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スカンジナビア半島のクマが史上最高の年増加率16%を記録したわけ

「野生動物の管理システム」梶光一・小池伸介著(講談社)の本の中に、ジョン・スウェンソン氏(ノルウェー生命科学大学教授)が書かれたスカンジナビア半島のブラウンベアについての1章があり、興味深く読ませていただきました。

 

スウェーデンのクマの個体数は、1994年当時、年間増加率が16%となり、これはヒグマの世界史上、一番高い増加率だそうです。

 

いったい何があったのか興味深く読ませていただきました。感想としては、日本と全く条件が違う国での出来事だということです。

 

スカンジナビア半島の2王国であるスウェーデンとノルウェーについてまず調べてみました。

スウェーデン

国土面積…日本の1.2倍  人口988万人  クマ数3300頭

ノルウェー

国土面積…日本の1倍強  人口521万人  クマ数300頭

 

かつてスウェーデンでは、国が高額の報奨金を出して、クマ根絶殺害を行っていたそうです。

1911年の推定生息数は130頭、ほぼ絶滅状態でした。保護策に転向し、1943年には300頭ぐらいになっていたそうですが、この年狩猟を再開したため、高い狩猟圧によってあまり増加しなかったばかりか、減少に転じたりもしました。1981年には狩猟の割り当て頭数を決めたり、1992年からはメスの捕獲数を減らす制限を加えたりしたところ、史上最高の年増加率16%という5年で倍増する高い増加率を記録しました。現在の増加率は狩猟圧もあって、年間4.4%以下だそうです。

 

スウェンソン氏の考察によると、人間に迫害され続けてきたヨーロッパのヒグマは、初産年齢が低くなり、メス1頭当たりの産子数が多くなり、出産から次の出産までの期間も短くなっているそうです。

 

(熊森感想)

人間が殺せば殺すほど、滅びまいとしての本能が動物(ヒグマ)に働き、どんどん子を産むようになるのだろうと思いました。

 

かつて、ヒグマに人間の手が加わっていなかったとき、スウェーデンの国土で、何頭のヒグマが棲んでいたのか知りませんが、もし、えさ場やすみかが十分にあったのなら、万単位の数のヒグマが棲んでいたのではないかと思います。

 

絶滅寸前まで追い詰められたスウェーデンのヒグマは、人間の捕殺圧が弱まったため、環境収容力に見合った数まで一気にもどっていこうと爆発的に増加した。それが年増加率16%の記録を作りだしたのだと思います。

 

スウェンソン氏によると、狩猟圧がかかっていないアラスカのデナリ国立公園のヒグマは、世界一ヒグマの生息密度が高い場所で、1600ヘクタールに1頭の割合でヒグマが生息しているそうです。このように高密度となると、ヒグマの生殖年齢が上がり、メスの出産期間も長くなるということです。通常、メスは子供を1年半で親離れさせますが、この国立公園では2年半母子が共に暮らすようになっているそうです。その結果、約50%の子どもが、成獣オスに殺されて死亡しているということです。(ちなみに、北海道大学天塩演習林で実測されたヒグマの推定生息密度は2000ヘクタールに1頭の割合です。青井1981)

 

自然界では、天敵がいるため、ある動物だけが増え過ぎることはありません。クマのように生態系の頂点に立つ動物には天敵がいないため、増え過ぎないように、こうして生息数を自ら調整する機能があるようです。人間の尺度でこれを残酷と非難すべきではなく、自然界の摂理として、あるがままに認めたいです。

 

 

兵庫県野生動物管理計画案 くまもりコメントの概要 その③

兵庫県:クマ管理計画案、サル管理計画案、シカ管理計画案、イノシシ管理計画案、外来動物根絶殺害計画案に対するくまもりのコメントに賛同してくださるみなさんは、ぜひ声を兵庫県庁にお送りください。

 

これは兵庫県民だけの問題ではなく、日本国が、水源の森である奥山生態系をどう保全していけばいいのかを問う全国民の問題でもあります。

 

(資料)兵庫県野生動物管理計画案 (約200ページ)

兵庫県庁住所、FAX、メール 2月28日締め切り

〒650-8567 神戸市中央区下山手通5-10-1

兵庫県農政環境部環境創造局鳥獣対策課鳥獣保護管理班

Fax:078-362-3069

e-mail:choujutaisaku@pref.hyogo.lg.jp

コメント記載様式は自由。住所、氏名、電話が必要。

 

 

(くまもりコメントの概要)

(1)<全般>

●大型野生動物による被害問題は、大型野生動物を大量殺害するのではなく、被害問題を引き起こす原因を作った人間側が責任を持って、生息地保障、被害防除による棲み分けの復元に尽力し、解決すべき。

 

●生息数推定にあたっては、いかようにも数値を捏造できると言われているベイズ推定法の使用をやめること。

●生息数推定にあたっては、いかようにも数値を捏造できると言われているベイズ推定法の使用をやめること。・

(2)<クマ管理計画案>

●「精神被害」という極めてあいまいな定義の言葉で、クマ捕獲罠を集落から200m離れた場所まで掛けられるようにすることになっているが、これではクマを獲り過ぎる恐れがある。

兵庫県では集落裏が地形的に山になっているところが多く、安心して身を隠せる場所として、下層植生が消えた奥山よりこのような藪化した里山にいる方が安全と判断して、ひっそりと潜んでいるクマが多くいるとみられる。また、クマ捕獲罠の中のハチミツに奥地のクマまでが強烈に誘引され、どんどん出て来ることも考えられる。

よって、集落200m圏内の罠かけを認めることは、クマの大量補殺につながる恐れがある。これまで通り、山中にはクマ捕獲罠を設置しないこと。

 

