカメラがとらえたのは、「わたしたちは、人間だけで生きているのではない」という、都会では忘れ去られがちな事実でした。

 

熊森から

西日本にはもう残っていない豊かな森に、映画でゆったりと浸ってください。

熊森は、こんな森を復元したいです。

 

澄川氏は、

「自然界は食う食われるの世界と言われているが、実際住んでみると、森は人間も含めて全ての生き物たちがみんなで助け合って生きている場所であることがわかりました。

この森を、人間が管理するなど不可能です」と言われます。

 

深い森に住んでみて、初めてわかった。

森とは何か、熊森会員に伝えたい。

 

澄川監督は、何時間でも語りたいと、岩手県から来てくださいます。

ぜひ、周りの方も誘って皆さんでお越しください。

終了後、もっとお話を聞きたい方は、熊森本部での懇親会にご参加ください。
 

(非会員の方も参加できます)

申し込み先

メールcontact@kumamori.org

電話0798-22-4190

FAX0798-22-4196

 

昨年暮れ、くまもり本部が高知県トラスト地を訪れ、地元の方と懇談

報告が遅れましたが、熊森本部4名(会長、名誉会長、職員2名)は、2018年12月18日と19日に、高知県香美市にある四国トラスト地の調査に入りました。

 

まず、12月18日。

兵庫県西宮市を出発して淡路島を抜け、徳島自動車道を西に進んでいくと、とてもお天気がよかったので南側に剣山が見えました。

徳島自動車道より南を望む

四国のクマはもうあの山の頂上付近にしかいないんだと思って眺めましたが、さすがに遠すぎてよくわかりません。

いったん愛媛県に少し入ってから、今度は高知自動車道を南下しました。

2018年の豪雨災害で崩壊したスギの人工林が何か所かありました。

高知自動車道は、片側車線が土砂に埋まって使えなくなっていました。復旧工事中でしたが、大変なことになっていました。

高知県大豊町

 

それにしても、トンネルの多いこと!

便利になったというものの、どれくらいの地下水脈が切られたことか。

石と違って、コンクリートは100年後劣化して崩れて来ます。その頃、修理する人はいるのだろうか。

現代人は、子孫に負の遺産を残し過ぎではないか。

こんなことを考えながら進みました。

高知自動車道トンネル

 

高速を降りて地道に入ると、四国山地が目の前に見えます。

冬だというのに山全体が緑色をしているのは、ほとんどが、スギやヒノキの人工林だからです。

ここまでよく植えたなあと思いました。

 

四国山地

 

しばらく進むと、また、スギの人工林が崩れていました。

ここは、放置されていました。

人工林の山崩れ

 

やっと、くまもりのトラスト地がある石立山が見えてきました。

このあたりは落葉広葉樹林が多く残されています。冬ですから落葉しており、山が茶色っぽく見えます。

黄色で囲んだ部分が熊森第一トラスト地

 

第一トラスト地に向かい、山に入ります。

トラスト地の下にある山

 

尾根に上がり、尾根筋を進みます。とにかく山が急です。左に落ちても右に落ちても大変なことになりそうです。

戻ろうかと何度も迷いましたが、室谷会長はどんどん前に進んでいきます。

同じ枝ぶりの木が続きますが、葉が落ちているので、なんの木かわかりません。

尾根筋を歩く

 

なぜかこんな山の中にオモトの群生がありました。

ほっと一息。

赤い実がとてもきれいです。

ということは、シカが食べないのだ。

やはり、毒草でした。

オモトの群生

 

やっとトラスト地の一番下に到着。

人工林皆伐地

 

山が急すぎて、くらくらします。

ここは、皆伐放置して天然林に戻るかどうか様子を見ている場所です。

 

私たち人間は、平地が好きなクマ・サル・シカ・イノシシを山に全部追い込みました。こんな急な所で暮らすかれらはどんなに大変だろうかと思いました。

 

やっとのことで全員、無事下山。

往復3時間程の行程で、見つけたシカの糞は2か所だけでした。

三嶺と違って、まだシカはそんなにいないようでした。

 

12月19日。

四国森林管理局の担当者にお会いして、四国のクマを滅ぼさないような森林整備をお願いしました。

新しく来られた担当者は、前向き回答で、熊森一行はうれしくて飛び上りそうになりました。!!!

