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7月1日 熊森石川県支部が石川県・岐阜県調査 マイマイガの大量発生で今秋の奥山の実りなし 

(石川県支部からの報告)

石川県支部では7月初めに、群馬県支部長と共に、石川県白山や、岐阜県の伊自良湖周辺の奥山実り調査をしました。

 

7月のはじめというのに、山の色が茶色です。ほとんどの広葉樹に葉がありませんでした。マイマイガの幼虫が異常発生して、葉にびっしりついており、気分が悪くなるほどでした。こうして、葉という葉がこの毛虫に食べ尽くされて、樹木が丸裸になっていました。このマイマイガ被害は、岐阜県のひるがの高原や福井県や富山県の一部にまで拡がっているそうです。

 

私たちが今日見た木のほとんどに、ケムシがついていました。ブナの先端の若葉にも…(>_<)

ケムシが大量発生すると、病気が流行ってケムシは大量死し、被害自体は1ヶ月ほどで終息して目立たなくなるそうです。

葉を失った木々は、もう一度あわてて新緑の葉を出してくるそうですが、芽吹いて葉を繁らせるために養分を使うため、せっかく実をつけても成熟させられず小さいまま生理落下させてしまう可能性が大なのだそうです。(>_<)

 

白山周辺のクマにとって、すでに重要な食糧となるミズナラは、2000年代のナラ枯れで多くが枯死してしまい、今や枯死木は白骨化して、他の木々の中に埋没してしまっています。母樹を失ってしまった山では、稚樹の芽生えが見られません。

 

この上、広葉樹という広葉樹がマイマイガにやられて今秋の実りがなくなると、冬ごもり前に、クマたちが食い込み用の食料を求めて、山からどっと出て来るという2004年2006年2010年の悪夢の再来です。

 

なぜケムシがこんな大発生しているのか?研究者に尋ねてみました。まず考えられるのが、最近ハチが減っていることから、ケムシに寄生するハチが減ってしまい、ケムシの異常発生を抑制できなかったのかもしれないということでした。

 

今度こそ、行政のみなさんは秋のクマ大量出没に備えて、殺さない対策を今から立てておいてください。

 

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広葉樹という広葉樹の葉が、毛虫に食べ尽くされていた

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道路にまであふれ出たマイマイガの幼虫



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