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許せない暴挙、今年、秋田県は過去最大533頭のクマを大量駆除(9月末現在)した上に、3ケ月間の狩猟も計画 全国のクマ保護体制を壊す恐れ

今春、米田一彦氏(まいたかずひこ 日本ツキノワグマ研究所所長)が、

 警戒せよ!秋田の「人食いグマ」は3頭生き残っている

と、例によって誰も検証できないことを発表し、新聞などに大きく取り上げられました。そして、またまたセンセーショナル記事がお望みのマスコミの寵児となりました。

まともに信じた秋田の善良なみなさんは、震え上がられたと思われます。しかし、人食いグマなど誕生しているとは思えません。もしそんなクマが誕生していたら、被害者が続出するはずです。

それ以外にも、昨年の秋田県内に於けるクマによる死亡事故4件、今年の死亡事故1件もあって、これまでクマを見かけても、秋田にクマが居るのは当然として役場に届け出なかった人たちが、不安になって届け出るようになったり、クマを見かけたら殺してほしいと申し出るように変わっていったことが考えられます。

注:本文中のグラフは全て、ダブルクリックによって拡大され鮮明になります。

秋田から始まったこの流れが全国に広まって、クマは殺すべしというとんでもなく間違った国民感情が一気に発展していく恐れがあります。クマは、祖先がしていたように、棲み分けることによって人間とこの国で十分安全に共存できる素晴らしい動物です。戦後、奥山を破壊して、クマと人間の棲み分けを一方的に壊したのは人間の方です。

 

今年8月末に熊森本部が秋田県庁を訪問した時は、まだ捕殺数は340頭でした。去年、476頭も殺したあとなので、すでに多すぎるが、何とか今年は去年のような大量駆除にならないようにと強くお願いしてきたところでした。よって、10月15日(日)の秋田魁新報社の、秋田県内クマ駆除、最多533頭 目撃数更新、冬場の猟解禁

という記事を見た時、熊森本部スタッフ一同、2年連続のあまりにも度を越した秋田県のクマ大量駆除に対して、許せない思いでいっぱいになりました。

 

秋田県のクマ管理計画書によると、個体管理: 「各年度の総捕獲数上限は、事前調整捕獲数(春ぐま)+有害鳥獣捕獲数+狩猟数の合計が、推定生息数の12%までとなるようにする。」とあります。秋田県のクマ推定生息数は1013頭ですから、120頭数が捕獲限度のはずです。今年の9月末で、駆除数533頭は異常で、すでに上限を大きく逸脱した捕殺数です。

同計画書では、「捕獲数が上限に達した場合 狩猟自粛の要請をしなければならない。」とあります。

 

10月16日、熊森本部は、クマの担当部署である秋田県庁自然保護課に電話をしました。

 

熊森:どうしてこれほど多数のクマを殺したのですか。秋田県の有害駆除の許可基準が甘すぎるのではないですか?クマの目撃数は、岩手の方が多いですが、捕殺数は秋田の方が断然多いです。

 

県庁:出先の県振興局が、駆除の許可を降ろしていますが、きちんとやっていると思います。

熊森:2年間ですでに、1009頭駆除ですよ。これって無茶苦茶じゃありませんか!

県庁:県内クマ推定生息数1013頭が間違っていたようです。

熊森:クマが何頭いるかは、誰にもわかりません。1013頭という秋田県の推定数が間違っていたとしても、これまでこんなに大量に捕殺したことはなかったじゃないですか。秋田のクマを皆殺しにするおつもりですか。

県庁:今年は、去年以上にクマが人里にどんどん出て来たのです。

熊森:きっと山に餌がなく、生きるためにしかたなく出てきたのだと思います。同じ国土に生きる者同士、手を差し伸べてやらねばならないのではありませんか。去年はブナが大凶作でした。今年はどうなんですか。

県庁:ブナは凶作、ミズナラとコナラは豊作です。

熊森:どうして驚くほどの数のクマが山から出て来たと思われますか。

県庁:秋田は平地がミズナラ帯です。平地のミズナラやリンゴ園のリンゴ、養蜂業者の巣箱を狙って出て来ています。

熊森:クマが食用にしてきたブナ、ミズナラ、コナラ以外の植物にも、何か大異変が起きて、秋田の山でクマが生きられなくなったのではないでしょうか。クマが山の異変を訴えているのに、彼らの悲鳴に耳を傾けることなく、害獣のレッテルを張って殺してしまうのは間違っています。今年、秋田の奥山で何が起きていたのかは、支部もないのでわかりませんが、秋田県は奥山の餌状況を調べるべきです。

