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2022-02-06

あなたも環境省パブコメに声を 自然エネルギー促進区域は都市、除外区域は森林 締切2月11日

2020年、菅総理は、自然エネルギー事業を急ピッチで推進すると宣言しました。しかし、各省庁間がバラバラでは推進できません。河野太郎大臣が規制改革の内閣府特命担当大臣に任命され、2021年には、「改正温対法」(環境省)が成立しました。

正式名:「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法案」

 

地方自治体や企業、投資家たちが、自然エネルギー事業に取り組みやすくなるよう、次々と規制緩和が進められていったのです。

「改正温対法」で、地方自治体は、自然エネルギー事業促進地域(=地域脱炭素化促進地域)を決め、そこでは自然エネルギー事業をどんどん推進するよう定められました。

 

4月1日からの「改正温対法」の施行を前に、今、環境省は太陽光発電や風力発電を促進する区域の基準、反対に、促進区域に含めない場所についての基準について、パブコメを実施中です。

 

一人でも多くの皆さんに、以下の声を環境省に届けていただきたいです。拡散希望。

■自然エネルギー促進区域=都市

■自然エネルギー促進区域に含めない場所

=森林・生き物がいる所・地元が同意しない所

<詳細>
今後も日本国が存続できるためには、森林、災害防止、水源保全や自然環境、野生動植物保全等のために法令上規定されている地域では、原則、再エネ開発はできないように法改正すべきです。
🔴下記を参考に🔴ご自分の言葉でご意見を入れてください。
(日本熊森協会の意見)
🌟1 該当箇所
促進区域の基準の「イ 促進区域に含めない場所」について
🌟2 意見の概要
原案では促進区域に含めない場所があまりにも少なすぎます。森林全域、災害防止、水源保全、生物多様性保全に係る法令上指定されている区域は促進区域に含めない場所にすべき
🌟3 意見と理由
森林を大規模に伐採するメガソーラーや大規模風力発電が各地で計画されていますが、温暖化防止機能のある森林を破壊しての温暖化対策は本末転倒です。また、水源保全、土砂災害防止、生物多様性保全の観点から重大な悪影響が及ぶことが懸念されることからも、森林を大規模に破壊する再エネ開発は止めるべきです。
(1) 促進区域に含めない場所について
環境省令案で、促進区域に含めない場所として規定されているのは次の4地域だけです。
1、自然環境保全地域、
2、自然公園法の特別地域、
3、鳥獣保護管理法の特別保護地区、
4、種の保存法の特別保護地区
これらは合計しても全国にごくわずかな面積でしかなく、このようなわずかな面積だけでは日本の自然や森林、生物多様性を守ることはできません。
以下の地域も促進区域に含めないようにすべきです。
①森林法上の保安林
②国有林
③国立公園又は国定公園
④鳥獣保護管理法上の鳥獣保護区
⑤種の保存法上の生息地等保護区
⑥砂防法上の砂防指定地
⑦地すべり等防止法上の地すべり防止区域
⑧急傾斜地の崩壊による災害防止法上の急傾斜地崩壊危険区域
⑨土砂災害防止法上の土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域
環境省担当課に、<イ 促進区域に含めない場所>がなぜこんない少ないのか電話で聞くと、今回のは環境省令なので、環境大臣が権限を待っている場所についてしか言えないということでした。
この4つの地域では、再エネ開発をしないように市町村さんでもよろしくという感じで示したそうです。
もし、今回の省令案が環境省内で成立したとして、この4地域地区で再エネ開発をした人が現れたら、法違反なので罰せられるということでした。
(2)再エネ開発は都市部で行うべきである

 私たちは、メガソーラーや風力発電を全て否定しているわけではありません。豊かな森林や自然を破壊する場所につくるのではなく、都市部や電力大消費地で送電ロスなく実施するべきと考えています。

奥羽山脈を尾根筋巨大風車群による森林大破壊から守れ 2月2日 熊森本部室谷会長らが国会へ

奥羽山脈は、東北地方の中央部に位置し、青森県の夏泊半島から福島・栃木県境の帝釈山地に至る全長約500 kmの脊梁山脈で、ツキノワグマの安定的な生息地です。

 

今、この奥羽山脈の尾根筋に、国内外の投資家による巨大な風車群設置計画が目白押しです。(今なら、FIT法を使うと、大黄な利益となるそうです)