 

次に、2か所のトラスト地がある高知県香美市の市長さんを表敬訪問しました。

お忙しい中、1時間も時間を取って下さり、私たちの話も色々と聞いてくださいました。

森林環境税を何に使おうかと考えておられました。

中央が市長さん 熊森本部・愛媛県支部員ら

 

午後からは、徳島県入りして、徳島県側から石立山を見ました。

その後、地元の方にいろいろと長時間、大変興味深いお話をお聞きしました。

山にとても詳しい方たちでした。

5月になったら、熊森会員にクマの棲んでいる山を案内してあげるよと言ってくださいました。

 

四国の熊森会員はもちろん、全国の熊森会員のみなさん、見学会に参加をご希望される方は、早めに本部までお知らせください。

本部からも何名か参加します。

5月になるのが、とても楽しみです。

【速報】天然林化をめざし、熊森が兵庫県養父市の人工林2haを購入 記者会見!

豊かな水源の森の復元をめざします

平成31年1月23日、当協会は、兵庫県養父市大屋町にあるスギ・ヒノキ人工林2㏊を購入し、29日、養父市八鹿市民会館にて記者発表を行いました。

4社(神戸、朝日、読売、毎日)の新聞社が取材

説明しているのは、当協会室谷悠子会長

 

(経緯)

熊森の奥山等放置人工林を天然林に戻す活動を知った山林所有者が、今後の山の管理を託したいとして譲渡を申し出てくださったことからトラスト(=購入保全)が実現しました。

購入地は、養父市域を西から東へ流れる大屋川の、中流域水源にあります。

今回トラストした山林付近を撮影

 

今回購入した山は、標高450mの山の頂上西側斜面に位置しており、全体が50~70年前に植林されたスギ・ヒノキに覆われています。ツキノワグマなど貴重な野生動物の生息する地域にあります。

面積はわずかですが、当協会は将来的にはこのようなトラスト地を増やしたり地権者に協力をお願いしたりして、この地域の奥山を保水力豊かな天然林に戻していきたいと考えています。

 

熊森が天然林化をめざしている場所:
①奥山全域、②尾根、③沢筋、④急斜面、⑤山の上3分の1

 

日本熊森協会は、設立以来22年間、地元の方の協力を得て、クマをはじめとする多種多様な生物が棲める保水力豊かな森の保全・再生に取り組んできました。

地域の水源を守り、人間と野生動物の棲み分けができる環境を取り戻すために、今後も山林を取得したり天然林化を希望される地権者と話し合ったりして、放置されたスギやヒノキ人工林を一定面積以上皆伐し、広葉樹林を中心とした天然林を再生させる取り組みを進めていきます。

 

当協会はこれまで市民の寄付金により271haの山林を取得してきました。

(滋賀県高島市215ha、兵庫県豊岡市10ha、高知県香美市46ha、他に、滋賀県にトチノキ巨木群を保有)

今回のトラストを契機に、水源の森再生の動きを兵庫県内外でさらに広げていきたいと考えています。

注:熊森から生まれた公益財団法人奥山保全トラストは、奥山原生林のトラストを続けており、現在約2100ヘクタールの山林を保有しています。

 

28日から始まった通常国会には、森林環境税法案が提出されます。

熊森は、森林環境税法にスギ・ヒノキの放置人工林を天然林に戻すことを明記してほしいという運動を大々的に進めており、森林環境税を使った天然林再生の取り組みを全国に広めていきたいと考えています。

人工林の放置により、全国各地で湧き水が激減してきています。人工林を造りすぎてしまったことは、私たちだけではなく、林野庁も認めています。

湧水が枯渇してしまわないうちに、放置人工林を天然林に戻して行かなければなりません。

まだの方は、ぜひ、下の署名にご協力願います。

 

森林環境税で天然林再生を求める署名はこちらから
◆署名用紙のダウンロード◆
◆ネット署名◆

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