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3月18日 リニアと国の責任 参議院会館院内集会

参議院議員7名、議員外参加80名で、午前11時から午後2時までぶっ通しで中身の濃い勉強会が開かれました。

 

講師は五十嵐敬喜氏(1944年生まれ、弁護士、法政大学名誉教授)と橋山禮治郎氏(1940年生まれ、千葉商科大学大学院客員教授)のお二人でした。まさに、日本の国を思い、日本を良くしたい一心でがんばっておられることが、強く伝わってきました。青年の心意気でした。日本に、こんな先生方がおられたのかと、あらたに偉大な方たちを知り、感動しました。

 

おかげで、知らなかったことをたくさん学ぶことができ、収穫は十分で、兵庫県本部から参加した甲斐がありました。熊森東京都支部からは数名が参加してくださっており、大変心強く感じました。

 

<出席された各国会議員からのお話>

皆さんとてもよくリニア問題について勉強しておられ、発言も堂々として頼もしかったです。こんな国会議員もおられるのかと、初めて知りました。すばらしいです。この前の衆議院選挙での熊森アンケートでよくわかりましたが、ほとんどの国会議員の方々は、リニア問題をご存じありません。この議員さんたちが他の議員のみなさんや官僚のみなさんにロビー活動をしてくだされば、リニアに大問題アリと言うことで、リニア事業が直ちに凍結され、喧々諤々の国会審議が始まるのではないかと感じました。国会議員さんたちの横のつながりがどうなっているのか気になりました。

 

<沿線住民の問題から全国民の問題へ>

沿線住民代表の方々が、それぞれ活動報告をされました。メディアに見放された中で、これまで少ない人数で、よく踏ん張ってこられたと思います。表彰ものです。少しでも労をねぎらってあげたいと思いました。今後は、一人でも多くの国民が、今を生きる大人の責任として、沿線に住んでいなくても、リニアという国家的プロジェクトに国民として声を上げていけるよう、勉強し始めてほしいものです。沿線住民と全国民が手を結ぶ時が来たと感じました。

 

<五十嵐先生のお話>

リニア事業は、国がゴーサインを出さなければ進められないという国家の関与が不可欠な事業である。

審議会が御用学者ばかりで、事業促進の声しか出なかったため、審議が全く深まらなかった。メディアは、ちょうちん記事ばかり書いてきた。国民や議員に、リニアの問題性がほとんど何も伝わっていない。事故が起きたらどうするのかをはじめとするリニアの様々な問題点が何も解決されておらず、全員無責任体制で、工事が昨年7月から着工している。

リニア問題は国家の存続にかかわる大問題であり、国民的議論が今こそ必要な時であるが、福島原発と同じで、多くの国民は、問題も聞こうとも問題について考えようともしていない。

 

熊森から・・・工夫して、問題を聞こうとする国民、問題を考えようとする国民を増やしていかねばならない。まず熊森会員から。

 

<橋山先生のお話>橋山先生は、国会のリニア関係の全審議会をチェックしてきたという、もう信じられないような本気の先生です。

ドイツでは、政府がリニア事業を認めた後、実験線が走り出した。しかしリニアの大問題性に気付き始めた国会議員たちが連邦議会で再評価し始め、喧々諤々の議論が湧きあがった。結果、すべての委員会でリニア事業は認められないという結論が出るようになり、6年後にリニア事業は中止された経緯がある。

日本の場合、リニアが浮上した時の2011年度の国交大臣であった大畠 章宏議員が、閣議にもかけず、国会にもはからずに、直ちに認可してしまったことから、後々、非常に残念な結果を生むことになった。

国民の議論が全くなくしてここまで来た。国民のほとんどがリニアのことを知らない。政治家、首長、国民、メディアのすべてが無知無関心無責任でここまで来た。

リニアの大問題に気づいた国会議員・学者・研究者・国民が、もう1回原点に戻って考えるべきだ。反対・賛成でなく、とにかくいったん凍結する。本気でこの鉄道方式がいいのか、あらゆる関係者の間で議論する。こんな大問題を、国会議員のほとんどは知りませんでしたなどだめだ。

速くて面白そうだけで認可するなど、愚策だ。国にとってプラスになるのか。国民は幸せになるのか。公共的利益はあるのか。考え直す必要がある。

 

(会場からの質問)リニアを動かすにはヘリウムガスが不可欠だが、ヘリウムガスは地球大気の0.0005%しかなく、ヘリウムが不足してリニアが走れないという事態に発展するのではないか?

 

熊森から・・・皆さんお忙しいと思いますが、3月28日のリニア問題大阪学習会に一人でも多くの方に参加していただきたいです。問題が見えてくるのはとても知的で楽しいことです。大都市の市民が本気で考えないと、この国が良くならない。考えない大人ばかりでは、この国が本当にかわいそうです。被害を受けるのは、子や孫、物言えぬ多くの他生物たちです。

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