くまもりNews
12月22日サンデースクランブル放映 「リニア新幹線が環境破壊?水源枯渇か」
- 2013-12-27 (金)
- くまもりNEWS
「ももとぶどうの生産量が日本一の山梨県笛吹市 で、水の異変が起こっている」と、笛吹市の野澤今朝幸市議会議員は言う。本来、渇水期だと川の水が流れないは ずなのに、リニア新幹線のトンネルを建設しているためで、その影響で山の中では、 稲作が出来る程の豊富な水があったはずなのに、全部水が干上がってしまい、ほとん ど流れなくなってしまった。このため、JR東海はリニア沿線の水枯れ地域に簡易水道を建 設し生活用水や農業用水を供給したとのこと。
東海道新幹線の品川~名古屋間は86%がトンネルで一番大きなトンネルで南アルプスを横断するトンネルがあり、大井川を横切って行くため、リニア建設によって生き物が住めない川になってしまうと、水ジャーナリストの橋本淳司氏。
なお、JR東海は大井川で最大毎秒2トンの水が減少する可能性があると試算しており、 大井川広域水道企業団の管理課長は2トンの水を処理することは相当なダメージで、 掛川市と菊川市では生活用水を大井川の水に頼らざるおえないので、返して欲しいと 話していた。その事に関してJR東海はトンネル工事の手法や漏水を止める工事など で地元で利用する水に影響しないように対応するとのこと。
今回取材したのは上野原市と笛吹市間でそこでは、実験線がほとんど開通している。上野原市の川は、リニア中央新幹線のトンネル工事が始まった時期から川が枯れてしまい、山梨県笛吹市などでは、異常に水が出ている地域もあるという。
JR東海は、笛吹市の事例について渇水との因果関係を認め、出来る限りの対策・対応をとると話している。
くま森から
JR東海も国も、「夢のリニア新幹線」と華々しく広告するだけで、国民に、リニアのリスクについて、ほとんど情報公開をしていない。
新聞やテレビなどの大手メディアも、リニアのリスクについて、ほとんど報道していない。(東京電力と同様、JR東海も、マスコミの大スポンサー)
このような状態では、国民が、リニアについて、賛否の判断ができない。大変アンフェアである。
南アルプスの山々は、貴重な自然であり、今、多くの野生生物たちが棲む。リニアは人間のことしか考えていないようだが、水を失えば、野生動植物は大量死滅するしかない。森を劣化させれば、いずれ、人間生活に返ってくる。
どんなものにも、利点と共にリスクもある。リニア建設を始める前に、国民にすべて情報公開してほしい。全国の自然保護団体は、水脈をブチ切り、取り返しのつかない自然破壊をもたらすリニア建設について、一致団結して反対の声を上げてほしい。
どうしてもリニアを通すというのなら、むしろ、地上を走らせてほしい。我が国がこれ以上、森を失うことは、絶対に避けるべきだ。
(速報6)阿仁熊牧場へのヒグマ移送、残り、あと2頭
12月24日、降りしきる雪の中、5頭を無事、阿仁に移送できたとのことです。全頭元気だそうで、これ以上嬉しいことはありません。
後、八幡平熊牧場に残るは2頭(ゴロウ、ウメコ)のみになりました。
今日の夜、阿仁から持ち帰った檻を、この2頭用にセットされたそうです。うまく入ってくれれば、ヒグマの移送は、明日が最終日となります。
現在のところ、全く無事故で移送作業が進んでいます。
移送作業に関わっておられる方々の粘り強さや、大雪の中での移送技術の高さには、ほんとうに驚かされます。この一連のヒグマ移送作業だけ取ってみても、感動の映画になることまちがいなしの、まさにプロジェクトXです。本来は、華々しい移送の場なのに、昨年のヒグマ脱走事故で亡くなられたお二人の方のことを思い、現地では、映像記録も撮らず、ただただ黙々と作業を進めているということです。
熊森は、本日、今回のヒグマ全頭移送に関して、秋田県の新聞社から、電話で取材を受けました。
(速報5)阿仁熊牧場へのヒグマ移送、残り、あと7頭のところで、現在停止中
