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三井寺(滋賀県大津市)、ヒノキ人工林を広葉樹に切り替え、動物と共存へ

三井寺の森、広葉樹へ“転生”見直し

「動植物と共存を」

以下、京都新聞より

長等山一帯に広大な境内を持つ三井寺。森林のあり方を抜本的に見直す指針作りに乗り出す(大津市園城寺町)
長等山一帯に広大な境内を持つ三井寺。森林のあり方を抜本的に見直す指針作りに乗り出す(大津市園城寺町)

 湖国屈指の名刹(めいさつ)、三井寺(園城寺、大津市)が境内の広大な森林のあり方を抜本的に見直す指針作りに乗り出す。戦後の林業政 策を受けてヒノキなどの人工林が大半を占めていた現状から、土地本来の特性に合った広葉樹などへの切り替えを積極的に検討する。「動植物と共存できる多様 性に富む森林に転換したい」という。

精進料理にも使われるミョウガなどの若芽が無残に食い荒らされている-。長等山一帯に甲子園球場約30個分の境内を持つ三井寺では近年、金堂(本堂)周辺の麓までシカやイノシシが現れ、被害が目立っている。

そんな現状を前に、僧侶たちは自問する。「果たして動物が悪いのか。経済性優先でヒノキやスギを植え、動物のエサ場となる自然な山の姿を奪ったのは人間で はないか」(福家俊彦執事長)。そんな反省に立ち、「長等山三井寺森林景観保全・再生ガイドライン」の作成を決めた。NPO法人森林再生支援センター(京 都市)に助言を求め、景観や防災面も考えた森づくりを長期的に検討し、推進する。

同センターによると三井寺境内は現在、約7割がヒノキ 林、約2割がシイ林。ただ、地形や土壌を考えると、ヒノキに実際適した場所は2割に満たないという。同センターの高田研一常務理事(61)は「適した場所 に適した樹木を植える『適地適木』の原則で、サクラやモミジなど多様な木への切り替えを検討したい」と話す。

林業が衰退し、森林の荒廃が 全国的な問題になる中、京都市では東山の森林再生を官民で進める「京都伝統文化の森推進協議会」が5年前に発足し、植樹や間伐を進めている。三井寺でも植 樹などを市民参加で進め、寺や森に親しんでもらう仕組みづくりを視野に入れる。高田常務理事は「有名社寺が多く、人と自然の調和を追求しやすい京滋から森 づくりの百年の計を示す」と理想を描く。(三好吉彦)

■三井寺 天台寺門宗総本山。7世紀創建。天智、天武、持統の3天皇の産湯に用いられた霊泉があり、三井寺と呼ばれる。金堂(本堂)や黄不動尊など国宝10件所蔵。近江八景の三井の晩鐘も有名。

【 2012年10月01日 09時31分 】

 

(熊森から)

くまもりは三井寺に大拍手を送ります。

 

福家執事長さんの言葉に、人間本来の声を聞いた思いがします。

 

人間が動物たちの森を一方的に壊しておいて、生きられなくなって動物たちが山から食料を求めて出て来たら、罠をかけて大量に殺してしまう。平成の日本では、このようなことが今、当たり前のように全国で行われています。森を復元してやりもせず、出て来た動物たちを殺すだけなら、そのうち動物たちは絶滅するだろうし、第一、誰が考えても、こんなの人間としておかしいと、私たちは思ってきました。

 

仏教界が、日本の森と動物を救うために立ち上がってくだされば、若い人たちがお寺に行くようになると思います。他のお寺にもぜひ波及してほしいです。

 

 

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