県庁:ドングリ以外のクマの餌も調べているという熊森のような団体は、秋田にはありませんから、よくわかりません。ナラ枯れはありますが、今年、急拡大したというようなことはありません。

熊森:熊は冬眠前の食い込みができないと、冬眠中に死んでしまうので、彼らも必死です。山から出て来て平地のミズナラを食べているのなら、見逃してやってほしいです。

県庁:人身事故が16件も起きているのです。私もクマを殺したくないのですが、県民のクマ殺せの声は、もう押さえられません。

 

熊森:秋田にもクマに優しい人はたくさんいます。人身事故には胸がいたみますが、すべてクマが悪かったわけではないはずです。人間を襲ってやろうなどと思っているクマは1頭もいませんよ。人間に臨界距離(12メートル)内で出会って恐怖でいっぱいになり、逃げたい一心で人間をはたいて逃げる。これがクマの習性ですから、クマに早めに人間の存在を知らせるなど、人間側の努力も必要です。

県庁:何回も地元のみなさんに講習会を開いてきました。ジョギング中の方がクマに後ろから襲われた例もあるんですよ。この場合、人間に落ち度はないでしょう。

熊森:それだけでは判断できません。人間にはわからない理由があったのかもしれません。まあ、殺してしまったのはもう仕方がないとして、なぜ、県がクマ狩猟を推進するのですか。秋田県の保護管理計画によると、捕獲上限を超えた時は、狩猟を自粛することになっていますが。

県庁:県議会の自然環境委員会でも、専門家の集まりである野生鳥獣保護管理対策検討委員会(会長:星 崎 和 彦 秋田県立大学)でも、私たちの狩猟再開案(これまでは狩猟自粛が続いていた)に反対する声はありませんでした。

熊森:女性や子供の声は聞かれましたか。殺さないでやって欲しいという声が多いと思われます。強者の声ばかり聞いていると、県民みんなが殺せと言っているように錯覚してしまうのではないでしょうか。地元の代表などは、だいたいが声が大きく、何かあった時、自分が責任を問われないように、クマを殺せという傾向があります。このような声だけを聞いていたら、クマを絶滅させてしまいます。第一、山に潜んでいる問題のないクマまで、なぜ狩猟で殺そうとされるのですか。

県庁:クマ狩猟は、奥山ではなく里山でしてもらおうと思っています。ハンターに隊を組んでもらい、里山から山奥に向けて散弾銃やライフル銃を撃ちながら上がって行ってもらうのです。追い上げです。

熊森:殺さないのですか?

県庁:いえ、狩猟ですから、クマが居たら撃ちます。

熊森:それはおかしい。奥山に餌がないからクマたちが出て来ているのに、奥山に追い返すというのは、クマたちに餓死せよということですね。まるで、人間が悪魔になってしまっているではありませんか。無茶な獲り方はしないというマタギの精神はどうなったのですか。人間の都合ばかり考えていては、野生動物との棲み分け共存などとてもできません。

もう、今年、クマを狩猟する案は正式に決定したのですか。

県庁:10月20日の環境審議会に私たちが作った原案を諮問して、座長から答申を得たら決定します。狩猟上限は58頭です。

熊森:58頭の根拠は?

県庁:秋田県は、春期捕獲(=春熊猟)をやっていて、その捕獲上限は推定繁殖数の3割と決めています。今年度の場合、推定繁殖数は273頭でその3割は82頭です。今年春期捕獲で24頭のクマを捕獲しました。よって、今回の狩猟の上限は、今年の春期捕獲上限の82頭から、24頭を差し引いた58頭となります。穴熊猟と親子熊猟は禁止にします。

秋田の山は、11月末から12月中旬にかけて雪が積もり始め、12月末にはクマは冬眠に入ってしまいます。実質クマ狩猟は、11月15日~12月上旬くらいの間になるでしょう。

 

