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山梨県甲府市でのくま森ジョイント講演会

報告が遅くなってしまいましたが、今年の1月25日、山梨県支部主催「くまもり講演会」に行ってきました。

静岡駅からJR身延線に乗って甲府駅に向かう長い道中、ずっと車窓から外の景色を見ていました。

この沿線沿いには、人家がほとんどありません。日本にもまだこんなところがあったのかと、うれしく思いました。

山梨県の人口は85万人。県庁所在地甲府市の人口は、わずか19万人です。しかし、人工林率は46%の高さです。

車窓から見える山梨県の川の水は、何かあったのかと思うほど、どこも少なかったです。

 

列車が進むにつれて、富士山が、車窓の右に見えたり、左に見えたり、後ろに見えたり、前に見えたり・・・思いもかけない方向から次々と目まぐるしく目に飛び込んで来ます。

一体、線路がどのような向きに敷かれているのか不思議に思いましたが、地図を忘れたのでわかりませんでした。

世界遺産富士山を堪能できる、ぜいたくな旅でした。

 

 

甲府に着いてから、講演会場の山梨県立文学館へと急ぎました。

人々が講演会に集まってくださるのかどうか、心配でした。

というのは、2011年の東北大震災・福島原発事故以降、世の人々の関心がそちらに移ってしまい、また、最近は、人々に無力感、脱力感が広がっているのでしょうか、以前と比べて、自然保護関連の集会への参加者がぐんと落ちているのです。

 

しかし、うれしいことに、今回、会場いっぱい80名の方々が集まってくださいました。自然と集まってくださったわけではありません。支部長以下、山梨県支部の皆さんが、本気になって人々に声掛けをして集めてくださった結果です。みなさん、本当によくがんばられました。本部や他の支部も、負けておれません。

 

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<挨拶する、くまもり山梨 坂名井支部長>

 

最初の講演は、水ジャーナリストの橋本淳司先生。山梨県というと、リニアモーターカー。地下水の問題について、工事現場に出向き、現地取材によって集められた豊富なデータをもとに、わかりやすく説明して下さいました。さすが、大変説得力がありました。

 

次の、 くま森会長講演では、より良い社会をめざして、おとなになってからも絶えずみんなで集って勉強し、議論しようという呼びかけがなされました。利権のない一人一人が自分の頭で考え判断する市民社会を作っていかなければ、自然は守れない。社会が狂っていくのは、政府が悪いからではない。国民のレベル以上の政府は持てないなどとという、熱い語りがなされました。

 

会長は、「クマなんかおって、何かええことあるんか」と、人に食ってかかられて傷ついた会員を思いやって、そういう時には、負けずに、「あなたは、人類を滅ぼす人間中心主義という恐ろしい思想におかされていますよ。この地球は人間だけのものではありません。すべての生き物たちのものです。いていいか悪いかという前に、すべての生き物たちにいる権利があります」と返してから、クマが奥山水源の森を守ってきたことなど、クマがいて良かったことを説明していくようにとアドバイスしました。

 

 

参加者のみなさんは真剣に最後まで聞き入って下さり、帰られる時、「この講演会に来て、本当によかったです。勇気が湧いてきました」などという心からの喜びの声を、たくさんくださいました。

 

新入会員も誕生しました。講演会は大成功だったと思います。

山梨県支部スタッフの皆さん、参加して下さった皆さん、本当にありがとうございました。

 

参加者の中に、明日、リニアモーターカーの公述会があるから、ぜひ参加して欲しいと声をかけてくださった方がいて、次の日、会場に向かうことになりました。

 

動く度に、いろいろな人と人とのつながりが生まれ、人生がますます充実していく楽しさ、喜びを感じました。

 

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