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2019-10-26

愛知県支部 大村秀章愛知県知事を表敬訪問

大村知事の左隣が平子支部長

先月、発足したばかりの愛知県支部ですが、平子恵美支部長を先頭に、豊かな森を守る流れを愛知県でもつくろうと活発に動いています。

10月25日、支部立ち上げのご挨拶に愛知県知事の大村秀章知事を表敬訪問しました。

愛知県支部では、今後も、応援してくださる方の輪を広げながら、実践活動も含め、様々な活動をしていきたいと計画しています。

愛知県のみなさん、ぜひ、愛知県支部の活動にご参加ください。

【今後の活動】

11月23日(土)映画「大きな家~タイマグラの森の子どもたち~」

名古屋市 イーブルなごや 13時~

12月8日(日) 日本熊森協会 室谷悠子会長講演会

名古屋市 今池ガスビル 7階 14時~

 

大村知事とお会いして

10月25日、大村知事に表敬訪問をさせていただきました。
日本熊森協会の愛知県支部発足のご挨拶と、森林環境税を使って放置人工林の天然林化事業を県として推進していただきたい旨を伝えさせていただきました。
大変お忙しい中お時間を取っていただけたので、当初はご挨拶のみの予定でしたが、知事から熊森の要望に対してご質問を頂き、10分ほどお話をさせていただくことができました。
愛知県は人工林率が64%と全国で3番目に高い地域です。短い時間にも関わらず、明確に現状の問題点をお話くださいました。
8年前の森山名誉会長との会談のことも覚えていてくださり、その時の話もしてくださいました。
知事とお話をさせていただいたことで具体的な課題が見え、今後の活動の方向性が見えてきたように思います。
支部長就任後、たった3週間で知事に表敬訪問ができたのは、ひとえにつないでくださった会員の方のご尽力のおかげです。
これからも皆さんのお力を借りながら尽力していきたいと思います。

 

愛知県支部長 平子恵美

 

京都府 生息地を失ったクマが1400頭に激増のミステリー 

以下、2019年9月30日京都新聞記事

「府内、16年前の4倍以上に 増えるツキノワグマ1400頭 」より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Wクリックで大きくなります。

 

京都府の森林面積は3426㎢で、98%が民有林です。

京都府には標高が1000メートルを超えるような高い山はありません。一番高い山は滋賀県境に位置する皆子山971mです。

人工林率は約38%で多くが放置されており、人工林の中に野生動物たちの食料はありません。

 

こんな京都府にも、ブナ・ミズナラの冷温帯気候に属する豊かな森が一部、残されていました。そこが、京都府のツキノワグマの生息地でした。

過去形にしたのは、21世紀になって、冷温帯の森が、ナラ枯れや地球温暖化、シカの食害によって一気に劣化してしまったからです。

数年もしないうちに、全く別の山に来たのかと思われるほど、林相が変化しました。

ミズナラの巨木が枯れてあちこちで倒れ、下層植生が消えて公園のようになり、昆虫が消滅していきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

別の山かと思うほど一気に変貌した京都府芦生原生林2012、11、7撮影
枯れて倒れているのは、冬ごもり前のクマたちの食い込み用ドングリのミズナラ

 

臆病者のクマたちはもはや身を隠すところもなく、春の山菜、夏の昆虫、秋の木の実・・・食料は激減です。

 

生物の自然増加現象等を説明する際によく引き合いにだされるロジスティック曲線というのがあります。

 

横軸に経過時間、縦軸に個体数をとると、環境収容力にほど遠い段階では個体数は加速度的に増加しますが、飽和状態に近づくと増加率が減少し、ついに増えられなくなるというものです。

 

 

 

 

 

 

 

ロジスティック曲線

 

京都府の場合、環境収容力である生息地がどんどんと劣化して縮小していっているのですから、本来、クマは増えられないはずです。

 

16年間に4倍に増えたというのは京都府が、WMO(㈱野生動物保護管理事務所)に生息数推定計算を委託した結果の報告に基づくものだそうです。

 

京都府のツキノワグマはこれまで絶滅寸前種に指定され、狩猟も禁止されてきましたが、今回のWMOの報告を受け、絶滅寸前種の指定を外したり、環境省ガイドラインの800頭を越えたからとしてクマ狩猟を再開したりすることも考え始めるそうです。

 

この流れは、どこかとまったく同じです。そうです、隣接する兵庫県と、全く同じ流れです。兵庫県が京都府に伝えたのでしょうか。

 

ちなみに、兵庫県のクマが爆発増加していると言い出したのは、2011 年春、兵庫県森林動物研究センターの研究員で兵庫県立大学の助教授でもあった坂田宏志氏です。彼は、現在、公務員をやめて、㈱野生鳥獣対策連携センターの社長になって、環境省や地方自治体から請け負った仕事をしたり、WMOの下請けもしています。

 

クマは動物ですから、食べ物がないと生きていけません。餌場がどんどん狭められ失われていく中、生息数がどんどん増えていくなどあり得るのでしょうか。もし、そうなら、何を食べて増え出したのでしょうか。その辺のことが報告書に記述されていなければなりません。もしかして、行政がハンターや捕殺会社に依頼して大量に有害駆除し、谷底に投げ捨てられたままになっているシカの遺体?

 

もしそうなら、生態系の大攪乱を起こしている張本人は人間です。

 

熊森は、WMOの報告書を読んでみることにしました。(続く)

 

 

 

 

 

 

 

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