熊森から

 

秋田県のこのような無茶苦茶な流れを見逃してしまうと、クマ絶滅につながる悪しき風潮が全国に広まってしまいます。

生き物に大変やさしいお気持ちを持っておられる 佐竹敬久 秋田県知事に、FAXやE-mailを使って、みんなで訴えませんか。

秋田の新聞社に投稿するなどもいいと思われます。

1、秋田県のクマ大量捕殺は、環境省のガイドラインや、自らが作った「秋田県クマ管理計画」にも大きく逸脱するもので、歯止めを失っており、認められない。

2、これだけの大量捕殺を2年連続続けてきたのであるから、今年のクマ狩猟は当然禁止すべきである。

3、秋田県は、去年と今年に、なぜ大量のクマが人里に出て来たのか、その原因を探り、殺すという対症療法ではなく、根本原因の解消に当たるべきである。

 

クマ保全を願うなら、今の秋田県のやり方は到底放置できるものではありません。

渦中におられる担当者のみなさんは、もう何がなんだかわけがわからなくなっておられるのだろうとお察しします。

今回の事は、日本の熊保護が今後どうなっていくかという大事な局面です。黙っていてはならない。本部も訴えます。

 

〒010-8570 秋田県秋田市山王四丁目1番1号 秋田県庁 

  総務部  秘書課  

 

注:環境省に訴えても、無駄ですから、お知り置きください。都道府県にお任せしていますの一点張りで、何の力にもなっていただけません。都道府県が暴走した時、指導する部署が日本国にはありません。民間が声を挙げるしかないのです。

 

以下は、ツキノワグマ管理に対して秋田県に寄せられた国民の意見に対する秋田県の回答です。秋田県の姿勢がわかります。

「第12次秋田県鳥獣保護管理事業計画(案)」及び「秋田県第二種特定鳥獣
管理計画(案)」についての意見募集結果について 2017年3月7日

 

グッチ2018年春夏シーズンより毛皮の使用を廃止

  • 2017年 10月12日 14時15分
  • 提供元:AFPBB News

【AFP=時事】「グッチ(GUCCI)」のマルコ・ビッザーリ(Marco Bizzarri)CEOは11日英ロンドン(London)で、2018年以降同ブランドの製品においてファーの使用を廃止すると表した。これに伴い、現在ファーを使用したアイテムの在庫はオークションで売却する。

ビッザーリ氏がロンドン・カレッジ・オブ・ファッション(London College of Fashion)の講演中に語ったところによると、ファーの廃止は2018年春夏コレクションから適用される。この改革は「我々にとって、サステイナブルこそがビジネスの本質であると証明する」とビッザーリ氏はコメント。

また新しい取り組みは、2015年にクリエイティブ・ディレクターに就任したアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)のおかげで実現したという見解を述べた。「新しいクリエイティブ・ディレクターには、我々と同じ信念を大切にしている人を探していた。初めてアレッサンドロに会った時に、それを感じた」 この改革の一部として、チャリティーオークションが開催され、同ブランドのファーアイテムの在庫が出品される。オークションの収益は動物愛護団体、国際人道協会(Humane Society International、HSI)とイタリア反生体解剖連盟(LAV)に寄付される。

国際人道協会のキティ・ブロック(Kitty Block)会長は、「グッチ」の取り組みは「温情のある決断」だと称賛した。「『グッチ』のファー廃止は大変革をもたらす。このイタリアの巨大ブランドが、残酷な行為であるとしてファーを使用しなくなることは、ファッション業界全体に波紋をもたらす」と声明でコメント。

「グッチ」は、40もの団体が所属する、動物保護とファッション業界にファーの代替手段を唱える国際団体、「ファー・フリー・アライアンス(Fur Free Alliance)」の一員となる。

現在同ブランドを所有する「ケリング(KERING)」は他にも、ファーを使用しないブランドとして「ステラ マッカートニー(STELLA McCARTNEY)」が挙げられる。

今回の「グッチ」の取り組みに先駆けて、2016年には「アルマーニ(Armani)」がファーの使用を廃止すると発表している。
【翻訳編集】AFPBB News

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熊森から
ヨーロッパで高まってきているアニマルライツ思想は、この地球上で動物たちも幸せに生きる権利があるという、かつての日本人がごく当たり前にもっていた感性に通じるものです。
この思想が、野生動物たちが生息できる豊かな自然を守り再生しようとする自然保護運動に発展するといいですね。

