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2019-06-25
6月24日、滋賀県高島市でのクマによる人身事故現場へ熊森本部が急行、聞き取りと草刈対策を実施!
2019年6月23日、滋賀県高島市今津町でクマによる人身事故発生!
MBSTV 裏庭でクマと遭遇、70歳男性噛まれけが 滋賀県高島市
上のニュースを見て、6月24日朝、高島市の担当者に電話をすると、高島市としては、朝夕のクマが出やすい時間帯に、近くの道路をパトロールしている。クマ捕獲予定はないということでした。
心配なので熊森が現地に行って、ケガをされた男性を見舞い、できる被害防除対策があればやってもいいかたずねると、「それはありがたいです。ぜひよろしくお願いします」と言ってくださいました。
そこで、さっそく熊森本部スタッフ2名が、兵庫県西宮市から現地へ駆けつけました。
現地は山すその別荘地帯で、クマが出る地域だそうです。
お会いした方々は、「このあたりの人は皆、クマ鈴を持ってるよ」と話されていました。
ケガをされた男性は、自然が好きで10年ほど前に引っ越してこられたということで、左腕に包帯をされ、顔や左腕の一部にはクマの爪痕が残っていました。命にかかわるお怪我ではなかったことが確認でき、熊森本部スタッフも安心しました。
男性は、熊森の訪問を大変喜んでくださいました。
男性のお話
「事故があった日は、朝早くに(5時くらい)庭で物音がした。窓から見てみたら、2頭の小さなクマが、自分が庭に捨てた生ごみを食べていた。この地域はよくサルが出てくるので、家の中に何個かの石を用意している。サルが敷地内に入ろうとしたら、家の窓から音がするように石をポイと地面に投げて追い払ってきた。クマを見たのは今回が初めて。
クマといってもコグマだったので、山に追い払おうと思って、サルの時と同様にコグマに当たらないように、石をポイと地面に投げた。
そのあと、2頭のコグマが山へ逃げたかどうか確認しに庭に出て行ったら、塀の外側のスギの木に2頭が登っているのが見えた。
その瞬間、視界の左前方から塀を超えて、母グマが突然飛び出してきて、私の左腕に噛みついた。私は驚き、その場に倒れこんだ。母グマは、そのあとすぐに、コグマを連れて山へ走り去っていったと思うが、衝撃のあまりそのあとは覚えていない。噛まれたのは一瞬だったと思う。
すぐに家に入ってタオルで止血をし、救急車を呼んだ。入院するほどではなく、病院では3時間ほど治療をうけて帰ってきた。かまれた部分は傷が深いので腕を動かすと痛む。
今思うと、母グマは子供たちを守ろうと必死だったんだなと思う。考えもせずコグマに近づいていった自分が迂闊だった。今後は、生ごみを外に置かないようにする。反省している。」
再発防止対策
事故現場にはクマが身を潜められる繁みが多くありました。
事故再発防止のために、男性の許可を得て、草刈り機で草を刈り、見通しを良くしました。
男性は「こんな団体があるんだ。知らなかったです。来てくださって嬉しかったです。ありがとう。」と、大変喜んでくださいました。
熊森スタッフは、「こうした活動は、全国各地のくまもり会員の方々が、クマを初めとする野生動物たちと人との棲み分け共存を願って振り込んでくださる会費や寄附によって成り立っています」と話し、会報「くまもり通信」や小冊子「クマともりとひと」をお渡ししました。
男性はすぐに読んでくださり、「動物たちも、山に餌が無くて大変なんだな。人間が豊かな山を壊してしまったんだな。」とご理解くださっただけではなく、なんとその場でご寄附してくださいました。
全国の熊森会員の皆様・ご寄附くださった皆様へ
皆様のおかげで熊森本部は今日も、クマと人の棲み分け共存を進める活動ができました。
本当にいつもありがとうございます。熊森はこれからも可能な限り、現地へ駆けつけます。
これからも、よろしくお願いします。