くまもりHOMEへ

くまもりNews

再エネ森林破壊を止めねば日本がなくなってしまう 危機感でいっぱいの本部が初の東北遠征

2020年菅首相が所信表明演説で「2050年カーボンニュートラル」を宣言され、この国策実現に向かって、大規模森林伐採を伴うメガソーラーや風力発電など、再生可能エネルギー事業計画が東北や北海道で次々と目立ってきました。
クマたちが棲む奥山水源の森の保全・再生活動だけでも大変だった熊森ですが、再エネ名目の森林破壊を止める活動にも全力で取り組まねばならなくなりました。

 

2021年には、再エネ問題に取り組む全国の仲間たちと情報交換しようと全国再エネ問題連絡会を結成し、熊森は共同代表と事務局を引き受け、日本の国土を守るため、これまで手薄だった東北や北海道にまで活動を広げていきました。(本来国土保全は、国がすべきことです。しかし、悲しいことに日本国は私たちの税金を使って国内外の投資家や海外の会社に、カーボンニュートラル名目で日本の国土破壊を許し大儲けさせているというのが、現実です)

 

私たちは各省庁を訪れ問題点を伝えたり、国会議員を訪れ法規制を訴えたり、皆で必死に動いてきましたが、再エネ推進国策には膨大な予算と膨大な人員が付けられているため、小さな民間団体が必死で動き回ったところで、限界があります。その割には、結構各地で事業を止めるなど市民活動の成果を上げてきた面もありますが。

 

しかし、がんばってもがんばっても、新たな再生可能エネルギー事業計画が次々と出て来ます。

 

 

 

 

 

 

 

 

これはひどい福島市先達山メガソーラー工事現場60ha 雨の日に泥水が流れだす
事業者は東京の「AC7合同会社
(熊森も加盟している全国自然保護連合機関紙表紙写真より)

 

こんなことを放置していたら、日本は文明を支えてきた水源の森を失って、稲作ができなくなっていくことでしょう。

クマを初めとする森の動物たちはもちろん、漁業にも大きなデメリットを与えます。各地で山崩れなどの災害が多発するようにもなります。日本文明の終焉です。何とかこれらの再エネ森林破壊を止めねばならない。

 

この地域で、すでに熊森の支部活動が展開されているのは、宮城県、秋田県、青森県、北海道です。現在、未組織の福島県、山形県、岩手県にも、なんとか早急に支部を立ち上げねばなりません。

 

無謀とは思いながらも、兵庫県本部は支部のない所で講演会をセットして歩くという東北3泊4日の計画を立てました。

 

会場は、福島県(郡山市、福島市)、山形県(米沢市、山形市)、岩手県(盛岡市、花巻市)の6ケ所です。

 

JR郡山駅前では初の街宣も実施。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福島のみなさーん、大都市の電気のために福島の森を犠牲にすることはない!

 

東北配布チラシ表

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東北配布チラシ裏

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地元会員の皆さんらが一生懸命友人知人に声掛けくださったこともあって、各会場には会員や会員外の方々約20人ぐらいが集まってくださいました。森山名誉会長が2時間半、東北向けの講演を行いました。

 

 

 

 

10月11日夜 郡山

 

 

 

 

10月12日朝 福島

10月12日夜 山形

 

 

 

 

10月13日朝 米沢

 

 

 

 

 

10月13日夜 盛岡

 

 

 

 

10月14日朝 花巻

 

会場に集まってくださった皆さんの多くは、最後まで食い入るように聞き入ってくださっていました。今回の遠征で、新たに31人の会員が誕生しました。元々の会員の方たちと協力して、この後、何とか支部結成まで進めてほしいと、本部は祈る思いです。

 

熊森は、国の政策であっても、間違っていると思うことにはしっかりとノーの声を上げます。国のお金に頼らない完全民間団体だからできることです。

日本の自然や水源、国土を守るには、このような団体が増え、大きくなる必要があることを、国民の皆さんにご理解いただきたいです。

9月24日奥山保全トラストと熊森が三重県大台町大森正信町長らを訪問

三重県の人工林率は64%と高率です。

 

そんな中、大台町の広大な山林676ヘクタール(池ノ谷:一部人工林を含む、父ケ谷:全山自然林)が売りに出され、当時のNPO法人奥山保全トラスト(現在:公益財団法人 奥山保全トラスト)は、何とか三重県に残された自然の森を守りたいと、全国民に寄付を訴え、2010年に見事、トラスト地としての購入に成功しました。

 

当時、ご寄付くださった方の多くは、地元を初め東京や名古屋など都市市民の皆さんで、都市の力が中心となって守った森と言ってもいいかと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三重県大台町池ノ谷トラスト地