秋田県内クマ駆除、最多533頭 目撃数更新、冬場の猟解禁へ

以下、秋田魁新報より2017年10月15日

 

秋田県内で本年度、有害駆除や個体数調整などで捕殺されたツキノワグマの頭数が、9月末時点で過去最多の533頭に上ることが14日、県のまとめで分かった。県は今年4月時点のクマの生息数を1013頭と推定しており、その半数以上を捕殺したことになる。県自然保護課は「目撃件数が多く、実際の生息数は千頭をはるかに上回る可能性が高い」と分析。これまで県猟友会に自粛を要請してきた冬場のクマ猟を、今季は解禁する方向で検討している。

同課によると、533頭のうち509頭(95%)は住宅地や農地に出没したことに伴う有害駆除だった。駆除件数は特に8、9月に多く、2カ月で381頭に上った。捕殺数を県の地域振興局別でみると、北秋田が126頭で最も多く、仙北94頭、秋田90頭と続いた。

県内では昨年度も過去最多となる476頭を捕殺。これまでは捕殺件数の多かった年の翌年はクマの出没が減る傾向にあったが、警察に寄せられた今年の目撃件数は、今月11日現在で過去最多だった昨年の872件を上回る1169件に上り、これまで生息していないとされていた大潟村や男鹿市での出没も相次いだ。

 

熊森から

無茶苦茶ですね。

明日、秋田県に電話をします。

一体どうなっているのか!

 

クマ狩猟講習会で猟師にクマを狩猟しないようチラシ配り―岡山県美作市

岡山県でツキノワグマの狩猟が17年ぶりに再開されることになったのを受け、10月6日、岡山県美作市にて、ツキノワグマ狩猟講習会が開催されました。

 

熊森本部と岡山県支部はクマの狩猟を阻止すべく、「クマは爆発増加などしていません。クマを殺さないでください!」と講習会参加者に呼びかけました。

 

岡山県美作市にて

 

猟師の方々の反応はあまりありませんでしたが、中には「クマが人を襲わなかったら狩猟なんかしないし、別に殺したくて殺そうとしてるわけじゃない」とか「人よりクマのほうが大事なんか」と言う方もいました。そういう方々には、「共に森を復元して、クマが山に帰れるようにしてやりましょう」とチラシを配って声を掛けていきました。

 

チラシを配る岡山県支部会員と本部スタッフ

 

今回、熊森が声を上げたことで、少しでも多くの猟師の方々が無用の殺生となる山中の狩猟を思いとどまっていただければ幸いです。

あるハンターの方の「別に殺したくて殺そうとしてるわけじゃない」という言葉に表されているように、本当は誰もクマなんて殺したくないんだと思います。

熊森は、“殺さなくても人が安心して暮らせる方法(奥山の復元)”をこれからも真摯に伝え続けていきたいと思います。

 

岡山県のみなさん、クマ狩猟を止め、美しい奥山の森を復元していけるよう、これからも声を上げ続けましょう。

みなさんひとり一人の豊かな森を取り戻そうという声が、クマだけでなく、子どもたちの未来を守ることに繋がります。

 

 

 

10月5日 「とよ」元気、冬籠りに向けての食い込み進む

「とよ」はこの1週間に、クリやドングリなどを約70キロ平らげました。

フンの数は大きかたまりだけでも80個です。

殻だけになっていたクリとドングリ 周りには大量フン

 

いったんプールに入りかけましたが、クルミの袋を開けようとしたら、袋を破る音で察知したのか、もらおうとしてプールから飛び出してきました。

クルミには目がない「とよ」

 

クリを中心に、いろいろな餌を与えました。

アケビは、しばらくにおいをかいでいましたが、食べませんでした。

とにかくクリとドングリの上に座り込んで、休む間もなく、殻を外して中身だけを食べ続けていました。

ドングリとクリを夢中になって食べ続けている「とよ」

 

ちょっとお腹の辺りがふっくらしてきたように思います。

 

