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カテゴリー「_クマ保全」の記事一覧

気仙沼市の海を泳いでクマが大島に渡る 市は島に捕獲檻設置、捕獲後は本州部に放獣予定

宮城県気仙沼市で、クマが約200メートルの海を泳いで島まで渡ったようです。

読売オンライン2018年6月10日

またまた海を泳ぐクマです。今期、北海道利尻島から数えて2例目です。

 

さっそく、熊森本部は市の担当者に電話をしました。

 

気仙沼市役所の担当者

大島島内で5月23日にクマの目撃があって、24日に海を泳いでいるクマの写真が撮影されました。その後、島内で糞や足跡などが発見されました。

島民の皆さんには、説明会を開いて、生ごみの管理を徹底して頂くこと、クマ鈴をつけてもらうこと等注意喚起し、捕獲罠も設置しました。もしクマが捕獲罠にかかれば、本土へ運んで山奥に放獣します。

6月に入ってからクマの目撃や新たな痕跡は発見されていません。本土から最短200m程しか離れていない島なので、また泳いで帰ったのかもしれませんね。罠は6月13日まで設置しますが、恐らく捕獲されることはないと思います。

クマがこの島に泳いできたという話はこれまでありませんでしたが、シカやカモシカが泳いで渡ってきたことはあります。

 

熊森より

先日仙台市の倉庫に入ったクマが麻酔をかけられて捕獲された後、撃ち殺されたばかりなので心配でしたが、今回は殺さない対策を取っていただけるということで安心しました。

放獣予定先の地元は、クマがいるのは当たり前だとして、クマ放獣に寛容的だそうです。

 

「クマはおとなしい動物じゃ。うちの町民だな。いて困ったことなど1回もない」と、私たちに言われた兵庫県の奥のクマ生息地の町長さんの言葉を思い出しました。

クマに人間を襲う習性など全くないが、人間が脅かすから、クマは殺されるのかと思って向ってくるのだそうです。

熊森は、クマの平和的な本当の姿を正しく国民に伝えたいです。ただし、ぬいぐるみではありませんから、人身事故が起きないように注意は必要です。

 

 

岡山県総社市で初のクマ目撃 地元行政の捕獲予定なし

2018年6月7日、山陽新聞デジタル(6月11日)によると、総社市で初のクマの目撃があったそうです。

熊森作成地図 クリックしたら大きくなります

 

総社市は、岡山県の南西部に位置しており、これまでクマの目撃はありませんでした。

近年クマが目撃されるようになった岡山県北西部の新見市・真庭市と高梁(たかはし)川でつながっていますから、この川を伝ってクマが下まで歩いてきた可能性があります。

 

熊森本部は、総社市の担当者に電話しました。

 

総社市役所の担当者のお話

岡山県環境事業団の専門家に現場に来てもらったところ、高梁川の河川敷でクマの足跡が発見されました。1.2~1.3mの成獣とのことです。河川敷は繁みになっています。

近くには民家や学校もあるため、クマ目撃の看板を設置、市民には生ごみを家の外に置かないこと、見通しの悪い場所を一人で出歩かないこと等、注意喚起をしていきます。

専門家によると、この時期のクマは1日に4~5kmは動くそうで、発見から3日以上たっているため、クマはもうこの場所にはいないはずだということでした。

 

 

熊森から

クマが再び出て来ないように、総社市は、高梁川の河川敷の草刈りを行って見通しを良くしていただきたいです。クマは町に出て行くつもりなどなかったと思いますが、河川敷の茂みを歩いているうち、気が付くと町に出てしまっていたというケースが、これまでも他県で結構ありました。

 

 

三重県 絶滅危惧種である誤捕獲グマを放獣できず、奥飛騨クマ牧場の一時預かりに

2018年 5月29日、三重県いなべ市でイノシシ用のくくり罠に誤捕獲された推定10歳、体長1.4メートル、体重94キロのオスグマがかかりました。(5月30日熊森ブログ参)

 

<三重県のツキノワグマ対応指針(H27)>

ツキノワグマの放獣場所は、県内に限る。原則として、誤捕獲された市町内におい て放獣する。また、原則、集落から2km以上離れており、人家、農地、遊歩道等がない森林とする。

 

三重県の当日発表は放獣でしたから、当然放獣されたものと思っておりましたら、地元の反対にあって放獣できず、クマ牧場に一時預かりになってしまったそうです。

中日新聞デジタル(2018年6月7日付け)

 