 

今回、本部は公益財団法人 奥山保全トラストの職員や、トラスト地の整備を毎年続けている熊森三重県支部の方たちと、久しぶりに大台町役場を訪問しました。

 

町長は大森正信さんという方になっていました。

大森町長は、「みなさんに大台町の水源の森をトラストしてもらって、本当にありがたかったです。中国が買いに来てたんです。」と、大喜びで私たちを迎えてくださいました。

あれから14年たっていますが、地元の皆さんに今もこんなに感謝されているのだとわかり、うれしかったです。

 

 

大森町長が私たちの訪問を喜ばれて、くまもりの森山名誉会長と固く握手(中央)

 

この日、大森町長、西尾副町長と共に、林野庁近畿中国森林管理局三重森林管理署の皆さんにも入っていただき、大台町の奥に広がる広大な久豆(くず)国有林と大杉谷国有林(どちらもスギやヒノキの人工林になっている)の今後について話し合いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大台町、奥山保全トラスト、三重森林管理署、熊森協会のみなさん

 

大森町長さんは、大台町としては全部元の天然林に戻してほしいと思っていると、森林管理署に強く申し入れられました。

昔の山や川をよくご存じの町長さんは、「昔は山から大量の清らかな湧水が湧き出し、宮川はすばらしく豊かな川だった。魚をはじめ生き物がいっぱい溢れていた。今は水量も激減。もっと水を流してくれと下流から言われるが、うちも水が必要だから、全てに応じられない。

宮川にダムを造ったことも失敗だった。ダムを造ってから、川の豊かさがすっかり失われてしまった。

宮川ダムを撤去したいと思って調べたら、ダムの部分の土地は今や大台町のものではなく中部電力のものになっており、できないことが分かった」と残念そうに言われていました。

 

広大な国有林に造ってしまった奥山人工林を今後どうするかは、林野庁の本庁が判断されるそうですが、林野庁としても地元の意向は無視できないとのことです。当面、林野庁としては国有林に至るまでの奥山道路の補修をしたいそうで、この予算が下りるのに5年ぐらいかかると言われていました。

 

大森町長さんに、「捕殺に頼らないクマ対策の提案書」を手渡して別れました。後から思うと、大森町長さんは私たちが提案書に書いたことを全部わかっておられたので、手渡す必要はなかったです。昔の大台町の山や川をを知っておられる町長さんの存在は大きいと思いました。

 

 

熊森から

 

「捕殺に頼らないクマ対策の提案書」について

 

<三重県のクマは保護対象>

広大で最高に豊かな森があって初めてのクマの生存が可能となります。戦後の林野庁の拡大造林政策によって、大半の山を人工林にしてしまった紀伊半島では、クマの生息は難しく、環境省は残り少ない紀伊半島のツキノワグマを絶滅の恐れのある地域個体群に指定しています。これを受けて三重県ではクマは保護対象であり、ずっと捕獲が禁止されてきました。

 

<今年、人身事故発生>

今年の8月14日夕方、音のする物を持たずに三重県の熊野古道をひとりで下山中の大阪の70代の女性がクマとばったり出会い、人身事故が発生しました。(クマに襲われたのではなく、事故です)

 

<三重県知事がクマを駆除対象にすると言い出す>

これを受けて、三重県の一見勝之知事は8月22日の記者会見で、県内のツキノワグマを「駆除の対象」に改めるよう、環境省に申し入れることを明らかにしました。知事に当選されるほどの方ですから、立派な方なんだろうとは思いますが、自然生態系の方の知識は不足のようです。

 

<知事や三重県議会議員の皆様に、三重県のためにもクマやクマの棲む森の保全・再生の必要性を伝えたい>

この日の午前中、私たちは三重県議会の大物議員を訪れ、クマのためにも人のためにも、クマを駆除するのではなく、奥山の自然再生が急務であると申し入れ、「捕殺に頼らないクマ対策の提案書」手渡しました。知事や議員の皆さんに自然界の仕組みについて伝える機会を作っていただきたいです。(完)

今秋も、兵庫県本部フィールド部隊はクマ防除現場に駆けつけています

9月以降、今年もクマの目撃情報が増えてきて、「クマの防除対策をお願いしたい!」と兵庫県クマ生息地のいくつかの地区からご依頼が入り始めました。

 

兵庫県は今年、ブナ、ミズナラ、コナラすべてが×という14年ぶりの大凶作の上、カキも不作です。10月末まで気温が高く、クマたちもどうしたものかと戸惑っていると思われます。その結果、今年9月末までの兵庫県クマ目撃数は605件と、昨年の同時期268件より大幅に増えています。今年9月末までの兵庫県のクマ捕殺数は78頭と、すでに今年度の捕殺上限を超えてしまっています(昨年度同時期の捕殺数は21頭)。今年、兵庫県のクマ狩猟は中止ですが、有害駆除は今後も続きます。