ドングリ不足を解消するために、近くの学校にドングリ集めをお願いに行きましたが、近くにクマが出ているのでドングリを集めるのは危険と断られました。

 

 

2017年 熊森本部による兵庫県クマ生息地の豊凶調査結果 ブナ並下、ミズナラ並、コナラ並上

ブナ、ミズナラ、コナラなどのクマ生息地のどんぐり(堅果類)には豊作、並作、凶作などと、年によって実りに差があります。

クマは8月の末から木に登り、まだ青いうちから堅果類の実を大量に食べて体に脂肪を貯え、冬籠りに備えます。

堅果類の実りが悪いと脂肪不足で冬籠りに入れませんから、食べ物を求めて人里への出没が増えてしまう傾向があります。

近年、2004年、2006年、2010年のいずれかが地域によっては山の実り全てゼロという異常なまでの大凶作となりました。原因不明です。

おびただしい数のクマが人里に出てきて駆除されました。

人里のドングリであるアラカシ等は良く実っておりましたから、それを食べに来たクマもいました。

 

熊森本部では毎年9月中旬に兵庫県のクマ生息地の豊凶調査を実施し、秋のクマの出没を事前に予測しています。

今年も9月11日から16日まで、1週間ほどかけて全21か所を回ってきました。

調査結果を数値化し、凶作、不作、並下、並上、豊作の5段階で評価しました。

 

ブナは13か所で調査しました。

一斉開花年(9割以上が実をびっしりと付ける)ほどではありませんが、場所によっては豊作の木もたくさんありました。

まったく実がついていない木もあり、県全体の平均としては並下でした。氷ノ山のブナのシイナ(殻だけで中身なし)率は53%でした。

一部地域的には、去年豊作だったところが今年はゼロなど、他地域と連動していない場所もありました。

鳥取県境のブナ

 

ミズナラは18か所で調査しました。多くの木で実りがみられましたが、並作程度の木が多かったです。

蘇武岳のミズナラ

 

今年はコナラを9か所で調べました。コナラは結構実りが良く、並上でした。

ブナ、ミズナラ、コナラの全てにおいて豊作の木も沢山みられたので、今年は全体的に実りが良いと感じました。

 

西日本では以前、どんぐりの凶作年の秋にクマの出没が多かったのですが、近年は夏の出没も多くなっています。夏のクマの餌は昆虫や液果です。奥山を調査してみると昆虫が激減しています。液果類の実りはどうでしょうか。ミズキ、クマノミズキ、ヤマブドウも数本ですが調査してみました。

氷ノ山のヤマブドウ

ミズキ・クマノミズキは並下でした。

ヤマブドウやサルナシは判断が難しいと思いました。実りゼロと思っても、人間が採ってしまったあとかもしれないからです。

ブナについたクマの古い爪痕

 

調査時にクマの古い爪痕を見つけましたが、今回は1週間歩いても、フンも含め、新しい痕跡がまったく見つけられませんでした。

もう奥山に、クマはあまりいないのかもしれません。

もしそうなら、大変なことになってきたと思います。

 

ちなみに、兵庫県森林動物研究センターの調査結果は以下です。ただし、こちらは、兵庫県全域調査の結果です。

ブナ並上、ミズナラ豊作、コナラ豊作

秋田県内の小学校にクマの絵本を贈ろう クラウドファンディング「FAN AKITA」のご紹介

2014年、経営破たんした旧八幡平クマ牧場に残されたクマたちを、旧阿仁熊牧場(現:北秋田市立くまくま園)に29頭全頭救命していただいたことがあります。

 

今年8月、そのクマたちが元気にしているか見に行った際、山で保護された「のりちゃん」という、3本足のツキノワグマ(メス)がいました。

私たちは一瞬、「くくりわなにかかったんだ」と、胸を痛めたのですが、話を聞いてみると、そのような傷ではなかったそうです。

原因はわかりませんが、大ケガをして母熊からはぐれた子グマだったそうです。

保護して「くまくま園」に連れて来られたものの、足を切断するしか命を助ける方法がなかったということで、獣医さんたちに手術をしてもらったということです。

「のりちゃん」は現在3本足になってしまいましたが、元気にみんなと暮らしていました。

 

