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個体数調整の撤回を求めて、鳥取・岡山・本部3県のくまもりが合同で、鳥取県庁へ ① 9/ 28

鳥取の山々です。人工林率54、4%というすごさです。もちろん、林内は砂漠化しています。

自然林を見つけました。よく見ると、ナラ枯れがすごい。「こんな山では生きられない」・・山の動物たちの悲鳴が聞こえてきそうです。いずこも同じ。

鳥取、岡山、兵庫の3県県境に位置する東中国山地のクマに、個体数調整名目の捕殺が導入されようとしているのではないかと、危機感でいっぱいになった熊森は、3県合同で鳥取県庁を訪れ、自然環境保全担当者らと90分にわたり話し合いました。

鳥取県は、ツキノワグマの絶滅を止めようとして、2007年に狩猟禁止令を出し、同10月にツキノワグマ保護管理計画を策定しました。しかし、2010年の異常凶作年秋に、多数のクマが人里に出て来て、有害獣として、44頭が捕殺されました。その他に、イノシシ罠に54頭が錯誤捕獲され、これらは放獣されました。

㈱WMOに、鳥取県のクマ生息数を調べてもらったら、今年3月末に、推定250頭~400頭という回答を得たそうです。そこで、鳥取県の担当者らは、絶滅を止めるためのこの3年間のできるだけ殺さないという方針を一転させ、多すぎるから、個体数調整を導入して、2009年の生息数まで減らすことに決めたのだそうです。

クマは、絶滅の恐れありとして、ワシントン条約でも国際的に保護が決められている動物です。熊森は、「去年、人里に多くのクマが出て来たのは、クマ数が多かったからではなく、山に食べるものがないという異常が起きたからである。クマを殺すのではなく、最近度々このような異常を起こすようになった山の方を、何とかしなければならない」として、何の被害も出していないクマまで、個体数調整名目で殺すという発想のクレージーさ、他生物の生命軽視、動物愛護喪失を指摘し、撤回していただくように訴えました。しかし、担当者のみなさんには、残念ながら全く理解していただけませんでした。熊森は、推定250頭~400頭の根拠となったデータを頂きたいとお願いして、この日は別れました。

今年のクマの目撃数は、去年と比べて格段に少なく、今のところ、イノシシ罠に錯誤捕獲された数頭のクマを放獣しただけだということでした。子グマはまだ1頭もかかっていないそうです。担当者の皆さんには、お忙しい中、お時間をとっていただきありがとうございました。

自然環境保全の部署までが、人間の都合しか考えないなら、この国の行政に、野生鳥獣のことを考える部署は皆無です。

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