 

地区の皆さんは、「クマは来てもいいけど、人身事故が起きないようにしたい」とおっしゃって、クマ対策に取り組まれています。しかし、地元は過疎化や少子高齢化がすすんでおり、限界もあります。

 

そこで熊森本部職員に引率された都市部の会員を中心としたくまもりフィールド部隊が、助っ人として地元に入り、地元の方たちと一緒に作業をします。

 

人が利用しない集落近くの柿や栗の木はクマが来ないように伐採する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伐採木は、小さく切って邪魔にならないところへ置く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人が利用する柿の木は枝打ちした後、トタンや畔シートを巻いて、クマが寄り付かないようにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ツキノワグマは臆病で、人間から身を隠せるような草場の中を移動することが多い。

そのため、草刈りはクマを寄せ付けない重要な対策のひとつです。

背丈よりも高い草は刈払い機を使って、木の周りや障害物周辺は、鎌で丁寧に手刈りしていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手刈り部隊のボランティアさんが、野生動物の糞を発見!

(クマっぽい糞ですね…)

 

 

 

 

 

 

 

 

シカなどが通った跡もありました。

 

 

 

↓草刈り前

 

 

 

 

 

 

 

↓草刈り後

 

 

 

 

 

 

 

同じ場所とは思えないくらい、とても綺麗になりました!

 

ボランティアの皆さんは、お住まいもバラバラ、年齢層もバラバラ。

皆さん、「地元の方の役に立てることを精一杯やろう」と一生懸命がんばってくださいます。

ちなみに今年の最年少は中学1年生の男子!

高枝のこぎりで、一生懸命カキの木の枝を切ってくれました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在進行形のクマ防除対策!

クマが冬眠するまでまだまだ続きます。

クマ防除ボランティアに参加ご希望の方は、ぜひ本部までご一報ください。

また「今年の最年少記録更新したい!」という若い力も大募集中です!

熊森本部 0798-22-4190

10月27日投開票 衆議院選立候補者へアンケート❗(秋田・大阪・兵庫・山口・島根・愛媛)

くまもりでは、これまでも選挙などの機会に意識調査のアンケートを実施してきました。今回は、本部がある兵庫県や大阪府、秋田県、山口県、島根県、愛媛県などの立候補者に向けて以下3つの質問をいたしました。回答の締切は10月19日でしたが、その後も回答いただき次第随時更新してまいりますので、ぜひご参照ください!

Q1. 奥山水源の森の荒廃について

戦後、簡単に伐り出しができない奥山に大量に造成されたスギやヒノキの人工林が、近年、放置され大荒廃しています。保水力を失った放置人工林による湧き水の減少や、大雨のたびに起こる土砂災害が深刻な問題となり、生息地を失い、餌を求めて人里に出てくる野生動物たちと人との軋轢も増えています。

水源保全のためにも、野生動物を奥山に戻し獣害を軽減させるためにも、行き過ぎた人工林を災害に強く保水力豊かな天然林に早急に戻していくべきですが、利益を生みにくい天然林化事業はほとんど進んでおらず、強いインセンティブが必要です。当選されたら、奥山の放置人工林の天然林化の推進にご協力いただけますか。

ア.大いに協力する  イ.協力する  ウ.どちらともいえない  エ.協力できない

Q2. クマをはじめとする野生動物との共存・鳥獣被害対策について

クマとの軋轢が各地で問題となっており、クマを指定管理鳥獣にして、捕殺強化の動きが進んでいます。これまで、野生動物の科学的計画的頭数調整政策(ワイルドライフマネジメント)によって、野生動物の有害捕殺に莫大な予算がつけられ、捕殺行為の利権化も問題となっており、被害は計画通りに減っていません。

鳥獣被害は、集落や畑を柵で囲む、追い払いを行うなどの防除対策と、生息地の再生により、人と野生動物の棲み分けを復活させることに重点を置いて解決すべきです。当選されたら、野生動物の大量捕殺ではなく、棲み分け対策を推進する政策へ転換していくことにご協力いただけますでしょうか。

ア.大いに協力する  イ.協力する  ウ.どちらともいえない  エ.協力できない

Q3. 森林や自然を破壊する再生可能エネルギーについて

政府の進める再生可能エネルギー推進策によって、国内外の投資家が大規模な森林破壊を伴うメガソーラーや巨大風車などの事業を次々と計画しています。森林破壊は水資源の枯渇、土砂災害の増加につながります。当選されたら、森林破壊を伴う再エネ事業の規制のための制度改革にご協力いただけますか?

