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6月23日本部 奥山で炭まき候補木探し

男性3人女性3人で、梢枯れしている木を探しに、兵庫県の奥山へ入りました。酸性雨で弱っていると思われる木を見つけ、炭をまいて元気になるかどうか、実験するためです。

以前やった時は、買った炭を粉にするのが大変でしたが、今回は粉炭を安い値段で入手することができました。土壌改良剤として売られているものです。ラッキ—。さっそく5袋買いました。

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男性は一人7キロ、女性は一人2キロの炭をリュックに背負って、急な尾根筋を登っていきます。背中の炭のせいで、体のバランスがうまく取れず、足元がふらふらします。

標高700mあたりは、アセビヶ原と名付けようかと思うほど、地面はシカの食べないアセビの稚樹で埋まっています。周りはコナラやリョウブ等の広葉樹の自然林です。尾根の左右は全く違う山です。

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 尾根筋

 

まず、尾根の右側の山。この辺では普通ですが、全山スギの人工林。

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動物の棲めないスギの人工林

 

尾根の左側の山。この辺では珍しく残った広葉樹の自然林。

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昔はたくさん動物が棲んでいたであろう広葉樹の自然林

早く背中の炭を降ろしたいのですが、なかなか弱った木が見つかりません。2時間ほど歩いて、標高950mあたりで、やっと梢枯れしている木を2本見つけました。ここまで登ってきた限りでは、この山では、弱っている木がほとんど見当たりません。

見つけた木は、2年前に根の周りに炭をまいた木でしたが、元気になっていませんでした。炭の巻き方が少なかったのではないかと思い、もう一度、近々この木の周りに炭をまいてみることにして、とりあえず、この日は、炭を置いてきました。

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梢枯れしたミズナラ

 

印をつけた木の下で、記念撮影

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それにしてもこの辺りは、みごとなディアラインです。さぞシカが多いのだろうと思われますが、糞がほとんどありません。この時期は、シカはここにはいないのでしょうか。だとしたら、どこへ行ったのでしょうか。それとも、大量駆除の罠にかかって、みんな殺されてしまったのでしょうか。住んでいない者にとっては、わからないことだらけです。

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尾根から谷へ下りて帰ることにしました。途中、ブナの巨木の前で記念写真。それにしても、広葉樹林なのに、表土がなくなって根が地表にたくさん出てしまっています。周りには、枯れかけて、ほとんど軸だけになってしまったチシマザサがポツポツ生えていました。

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谷を伝って下山しました。

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今回は、目の前に小さな虫がずっと付いてきてうっとうしかったのですが、1日中奥山を歩いたのに、動物たちの気配が本当に少ししかありませんでした。広葉樹の自然林なのに、動物が棲めなくなっている。人間活動が原因なのでしょうが、原因も良くわからない。対策も良くわからない。本当に困ったことです。

 

昔は、谷川のまわりが赤くなるぐらいサワガニがいて、それを食べに来たイノシシが、両岸をまるでブルトーザーが入ったのかと思うほど掘り起こしていたと、この山ではありませんが、この地方の昔の山を知っている人に教わりました。わたしたちは、生き物があふれていた、そんな、ほんとうの森を見て見たかったです。

 

 

 

 

 

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