完成予想図(森を人間の支配下に置いた姿)

 

昨年春、熊森は、まず、風車の直径130mという

①「宮城山形北部風力発電事業」計画に気づきました。

・事業者   株式会社グリーンパワーインベストメント

・事業位置  宮城県大崎市、加美郡加美町(面積 約2,505ha)
・・・・・・・山形県尾花沢市、最上郡最上町(面積 約385ha)

・出力    最大30万kW (3千~4千kW級×70~90基程度)

調べ始めたところ、宮城県北部の奥羽山脈尾根筋に合計189基にものぼる7つの巨大風車設置計画があがっていることがわかりました。(多くの住民は今も知らない。まず、知らせたいです。)

 

そうこうしているうちに、昨年末には、青森の宝である十和田八幡平国立公園を含む八甲田山の尾根筋に、風車の羽の直径が160mという日本最大の

②「みちのく風力発電事業」が計画されていることがわかってきました。

・事業者 株式会社ユーラスエナジーホールディングス

・事業位置 約17,300ha
・・・・・青森市、十和田市、平内町、野辺地町、七戸町、東北町

・総出力:約60万kw(単機出力4千〜5千kw×120~150基)

・風車:高さ150~200m・羽の直径130~160m

みちのく風力発電事業の阻止署名にご協力を!

国民の財産である国有林の注1保安林や注2緑の回廊を大規模に破壊するものです。

 

注1 保安林 水源の涵養、土砂の崩壊その他の災害の防備など17種の保安林があり、国や知事が公益目的を達成するため指定した森林で、立木の伐採や土地の形質の変更等が規制されている。

注2 奥羽山脈緑の回廊:人と野生生物が恒久的に共存し続けるため、奥羽山脈の尾根筋約2キロ幅に2000年に設置されたもの。約7万3千ha

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尾根筋の木々は山の命。風当たりが強く、水分も養分も少ない場所で、特別に長い年月かけて育ってきました。これらの木々を皆伐してしまう風力発電計画を認めることは、他生物や次世代に対する裏切りです。破壊してしまうと、もう元に戻せないからです。

このような計画が実施されれば、奥羽山脈のツキノワグマをはじめとする生き物たちは生息地を失ってしまう上に、祖先が大切に守ってきた水源の森が荒廃に向かいます。

 

人を含むすべての生命と、長期的な視点の国益も考えて、森林を破壊する再エネ開発を方向転換してもらうため、熊森本部室谷悠子会長と職員3名は、チラシをもって、お話を聞いてくださりそうな議員と、環境委員会と農水委員会に属しておられる全議員を回ろうと、2月2日兵庫県西宮市の熊森本部から国会へ向かいました。

 

まず訪れた議員は、熊森結成以来、副会長を25年間勤めてくださっている和田有一朗議員(前兵庫県県会議員)です。

昨年秋の衆議院選挙で、国会議員に当選しました。2月に予定されている予算委員会で初質問されるということで、慌ただしくされておられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熊森室谷悠子会長   熊森和田有一朗副会長

 

 

その後、参議院議員会館へ。

 

(1)参議院議員の上月良祐議員(茨城県選出)は、誠実いっぱいに話を聞いてくださいました。茨城県の熊森会員も参加しました。

参議院上月良祐議員(左) 室谷悠子熊森会長(右)

 

片山大介議員(兵庫県選出・熊森顧問)を訪れたのは夕方で、議員はお疲れだったと思いますが、そこは顧問です。一生懸命、どうしたらいいか、ともに長時間考えてくださいました。

 

室谷会長(写真左)          片山大介議員(写真右)

 

 

 

 

 

 

 

 

※この日の資料は、こちら

 

奥羽山脈の豊かな天然林は、森の動物たちは当然、私たち人間にとっても、生存していく上で絶対に破壊してはならないものです。

 

日本中の自然保護団体が、日本の森を破壊から守るために、協力して動くときだと思います。

次々と大規模な森林破壊を伴う計画が明らかになるため、私たちも奔走していますが、自転車操業状態です。皆さんも、ぜひ、再エネの自然破壊から日本の森を守るために動いてほしいとお知り合いの団体にお声かけいただけると嬉しいです。

 

再生可能エネルギーは大切ですが、電力消費地である都市でこそ進めるべきです。

 

熊森が共同代表と事務局を務める全国再エネ問題連絡会のHPもご参考に!

 

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