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5月11日 生き物たちが消えた奥山の林内 一体日本の山の中で何が起きているのか

くまもり調査研究部は、クマたち野生動物たちの生息環境が保たれているかどうかを調べるため、毎週兵庫の奥山に入り続けています。5月11日に調査した山は、かつてクマたちが棲んでいた豊かな森でした。今は、クマはもちろん、虫に至るまで、生き物たちの気配がほとんど感じられません。標高900メートルまで登ってみましたが、林内の様子に驚きました。

ほとんどのコナラ、ミズナラが枯れているか、今にも枯れそうに弱っていました。これでは、秋のドングリは、望めません。
冬ごもり明けのクマたちの大好物のひとつは、スズコ(チシマザサのタケノコ)です。しかし、ササが全部枯れているのです。
枯れたササを触ってみると、茎がぼろぼろと崩れていきます。酸性雨?シカ?

国は増え過ぎたシカが原因だと言っていますが、本当でしょうか。ディアラインのようなものが感じられなくもなかったのですが、シカ生息の痕跡もほとんどないのです。フンは少しはありましたが、それでもほとんど見られませんでした。シカの角とぎしたと思われる痕跡もありましたが、昔の古いものばかりでした。2週間の間、仕掛けていたビデオカメラに映っていたのは、夜間に現れた1頭のシカが2回だけでした。

シカの死体を3頭だけ発見しました。今年の大雪が原因でしょうか。

まさに沈黙の森の中で、カエルの卵と、ヘビを見つけました。生き物が少し残っていた…!

一体、日本の山に何が起きているのでしょうか。これでは、冬ごもり明けのクマたちが食べる物は何もありません。稚樹を探しまわりましたが、わずかにツツジらしき稚樹を何本か発見しただけでした。一体、山はどうなっていくのでしょうか。

やっと雪が消えたので、くまもりは今後も奥山を歩き続け、みなさんに奥山状況を報告し続けていきます。

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