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元野生グマ「とよ」に、イギリスから訪問者

大阪府豊能町高代寺で保護飼育中の元野生グマ「とよ」(5才)オスに会いに、いろんな人たちが訪れて下さいます。

10月末には、なんとイギリスから、ひとりの女性が来てくださいました。昨年度、イギリスで、「とよ」を山に放獣してやってくださいというネット署名が立ち上がった時、署名された方の一人だそうです。

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フリッパさんの話を聞きながら作業する会員たち

 

彼女は、本当に動物たちを愛していて、これまで世界をまわっていろいろな動物園などに飼育改善の提案をされてきた方です。この日は、「とよ」にぜひ遊べるものを入れてやってくださいと提案されました。そして、世界のいろいろなクマ施設で使われているハンモックなど、クマが遊べるものをいくつか紹介してくださいました。

 

1週間に1回の「とよ」の糞拾いも、いっしょにしてくださいました。80~90個の大きな糞の塊がありました。以前は、1日に糞を2個していましたが、冬籠り前の食い込み期に入ってからは、1日に12個の糞をしていることになります。獣舎中、もう、糞だらけでした。

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糞の中のゾウムシ(中央の白いもの

 

「とよ」は、ドングリから出てくるゾウムシが大好きで、ぺろぺろ食べます。しかし、糞を見るとゾウムシは死んでいるものの、全く元のゾウムシのままで、何も消化された様子がありません。では、一体何のためにあんなに喜んでゾウムシを食べるのか。ほんとうに、ふしぎです。

柿を食べた後の糞も、まるで食べる前の柿と同じじゃないかと思ったことがあります。

山の実りゼロの凶作年に、クマがギンナンの実を食べて、そのまま出しているとしか思えない糞をいくつか見たことがあります。

ある大学生が、同じことに疑問を持って、リンゴを食べた後のクマの糞を口の中に入れてみたそうです。そうしたら、糖分がきれいになくなっていることがわかったそうです。

食べる前と出てきた糞が、見たところ同じでも、クマは何かを吸収しているのでしょうか。わからないことでいっぱいです。

 

別れるときにイギリス人の女性に感想を聞くと、「今日一緒に作業してみて、くまもり協会の皆さんが、「とよ」に深い愛情を持って接していることがわかった。とてもうれしい。床がコンクリートではなく土であることや、プールがついているのはとても良いこと」と、喜んでおられました。

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プールが大好きな「とよ」

 

さっそく、後日、まず、天井からタイヤをぶら下げてみました。

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今のところ、「とよ」が、タイヤで遊んでいる気配はありません。

 

 

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