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何かが絶対におかしい 生物が消えた沈黙の奥山原生林

今年も、熊森本部は9月20日に、神戸市の保育所の先生たちを、岡山県にある奥山原生林にご案内することになりました。原生林は、日々姿を変えていくので、直前の下見が必要です。当日原生林を案内させていただくスタッフたちが、9月1日に下見に行ってきました。

 

新しくスタッフになったAさんは、山が好きで、若い時にはよく山に登っていたそうです。この時期は虫がすごいからと、たっぷりと虫よけ薬を塗って参加されました。ところが、行ってみると、全く虫がいませんでした。それどころか、生き物の気配がゼロといっていいほど何もありません。完全に沈黙の森になっているのです。

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半日広大な原生林内を歩き回って見つけたのは、イモリ1匹、ヘビ1匹だけでした。なにかおかしい。なにかとんでもないことが起きている。Aさんは、くまもりがブログなどで繰り返し訴えてきた奥山原生林の危機を、共有してくださるようになりました。

 

よく見ると、植物も、昔と違っています。高木の上の方は確認できませんでしたが、秋なのに、目の前の風景に、実りがありません。やっと見つけたのが、ムシカリの赤い実だけでした。ヤマブドウ、サルナシ、マタタビ・・・何の実もありません。樹木の葉の茂りやササの茂りも、明らかに弱くなって、すかすかです。国は、森の異変を、全部シカのせいにしていますが、ほんとうに、シカだけのせいなのでしょうかか。

 

近年、山からクマを初めとする動物たちがどんどんと里へ下りて来るようになったと、地元の方々は悲鳴を上げておられます。有害獣として、人間は彼らを殺すことに躍起になっていますが、くまもりは、彼らは大切なことを人間に訴えに来ているメッセンジャーではないかと思います。

 

クマが生息域を拡大してきた。大阪府にまで、クマが顔出しするようになった。けしからん。このような世論作りばかりが行われていますが、このような発表を繰り返している、権力とつながり肩書もお金もいっぱいつけてもらっている研究者のみなさんは、奥山の大異変を察知しているのでしょうか。もし、あなたが、クマだったら、この奥山原生林の中で、何を食べて生きますか。食べるものがあれば教えてください。

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