管理計画案というのは、著しく増加している種を対象とするものであり、平成28年度940頭→平成29年897頭のクマには当てはまらない。

保護計画案にもどすこと。 

 

●狩猟継続案を、狩猟禁止案とする。狩猟再開には、環境省の成獣800頭以上がクリアーされなければならない。

兵庫県は、きちんと成獣数を示すこと。

到底狩猟など再開できる成獣数にはない。

 

●クマ本来の生息地であった奥山の内部荒廃状況(人工林・自然林)を隠さず公表すること

兵庫県はずっと隠し続けている。

 

●造り過ぎたスギだけヒノキだけの奥山人工林を伐採して、クマたちが棲める自然林に大規模復元すべきく、具体的な目標と毎年の検証結果を掲げること。わたしたちはいまだにクマたちが棲める森が復元された場所を知らない。

(奥山人工針葉樹林の大規模自然林化)

 

●クマ大量誤捕獲を防ぐために、シカ・イノシシ罠に、クマを強烈に誘引する米ぬかを使用しないことと共に、罠にクマ脱出口を付ける。

(誘引物の除去とクマ脱出口付き罠)

 

●被害を出していないクマまで殺害する個体数調整殺害や予察駆除は行わないということだが、それならこれまで通り計画案に明記すべき。

 

●計画の実施体制の中に、森林動物研究センターや県民局が明記されているが、県庁の名前がない。県庁が全責任を負うことがわかるように名を明記すべき。

 

 (3)<サル管理計画案> 

●絶滅の恐れとなっている群れもいる。表題も中身も保護計画に変えるべき

(4)<シカ管理計画案>

●シカが安心して棲める生息場所を保障すべき

●シカ有害駆除死体の回収を義務付ける(クマをはじめとする野生鳥獣たちがシカの死体を食べに来て、生態系を大混乱させている)

(5)<イノシシ管理計画案> 

●生息推定数が激減している。表題も中身も保護計画に変えるべき  

●人間が広大な生息地を奪ったことを思うと、六甲山系のイノシシを害獣視すべきではない。

 

(6)<外来種根絶殺害案>

●今や無用の殺生になっている根絶殺害をやめて、被害防止対策に予算を使うべき

兵庫県野生動物殺害計画案 を共存計画案に  熊森コメントの解説 その④

(1)全般

●管理計画案とはいったい何をするためのものなのでしょうか。

 

今やすっかり自然から離れ、武器や科学技術の力で地球を支配する最強無敵の動物となったわたしたち人間は、昔ながらに自然と共に暮らすことしかできない野生動物たちに対して、安心して棲める棲みかとかれらの生存を支えるに十分な餌場が年間を通して保障されているかどうか、思いやる義務があると思います。彼らが存在してくれているからこそ森が残り、私たちは酸素、水、水を使っての農作物や魚などの食料を手にすることができるのです。

 

しかるに、兵庫県の管理計画案にはそのような観点はなく、一方的に野生動物を害獣視して、いかに野生動物が人間に被害を与えているか、(たとえ被害を出すようになった原因が人間側にあったとしても反省などせず)、いかに野生動物たちの殺処分を進めていくかという、人間側の視点からだけ見た人間勝手な論理が延々と書かれています。

 

行政が認める野生動物の唯一の権利は、絶滅しないことだけのようです。野生動物たちは、絶滅しない程度に個体数調整の名で、毎年毎年大量に当たり前のごとく殺し続けられているのです。野生動物の被害に悩まされている郡部の方は、このような管理計画案に満足なのでしょうか。

 

当協会に連絡してこられる郡部の方たちは、「動物たちの餌と知りながら、実のなる木をみんな伐って、山にスギやヒノキだけを植えて放置したのは私たちだ。動物たちが餌を求めて人里に出て来るようになったのは、山にえさがないから。今は獣害に苦しむようになったが、罰があたったんや。自分たちのしたことに責任をとって死にたい」と言われます。

 

地元にこのような考えの方が何%ぐらいおられるのか、アンケートを取って調べてみたいです。このような考えは人間としてまっとうだと思いますが、地元ではなかなか声を上げにくいそうです。なぜなら、地元には声の大きいボスのような人がいて、「動物なんか1頭もいらん、みんな殺してしまえ」と叫んでおられることが多いからだそうです。

 

ではみなさん、わたしたちが声を上げましょう!

 

兵庫県森林動物研究センターの研究員は、このような地元高齢者たちの真摯な反省の言葉に耳を傾けず、野生動物たちが山から出て来るようになったのは、山でえさが不足しているからではない、野生動物たちの生息数が爆発増加したから(爆発増加説)、生息域を拡大してきたから(生息域拡大説)、人間の食べ物のおいしさに味をしめたから(味しめ説)、人間を恐れなくなりなめだしたから(人なめ説)、ハンターが減って殺す数が減ったから(ハンター減少説)などと、戦後の森林政策に失敗した行政が聞けばお礼を言いたくなるような原因説を次々とねつ造し、行政はこのようなねつ造説をマスコミに垂れ流し、マスコミは検証もせず行政広報のみを報道し続けています。

 

わたしたちが、野生動物が生息域を拡大したのではなく、奥山が荒廃したので生息域を人里に移動させただけ、ハンター絶滅説が喧伝されているが銃猟ハンターが減っただけで、罠猟ハンターの増加を加味すれば、ハンターは減っていない(今や鉄格子でできた箱罠が大量生産されるようになったため、罠にかかったまま動物を炎天下に放置しておくだけで動物は弱り、銃がなくてもクマにいたるまでどんな動物も簡単に殺せる時代です)などと声を張り上げて現実を訴えても、マスコミがとりあげてくれることはほとんどありません。

