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2022-02-22
NHK報道「太陽光パネル大廃棄時代がやって来る」「2040年には今の180倍」
- 2022-02-22 (火)
- くまもりNEWS
2022/02/20 韓国の朝鮮日報日本語版記事より
太陽光発電施設の普及が本格化してから10年目を迎えた日本で「太陽光パネル廃棄物処理」を巡る議論が始まっている。NHKは先日「太陽光パネル『大廃棄時代』がやって来る」という特集番組を放映し「寿命を迎えた太陽光パネルが大量の産業廃棄物となる事態に備え制度の見直しが必要」と伝えた。
報道によると、2018年に寿命を終えた太陽光パネルは4400トンだったが、それが2040年ごろにはその180倍以上となる年間約80万トンに達すると試算されている。設置から20-30年が過ぎ寿命を終えた太陽光パネルが次々と出てくる上に、毎年太陽光発電事業を放棄する個人や事業者が徐々に増え、太陽光パネル廃棄問題が今後さらに深刻になるという見方だ。一部では「2040年問題」という名称まで付けられている。
専門家は「太陽光パネルの廃棄に関する制度が不十分で、廃棄方法についての広報もしっかり行われていない」と指摘する。発電事業者の場合、太陽光パネルのリサイクルを義務づける規定がなく、寿命を終えた太陽光パネルが大量に埋められるなど違法投棄される懸念が大きいというのだ。中部大学の細田衛士教授は「多くの事業者がパネルのリサイクルよりも費用がかからない埋め立てを選択するだろう」「埋め立て地も限界があるので、リサイクルが広がらなければ、結局、不法投棄や不正な輸出につながってしまうことが懸念されている」とNHKの取材に答えた。
太陽光パネルが設置された家庭では最初から廃棄方法を知らなかったり、廃棄費用が予想以上に高くとまどったりするケースが多いことも分かった。実際にNHKがパネル販売店やメーカーなど20以上の専門業者を対象に調べたところ、撤去費用は平均で20万円だった。リサイクル業者を利用する場合、撤去費用は50万円にまで跳ね上がるという。
日本政府は太陽光パネルの不法投棄を防ぐため、発電事業者に、電気を売って得た収入の一部を撤去や廃棄の費用として、あらかじめ積み立てるよう義務づける制度を今年7月に始める予定だ。また太陽光パネルを再加工し農業用の土に混ぜる事業体なども次々と登場している。
キム・ドンヒョン記者
熊森より
メガソーラーも巨大風車群も、FIT期間が終わる20年後は自然界に放置される恐れが大です。
廃棄すると言っても、谷に捨てて土をかぶせるか、海に捨てて埋め立てるしかありません。
気が遠くなるような膨大なゴミです。
再エネ部品は工場で大量の石油や資源を使って製造します。ヨーロッパや中国から船で運ばれてきます。
二酸化炭素削減どころか、反対に二酸化炭素を増やしている可能性もあります。
事業者は金儲けしか考えない国内外の投資家たちです。
日本の国土が大破壊されようとしているのに黙っている大人であっては、子や孫に恥ずかしい。
ここはひとつ、大人の責任を子や孫に見せようではありませんか。
ふるさとの自然を守るため、住民の健康を守るため、反社勢力も多いという再エネ事業者と勇気を出して闘っておられる全国の皆さん、日本熊森協会が事務局の全国再エネ問題連絡会に連なってください。みんなで議員の皆さんに訴えて、法規制してもらいましょう。
一部太陽光が迷惑施設になっていると山口環境相、韓国の新聞が日本の再エネ問題を詳しく報道
- 2022-02-22 (火)
- くまもりNEWS
「太陽光が迷惑施設に」…日本の環境省、10年ぶりにブレーキ
配信
(写真:朝鮮日報日本語版)
「太陽光が迷惑施設に」・・・日本の環境省が10年ぶりに再エネにブレーキ
埼玉県小川町の大規模太陽光発電(メガソーラー)事業について「抜本的な見直しと事業実施の再検討を強く求める」と発表し、経済産業省は今月24日にこの事業についての最終判断を下すことにした。地域における山林破壊や大規模土砂災害への懸念がその理由だった。