いなべ市の森林率は58%で人工林率は44%です。

いなべ市では2015年5月にもイノシシ用捕獲檻にオスのクマがかかり、三重県が一生外れない発信機を付けて放獣したところ、その場所が実は滋賀県だったことが後からわかり、大問題になった経緯があります。

そのクマは、残念ながら、去年夏、岐阜県養老町でイノシシのくくり罠に3度目の誤捕獲となり殺処分されました。(注:岐阜県ではクマは絶滅危惧種ではない)

 

いなべ市に恒常的に棲んでいるクマはいないかもしれませんが、5月から6月はクマの交尾期ですから、オスグマがメスグマを求めて隣接する岐阜県から遠出してきた可能性があります。くくり罠直径12㎝規制が守られていたら、クマがかかることはまずないと思われます。このクマは、後ろ足首にくくり罠のワイヤーがかかっていたということですから、直径規制を守らない違法罠が設置されていた可能性があります。

 

このクマの今後が心配です。熊森本部は三重県庁の担当者に電話しました。

 

三重県庁の担当者の話

規程通り捕獲された市で放獣しようとしたのですが、危険だから放獣しないでという地元要望が強く、といって、錯誤捕獲なので殺処分することもできず、クマは4日間檻の中に入れられていました。しかし、このままでは衰弱してしまうので、岐阜県の奥飛騨クマ牧場に半年間預かって頂くことにし、その間に放獣できる場所を探そうと思います。

 

熊森から

養老山地の三重県側(いなべ市は)人工林が多くあります。このクマは岐阜県からやってきたクマであることが考えられますから、むしろ、岐阜県で放獣してやった方が、いいような気もします。しかし、岐阜県では、クマは絶滅危惧種ではなく、狩猟対象、有害駆除対象ですから、岐阜県に放せば、簡単に駆除されてしまう恐れがあります。

 

人間が勝手に線引きした行政区画とクマの地域個体群が一致していないので、同じ地域個体群内でも行政が違うと対応が違うというちぐはぐなことになっています。

 

熊森本部制作     ※クリックすると大きくなります。

 

どうすべきなのか、三重県庁担当者もいなべ市担当者も悩んでいると思われます。

 

少なくとも熊森が言えることは、いなべ市はクマがかかる恐れがある地域なので、今後のことも考えて、くくり罠の12㎝規制を徹底させるべきでしょう。

 

また、いなべ市では、クマは危険な動物と勘違いされているようですが、人間よりもずっと平和愛好家です。その誤解はときたいです。

以前、誤捕獲されたクマを約600頭近く放獣してきたという放獣のプロに話を聞いたことがあります。

クマはとても賢いので、放獣したクマは、100%、元いた山奥に逃げ帰ったそうです。

人家の方へ逃げたクマはこれまでゼロだったということです。

担当者のみなさん、ご参考になさってください。

 

山口県下松市の住宅街 麻酔銃で捕獲したクマを殺処分 熊森山口県支部長が県庁を訪問

5月21日、山口県下松(くだまつ)市の住宅街にクマが現れ、民家に逃げ込んで殺処分されたというニュースが流れました。

 

5/21 毎日新聞デジタル:https://mainichi.jp/articles/20180522/k00/00m/040/162000c

この件に対して、熊森山口県支部長が県の自然保護課に駆けつけ、担当者と直接お話をしました。

 

熊森山口県支部長が県の担当者に訴えた内容

①、今回のクマは、人間に対して何の危害も加えていません。本当に殺処分されなくてはならなかったのか疑問です。今回行政がとるべき対応は、捕獲したクマは放獣すべきだったし、今後も同様のことが発生したらクマを山に返してあげてほしいです。

 

②、山口県のクマ生息地は山奥まで野生動物の食糧にならないスギやヒノキの人工林でいっぱいです。クマが人里に出てくるのが困ると言ってもクマの生息地にクマが生息できる環境がありません。

どうか、奥山のスギやヒノキの人工林を広葉樹林に戻していってほしいです。生息地がなければ、クマは山では生きてはいけません。

 

クリックすると大きくなります。

熊森本部から

熊森本部も山口県の担当者に電話で問い合わせました。下松市で捕獲されたクマは、体長115cm、オス、2-3歳くらいの若いクマだったそうです。

経験のない若グマが、山から降りてきて、車や人間に恐怖心を抱きながら逃げまわっていたと思います。たまたま逃げ込んだ先が家の縁側だったというだけで、何も人間を襲ってやろうなんて気はなかったはずです。

 

