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2022-08-08
8月3日 青森県三村知事 八甲田風力発電計画に明確に反対を表明
- 2022-08-08 (月)
- くまもりNEWS
定例記者会見で発言する三村知事=3日午後、県庁
青森市や七戸町など八甲田周辺で民間事業者が計画中の風力発電事業について、三村申吾知事は3日の定例記者会見で、「再生可能エネルギーなら何をやってもいいのか」と語気を強め不快感を示した。長年、県内の水循環の整備に取り組んできたことを挙げ、環境保全の観点から反対の立場を明確にした。
三村知事は「私的な立場での発言」と前置きした上で、環境保全で一番重要なのは水の循環ネットワーク-と強調。「手間と時間をかけて山を整え、水路をつなぎ、良い土と良い水で攻めの農林水産業をやってきた」と訴えた。
さらに「山の上に(風車を)並べるためには、そこに入っていくルートが必要。(山の)上を取られたら水循環もへったくれもない」、「森林は県民の命と暮らしを守る大切な水を蓄え、つくり、災害も防ぐ。それを無秩序に開発していいわけがない」とまくし立てた。
事業計画では6市町の約1万7300ヘクタールの想定区域に、風力発電を120~150基設置予定。事業者のユーラスエナジーホールディングス(東京)は1日、風車の設置計画区域を見直し、十和田八幡平国立公園普通地域を除外する方針を示している。
熊森から
みちのく風力発電事業計画地である約1万7300ヘクタールの森林面積のうち、十和田八幡平国立公園が占める面積はほんのわずかです。そこを外しますからいいでしょうというユーラスさんの計画変更案は、青森の森を守ろうと必死になっている人たちをなめています。
緑色部分が国有林 赤線部分が風車設置予定場所
地図は青森市市議中村美津緒氏Facebookより許可を得て転載
みちのく風力発電想像図
問題は森林伐採なのです。国有林の伐採なのです。
国有林は国民の財産であり、9割が保安すべき保安林に指定されています。
国有林は、日本国民の貴重な財産です。
二酸化炭素の吸収源である国有林を伐採して、脱炭素のために風力発電設備を造るなどの主張は、本末転倒です。
事業者の目的が事業収入にあるのは明らかですが、ここはひとつ日本国のために、森林伐採計画を白紙撤回してください。
青森県三村申吾知事、いろいろとしがらみがあると思いますが、よくぞ環境保全の観点からと明確に反対表明してくださいました。
みなさん
①青森県三村申吾知事に感謝の気持ちをお伝えください。
青森県庁企画政策部広報広聴課電話:017-734-9137
FAX:017-734-8031
koho@pref.aomori.lg.jp
②みちのく風力発電計画に反対して必死に声を上げ続けている市民団体Protect Hakkodaさんの署名がまだまだ少ないので、100万人ぐらいになるよう、署名を拡散してあげてください。私たち国土保全・森林保全を願う国民の力の見せ所だと思います。
東北山間部で再エネ事業のために伐採された森林面積は東京ドーム1200個分 新たな伐採許すな
- 2022-08-08 (月)
- くまもりNEWS
以下、産経新聞7月30日より
東北山間部での再エネ開発、東京ドーム1200個分
上地図はエネ開発により伐採された森林面積
山林関西電力が宮城、山形両県にまたがる蔵王連峰での風力発電計画を地元の反対を受けて撤回するなど、再生可能エネルギーの大規模開発に波紋が広がる中、東北地方6県の山間部に建設された太陽光と風力発電所の面積が総計5613ヘクタールに上ることが30日、自然保護団体「一般財団法人日本熊森協会」(兵庫)の調査で分かった。これは東京ドーム1194個分に相当する面積。大半は太陽光だが、風力発電の大規模開発計画も急増している。
同協会の調べによると、東北6県の山間部に建設された太陽光と風力発電所の開発面積は、今月時点で443カ所5613ヘクタール。内訳は、宮城199カ所2086ヘクタール▷福島116カ所1615ヘクタール▷岩手66カ所825ヘクタール▷青森27カ所759ヘクタール▷秋田24カ所190ヘクタール▷山形11カ所138ヘクタール-だった。
全国では2万3843ヘクタール(太陽光2万3009ヘクタール、風力834ヘクタール)といい、東北6県で全国の約24%、4分の1近くを占める。
同協会の水見竜哉主任研究員(29)は「特に宮城県は山林を開発してメガソーラーや風車を作った場所が圧倒的に多い」と指摘、自然環境への悪影響を懸念する。
とりわけ風力発電をめぐっては近年、風の適地が多いとされる北海道と東北地方の山間部に大規模開発計画が集中。資源エネルギー庁の資料によると、1メガワット以上の事業のうち標高250メートル以上の山間部での事業の割合は、平成25年度の6%から令和元年度は46%に急増している。
熊森から
再エネのためにどれだけの森林が伐採されたか、グーグルアースなどの地理情報ソフトを使いながら、根気よくひとつひとつの事業による実際の森林伐採面積を計算していきました。膨大な時間がかかりました。
今後はなにとぞ、もう森林が伐採されないようにと願う強い心があったからこそ、こんなしんどい作業をやりとおせたと思います。