 

こんなことでは、国民は何が何だか真実がわからなくなって、悪いのは野生動物だと勘違いするようになり、全員で間違った方向に進み出さないかとわたしたちは心配です。

 

わたしたち熊森は自然保護団体ですから、生物の多様性を守ろうとします。生物の多様性を守らなければ、人間は生き残れなくなるという自然界の仕組みを知っています。しかも、本能的に野生動物たちに同じく生きとし生けるものとしての共感も持っています。

よって、このような動物たちの大量捕殺を進めるだけの管理計画案を読んでいると、ぞっとしてきます。去年までは、クマだけはまだ保護動物だったのですが、今年から、クマも管理動物(=殺害対象動物)にされてしまいました。

 

ここで国民が声を上げないと、大変なことになっていくと思います。

 

地元で獣害にあって困っている人のことを考えていないと熊森を批判する人がいますが、それは誤解です。会員のみなさんは、野生動物の立場にだって立てる人達ですから、まして地元で困っている人たちのことは、普通の人以上に胸を痛めています。ただ、野生動物による被害問題を野生動物を殺さない方法で解決しようと言っているだけです。本来の野生動物たちの生息地だった自然を人間が破壊してきた事実を隠し、一番にしなければならない生息地復元の具体策も提示せず、まず初めに殺処分ありきの管理計画案は、本当に問題です。

 

行政の方たちは、個人的に話してみるとほとんどみなさんいい方です。最初、今の部署に来られて管理計画案を読まれた時、私たちと同じように、恐ろしくなった方も多かったのではないでしょうか。しかし、戦争中を思い出していただければわかるように、ほとんどの人間は恐ろしいことにもすぐに慣れてしまい、どんなひどいことであっても周りにつられてマヒしていく動物ですから、今や野生動物を殺すのは仕方がない、当たり前だと思うようになっていかれているのかもしれません。

 

このような流れをこの国に作ったのは、管理派の研究者たちです。かれらは食料に困っていない現在の飽食日本で、人間がスポーツやレジャーとして楽しみのために動物を殺すことを推進し、ジビエ料理と称して食べて楽しんだり、シカやイノシシ肉を犬猫のえさとして売り出せばもうかるなどという考えを盛んに広めています。殺生を嫌い、生き物を大切に思ってきた日本人のなかでは非常に珍しい考えの人たちだと思います。生き物を殺すことに抵抗がないようです。

しかし、かれらは優秀なので、行政や国民をどんどん洗脳していきます。私たちは、そのような方向に人類が進むと人類は早晩滅びることになるだろうと考えています。

どうしたらいいのでしょうか。私たちが勇気を出して「おかしい!」と、声をあげるしかありません。野生動物管理計画案がおかしいと思う人は、みなさん声を上げてください。

 

(2)<クマ管理計画>

●保護計画にもどすべき。

クマは広大な奥山生息地を失っており、生息地が復元されるまでの間、むやみに有害捕殺したり狩猟を楽しむ対象にしてはならず、保護対象とすべきである。

(平成28年度、兵庫県クマ目撃数976件、有害駆除数29頭、誤捕獲放獣数130、人身事故発生3件)

 

 

●狩猟を禁止すべき。

・昨年度、兵庫県が狩猟再開の根拠に使ったベイズ推定法によるクマ爆発増加説が過大推定であったことは、昨年度のクマ猟期(11/15~12/15)中の狩猟結果が4頭であったことからも明らかである。

 

・環境省は、今後、クマと人間は生息ゾーンを決め、棲み分けて共存していくように指導している。

クマのコア生息地となるべき山中にハンターが入り込んで狩猟を実施すれば、クマはどこにいれば安全かわからなくなり、棲み分けが進まなくなる。

クマのコア生息地となる山中での狩猟、有害駆除は当然、厳禁すべきである。

 

・昨年度、兵庫県が狩猟再開の根拠に使った環境省基準の安定個体群800頭は成獣800頭であるのに、兵庫県は幼獣を含めた生息総数800頭を用いて狩猟を再開した。

幼獣数を差し引くと、たとえ兵庫県のベイズ推定法による爆発増加説を採用したとしても、成獣は700頭ぐらいしかいない。狩猟再開根拠は完全に破たんしている。

日本福祉大学の山上俊彦教授が、標識・再捕獲法で兵庫県のクマの総個体数を推定したところ、年間生存率8割で想定すると301頭、年間生存率9割で想定すると534頭となったということであり、狩猟再開対象には全くなりえない。

 

しかも、数年前までは、兵庫県には円山川をはさんで東西に2個体群のツキノワグマが存在するとずっと言われてきたのに(単純計算では400頭+400頭)、DNA鑑定の結果、この2群は現在混ざり合っており1群とカウントすると突然去年あたりから言われるようになった。(兵庫県の今年のクマ推定生息数は、ベイズ推定を使って推定すると897頭とのこと)

管理派研究者たちから、人間の目では見ることのできない超ミクロの世界の話を延々と聞かされても、DNA等研究していないわたしたち一般国民は煙に巻かれた感じで、何が何だかわからない。かれらの手なのだろうが、わたしたちにとっては、豊かな自然を守り残し、多くの野生鳥獣たちと共存しようとしているだけなので、(以前から、円山川の上流地域ではクマたちは簡単に東西を行き来していたであろう)そんな研究よりも、一刻も早く行政に生息地を復元していただくことが大切なのである。

 

 