日本は、行政が生き物の命を大切にしないおかしな国になってきたと思います。

この行き着く先は、自然破壊の拡大と人間社会の崩壊です。

熊森は、どこまでも生き物の命を大切にする国をめざして声を挙げ続けていきます。

殺さなくても良い命を奪うことは犯罪です。

 

 

 

仙台市倉庫にいたクマ、麻酔銃で捕獲して檻に入れた後、射殺 なぜ放獣しなかったのか 熊森が抗議

6月6日、仙台市の日本郵政の倉庫内に1頭のクマが入り込み、麻酔銃で捕獲された後、殺処分されました。

 

熊森本部は、仙台市の担当者に、なぜ放獣できなかったのか、電話で聞き取りました。

担当者は、人身事故の危険性が高かったためにやむ終えなかったと答えました。

しかし、

クマは麻酔銃を向けても無抵抗で、人間に牙や爪を向けたりしなかった。

体長117cmで体重が36㎏しかない小柄なクマだった。

ということです。

 

このことを知った宮城県のクマ生息地に住む熊森会員が、「麻酔をかけられ眠っているクマに銃を向けるなど許せない」として、すぐに、仙台市の担当者へ電話を入れてくれました。

 

宮城県の熊森会員が仙台市に訴えた内容

●麻酔をかけて捕獲をしたところまでは、良い。しかし、その後なぜ殺処分なのか。

●仙台市内でも奥羽山脈の山奥へ行けば、まだ豊かな森が残っていてクマたちが棲んでいる。近くには民家もないし、簡単に放獣できるではないか。

●どうしても放獣ができないと言うのなら、捕まえたクマを仙台市で飼ってほしい。毎日食べものを与えて、掃除などの世話をしてみたら、クマを容易に殺処分することなんてできなくなるはずだ。

 

市の担当者は本部が電話をした時には謝りませんでしたが、この会員には、「命を奪ってしまって申し訳なかった」と言われたそうです。

地元の会員が、クマの命も大切にしなければならないという声を行政に届けてくださった効果は大きいと思います。

 

仙台市には、今回のクマ捕殺の件で、どうして助けてやれなかったのかという声が多く届いているそうです。

声を届けてくださったみなさん、ありがとうございます。

 

 

 

 

利尻島のヒグマ「そっとしておいてほしい」北海道庁にくまもりが要望書提出。

6月7日付けの朝日新聞デジタルに、利尻島のヒグマの今後の対応について、捕獲も検討という記事が載り、熊森はあせりました。ヒグマ放獣体制が全くない北海道では、捕獲後は100%射殺するからです。

 

朝日新聞デジタル(6月7日)https://www.asahi.com/articles/ASL6635W6L66IIPE003.html

 

熊森本部はすぐに北海道稚内総合振興局と利尻富士町の担当者に電話をしましたが、会議中ということで出られませんでした。

利尻富士町役場で利尻のヒグマ対策会議が開かれ、道(宗谷振興局)、利尻富士町、利尻町、環境省稚内自然保護官事務所、稚内警察署、宗谷森林管理署の6者で話し合いが行われていたのです。

 

熊森本部は、このクマが捕獲(=駆除)されないよう、北海道のヒグマ研究の第一人者である門崎允昭先生(北海道野生動物研究所所長、日本熊森協会顧問)に電話をし、先生の見解を聞いてみました。

先生は、捕獲や駆除はすべきではなく、調査のためにドローンなどを使ってクマを追いかけることも避けるべきで、静かに見守るべきということで、私たちと同じ見解でした。

さっそく、熊森本部から北海道の高橋はるみ知事あてに要望書を提出しました。

クリックしたら大きくなります。

 

この日の利尻ヒグマ対策会議では、

「クマの捕獲や駆除はせず、引き続き島民や観光客にむけて警察・町・環境省でクマの注意喚起をしていく」

ということが決まったそうです。マスコミに、捕獲を考えているなど言ったことはこれまでないということでした。

道や町は、自動撮影カメラを設置し、このクマの姿をとらえようとしています。

 

利尻富士町役場には、このヒグマを捕獲したり駆除したりしないでほしいという声が多数寄せられているということでした。

声を届けてくださった皆様、ありがとうございます。

熊森本部は、今後も、利尻島のヒグマがどうなるか注目していきます。

 

 

 

 

 

 

ヒグマが生存しない利尻島でヒグマの足跡発見、地元行政は、今は、捕獲や駆除は考えていない

5月31日、利尻島利尻富士町でヒグマの足跡が発見されました。

 

【5月31日、産経新聞デジタル】

https://www.sankei.com/affairs/news/180531/afr1805310026-n1.html

 