ア.大いに協力する  イ.協力する  ウ.どちらともいえない  エ.協力できない

【大阪府】10月24日現在

【兵庫県】10月21日現在

【秋田県】10月21日現在

【愛媛県】10月21日現在

【山口県】10月24日現在

【島根県】10月24日現在

令和6年度兵庫県ドングリ類は14年ぶりの大凶作

2024年9月12日兵庫県庁環境部 自然鳥獣共生課 発表

(以下、概略)

兵庫県立森林動物研究センターが実施した今年のドングリ類(堅果類)の豊凶調査によると、14年ぶりの「大凶作」であることが判明しました。

 

 

 

 

兵庫県のクマ生息地域の多くで、今秋のツキノワグマの出没数は、過去5ヶ年平均の2~4倍になると予測され、冬眠前のクマが餌を求めて人里へ大量出没する可能性が危惧されます。

 

兵庫県に於ける今年度のクマの目撃・痕跡情報数は8月31日現在449件。
同時期としては平成13年度に統計を取り始めて以来の過去最高値。
この時期の過去最高は平成22年度の386件。(以上)

 

以下は、兵庫県資料を熊森がピックアップ表示

 

令和5年兵庫県のクマ目撃地

(色が濃くなるほど、目撃数が多い)

兵庫県のクマは北部に多く生息し、南西部にも生息しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

令和6年堅果類の実り(ブナ、ミズナラ、コナラ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今年は、クマの生息地にほとんどドングリの実りがないことがわかります。

もっと詳しくお知りになりたい方は、以下の兵庫県資料をご参照ください。

 

 

熊森から

保水力抜群の巨木の奥山水源の森は、これまでクマを初めとする全野生動物たちが無料で造ってきてくれました。人間は彼らに深い感謝の気持ちを忘れてはならないと思います。清らかで滋養豊かな水が豊富に湧き出してくる森あってこその日本文明です。

 

クマたちの大量出没を考える時、私たち人間がまずしなければならないことは、生息推定数の計算ではなく、クマたちの生息地に、「飲み水と餌があるか」のチェックです。お店のない野生動物たちは、1日中その日の餌を探して歩いています。彼らの行動を左右するのは生息数ではなく餌です。

 

生息数が多くても、山に十分な餌があると里に出てきません。生息数が少なくても山に餌がなければ、最後の1頭が駆除されるまで次々と出てきます。

 

熊森のドングリ解説

ブナ

ツキノワグマは冷温帯の動物で、冬ごもり前に一番好む餌はブナです。しかし、ブナは豊凶が激しくて凶作年の実りはゼロです。ブナに頼っていては、凶作年餓死しますから、クマは他のドングリもあてにして生きてきました。

ブナは年平均気温が6℃~12.5℃の間でないと生きられないため、兵庫県では高い山が連なる鳥取・岡山・兵庫県境の狭い範囲にしか残っていません。近年、気温高温化が激しいためか、見るからに樹勢が衰えてきており、実っても、シイナと言って殻だけで中身のない実がほとんどです。もはやクマはブナに頼って生きることはできません。

 

ミズナラ

ブナほど豊凶が激しくないミズナラは、冬ごもり前の食い込み期にクマが一番あてにしてきた大きなドングリです。しかし、近年の気温高温化によって暖温帯から冷温帯に上がってきたカシノナガキクイムシによって、この虫に対抗する機能を持っていなかったミズナラは、一気に大量枯死してしまいました。(ナラ枯れ)

枯れ残ったわずかな木々に実りがあったとしても、以前と比べると木そのものがないのですから、採食できる量は激減しています。

 

その他のドングリ類

ミズナラほどではありませんが、ナラ枯れでそれなりに木が枯れてしまっています。

 

結論

昨今のクマは冬ごもり前に大量に必要な脂肪のたくわえを、何によって得るのでしょうか。
昨年、豊岡市では、それなりにコナラのドングリが実っている場所もあったのですが、なぜかクマたちが食べている形跡はありませんでした。

 

兵庫県のクマたちは、飲まず食わずで4~5か月暮らす冬ごもりのために、今後、何を食べて行けばいいのか、大変な飢餓状態となって苦しんでいると思います。

戦後の拡大造林政策によって、兵庫県のクマ生息地の多くはスギとヒノキの放置人工林に覆われ、下草も生えず荒廃したままです。

森林環境譲与税や県民緑税を使って、林業に適さない場所に作ってしまった人工林は伐採し、早急に野生動物に餌を提供できる天然林を再生してやるべきです。

 