●誤捕獲対策:イノシシ罠にクマを呼び込まないよう、箱罠にクマ脱出口を付け、米ぬかの使用を禁止すること

平成28年度のシカ・イノシシの有害捕獲用箱罠へのクマの誤捕獲数は、125頭という異常な多さであった。

兵庫県が国の指導通り誤捕獲グマを全頭放獣していることは評価する。

しかし、クマ放獣には全身麻酔が必要なため、クマが弱ってしまう。また、放獣するための人間側の労力や危険性もあり、早急な対策が必要である。

兵庫県はクマの脱出口を箱罠に義務付けて、誤捕獲を減らす努力をすべきである。

クマの誤捕獲が多発しているのは、米ぬかをイノシシの有害捕獲用箱罠に使用していることに大きな原因がある。

米糠の発酵臭は、クマを強力に誘引するため、集落近くにクマを呼び寄せ、目撃数や捕獲数を増大させることにつながっている。

集落住民を危険にさらさないためにも、米糠の使用を禁止すべきである。

 

・集落ゾーンより200メートル山側までにクマ捕殺罠を掛けるべきではない。

現在、奥山で棲めなくなったクマが、集落の裏山に移動している不安定な状況がある。

そのような場所は、下層植生が消えた奥山より姿を隠しやすく、臆病なクマがひそむのに適している。

クマの臭覚の良さは犬どろこではないため、このような場所にハチミツ罠をかけることを認めれば、遠くにいるクマまでを次々と集落近くに誘引してしまい、事故や被害を多発させたり、クマを大量捕獲することにつながる。

これまで通り、山中でクマの捕獲罠をかけることは禁止すべきである。

今回の管理計画案で、最も撤回しなければならない危険な項目である。

 

・奥山人工林・自然林の内部荒廃状況を発表すべき

クマ問題を語るにあたって、奥山人工林や奥山自然林の荒廃状況(ナラ枯れ、ブナのシイナ現象、下層植生と昆虫の消失など)が一切報告されていない。

堅果類の豊凶調査だけでは不足であり、クマたち本来のすみか、えさ場がどうなっているのか調査発表すべきである。ナラ枯れによってミズナラがほとんど枯れてなくなって場所では、ミズナラのドングリの豊凶などどうでもいいことなのである。もはやミズナラの木がないのだから。

 

(3)<サル管理計画案>

名実とも保護計画にすべき

兵庫県における野生ザルは、大河内3群、豊岡1群、美方2群、篠山5群で、推定生息数が539頭である。(他に民間の餌付け群が2群466頭存在)

特に、豊岡市と香美町に存在しているサルは、10~30 頭の群れが各1~2群生息しているだけで、地域的な絶滅が危惧されると管理計画にも記載されている。

豊岡城崎A群29頭、美方A群15頭、美方B群9頭が危機的状況になっているのは、管理という名で群れのサルを人間が殺害し続けてきたからであり、県の責任は重い。

1群のオトナメスが10~15頭となるように、人間が管理の名で1頭刻みで捕殺する事や、群れが分裂した場合、新しく生じた群れを全頭捕殺して壊滅させることを計画しているが、残酷なだけでなく人間が自然生態系に干渉し過ぎており、このようなことはやめるべきである。

兵庫県が進んだサルの被害防除対策を推進していることは、評価できる。

 

(4)<シカ管理計画案>

シカの生息地を確保して明記すべき

今や、シカは、どこにいても管理の名の元、むやみに撃ち殺される存在である。生息地を指定すべきである。シカも豊かな自然の形成に大きな存在意義があるはず。存在益も発表すべき。

 

●有害駆除個体の死体の回収を義務付けるべき

有害駆除されたシカの死体が大量に山に捨てられており、クマをはじめいろいろな動物たちが食べに来て、生態系のバランスを狂わせている。駆除時に死体を回収すべきである。

 

(5)<イノシシ管理計画案>

 

●名実とも保護計画にすべき

兵庫県では高く売れるため(1頭30万円?)、狩猟や有害駆除でやみくもにイノシシをとり続けてきた経緯がある。

年間捕獲数2万頭に対して、残り推定生息数が1万5千頭になっているのに、いまだに獲れるだけ獲るという管理対象になっているのはしnおかしい。

 

●六甲山系のイノシシを害獣視しないこと

六甲山の南斜面は国立公園内にもかかわらず山の中腹まで宅地開発が進んでおり、イノシシは人間による北側の三田大開発なども加わって、広大な生息地を失っている。その経緯も書かず、人間の所に出てきたからと、余りにも一方的に害獣視する記述はやめるべきである。生ゴミを出さないなど人間側の努力で問題を解決していくべきである。

 

(6)<外来動物根絶殺害計画案>

外来種根絶殺害は殺しても殺してもすぐに元の生息数に戻ってしまうだけで無用の殺生になっている。

外来動物のためにも、費用対効果のためにも、今後、予算は被害防止対策に使うべきである。

いったん広大な野で繁殖した外来動物は生態系から取り除くことが不可能なため、外来動物を野に放すことは一般に考えられている以上に取り返しのつかない問題となる。

と言っても、現在、日本にいる野生動物のうち、かなり昔に外国から入ってきて現在、日本の生態系に組み込まれて落ち着いている元外来種は大変多い。アメリカザリガニなど今更生態系から取り除こうとすると、そちらの方がかえって生態系を痛めることになるものが多い。

特定外来種以外は現在も多くの外来動物が輸入されている実態があるが、今後のことも考えて、国は原則として外来動物の輸入を全面的に禁止すべきである。

ドイツでは、国内で繁殖して50年以上たった野生動物は在来種扱いにするそうである。大変合理的だと思う。日本も、アライグマ、ハクビシン、ヌートリアなどは、もはや在来種にして新生態系が確立するのを待つしかないだろう。外来種捕獲罠には、タヌキなどの在来種もたくさんかかって殺されている。外来種根絶殺害現場の深い闇を、勇気ある人に暴いてもらいたい。国民が知らないだけで、もれてくることを聞いているだけでも、大変なことになっているのがわかる。