北海道本土から20km海を隔てた利尻島まで、ヒグマが泳いで行ったのでしょうか。

 

クリックすると大きくなります

 

このヒグマはこのあとどうなるのでしょうか。

熊森本部は、さっそく利尻島行政(利尻町、利尻富士町)に電話をしました。

 

<利尻富士町の担当者>

砂浜にあった足跡の写真を北海道総合研究機構に送って鑑定してもらったところ、ヒグマであるという結果が来ました。

しかし、はっきりとした実体は確認されていません。

島民の皆さんは、普段の生活でクマを見たことがないので、驚いています。

今は、人が生活する圏内を警察とパトロールしています。

学校は、集団下校をしています。

今のところ捕獲や駆除は検討していませんが、住宅地に頻繁に出てくることがあれば状況は変わるかもしれません。

私たちもむやみに駆除をしようとは考えてません。

このまま、本土に帰ってもらうか、深い山の中でひっそりと暮らしてほしいです。

 

<利尻町の担当者>

今から106年前の明治時代にも利尻島にヒグマがやってきた記録があります。

その時は北海道本土で森林火災が多発しており、海を泳いで逃げてきたと言われています。

この時は、駆除されました。

利尻島にはミズナラの豊かな森があるので、このヒグマの食料はあると思います。

今回クマが出たのは利尻富士町ですが、利尻町でも注意喚起をしています。

 

熊森から

利尻島は北海道内でも随一の豊かな自然環境が残された島です。

本部スタッフも行ったことがありますが、クマが棲んでいても不思議ではありません。

 

両町では現在、生ごみは家の外に長時間置かないよう、ゴミの収集日に出すことを徹底しているようです。

島内ではクマ鈴が急に売れているようです。

 

【6月1日 北海道文化放送UHB】

https://www.fnn.jp/posts/2018060100000007UHB

 

島民や観光客の皆さんがヒグマと出会わないように注意していただければ、ヒグマとの事故を防ぐことができます。

 

利尻島行政には、ヒグマがまだ島内にいても、泳いで本土へ戻ろうとしても、そっと見守ってくださるよう伝えました。

 

熊森は、今後も動向を追っていきます。

 

【連絡先】

利尻富士町役場 総務課 TEL:0163‐82‐1112

お問合せフォーム:https://www.town.rishirifuji.hokkaido.jp/rishirifuji/1175.htm

三重県いなべ市でイノシシ用くくり罠にクマがかかる 山に放獣する予定

以下、中日新聞2018,5,30より

いなべでイノシシ罠にツキノワグマ 猟友会員ら捕獲 

 

三重県は5月29日、いなべ市北勢町川原の山林に仕掛けたイノシシ用のくくりわなに雄の成獣のツキノワグマがかかったため、麻酔で眠らせて捕獲した。近日中に市内の人家から2キロ以上離れた場所に放す。

 県獣害対策課や県猟友会いなべ支部によると、同日午前6時ごろ、わなにクマがかかっているのを見回り中の会員が発見。体長1.4メートル、体重94キロ。10歳を超えているという。県職員らがクマ用のおりに移し、市藤原庁舎で保管した。

 市内では、2015年5月にも北勢町二之瀬でクマが捕獲されている。ツキノワグマは県の希少生物として、捕獲した場合、自然に戻すと決められている。クマに電波発信機を着けて、放獣後は1週間ほど行動を監視する。

 

(熊森より)

2015年のいなべ市でのクマ騒動を思い出します。

熊森本部も、あの時は、いなべのクマを救うため、若いスタッフたちを中心に、午前2時に起きていなべ市にみんなで駆けつけたものです。

もう当時と行政担当者も変わっているかも知れませんが、あの時言われていたように、きちんと保護して放獣して下さるということで、三重県といなべ市に感謝です。

 

旧式の一生外れない発信機を装着するということは、クマに生涯拷問を掛け続けることになりますが、三重県は熊森の要請で、当時、自動落下できる外国製の高い発信機付首輪を購入してくださいましたから、それを使われるのだと思います。

 

どんな生き物の問題であっても、殺さない解決法が一番優れているのです。文化の高さを表します。

 

故東大林学科名誉教授高橋延清先生は、日本の森はクマがいないと森にならないと言われていました。

 

全ての生き物(クマもその中に入ります)がそろった本当の森を、子や孫に残していくことは、私たち大人の責任です。

 

福島市が人道的判断、捕獲された2歳グマを迷い込んだだけと判断して奥山放獣

くまもり東京都支部メーリングリストに、以下の情報が掲載されていました。

 