これまで移送し終わったヒグマは12頭。いずれも、動物福祉に配慮された冬籠り用の新獣舎に1頭ずつスムーズに入ってくれました。みんなとても落ち着いており、食欲も旺盛で元気にしているということです。ヒグマはたくさん食べるので、これまでツキノワグマに関わってきた飼育担当者が驚いているということです。今回の移送では、今のところ、麻酔は一切使っていません。
これまでの移送状況
12月16日・・・4頭
12月17日・・・3頭
12月18日・・・3頭
12月19日・・・2頭
雪の中の長距離の移送は、本当に大変で、移送に関わっておられるみなさんは、すでに疲労困憊の模様です。
ここで新たな問題が発生しました。
どんどん仲間がいなくなっていくからか、12月20日、21日とも、残されたヒグマたち7頭が、警戒し始めたようで、ハチミツでつっても、もう1頭も移送用檻に入ろうとしてくれないのだそうです。雪の中の移送計画には、全く時間的な余裕がないため、待ったなしです。しかし、どうしようもありません。7頭が早く檻に入ってくれるよう、祈るしかありませんね。
なお、移送に使われている、トラック、ユニック、移送檻、スノータイヤ、ガソリンなど諸経費の多くは、「八幡平熊牧場クマ基金」からの支出です。ご寄付くださったみなさんは、みなさんの寄付金が何に使われているのか、以下の写真からもご覧になってください。
熊森協会や秋田県獣医師会を初め、これまでご支援くださった多くのみなさんに、心からのお礼を述べられている、元八幡平熊牧場経営者長崎氏。
移送用檻に、藁を入れてもらって、藁でうれしそうに遊ぶサザエ。
会員の皆様へ☆12月26日(木)~27日(金) 会報発送ボランティア募集☆
- 2013-12-19 (木)
- くまもりNEWS
本部近隣くまもり会員の皆様へ
師走のお忙しい時期かと思いますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。
いよいよ「くまもり通信」第78号が出来上がりました。今回も力作です。
★12月26日(木)~27日(金)の2日間、全国への発送作業が始まります。
12月26日(木) 10時~18時の間で可能な時間
12月27日(金) 10時~18時の間で可能な時間
兵庫県の本部事務所にてお手伝いいただける方は、ぜひお力を貸してください。
ご都合の良い日で、数時間だけでも歓迎です。
可能な方はご連絡いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
(速報4)阿仁熊牧場へのヒグマ移送、順調。残り、あと12頭に。
ヒグマ移送状況
12月16日4頭(姫子を含む)、12月17日3頭(太郎を含む)移送完了。現在のところ、移送順調と元八幡平熊牧場経営者長崎氏より電話あり。
以下、秋田さきがけ新聞より
12月16日 ヒグマ舎を公開 両脇に通路設け観察
※写真クリックで拡大表示します
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北秋田市は16日、整備を進めている市営阿仁熊牧場のヒグマの飼育施設のうち、13日に完成したヒグマ舎を報道関係者に公開した。
ヒグマ舎は全20室。19室が7・2平方メートルで1室が9・0平方メートル。ヒグマの体調管理を万全に行うため、1室当たり1頭としたほか、一部には 部屋と部屋の仕切りの壁に鉄格子を設け、開放感を持たせた。さらに、ヒグマ舎を挟む格好で両脇に通路を設置。2方向からヒグマを観察できるようにした。
飼育施設は鉄筋コンクリート造の一部2階建てで、延べ床面積839平方メートル。1階にはヒグマ舎、2階には研修室や資料展示室を備える。電気柵を備え た運動場や展望デッキ、遊歩道は現在建設中。事業費は3億1815万円。昨年12月に市と県が交わした覚書に沿い、全額県が負担する。
(速報2)マスコミシャットアウト,新施設へ移送準備の緊迫前日…熊森本部職員報告<八幡平ヒグマ、阿仁熊牧場新施設へ>
12月15日報告
・大館能代の天候不良により、着陸できなければ羽田に引き返すという話でしたが、なんとか1時間ほど上空で飛びながら天候の回復を待つと同時に空港の除雪も待って、無事着陸することができました。
・空港から八幡平へ移動するときに千葉県のSさんが心配して長崎さんに電話をしてきていました。