 

以上、その③と一部重なってしまったところもありましたが、長文を読んでくださってありがとうございました。兵庫県管理計画案への意見応募をよろしくお願いします。

 

 

 

 

兵庫県野生動物管理計画案(くまもり解説編) その②

兵庫県動物管理計画案は、人間勝手で残酷極まりない野生動物大量殺害計画案です。

 

(資料)兵庫県野生動物管理計画案 (約200ページ)

 

背景には、野生動物たちに農作物を荒らされるなどの被害が増大して、地元の皆さんが悲鳴を上げておられるという問題があります。

 

 

このような問題が起きた最大の原因は、戦後の拡大造林政策や国土総合開発によって人間が野生動物たちの生息地を奪ったことです。

クマたちの森は、多くが動物の棲めないスギやヒノキの人工林に変えられ、今や林業低迷によって放置されて大荒廃しています。

シカたちの生息地であった草地や湿地は、農地開発や宅地開発で人間に取り上げられてしまいました。

 

 

それ以外の原因として、エネルギー革命による里山放置で里山が藪化していることや、工業立国をめざす国の政策により、農林水産業に従事する人が激減して過疎化・高齢化が進み、郡部における人間側の野生動物対応力が弱まっていることなどがあります。また最近では、大気汚染や温暖化など、人間の地球環境破壊による地球規模の森林劣化が著しく、野生動物問題を引き起こしている原因は、すべて人間側にあります。

 

野生動物は、もう一つの日本国民であり、私たち人間の生存基盤である豊かな自然の貴重な構成要素です。彼らが存在してくれることによって、私たちは生かされており、どれだけ心身ともに恩恵を受けているか、はかり知れません。今後もこの国で私たち人間が生きていくためには、大型野生動物たちと国土を棲み分けて共存していかねばなりません。

 

郡部の人たちを悩ましている大型野生動物による被害問題を解決するために、まずしなければならないのは、かれらの生息地を復元・再生してそちらに戻ってもらえるようにすることです。次に、人間の所に来ないように柵などで被害防止対策をとることです。野生生物の生息数は自然界の法則によって増減を繰り返しますが、そんなことは人間が関知すべき問題ではありません。ただし、人間の所に出てきたときは、追い返さねばなりません。

 

というわけで、私たちが野生動物問題に対してとらねばならない対策は、

生息地保障被害防除対策の強化です。

 

ところが、兵庫県野生動物管理計画案では、現在の野生動物被害増大の原因は、野生動物たちの生息数が増え過ぎたことにあり、増え過ぎた原因は、ハンターが減ったからであるとしています。(熊森は、この原因特定がまやかしでありまちがっていることを、これまでブログで何度も指摘しています)

 

というわけで、兵庫県野生動物管理計画案では、絶滅しない程度に野生動物を大量殺害することが対策となっています。よって計画案の中心は、現在の野生動物の推定生息数と、適正数の計算、年度ごとの補殺数、ハンターの数です。数字ばかりが並んでいます。

管理計画という行政言葉は、殺害計画という意味です。

この計画案では、野生動物の存在は人間にとって害であり、具体的な被害が次々と表示されています。一方、かれらの存在益についての具体的な表示はゼロです。

被害防除については少し触れられていますが、生息地保障に至っては具体的な記述は皆無状態です。

 

かつて、人間が野生動物を管理することによって「野生動物の数を限りなくゼロに近く一定数にしたい」と言われた行政マンがいましたが、自然というものがどういうものか全くわかっておられません。野生動物管理思想は、野生動物の命の尊厳が全くわからない人が考え出した実現不可能で異常な残虐手法です。ナチスの思想の野生動物版です。ふつうの人なら、聞いただけでぞっとすると思います。神様でもない人間が、人間の力では把握することなど不可能な生息数を推定し、かれらの適正生息数を勝手に決め、それ以上は殺すことにするなど、もはや人間は悪魔でしかありません。これらの計画案は、人間のおごり以外の何物でもなく、人間が浅知恵で自然界の絶妙のバランスに手を入れることで、日本の自然を台無しにしてしまう亡国計画案です。

 

日本福祉大学の山上俊彦教授も指摘されていますが、生息地保障をしないこのような計画は、国際法である「生物多様性条約」(日本は1993年に外務省が締約)に、大きく違反するものです。

 

以下は、平成27年度、兵庫県で殺害された野生動物の数と、最新生息推定数です。(兵庫県発表)

 

殺害数          最新生息推定数

クマ       18頭             897頭

サル         66頭              1000頭

シカ     45569  頭                   13万頭

イノシシ        約2万頭            6千~1万5千頭

アライグマ          4795頭                                                       ?