日本の環境省は2020年4月以降、出力が3万キロワットを超える大規模太陽光発電施設の建設に環境影響評価(アセスメント)を行っているが、これによって実際に建設へのブレーキがかかったのはこれが初めて。山口壮環境相は「一部の再生可能エネルギー事業が地域の環境に悪影響を及ぼす『迷惑施設』になっている」と強く批判しており、この問題は日本のエネルギー関連業界で重要なテーマへとなりつつある。
今月8日付の日本経済新聞は「脱炭素社会の実現に不可欠な大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設を巡り、事業者と住民間でのトラブルが全国で相次いでいる」「再生可能エネルギーの大量導入時代の旗手として注目されるメガソーラーだが、逆風が吹き荒れる」と報じた。東日本巨大地震や福島原子力発電所の事故により日本で成長を続けてきた太陽光発電が地域の「民弊施設」に転落したのだ。日本政府は太陽光施設の普及に向け2012年に固定価格買い取り制度(再生可能エネルギーによる電力を一定期間にわたり買い取る制度)を導入したが、それから10年で変化が出始めたのだ。
これまで日本の各地で山を削ってのメガソーラー建設が相次ぎ、これに反対する住民運動も広がりを見せている。太陽光発電はその規模がここ10年で一気に約10倍に広がるなど急速に普及したが、これに伴う反発や摩擦も大きくなっているのだ。産経新聞は山地や休耕地に太陽光パネルが雑草のように設置される現象を「黒い植民地」と表現した。
とりわけ地域住民は「山地のメガソーラーは台風や豪雨による土砂災害や洪水などの自然災害を引き起こす」と懸念している。奈良県平群町では住民約1000人が昨年3月にメガソーラー建設業者を相手取り集団訴訟を起こした。資本金10万円の零細企業が約48万平方メートルの山林に太陽光パネル5万3000枚を設置するため木の伐採を進めているためだ。住民は「零細企業は建設後の管理がずさんになる恐れがある」と指摘した。実際に日本政府による太陽光電力買い取り価格も徐々に下がっており、全国各地で事後管理を放棄し連絡が途絶える事業体も出てきている。 昨年7月には静岡県熱海市伊豆山のメガソーラー周辺から10万立方メートルの土砂が流れ出し、16人が犠牲になる事件が発生したが、これも反対世論を大きく刺激した。環境省が正式に問題提起した埼玉県小川町でも昨年の台風被害により工事現場で土砂が崩落し流れ出したことが報告された。毎日新聞が昨年6月に全国47都道府県の再生可能エネルギー担当者を対象に行った調査では79%が「メガソーラー設置と運用について住民とのトラブルを抱えている」と回答した。その内訳は「傾斜面での土砂被害(74%)」「景観の悪化(72%)」「山林伐採に伴う自然破壊(59%)」などの順となっていた。
そのため一定規模以上のメガソーラー事業を規制する自治体も全国で増え続けている。地方自治研究機構の集計によると、太陽光発電設備の設置を規制する条例は2014年に初めて導入され、その後16年の26カ所から昨年は175カ所に増えた。日本で「日照量1位」とされる山梨県でさえ昨年「土砂災害防止法」という条例が制定され、土砂災害危険地域でのメガソーラー新規建設を禁止した。
日本政府は2030年までに炭素排出量を13年比で46%削減する目標を掲げ、電力全体の15%以上を太陽光で賄う計画を進めている。しかし全国各地で太陽光への不信が深まり、目標の修正が迫られているとの指摘もある。日経産業新聞は「太陽光施設建設に向け環境への影響をしっかりと把握し、地域住民の理解を得る過程が必要」と指摘した。
東京=崔銀京(チェ・ウンギョン)特派員
熊森から
韓国の新聞社が日本の再エネ問題を詳しく調べておられるのに驚きました。
そのうち、私たちの全国再エネ問題連絡会にも取材が入るかもしれませんね。
それにしても、国土大破壊をもたらす再エネ問題が各地ですさまじい紛争となっているのに、日本の新聞社がほとんど報道しないのはどういうことなのでしょうか。
電力会社から多額の広告費などをもらっているので書けない???