・現時点で,太郎と姫子は既に移動オリに入れられており、太郎はオリ入れに1時間、姫子はなんと1日半もかかったそうです。昨日雪がたくさん降ったそうです。あの2頭のオリだけは、運動場より下の方にあるので、もう少し雪が早ければ、もう、下から上に移動できなくなってしまっていたということです。セーフというか、その前に移動オリに入れられており、本当に良かったです。
・僕が到着した頃にはイチローとケイコも移動オリに入れられていました。イチローは入ったばかりで、少し興奮していたので、餌で落ち着かせていました。ケイコは移送檻に藁を入れてもらっており、藁がとても気に入ったようで、藁とたわむれてご機嫌でした。
・太郎と姫子の様子も見に行きましたが、姫子は落ち着いていました。太郎は少し興奮していましたが、水をたくさんもらって落ち着いていました。ベニヤ板をオリの鉄柵に張り付けてありましたが、それがないと途端に興奮し始めるそうです。
・それまでみなさん雪の中で頑張っておられたので、一旦休憩してから、また準備を再開しました。
・まずケイコをユニック車で上のクマ牧場入口まで運んだのですが、ユニック車が雪にはまって動けなくなり、みんなで雪かきをしたり、除雪車でひっぱったりしてなんとか動かしました。その間もケイコはオリにつけていた鎖で遊んだり平然としていると県の職員の方が言われていました。ケイコは比較的おとなしいので良かったです。これだけの雪の中での作業なので、アクシデントが起きても不思議ではないのですが、今日は14人もいたので、これだけ大勢いると、少々のことがあってもなんとかなると言っていました。
・午前中にたくさん餌を与えたそうです。みなさん手際よく作業をしているので、僕が下手なことをして迷惑をかけても申し訳ないので、勝手なことをしないように気をつけました。オリの片側で作業をしているときに、クマを反対の入口に誘導するために餌を与えていたのですが、全く食べてくれませんでした。伊藤さんが、クマにとってはそれどころじゃないんでしょうと言っていたのが印象的でした。たしかに、クマにとっては、これからどうなるのか、餌どころじゃないですよね。でも伊藤さんがジョーロでカタカタ音をさせると、クマが近づいてきてジョーロに噛みついていました。こうやっていろんなことをして気を紛らわせてやっているのだと言われていました。
・去年生まれのトチとツツジのオリ入れを手伝ったのですが、餌で入れようとしてもなかなか難しくて、餌がどんどんなくなるばかりでしたが、なんとか入れることができました。10分か20分くらいで入れられたので、だいぶ早い方だと思います。
・移動オリへ入れるのは高橋獣医が中心となり、ユニックへの積み下ろしは県庁の方や長崎さんの会社の皆さんが中心となって、うまいチームワークで作業をされていました。本当にみなさん良い人ばかりで、みなさんがクマに愛情を持って声をかけておられる場面を何度も見ました。中でも、庄司さんという方は、動物にすごく愛情をもっておられる感じで、こちらにまでそれが伝わってきました。
・八幡平の気温はー5度で、積雪は約1mです。昼ごはんはとっと館できりたんぽをいただきました。
・秋田さきがけ新報の記者が来られましたが、車を溝に落としてしまい、レスキューを呼ばれていました。今日はマスコミは呼んでいないとお伝えして、帰っていただいていました。マスコミは、明日、八幡平でトラックにクマを載せるときに来るそうです。
・最後にビデオを回しながら、これまで世話してこられた方々に、一言ずついただきましたが、地元採用の非常勤の方たちは照れて、お話していただけませんでした。
以上、思いつく限りの報告でした。明日は長崎さんの会社の社員の方が、僕を阿仁、そして、帰りには秋田空港まで送ってくれるそうですが、天候次第では帰りの便もどうなるか分かりません。また連絡します。(I)
(速報1)秋田県八幡平熊牧場ヒグマ、明日、12月16日、阿仁の終生保護飼育施設に移送
<秋田県八幡平熊牧場に残されたクマたちの終生保護飼育を願い続けて来てくださったみなさんへ>
いよいよ、八幡平熊牧場に残された熊たちの救命プロジェクトが、最後の山場を迎えます。