 

全種に関して、今後も大量殺害を続けていく兵庫県野生動物管理計画案です。

 

平成28年度、兵庫県はクマが940頭に爆発増加したと推定し、20年ぶりに狩猟を再開し140頭のクマを獲ろうとしました。結果、狩猟されたのは4頭のみ。940頭に爆発増加の推定が間違っていたことが証明されました。

 

サルは、群れを作り生息数がかなり正確に数えられる例外的な動物です。兵庫県では全ての群れに発信機を付けて群れの動きを把握しており、群れの中のオトナメスが10~15頭を超えないことを目標にしています。超えた分は毎年射殺しています。家族愛の強いサルのことです。家族の悲しみはいかばかりかと思われます。

 

イノシシに関しては、かなり数を減らしてきています。イノシシは、兵庫県では肉が高く売れるので、獲りたいハンターも多いはずです。年間捕殺数2万頭、残り推定生息数が最大1万5千頭なら、もう、捕殺している場合ではないと思います。早急に捕殺を止めるべきでしょう。

なぜ次年度も管理対象(=殺害対象)なのか、理解に苦しみます。

 

アライグマなどの外来種に関しては、もう完全に無用の殺生になっています。わたしたちの税金は、現在、100%、外来種の根絶殺害のみに使われており、被害防除には使えないようになっています。繁殖力が強いので、殺しても殺しても、すぐまた環境収容量に見合う数に戻ってしまっています。

(以下、アライグマの補殺数変化表をご覧になってください)

 

 

年度    アライグマ捕殺数(頭)

平成16年度      99

平成17年度                    361

平成18年度       2100

平成19年度     2779

平成20年度     3133

平成21年度     3281

平成22年度     3999

平成23年度     3145

平成24年度     3407

平成25年度     4136

平成26年度     5121

平成27年度     4795

 

捕殺数が減る気配は全くありません。

 

このような状況では、殺され続ける外来動物の命が無駄なだけで、何ら問題解決になっていません。また、このような外来動物の根絶殺害は、生命軽視の風潮を生み、人間社会にも大きなマイナスとなります。

 

大変残念ではありますが、いったん野で繁殖した外来動物を根絶することは不可能なので、根絶殺害ではなく、アライグマの侵入する屋根裏の穴を閉じたり、田畑にアライグマ用の電気柵を張ったり、被害防除に税金を使っていただく方が賢明です。今の状態では、外来種捕殺業者が毎年もうかって喜ぶだけです。

 

次回、その③では、国民の皆さんに声を上げていただきたいことを書きます。

2/16 兵庫県北部、5年に1度の大雪、くまもり雪かき隊、兵庫県南部より出動

午前8時、兵庫県南部西宮市に6名集合。天気晴れ。積雪ゼロ。

高速道路を使って一路北上。午前10時30分、兵庫県北部の雪国地帯に到着。

同じ兵庫県でも、冬の南部と北部は全く別の気候です。

 

 

主要道路は行政によって除雪されていますが、道路から民家の玄関までは、自分で除雪しなければなりません。

半分くらいは溶けたと言われていますが、まだまだたくさん雪が積もっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

現地到着

 

その1

この日は、カナダ人の会員も参加してくれました。さすが、雪かきには慣れておられます。

玄関に通じる道が開けられていきました。玄関の近くにシカの深い足跡がありました。

ここでうまく、食べ物を見つけられたのかどうか心配です。

雪かき+雪下ろし

 

その2

2軒目は、お世話になっている集落の老夫婦のおうちです。

道路に出るまでの私道の雪かきを行いました。距離が結構ありました。

力自慢の6名だから、みるみる作業が進んでいきましたが、雪が重くて固かったです。もし高齢者がするとなると大変だろうと思われます。

 

 

 

 

 

 

 

 

私道が長い家

 

その3

3軒目のこの建物は、集まりに使う場所で、ふだんは使われていません。

どこから手を付けたらいいのかわからないほど雪に埋まっていました。

雪に埋もれている

 

スコップとママさんダンプで悪戦苦闘していると、地元の会員さんが除雪機を持ってきてくださいました。最近は結構多くの家がこの除雪機を購入しているということでした。

雪が飛び出す除雪機の威力にびっくり

 

さすが、機械はすごいです。誰がこんな物を考え出したのでしょうか。尊敬してしまいます。しかし、除雪機にも限界があって、固い雪、軒下、屋根の上などでは使えません。

玄関に至る道、開通

 

やっと、玄関に通じる道の雪かきが終了しました。3軒の雪かきをして、この日の作業を終えました。

 

地元の方に、雪下ろしは、雪の降っていない寒い朝にするもんだと教えていただきました。

今日のように晴れた暖かい日にすると、溶けた雪が落ちて来て危険なのだそうです。勉強になりました。今回、ケガもなく無事に終了できてよかったです。6名は、自分たちが社会のお役にたてたことに充実感を感じて、帰路につきました。天気予報が晴れだったのにサングラスを持って行かなかったので、雪焼けで今は目が少し痛いです。

 

雪かきボランティアのご登録を

本当に、兵庫県一つとってみても、南部と北部では不平等です。

南部の私たちは、雪に悩まされることもなく晴れた温かい冬を過ごし、飲み水は、北部の積もった雪がとけてしみこみ地下水となったものをふんだんに使わせてもらっています。南部には若い力も時間もあります。過疎化高齢化で困っている北部に雪かき応援に行くことは、双方にメリットがあります。

雪かきを手伝える方は、どうぞ熊森本部にお名前をご登録ください。次回、行くときにお声かけさせていただきます。

 

追記:狩猟について

帰り道、集落から山に向かって続いているスノーシューズの跡を見つけました。ハンターです。

本来、我が国の猟期は11月15日から2月15日までなのですが、シカとイノシシをもっと減らすためということで、猟期が3月15日まで延長されており、今もまだ猟期なのです。

この大雪で、野生動物たちは食料にもありつけず、人間以上に苦しんでいるはずです。今や人間は、有り余るまでに食料があるのですから、もう野生動物まで食べなくてもいいではないかと思うのですが。

人間が狩猟をしないと、野生動物たちが増え過ぎて困ったことになっていくという狩猟派の研究者たちがいます。本当なのでしょうか。証拠はあるのでしょうか。私たちはそのような説の根拠を知りません。