書いてくださらないと、新聞社の信用を失うと思います。
イタリアが、将来の世代のために生態系と多様性を守らなければならないとする新しい憲法を承認
- 2022-02-22 (火)
- くまもりNEWS
より
環境・生物多様性を守らねばならないと憲法に明記
2022年2月8日、イタリアで歴史的な憲法改正が行われることが決まった。同国議会は、将来の世代のために生態系と生物多様性を守らなければならないとする憲法を承認した。また今回の改正では、民間の経済活動は健康と環境を損なってはならないと記述されている。
環境と動物の保護に関する内容を憲法に盛り込むことは、イタリアの将来にとって非常に大きな決断であると、政治家、活動家ともにこの改正を評価している。
ロベルト・チンゴラーニ環境移行大臣は、声明の中で「今日は記念すべき日だと思う」とコメント。「環境、生物多様性、生態系の保護が我々の国の価値になることは素晴らしいこと。この改正は必要不可欠なステップである」と述べた。
またイタリア以外の国々からも、賛同する声が報じられている。ヴィルジニウス・シンケヴィチウス欧州環境委員は、「大きな一歩」と自身のツイッターでコメント。
WWF(世界自然保護基金)イタリアのドナテッラ・ビアンキ会長は、「ついに環境保護がイタリアの基本原則となった」とし、この憲法改正はイタリアの法制度を世界の環境原則と調和させる「重要な第一歩」であると述べている。
熊森より
人間至上主義、経済第一、科学技術盲信の現代文明は人類を滅ぼします。
ネット記事がどこまで本当かはわかりませんが、市民社会である西洋が、全生物との共存本能を持つ国民の声を次々と吸い上げ、持続可能なかつての日本文明にどんどんシフトしてきているようです。
グッチ、プラダ、ヴェルサーチなど、多くの高級ブランドが生まれたファッション大国のイタリアで、2021年12月、毛皮生産を永久に禁止する修正案をイタリア国会が可決しました。毛皮生産を禁止したヨーロッパの国は、これで16国となったそうです。
一方、日本社会は人間中心の西洋文明にどっぷりつかったままで、西洋と逆転現象が起きていると感じます。
初の本部オンラインくまカフェ開催!42名が参加
- 2022-02-22 (火)
- くまもりNEWS
これまでコロナ禍の間をぬって感染対策をとりながら、何度かくまカフェを実施してまいりましたが、2月20日の午前10:00~12:30まで、初のオンラインくまカフェを実施してみました。
ラインやフェイスブックで 呼びかけたところ、42名の方がご参加くださいました。会員・非会員の割合は半々でした。
まず初めに、室谷悠子会長が、日本熊森協会の起こりから最新の活動までを、写真を多用しながらわかりやすく1時間話してくださいました。
その後、環境教育担当スタッフがくまもり紙芝居を実演。
後半は、10人ずつに分かれてグループでのオンライン座談会です。
オンラインということもあり、各地の方がご参加くださいました。
初めての方と気軽に視聴・発言できるため、参加者のみなさんに大変楽しかったと喜んでいただきました。
熊森から
少人数でもくまカフェは開催できますので、自分たちでも森や野生動物のことを語り合うオンラインくまカフェの開催を企画してください。ご一報くだされば、本部スタッフが1名以上入らせていただき、質問などに答えます。
それにしても、早くコロナが収まって、本来のくまカフェを実施できる日が待ち遠しいです。
お詫び:今回の オンラインくまカフェを実施するにあたって、zoomIDの送付がうまく出来ていなかった方が何名かいらっしゃいます。申し訳ございませんでした。お詫びいたします。
ツキノワグマの保護計画または管理計画に対するパブリックコメントを募集の残り都県
- 2022-02-22 (火)
- くまもりNEWS
環境省の特定鳥獣保護・管理計画作成のためのガイドライン(クマ類編)改定案についての検討会は、3月1日(火)13:30~16:00 WEB会議形式で開催されるそうです。ネット傍聴可能。今年はコロナのこともあってか、環境省のクマガイドラインの改定が遅れています。
しかし、都府県の特定鳥獣保護管理計画は令和4年4月1日から実施しなければなりません。環境省のガイドラインがまだ出ていないにもかかわらず、今年になってからは各都府県の計画案に対するパブコメ募集が目白押しでした。熊森は、パブコメ提出に日々追われました。
もう多くが、パブコメ提出期限を終了しましたが、あとまだクマの保護計画または管理計画のパブコメを募集しているのは以下の県です。
{クマパブコメ近日実施予定}
山形県 2月中旬
岐阜県 近日中?鳥獣保護管理事業計画については実施中
滋賀県 近日中
{クマパブコメ実施中}
東京都 鳥獣保護管理事業計画(ツキノワグマに関する記載あり) 3月11日まで
現在、実質、クマを保護の対象としているのは、日本では滋賀県だけです。
クマを管理計画の対象としている都府県は、クマの個体数をどうやって管理するか(=減らすこと)を計画しているため、残念ながら、初めから保護の視点はありません。人間が破壊した生息地の再生を忘れて、個体数を減らしてさえおけば、クマとの軋轢は無くなるだろうという誤った考えに囚われているのです。
各都道府県が作ったクマの保護計画または管理計画に対するパブリックコメントに挑戦してみようと思われる方は、ネットで各都道府県の長文計画を読み、規定に従ってご意見を提出してください。
なお、意見を提出しても採用されることはまずありません。日本のパブコメは、パブコメをとりましたよという形式だけの感がありますが、クマなど野生動物の大量捕殺が進まないように願っておられる方は、ダメもとで行政に声を届けてみてください。