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2月9日 冬ごもり中も、「とよ」の安否確認

只今、「とよ」は冬ごもり中です。

静かに見守ってやってください。

しかし、お寺のみなさんや「とよ」のお世話隊は、安否確認のため、そっと見に行っています。

家が近い会員の方の中には、何度も見に行ってくださっている方もおられます。

今日は木曜日なので本部お世話隊が安否確認に行きました。

高代寺は雪。気温0度。庭のスイレン鉢も凍っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

獣舎を訪れる人もなく、あたり一面シーンと静まり返っていました。

先週来た時は、「とよ」は寝室の中にある自分で作った藁穴に埋まって、ほんの少しごそごそしたりしていました。

しかし、今日はまったく動きがありません。寝入っているのでしょうか。

呼吸に合わせて体が規則正しく膨れたり縮んだりしているだけです。

完全に冬ごもり中です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

万一に備えて運動場に積んであるドングリも全く食べた形跡がありません。

もちろん、糞もゼロ。

プールの水も澄んだままです。

糞取りも、プール洗いも何もする必要はないのですが、それでも、お世話隊は「とよ」を訪れます。

生き物を飼った責任感+みんな、「とよ」がかわいくて、たまらないのです。

 

平成28年度、京都府では67頭のツキノワグマが有害駆除されました。

これまで京都の山に放獣させてもらえなかった「とよ」が不憫でなりませんでした。

しかし、あの時、放獣していたら、民家の柿の実を夜中にこっそり食べに来た罪などで、今頃はもう殺されていた可能性が大です。

どっちの方が「とよ」のためなのか、かわからなくなってきました。

 

江戸時代に書かれた本「北越雪譜」には、「熊は和獣の王、猛くして義を知る」と書かれています。

同本中の実話「熊に助けられた男」を読むと、先人たちが熊を畏れ敬った訳がよくわかります。

熊はむやみに人を襲う動物ではないが、かわいいだけのぬいぐるみでもありません。

人間と同じように、喜びや悲しみ、恐怖、不安など、豊かな感情を持った生き物です。

 

この国土で人と熊が共存するには、お互いに正しく相手を知らねばなりません。

冬ごもりが明けたら、また多くの大阪府民に来ていただいて、熊がどんな動物なのか、「とよ」とふれあって欲しいです。

アイヌの人達、韓国の人達、ヨーロッパの人達、先人たちが熊に「神」を見た訳を、少しでも知って欲しいです。

 

 

 

 

 

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