自然界は本来、絶妙のバランスがとれています。ある種だけが増えすぎることはないようになっています。(自然界から離れた人間だけは例外)

もし、現在、ある種が増えて大変なことになっているのなら、それは、自然界のバランスが崩れたからです。バランスを崩した犯人は、人間のはずです。

野生動物を取り除くのではなく、人間が行った自然界のバランスを崩す行為を取り除く方が王道だと熊森は思います。

みなさんはどう思われますか。

 

 

 

 

 

 

 

兵庫県が野生動物管理計画に意見を募集中 2/28締切 その①

今回、県民に提示された資料は200ページ弱もあります。(インターネットから入手できます)

 

一般県民にとっては読むだけでも大変でしょう。しかも、バサッとこのように大量の資料を与えられても、どの部分に意見を述べればいいのかさえわからないのではないでしょうか。

 

兵庫県は本当に県民の意見を聞いてみたいと思っておられるのか大変疑問であり、このような膨大な資料を一般県民に提示されたことを大変残念に思います。

 

しかも、この資料は、去る1月26日に開催された兵庫県環境審議会鳥獣部会の専門家たちに配布されたものと、全く同じものなのです。専門知識のない県民にとってはハードルが高すぎるのではないでしょうか。

 

熊森はこの審議会を傍聴しましたが、同じ意見の方たちを委員に任命されているのでしょうか、兵庫県森林動物研究センターの専門員と研究員が次々と発表しただけで、専門家の方からは、あまり質問や意見が出ませんでした。(審議会になっていない)

審議会というより、森林動物研究センターの発表会のような感じがしました。

 

熊森的には、この管理計画案は、もう無茶苦茶だというくらい問題点が多く、残酷でぞっとする亡国管理計画案なのですが・・・

 

と言っても、委員から、少しは質問や意見も出たので、せめてそれだけでも県民に提示していただければ、一般県民が意見を述べる糸口になったのではないかと思われます。

 

いつも疑問に思うのですが、兵庫県森林動物研究センターの研究員というのは兵庫大学の先生たちで、県からお金をもらっている研究者です。兵庫県森林動物研究センターの専門員というのは、兵庫県庁の職員で行政マンです。

 

本来、学問の世界と行政の世界は独立性を保たねばなりませんが、兵庫県では一体化しています。これは組織上、大変まずいのではないかと思いますが、みなさんはどう思われますか。

 

研究者は行政の不利になることは言えなくなるし、行政は研究者のミスを指摘することができなくなります。その結果、県民は蚊帳の外に置かれてしまうのです。行政にデータを提供している兵庫県森林動物研究センターの研究員が審議会委員に入っておられることにも、大変違和感を感じました。管理計画案作成に参画している人が委員として輪の中にすわっているということは、反対意見などを出しにくい雰囲気を作る原因のひとつではないでしょうか。次回から、こういうおかしなことはぜひやめていただきたいです。

 

当協会は、昨年1月、兵庫県森林動物研究センター研究員のデータ隠ぺい体質がひど過ぎるとして、情報公開を請求しました。しかし、一部公開に終わったため、やむ終えず、昨年6月に県の情報公開・個人情報保護審議会に、殺されたツキノワグマの年齢や胃内容などを兵庫県も他府県並みに公表していただきたいと訴えましたが、いまだに回答がいただけていません。どこで止まっているのかしりませんが、基礎データだけは公表していただかないと、県民として政策判断がむずかしくなります。

 

県の組織体制になど興味のない人が多いでしょうが、実は、こういうことはとても大切で、組織体制が県の方向性を決めるのです。

 

前置きはこれくらいにして、兵庫県の鳥獣管理計画に意見を述べようと思われている方のために、ポイントを提示していきたいと思います。参考にしていただけたらうれしいです。

 

 

 

 

2月26日滋賀県支部記念のつどいのご案内

第13回日本熊森協会滋賀県支部記念のつどいのご案内

「滋賀県支部記念のつどい」を下記の要領で開催します。奮ってご参加ください。

日時:2017年2月26日(日) 13時30分~16時

場所:大津市旧公会堂3階ホール

京阪浜大津駅下車徒歩1分、JR大津駅下車徒歩15分

内容:
13時 開場・受付
13時30分 環境教育デモンストレーション「やまのこ」事前学習

講演:「山に還る」命を育む自然の森へ~人工造林の主伐期を迎えて~

講師:高田研一氏 森林再生支援センター専門委員

16時 閉会

入場無料 定員100名

主催:日本熊森協会滋賀県支部

後援:滋賀県、巨木と水源の郷をまもる会、琵琶湖源流の森林文化を守る会

お申込み:日本熊森協会滋賀県支部 代表村上
メール:kumamorishiga@yahoo.co.jp
電話:090-2011-5530
Fax:075-5376875

 

 

講演会「ツキノワグマと人との共存のために」最終案内

・東京クマ学講座「ツキノワグマと人との共存のために」が明日1月29日に開催されます。

まだ席がありますので、ぜひご参加ください。参加者募集中です!