熊森は、他の都道府県の状況も調べて、クマの保全とクマによる地元の被害防止対策を同時に考えています。

そのための全国的な調査や研究を、無償又は有償で手伝ってくださる方を募集しています。

将来的には職員登用の道もあります。

調査研究が好きな方得意な方は、ぜひご応募ください。

 

早朝民家前で人に出くわし、立ち上がって後ずさりしながら立ち去っていったクマ

兵庫県のクマ生息地で9月10日早朝5時半に、車で新聞配達をしていた方がクマとばったり出会われ、そのクマが立ち去るまでの一部始終を車中から動画撮影されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

乳首が目立つクマ

撮影者のインスタ、動画あり

 

動画内のクマの様子

クマは人間が車に乗ってやってきたことに気づき、戸惑った感じで立ち上がり、周りをきょろきょろ見回しています。

乳首の周りの毛が倒れていくつかの乳首がくっきりと浮かび上がっているので(クマの乳首は3対)、くまもりとしては、授乳中の母グマではないかと感じました。

立ち上がって人間の方を意識しながらもあたりを見まわしているのは、近くにいる子グマを探しているのかもしれません。

やがてこのクマは、立ち上がったまま人間から目をそらさず、二足歩行のままゆっくり後ずさりし、立ち去ります。

なんだかまるで、私たち人間がクマに出会ったときの対応法を、クマが実践している感じです。

 

たまたま近くで作業中の本部スタッフがこのニュースを知り、現地を訪れましたが、クマはもういませんでした。

 

ところが、その後、このクマに捕獲罠がかけられたというニュースが流され、本部はびっくりして地元行政の担当部署に電話して状況を聞いてみました。

 

熊森:立ち上がって後ずさりして去って行っただけの母グマと思しきクマをなぜ捕獲するのですか。母を失うと、子グマも生き残れません。

 

担当者:今年は去年と全く違ってクマの目撃がすごく多いです。(今年の兵庫県の山の実りについては、次回ブログに掲載)朝に夕にクマの目撃通報があり、その度に担当者は現地に飛び出して行かねばならず、大変な状況です。

このクマは、昼間出て来たり、民家の横のクリの木の実を食べたりしたので、駆除対象です。

 

熊森:子グマがいるかもという配慮は全くないのですね。クマに電気柵は大変有効なので、そのクリの木の周りに電気柵を張って、クマが来れないようにできないのですか。

 

担当者:地元では電気柵をあまり使いたがらりません。張った当初はいいのですが、すぐ草に覆われたり、柵の下に穴を掘られたりするので、電気柵はメンテナンスが大変。過疎化高齢化した集落にはメンテナンスできる余力がない。もし、メンテナンスしてあげるから、電気柵を張りませんかという話なら、地元は大喜びするでしょうね。

以上。

 

熊森から

本来のクマは、争いを避ける平和的な動物です。

かれらは皆1日中餌を探しており、餌ではない人間には基本的に興味がありません。

人間がクマを殺そうとするから、クマは人間を恐れるようになり、人間から逃げたい一心で、無関係の人にまで人身事故を起こしてしまいます。

熊森は、各地のクマの出没ケースについて状況を問い合わせ、現地に行ったりして、できるだけ殺処分しない解決法をさぐっています。

地元の方や行政の声も聞きながら進めていくこのような大型野生動物たちとの共存活動を手伝っていただける有償又は無償ボランティアの方々を、くまもりは大々的に募集しています。慣れるまでは、熊森職員と一緒に現地で動いていただきます。クマとの共存を強く願われている方は、ぜひご応募ください。

【緊急シンポジウム】自然保護団体と猟友会が考える日本のクマ問題 in東京

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奥山水源の森の生態系維持のためには、相当数のクマが必要です。クマ問題の解決はクマ数を減らすのではなく、まずは棲み分け復活のための餌場確保や被害防除が必須。地域のクマ対策の最前線に立つ猟友会の支部長や元行政担当者をお招きして、一緒に考えます。

日時:10月20日(日) 13:30~16:30

場所:日本教育会館 707号室(東京都千代田区一ツ橋2-6-2)

地下鉄都営新宿線・東京メトロ半蔵門線神保町駅(A1出口)下車徒歩3分

参加費:1000円

要申し込み(フォーム、もしくは電話:0798-22-4190  メール:contact@kumamori.org)

申込フォーム⇒https://ws.formzu.net/sfgen/S19632911/

昨年のクマ大量出没
2023 年の夏は北海道や東北を中心に、過去最高の気温を記録。東北の秋の山の実りはブナ・ミズナラ・コナ
ラ全てが大凶作となりました。冬ごもり前の食い込み期、飢餓に苦しむクマたちが、里の柿やクリを求めて大
量出没。クマによる人身事故は全国で216 人と過去最多となり、駆除されたクマも全国で9097 頭と過去最多と
なりました。