以下は、2018年5月26日の河北新報オンラインニュース記事です。

 

どうするおりのくまさん 福島県「殺処分検討」も福島市が眠らせ山へ

福島市飯坂町で今月中旬に捕獲され、山に放された子グマ1頭について、殺処分が適当と、福島県が考えていたことが25日、分かった。市は「親とはぐれただけ」と別の判断を下していた。
同日の県議会向けの説明会で、自然保護課の担当者が「県としては殺すということで検討していた」と話した。専門家と現地を見た結果として「かなり人慣れしており、(放しても)住宅地に出てくる可能性がある」と考えたという。
市によると、体長1メートル、体重35キロの雄のツキノワグマ。飯坂温泉周辺で相次ぎ目撃されたクマとみられる。11日に捕獲され、市は麻酔で眠らせて12日に山に放した。
市農業振興室は「2歳の子どもで、親とはぐれて迷い込んだだけ。山奥で放しており、戻ってくる可能性はない」と説明する。
県自然保護課の担当者は「捕獲は市の業務。聞かれれば助言するつもりだった。市は過去の事例を踏まえて適切に対応したと思う」と話した。

 

(熊森から)

東京都会員が、月曜日になったら福島市担当者にお礼を言うそうです。

久々に心温まるニュースですね。

徳島県天神丸風力発電の白紙撤回を その3 経産省新エネルギー課に電話

本日、経産省新エネルギー課に電話をしました。

 

くまもり:今、国から風力発電に補助金が出ないのですか。

 

経産省:今年から、ゼロとなりました。

 

くまもり:風力発電に新規参入しようという企業はなくなるのじゃないですか。

 

経産省:落ち着いてくるでしょうね。一応、表向きは今年からゼロなんですが、駆け込み参入という手があって、やり方によっては当分補助金を得られる道も残っています。しかし、早くしないとだめですね。売電価格に関してもしかりです。

 

くまもり:風力発電による売電価格は確か、1キロワット時55円でしたよね。

 

経産省:今年から18円+税となりました。まあ18円程度と思ってください。洋上風力発電の場合は、36円+税です。

 

くまもり:国は現在、陸上での風力発電を推進しない方針に切り替えたということですかね。

 

経産省:洋上は、尾根筋より安定した風力が得られるので、今後は洋上にシフトしていくでしょうね。

 

くまもり:映画「自然と再生」を見られましたか。

 

経産省:はい。

 

くまもり:風力発電で得られた電気は、電圧が絶えず変わるので、精密機械などには使えないんですよね。

 

経産省:まあ、そうですね。それなりに技術革新はしているのでしょうが。

 

くまもり:映画によると、ドイツでは、無数の風車で作った電気を国中に張り巡らせている送電線に流し込んで、電圧を一定にするという技術革新を達成しており、、風力発電で作った電気を実際に使える電気にしたんですよね。でも日本では、送電線の所有者がばらばらで、そういうことはできませんから、ドイツのように風力発電でできた電気を無数に送電線に流し込んで電圧を一定にすることなんてできませんよね。

 

経産省:無理ですね。

 

くまもり:以前、大きな風力発電会社の責任者の話をじっくり聞いたことがあります。その方が、「風力発電なんて単なるおもちゃですよ。作った電気はみんな捨てます。こんなにも電圧不安定な電気を流したら、コンピューターとか壊れますよ。風車は構造上すぐに故障して止まります。善意の方が、風車が止まっていると知らせてくださるのですが、動いていても止まっていても、わたしたちはどうでもいいのです。風力発電を建設することで国からの多額の補助金がでる。それで儲けたいだけです。それだけでいいのです。私たちは企業ですから」と言われたので、わたしたちはあきれて開いた口がふさがりませんでした。正直な方なんでしょうが。

 

経産省:うーん。

 

くまもり:天神丸風力発電計画は、剣山の尾根筋にわずかに残された最後のブナ・ミズナラの自然林を破壊してしまうもので、陸上風力発電の中でも最悪のパターンなんです。絶滅寸前にまで数を減らしている四国のツキノワグマを一気に絶滅させることになります。国として、そのような場所に風力発電を造るなと指導してもらいたのですが。

 

経産省:うちとしては、都道府県から上がってきたものを見て、地元が認めていたら認可するだけです。

 

くまもり:じゃあ、天神丸風力発電を止めるには、徳島県がノーと言ってくれないだめですね。

 

経産省:まあね。

 

<熊森から>

やはり、知事さんがカギを握っているようです。

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