チラシはこちら

クマ学講座「ツキノワグマと人との共存のために」

日時:2017年1月29日(日)
開演13:25〜16:15(開場:13:00)
場所:日本教育会館一ツ橋ホール707号室
(東京都千代田区一ツ橋2‐6‐2)
主催:日本熊森協会 東京都支部・神奈川県支部
資料代:500円
定員:100名
講師:山﨑晃司氏(東京農業大学教授)
「東京、そして日本のツキノワグマのいま」

森山まり子(日本熊森協会会長)
「日本熊森協会とツキノワグマ」

講演会後、会員の懇親会を予定しています。

申し込みは下記まで
メール:kumamori.tokyo.kwsk@gmail.com(東京都支部)
電話:0798-22-4190 (本部)
Fax:0798-22-4196 (本部)
当日参加も歓迎します。

1月18日 15年連続実施!尼崎市の小学校でくまもり環境教育

 

くまもり環境教育部は、毎年、こちらの小学校で授業をさせてもらっています。

感謝の心を込めて、今年も、森や動物を守ることの大切さがわかる授業を実施させていただきました。

 

5年生。

イースター島がたどった悲惨な歴史をベースに、森を失えば人間も生きていけないことを学ぶ授業です。

さすが5年生。私たちの話に静かに耳を傾けてくれ、私たちが質問すると的確に答えてくれました。

世界の森の減少量と減少速度には、驚きの声が上がりました。

日本の水源の森は大丈夫かな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次に1年生。

クマの食べ物クイズや紙芝居を通して、森が動物にとって、なくてはならない存在であることを学んでもらいます。

食べ物クイズでは、「クマはサルを食べるかなー?」ときくと、ほとんどの子が「食べなーい!」。クマが植物食中心であることは、よく知っていました。

クイズ中は元気いっぱいでしたが、カキの実を採りに行って有害駆除されたクマの親子の紙芝居では、涙を浮かべながら真剣な表情で見入っていました。

みんな素直で優しい子どもたちでした。

クマってどんな食べ物を食べるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日の最後は3年生。

自然の森と人工林を、「動物」「土」「水」「建材」の4つの観点で比較しながら見ていくプログラムです。

「スギの葉はツンツンして、さわると痛い!」(室内に実物を持ち込む)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

授業を通して子供たちにどのような意識変化が起きているのか調べるために、授業の前と後で、簡単なアンケートを実施させていただきました。

 

大きな意識変化が見られたのは次の2点でした。

 

①動物のすむ森は、人間にも必要ですか?

(授業前) 「必要でない」が多い。 → (授業後) 「必要」が増える。

 

②自然の森を作っているのは誰ですか?

(授業前) 自然、人間    → (授業後) 自然、人間、獣、鳥、いろいろな生き物

 

今後も、生きとし生けるものに畏敬の念を持ち、この国で全ての生き物と共存してきた祖先のすばらしい文化を、子供たちに伝えていきたいと思います。

 

関係者の皆様、お世話になりました。本当にありがとうございました。

 

 

 

今年は、小学校を中心に、森や動物の大切さを広めていきたいと思っています。

これからもよろしくお願いいたします。(SY)

鳥取県は狩猟ではなく、棲み分け(=ゾーニング)推進でクマに対応する方針

以下、日本海新聞2017年1月22日より

2ゾーン化しクマ被害対策 県が鳥獣保護素案

鳥取県は、野生鳥獣保護・管理事業計画の改定素案をまとめた。ツキノワグマに関して新たに導入するゾーニング区分の境界は、市街地や集落から「見渡せる程度の尾根、谷に囲まれた範囲」とし、人家や農耕地からおおむね200メートルを目安にする。本年度末までの改定を目指す。

 

素案によると、人の生活圏とクマの生息域の二つのゾーンで、それぞれに応じた対策を講じる。

 

人の生活圏では被害を抑えるため捕獲の強化や電気柵の設置、追い払いを行う。クマの生息域では保護を優先し、対策は入山者への注意喚起など最小限にとどめる。

 

有害捕獲は基本的に行わないが、イノシシなどのわなに誤ってかかり、被害の恐れが高いクマは殺処分も選択肢とする。このほかゾーニングの境界付近に「緩衝地帯」を設け、森林の植生回復などクマの生息環境を整備する方針も盛り込んだ。

 

(熊森から)

 

同じ東中国ツキノワグマ個体群を抱えて隣接する兵庫県と鳥取県。

鳥取県の対応の冷静さ、人間としての倫理観。この違いはどこからくるのだろうか。

兵庫県の鳥獣対策を動かしているのは、兵庫県森林動物研究センター。センターに問題があるとしか思えない。

 

<クマの生息域 ・緩衝地帯・人の生活圏>

クマを保護対象として3つのゾーンに分けて共存する策は、私たち祖先がこの国で長年成功してきたクマ対応です。西洋型ワイルドライフ・マネジメントなど、この国の自然や国民感情、日本文化に合わないし、自然界が人間の頭でとらえられないものであることを考えるなら、科学的でも計画的でもありません。

 

この方法だと、大変な予算を使って毎年クマ生息数を推定する必要などなくなります。

今年は何頭殺そうかなどと、数字にこだわってクマ殺害の数合わせゲームをする必要もなくなります。

クマの生息域に、その年のクマの生息痕跡が十分あることを確認したら、もうあとはほっておけばいいのです。

 

ただし、この政策を実行するには、クマの生息域に、クマが棲めるだけの広大で豊かな森が残っていることが前提です。鳥取県には、兵庫県・岡山県と同様、そのような森は残っていません。

 

この新聞記事で読む限りは、森林の植生回復などクマの生息環境を整備するとあるので、本当にやっていただけるならすばらしいと思います。くまもりも大いに協力したいです。

 

シカ・イノシシわなに米ぬかを使わないようにしないと、クマ大量誤捕獲につながりますから、その点は、注意していただきたいです。この点には、くまもりとして、不安が残ります。

 

スポーツやレジャーとしてのクマ狩猟を一般ハンターに依頼してクマ対策とするやり方は、半矢グマを生み、人身事故が起き、必ず失敗します。

 

鳥取県の、棲み分けてクマと共存という、人間性を失わない先進的な取り組みが全国に広まっていくように願います。

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