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本部森再生活動 兵庫県千種町佐古井の森 7月13日~14日

兵庫県千種町にある熊森植樹地1ヘクタールは、以前、国と町で分収造林契約がなされたスギの官行造林地でした。しかし、手入れ不足で、このあたりの約300ヘクタールの官行造林地は、本来の土地の広葉樹がスギの間に大きく育ち、針広混交林になってしまっていました。人工林率83%の千種町においては、造林失敗地と言われるここの人工林内の広葉樹は、今や野生動物たちの貴重な食料です。

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2000年、この造林地300ヘクタールが皆伐されることになりました。スギとスギの間に大きく育った広葉樹を守るために、熊森は、当時、姫路工業大学佐古井一朗助教授らと、激しい伐採阻止運動を展開しました。地元の多くの方々の協力を得て、ついに伐採は阻止できたのですが、一角だけは皆伐されてしまっていました。そこを、もう一度、「佐古井の森」と名付けて、広葉樹の森に戻そうと、熊森は植樹を開始しました。他にも、いくつもの団体が植樹に挑戦したのですが、<急斜面・豪雪・シカ>に立ち阻まれて、どうやっても苗木が育ちません。シカの食害から苗木を守るために張り巡らされた熊森金網も、春先に雪の塊が斜面を滑り落ちる度になぎ倒され、何度補修しても、持ちませんでした。

 

熊森は、熊森金網の撤去を開始しました。(2013.6.2)

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撤去作業は、大変な労力を要します。今後、多くのボランティアのみなさんに、ご協力をいただきたいと思います。

 

斜面中央の、緑色が濃い三角形部分が、熊森植樹地です。金網で囲まれていた時期、シカが入れなかったため濃い緑色のササに覆われています。それ以外のところでは、シカにササを食べられ続けたため、ササの背丈が低く、むしろ明るい緑色をしたススキ等が群生しています。

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この斜面を、人間の手で短期間に森に戻すことは、もはや不可能なのでしょうか。熊森は、金網撤去作業と同時に、森復元のための新しい試みにも、ささやかながら挑戦していきます。何年後かに答えを出します。(2013.7.13.)

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