この「のりちゃん」のことを、北秋田市の元地域おこし協力隊員 九島 千春さん(現在カンボジアにて活躍中)が文にして、秋田北鷹高校の生徒さんが絵をかいて、素敵な絵本

「月の輪ぐま 『のりちゃん』物語」

の原版ができたそうです。

この度、マタギの里観光開発株式会社の社長さんが、この絵本を製本して、秋田市内小学校に配って、「のりちゃん」が障害にも負けず元気に生きていることや、クマとはどんな動物なのか、秋田県の子供たちに伝えたいと、クラウドファンディング「FAN AKITA」に応募されました。

 

熊森も、この絵本を通してくまくま園を訪れる子供たちが増え、くまくま園の経営が安定して、全頭救命していただいたヒグマやツキノワグマが寿命までここで大切に飼育していただけることを願っています。クラウドファンディング「FAN AKITA」にご寄付いただける方は、よろしくお願いします。

【熊森本部・岡山県支部】岡山県クマ狩猟再開の中止を求め、知事あての意見書を県庁で提出

10月2日(月)午後、日本熊森協会本部と岡山県支部は、今年から岡山県が再開しようとしているツキノワグマの狩猟の中止を求める岡山県伊原木隆太知事あての意見書を、岡山県自然環境課課長へ提出しました。

 

これに先立って、昼頃、JR岡山駅に行きました。あいにく大雨で、用意していった「狩猟再開反対」の横断幕や拡声器は使えませんでしたが、岡山県支部長にも来ていただいて、市民のみなさんにクマ狩猟再開の何が問題なのかを知っていただくチラシを4名で配りました。

岡山クマ狩猟反対チラシはこちらをクリック

 

岡山県でクマ狩猟が再開されることが
県民にほとんど知られていない!

 

うれしいことにチラシを受け取ってくださる方は多く、順調に配布を終えました。話し込むことになった方もおられます。

ほとんどの方が、「岡山県でクマ狩猟が再開されるなんて知らなかった」と話されました。何も言わずにチラシを物珍しそうに受け取って、ずっと歩きながら読まれている方もおられました。関心を持っていただければと願いました。

 

 

この後、15:30、熊森室谷副会長と熊森岡山県平井支部長、本部クマ保全担当の水見ら3名・岡山県会員1名で岡山県庁自然環境課を訪れ、クマ狩猟再開中止を訴える意見書を提出し、1時間交渉しました。

意見書の内容はこちらをクリック

 

室谷副会長:「岡山県のクマ生息地の奥山は、人工林や開発で荒廃しており、クマが暮らせなくなっています。このような状態を放置して、奥山にひそむわずかなクマまでもを狩猟だと追いかけまわしたら、かえってクマが人里まで降りてきてしまう危険があり、地元の皆さんにとってもマイナスです。人とクマの問題を解決するためには、ハンターのための楽しみ目的の狩猟再開ではなく、被害防除、生息地の復元による棲み分け復活で解決する必要があります」

意見書を提出する室谷副会長(左)と意見書を受け取る岡山県自然環境課、米戸課長

岡山県の奥山にクマの生息できる環境がないことを訴える室谷副会長(左)とクマ保全担当水見(右)

 

岡山県「クマは狩猟獣なので狩猟解禁します」

 

意見書を提出した後、熊森から「岡山県はなぜクマの狩猟を再開しようと思ったのか」という質問を県の担当者に投げかけました。「生息推定数が業者計算で205頭に爆発増加しているとされた」「増えすぎたクマを減らす効果がある」などの理由を述べられたら、昨年度の兵庫県のクマ狩猟再開の結果を元に、反論しようと思っていました。

しかし、県の答えとしては、「クマは狩猟獣と環境省が決めているので、狩猟解禁します」という機械的な答えしか返ってきませんでした。岡山県が何のためにクマ狩猟を行おうとしているのか、全く見えてきませんでした。どうも今回の岡山県のクマ狩猟再開は、岡山県の担当者たちの積極的な判断ではなく、国と結びついた外からの大きな圧力の結果のように感じました。

 

地域の実態に合わせたクマの保護体制を考えるべき

 