明日から、北秋田市阿仁熊牧場隣に新設された終生保護飼育施設への、ヒグマたちの移送が始まります。
新施設の建設工事が遅れ、深い積雪の中という厳しい気候下になってしまいましたが、無事に全頭の移送が完了しますように、みんなで見守りましょう。
北秋田市から管理を任されている(株)マタギの里社長によると、12月13日に完成したばかりの新保護施設には、到着したヒグマたちが、生まれて初めての冬眠に入れるように、稲藁がどっさりと用意されているということです。
(現地派遣本部調査研究員12月15日午後報告より) 今朝、現地は悪天候のため、着陸できなければ引き返すかもしれませんというアナウンスの元、羽田を発ちました。大館能代空港上空で、除雪作業が終わるのを待ったため、飛行機は周辺を約1時間旋回し続けました。 ただ今、八幡平熊牧場。積雪1メートル。昨日まで、積雪ゼロの兵庫県西宮市にいたので、どこに来たのだろうという感じです。 本日は大勢の方が来られており、みなさん忙しく動き回っておられます。 最大グマであるコディアックグマの太郎250キログラムと姫子200キログラムは、一昨日、移送用檻にうまく入ってくれました。餌で誘導しただけで、麻酔などは一切使っていないそうです。 計4基造った移送用檻ですが、4頭のクマがすでに入っており、一応みんな檻の中で元気にしておりますが、少し、気のせいか、不安そうにしているようにも見えます。 外気は低く、手がかじかんできて、これ以上電話はできません。以上です。(I)
環境省主催 狩猟の魅力まるわかりフォーラム 静岡県
今日は、静岡市で、「すごいアウトドア!!狩猟の魅力まるわかりフォーラム」が開催されました。静岡県には熊森支部がないのですが、4名の県民が協力して、がんばって、「すごいアウトドア」感覚でハンターを養成することに疑問を呈するチラシを、会場近くで配布しました。
興味を示してくれる人はあまりいなかったということですが、訴えたいことをメモにして、マイクを使って訴えたそうです。
最近、自分の意見を言わない国民が、増えてきていると感じます。これでは、良い国を、子や孫に残せません。今回、勇気をもって初めて声を上げたみなさんに、拍手を送りたいです。
・・・
ちなみに、12月7日に高知県で行われた「 狩猟の魅力まるわかりフォーラム」では、「すごいアウトドア!!」というキャッチコピーがチラシから抜けていただけあって、参加者の報告によると、内容もそのような軽々としたものではなかったということです。
兵庫県朝来町伊由峠植樹地のメンテナンス
- 2013-12-15 (日)
- くまもりNEWS
せっかく集まったのに、柿の実もぎができなかったので、1999年11月4日に兵庫県尼崎市の中学生たちが、義務教育最後の遠足を返上して、熊森の指導で人工林地帯の山中に植樹した実の成る木の植樹地の手入れを久しぶりにしようということになりました。
人工林地帯の中に、ここだけクリやクヌギなどの落葉広葉樹がまるで公園の樹木のように育っていました。緑色の背の低い木は、アカマツで、これは植林ではなく、自然の芽生えです。手前の枯れたように見える草は、ススキです。
あれから14年、そばに行くと、かなり木々が大きくなっていました。写真は一番大きく育っていたクリの木です。今年も、実をたくさん落としたことがわかりました。
まだ外さないでいたシカよけチューブの残りなど、片付けていきます。
皆で記念写真
上の植樹地にも移動
「生き物の棲める森へ」と当時の美術の先生が、生徒たちの願いを込めて書いてくださった記念碑が、今も健在でした。
しかしその横で、薬きょう(銃砲の発射薬を詰める容器)がいくつも落ちていました。ここは、ハンターの狩猟場になっていました。植樹した生徒たちが知ったら悲しむことでしょう。生き物の棲める森を戻そうとしたのですから。
ここでもメンテナンスをして、終わりました。隣は、林内が昼なお暗い人工林です。
あの時の中学生たちは、29歳になっていると思います。熊森協会があの後、植樹地のメンテナンスをしてきましたので、機会があれば、植樹地にドライブがてらに来てみてください。