クマを指定管理鳥獣に
環境省は、北海道、東北6 県、新潟県知事のクマ捕殺強化要請を受けて、2024 年4 月、シカとイノシシの捕
殺強化を進めるために創設した「指定管理鳥獣」にクマを加え、都道府県に総額25 億円の交付金を付けました。

クマ、絶滅に向かう恐れ
クマはシカやイノシシとは生息数が桁違いに少なく、繁殖力も弱い動物です。行き過ぎた人工林、急激な温
暖化による昆虫の大量絶滅、森林の下層植生の劣化、山でのクマたちの食料が激減している根本原因を無視し、
クマ数を大きく低減させてクマとの軋轢を減らそうとするなら、日本はオオカミに次いでクマを失うことにな
ります。

くくり罠への錯誤捕獲問題
シカやイノシシ用に大量に山の中に設置されたくくり罠に多くのクマたちが錯誤捕獲されて無駄に命を落と
している問題に対して、当協会は長年に亘り、環境省に対策を求めてきました。しかし、状況は全く改善されず、
悪化の一途です。

正しい解決法を
クマと人との軋轢問題は環境整備や被害防除で解決すべきで、捕殺強化による数の低減で解決しようとする
と、クマを絶滅させるまでクマ問題はなくなりません。クマたちの数が低減すればかれらの大きな働きで成り
立っている水源の森の生態系が壊れてしまいます。クマ問題の現場の最前線で現場を見続けてきた者たちが、今、
何をなすべきなのか、あるべき対策を話し合い、提言します。

■プログラム

第1部 クマ問題の最前線から報告

① 「生息地の再生と被害対策の普及が不可欠」
室谷悠子((一財)日本熊森協会会長、弁護士)
② 「クマ出没対応の最前線で感じるクマ絶滅の恐れ」
藤沼弘文(岩手県花巻市猟友会 会長)
③ 「あわら市と協力したクマ被害防除の取り組み」
吉村嘉貴(福井県猟友会金津支部 支部長)
④ 「くくり罠による錯誤捕獲問題解決のために」
竹下毅(( 合同)生物資源利活用研究所 代表/ 元長野県小諸市 野生鳥獣専門員)

 

再エネで、本当に二酸化炭素の排出量は減るのか

自然エネルギー(再エネ)が排出する二酸化炭素の量は、本当に火力発電よりも少ないのでしょうか。

科学的根拠に基づいて計算し、検証した本に、出会いました。

衝撃でした。

以下に、この本を簡単に紹介します。

 

近藤邦明著「電力化亡国論」2012年発行

全工程に於ける二酸化炭素の発生量を合計すると

太陽光・風力発電 > 火力発電!

計算式が多くて、読むのに一苦労しましたが、目を見張る内容だと思いました。

著者は、科学的根拠に基づく何冊ものエネルギー専門書を出されるかたわら、河合塾で講演されるなどして、エネルギー問題の真実を明らかにされてこられました。計算過程や専門的な内容についてお知りになりたい方は、近藤氏の著書、フェイスブック、ブログなどをご参照になさってください。(高校レベルの数学が必要)

 

 

この本には、様々な観点から、原発や再エネ発電の問題点が明らかにされています。今回は、その中から、同量の電気を得るために必要な化石燃料(石炭、石油、天然ガス)の使用量について、再エネ発電と火力発電を比較計算した部分に関してのみ、計算式省略にて紹介させていただきます。

 

再エネ発電は、発電装置製造時はもちろん、発電稼働中にも日々大量の化石燃料を消費し続けなければなりません。なぜなら、太陽光パネルは夜間や天候が悪い日には発電できないし、風力発電は風が弱過ぎても強過ぎても発電できません。その上、再エネ発電は発電できている時でも常時予測不可能な変動発電量となるため、この電気を人々が使える常時一定量の電気にするためには、蓄電装置や緩衝装置が必要です。他にも、バックアップ電源として常時、化石燃料を無駄に燃やし続けておかなければならないのです。

 

(太陽光発電による日中の発電量)wクリックでグラフは鮮明に。

九州電力資料より

 

(風力発電による1日の発電量)wクリックでグラフは鮮明に。

九州電力資料より

 

再エネ発電は、延々と続く太陽光パネルや林立する風車だけではなく、国土を覆い尽くす高規格の送電網とそれを支える巨大な鉄塔建設などが不可欠となり、巨大な工業製品を次々と造って国中に設置していく必要が生じます。(日本の美しい山々は、蜘蛛の巣のように張り巡らされた高圧電線や鉄塔などの工業製品で埋まり、殺伐とした景色になってしまうでしょう。熊森泣)