日本のツキノワグマの生息地は様々です。東北地方の山々には、まだクマの食糧や潜み場が残っており、奥山にクマが生息できる環境が十分にある場所もあります。

(詳細は、http://kumamori.org/news/category/genchi/40237/ 

一方で、十数頭しか残っていないという四国山地のようにクマが絶滅寸前の地域もあります。

岡山県の場合、クマの生息地は高率の人工林で埋められたまま荒廃しており、残された自然林も年々劣化、山頂まで観光開発が進むなど、クマが山で生き残れるような場所はありません。生息地を失った野生動物はいずれ絶滅します。岡山県でも、ツキノワグマは絶滅危惧種に指定されております。日本ではクマが狩猟獣になっているからといって、岡山県で狩猟をしていいわけではありません。岡山県には、もっと地域の実態に合わせたクマとの共存体制を考えていただかなくてはなりません。集落周辺での農作物被害や精神被害は放置できませんが、まずは、奥山にえさ場を復元し、そちらに放獣していくしかありません。スギやヒノキの人工林も、一定量は自然林に戻していく必要があります。

 

これらの対策は、クマをはじめとする森の生き物たちのためだけではなく、水源の森を未来にわたって確保することでもあり、わたしたちの子供たちのためでもあるのです。

 

今回のクマ狩猟反対の意見書提出には、山陽新聞社とテレビ瀬戸内の記者さん2名が駆けつけてくださいました。ニュース放映とデジタル記事、ありがとうございました。

山陽新聞デジタルhttp://www.sanyonews.jp/article/606825/1/

岡山県庁の担当者のみなさんにも、お忙しい中対応していただきありがとうございました。

 

9月23日 岡山県のクマ狩猟再開を考える緊急集会 岡山のクマはもはや山にいないとの猟師発言

 今回の緊急集会を開催したことで、山陽新聞に森山会長の長文のインタビュー記事が掲載されました。

9月27日山陽新聞←クリックしていただけると読めます。

 

 

午後5時からの集会を企画していたので、会場設営のため岡山国際交流センター4階会場に4:30に入りました。

駅近くのいい会場でしたが、私たちとセンターの間に行き違いがありました。

センター職員から、「5時以前の入室は一切認めない。主催者は1階で5時まで待ってもらう」という厳しいお達しが出て、5時まで1階ロビーに足止めされました。

その結果、せっかく参加者の皆さんが来てくださっているのに準備が間に合わず、開始が遅れてご迷惑をおかけしてしまいました。
5:30開場とすべきでした。お詫び申し上げます。
何時から入室できるのか、会場を借りる場合はしっかり確認しなければならないと改めて反省した次第です。

 

5時に会場に行くと、新聞のお知らせ欄を見て初めて来られた方々や、熊森岡山県支部の方々が、すでに席についておられました。

講演中の森山会長

 

熊森岡山県平井支部長のあいさつの後、森山会長が以下の話をしました。

①日本熊森協会は、クマのため人のため全生物のために、奥山保全・再生に取り組んでいる民間の実践自然保護団体で、これまで奥山にクマたちの餌場を復元してきました。今年もクマたちが食べに来ていますが、今後は法整備して国を挙げてこのような事業を行うべきです。

熊森植樹地の2002年植樹のクリの木にできた熊棚 2017.9.16撮影(豊岡市の奥山)

 

②クマと共存すべき理由は、クマたち野生動物が存在するのが自然だからです。彼らによって豊かな水源の森・災害に強い森が造られます。

③クマとはどんな動物か、ご紹介します。

④ある民間株式会社がベイズ推定という統計学を用いて計算したところ、岡山県のクマが爆発増加しており、生息推定数の中央値:205頭(90%信頼区間:102~359頭)と発表しました。

この数字に基づいて、今回の岡山県のクマ狩猟が再開されることになりました。

しかし、現在クマの生息数を推定する方法は確立されておらず、どこまで本当の数字なのかわかりません。

過大推定すぎると反論している統計学者もいます。

兵庫で昨年度、同じ理由からクマ狩猟が再開されることになった時、餌場もすみかも奪われたクマを遊びで撃って楽しむのは、生態系保全上からも、人道上からも、倫理上からもおかしいとして、兵庫県知事やマスコミに会って中止を訴えたり、狩猟再開に反対する署名運動を起こしたりしました。