 

しかも、これらの発電装置は雨・風・日光・落雷などの厳しい自然環境にさらされるため、劣化が激しく、耐用年数は10年~20年程度。蓄電装置は非常に高価な上、10年程度で廃棄物と化します。

 

トータルで計算すると、再エネ発電は火力発電よりずっと多くの化石燃料を消費することになるということです。その結果、当然、火力発電よりずっと多くの二酸化炭素を発生させることになります。再エネは、限りある貴重な化石燃料の浪費以外の何物でもないことになります。ならば、まだ火力発電の方がましです。(最近は、技術革新により、限りなく公害を出さない火力発電所ができているということです。もちろん、湯水のように電気を使う生活を改めることが一番であることは言うまでもありません。次世代にも資源を残してやろうと考えるやさしい大人でありたいですね。熊森)

 

結論

 

 

 

 

熊森から

近藤氏は、「日本では福島第一原発事故という大災害を経て、国民は脱原発を求めるようになりました。環境保護系の市民運動家たちは脱炭素、脱原発を求め、その代わりのエネルギーとして、科学的な評価を行わないまま『再生可能エネルギーならば環境にやさしいはずだ』という思い込みのみで、導入促進に向かって活動しているのが現状です。」と、言われています。

 

今の日本国の最大の腐りは、政府が決めた国策に沿った説だけが学会やマスコミによって表にどんどん出され、科学的事実に基づいた見解や論文であっても、国策に反するものは日の目を見れないような仕打ちを受けるようになっているという不公平さです。

 

熊森も人ごとではありません。28年間の活動を振り返ると、拡大造林政策や野生動物の個体数調整捕殺などの国策に異論を唱えたために、日の目を見れない仕打ちをずっと受けています。本当にひどいです。

 

科学的見解は、通常、多様であり、科学的な議論と検証を通じて、科学的知見や技術が確立されていくものです。もちろん、人間は神様ではないので、それでも間違うこともあるし、できないこともあります。それでも、様々な立場から批判的に検討するというのが、科学の発展の大前提です。。

 

事実に基づいた誠実な対論が存在する場合は、必ず並列して紹介する社会にすべきです。(昭和の時代の新聞は、まだ、対論もよく提示していたのになあ)どちらの考えが正しいのか、対論・異論を提示して、国民みんなに自分の頭で考えてもらうようにすべきです。

 

この本からは、近藤氏の誠実さや知的レベルの高さが伝わってきて、感動しました。専門家の皆さんにはぜひ、近藤氏の計算結果を検討してみていただきたです。

 

わが国は、1974年から「サンシャイン計画」と称して、多額の予算を組み、太陽熱や水素エネルギーが使えないかと研究を重ねてきました。結果、科学技術の特性や経済性から、これらのエネルギーは使えないとして、2000年に研究の幕を閉じた歴史があります。技術として、本当に使えるのか。十分な検証や技術的な課題が克服できていないものをやみくもに進めると、再エネ推進もエネルギー自給も頓挫してしまうと思います。

 

近藤氏は、他にもご著書として、何冊もの本を執筆されています。

「温暖化は憂うべきことだろうか」(不知火書房)
「誰も答えない!太陽光発電の大疑問」(不知火書房)
「東電・福島第一原発事故備忘録」(不知火書房)など。

 

近藤氏の了承を得て2021年4月のレポートを読めるように、以下に添付させていただきました。

「工業化社会システムの脱炭素化は不可能」(7ページ)

 

 

新たに続々と再エネ事業計画が出て来ている

自然エネルギー(=再生可能エネルギー。以下、略して、再エネ。ただし、エネルギーは使えばなくなるので、再生することなどあり得ません)と、美しい名で呼ばれている太陽光発電や風力発電。これらは、現在、国内外の投資家の投資対象となっており、巨大事業化されています。

 

これらの発電には、火力発電や原子力発電と違って気が遠くなるような広大な敷地と巨大な発電装置が必要です。

 

狭い日本にそのような広大な土地はありませんから、わが国では今、何をしているかというと、各地で二酸化炭素の吸収源である奥山水源の森を延々と伐採し、災害の元になる切土や盛土を施して太陽光発電や風力発電の事業を推進しています。

 

こんなことになったのは、まず、一番に2012年の「再エネ特措法」による固定価格買取制度の導入、次に、菅(すが)総理大臣が2020年10月26日の所信表明演説で、突然、日本は2050年までにカーボンニュートラルをめざすと宣言したからです。(2030年には、温室効果ガスを2013年度から46%削減することをめざすとも表明)
岸田首相も、この方針を継承して再エネ推進一辺倒です。

 

ああ、国土が壊れていく。

 