⑤今回のクマ狩猟再開問題は、岡山県の問題というより、環境省のスポーツハンティング奨励政策にあります。人間が戦後大破壊した森の復元など一切せず、「すごいアウトドア」というキャッチコピーで、野生動物を殺すことを遊びやスポーツとして若者に勧めており、環境省は今年もキャンペーンを全国展開しています。正気とは思えません。

2017年度用、広島県作成チラシ

 

この環境省の政策に反論している猟師もいます。

狩猟歴30年の猟師からの反論「ひどいアウトドア」→銃を持つということは、自分だけではなく周りの人達にも大変危険なことだ。まるで遊び感覚で獣が持てるかのような環境省のチラシの書き方は、許せない。気軽に誰でも狩猟者になれると思わせるこのようなPRは危険すぎる。狩猟とは、野生動物の大切な命を頂くということである。それがどうして「魅力」になりうるのか。理解に苦しむ。このようなキャンペーンはやめていただきたい。

 

次に、本部クマ保全担当の水見研究員が、多くの資料を提示しながら、以下の話をしました。

①岡山県のクマ生息地を調査したところ、過大な人工林、開発、自然林の劣化で山が大きく荒廃しており、クマの痕跡が見つかりませんでした。

②岡山県のクマ狩猟再開の問題点は、山に潜んでいるわずかなクマを殺してみたところで、里の被害は減らないため無用の殺生になること、岡山県の山やクマの実態を無視して、深い森が残りクマもたくさん生息している他県に合わせた全国一律の環境省のクマ狩猟規定に機械的に数字合わせをしているだけのため、岡山では無謀すぎる狩猟となることなどです。

 

熊森本部の調査ルートを、自然状況がわかりやすいように4月のグーグルアースに合わせた図

 

この後、岡山県会員の司会で、会場からの意見交換会となりました。

新聞を見て参加してくださった猟師さんが、「(熊森は)このような緊急集会を開催してクマ狩猟再開を心配しているが、兵庫と同様、岡山にはクマを狩猟する猟師などいない上、岡山のクマは山に餌がないのでほとんどが中国自動車道近くにまで下りてしまっており、山中で狩猟を再開しても、狩猟数ゼロで終わるのではないか」などと、現場を知り得た者にしかわからない情報を、いろいろと出してくださいました。ご参加いただき本当にありがたかったです。

 

また、他の参加者からも、質問や意見がいくつも出ました。まだまとめていませんが、近いうちにまとめようと思います。

 

(反省点)

狩猟、有害捕殺、錯誤捕獲、放獣など、熊森本部スタッフにとっては当たり前の用語を多用して説明しましたが、会場からの質疑を聞いていて、一般の参加者にはその違いが判っていなかったことに気づきました。

次回からは、用語の説明をしてから話さなければならないと反省しました。

今後どうしていけばいいのか、行動計画まで立てたかったのですが、この問題についての初集会では、なかなかそこまではいけませんでした。

 

ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。終了時間も伸びてしまい、いろいろと不手際がありました。お詫び申し上げます。

「求む ドングリ」 「とよ」のために、地元会員が家の前にドングリ箱を設置

去年まで地元スーパーの前に箱を置いて「とよ」の冬ごもり前の食い込み用ドングリ(多い時期は、1日10キロのドングリを食べます)を、買い物客にご協力いただいて集めて下さっていた方が、遠くに転居されてしまいました。

 

ドングリにはゾウムシという虫が付くので、ドングリ箱を放置しておくとまわりが虫だらけになってきます。

(この虫は、クマの大切なタンパク源で、「とよ」も大好物です。クマだけではなく、鳥や犬も好んでこの虫を食べます。)

これまで、毎日回収しますという条件で、ドングリ箱を置かせてもらってきたのですが、今年はそれができなくなりました。

 

そこで、今年は、ある地元会員の方が、家の前にドングリ箱を置いてくださることになりました。

 

たくさん集まるといいですね。

今年も、ドングリを待っている「とよ」

 

集めたドングリを熊森本部まで届けていただければ、本部から「とよ」に持っていかせていただきます。

注:日本には21種類のドングリがありますが、「とよ」は原則として、落葉広葉樹のドングリしか食べません。

マテバシイやアラカシなど、常緑樹のドングリは食べませんので、その点はご配慮ください。

 

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