首相が宣言すると、官僚を初め国中の公務員は皆、その目標に向かって総力を挙げて突き進まねばならないようです。(最近わが国では、国会審議を経ずに突然、首相から出される方針が多すぎます)今や、国を挙げて、再エネ推進まっしぐら。新しい法律がその方向に向けて次々と作られていきます。マスコミ報道も研究者の研究も一斉にそれを後押しします。事業者は儲けたいので、大喜びしていると思います。(「再エネ特措法」により、私たちの電気代に上乗せして国民から強制的に徴収している再エネ賦課金によって、再エネ事業は確実に暴利を得られる仕組みになっています。再エネ賦課金は2011年3月11日午前、民主党政権時代の菅(かん)内閣によって閣議決定されたものです)

 

再エネ推進のために全生物の命を支えてきた水源の森を壊していいのか。
再エネ推進のために森を壊してクマなど森の動物たちが里に出て来てもいいのか。
再エネ推進のために、多くの鳥がバードストライクで死んでもいいのか。
再エネ推進のために、山が崩れて地元の人命や財産が失われてもいいのか。
再エネ推進のために、川や海に泥水が流れ込んで川や海が死んでもいいのか。

 

余りにも愚かではないでしょうか。
全生物や次世代に無責任すぎませんか。

 

次の総選挙で熊森は、日本国を守るため再エネを争点として、全候補者にアンケートをとり、結果一覧を示そうと思っています。同時に、立候補者に再エネ賦課金を見直すべきと訴えようと考えています。儲け第一で再エネを進めるのは、国民のためにならない。これは、全国の事例を見れば明らかです。

熊森は水源の森を守る自然保護団体として、2021年から、森林伐採や山の形を変えるような再エネ事業はしてはならないと、全国再エネ問題連絡会を結成し、共同代表も事務局も引き受けて、自然破壊型再エネ事業を止めようと声を上げ、動きに動いてきました。

 

経産省、環境省、国土交通省、林野庁、総務省・・・各省庁を訪れ、必死に訴えてきましたが、官僚のみなさんは国策を推進せざるを得ないようで、規制はほとんど進みません。

 

最近、ネットでは、自然破壊型再エネ事業に反対する声が少しずつ出てくるようになりました。しかし、まだまだ多くの国民は、再エネは原発よりいいだろうとか、地球温暖化を止めるためには仕方がないのではないとか、地元にお金が落ちるのはありがたいとかで、自然破壊型再エネ事業の取り返しのつかないデメリットに気づいていません。反対する声は以前よりも大きくなってきましたが、まだまだ小さすぎます。

 

今年になってからも、秋田県や岩手県をはじめ各地で祖先が残してきた豊かな森や海を破壊する新たな巨大再エネ事業計画が続々と出て来ており、熊森は水源の森を守る自然保護団体として、もう危機感でいっぱいです。豊かな自然が破壊されることや住民の皆さんの生活環境が破壊されることに危機感を持った方が集まって、声を上げ事実を伝えていくしか、止める道はないのです。熊森は、全国再エネ問題の事務局として、地域の皆さんを全力で応援しています。どのようにして事業を止めたらいいのか困っておられる方は、ご連絡ください。

 

元佐賀市長木下敏之氏のユ-チューブ動画がすごくいいです。

ぜひ見てください。

阿蘇山のメガソーラーについて(左文字を、クリックすると見れます)

兵庫県本部:2024年度豊岡市クマ防除対策のお手伝い、春から始動しています!

本部のある兵庫県は、西宮市や尼崎市、神戸市などの大都市がある瀬戸内海側と、たくさんの山に囲まれた中部や北部に分かれます。

中部北部はクマをはじめとする野生動物たちの主な生息地で、近年、出没が多く、中でも県内で1番クマが多く出る豊岡市は、ほぼ年中クマ防除対策を行っている市になります。

 

昨年、熊森は豊岡市と連携し、クマ防除対策の実働部隊として、多くの集落で「草刈り」「柿もぎ」「剪定」「伐採」などのクマを誘引する原因を取り除く作業をし、人身事故ゼロ、捕殺ゼロを達成しました。

今年もぜひクマ防除対策に協力してほしいとお声がけを頂き、今年も現場に行って暑い中、被害防除対策に取り組んでいます。

まだ柿の実は大きくなっていないので、実際にクマが集落内に出てきてはいないのですが、「クマが出てくる前に対策する」という地区長さんはじめ集落の皆様の防除意識の高さがあります。

 

まずは現場の確認をし、市の担当者、地区長さん、所有者さんと一緒に作業内容を共有します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

去年までクマが来ていた証拠、爪痕がしっかり残っていました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、早速作業へ!

チェーンソーを使い、使用しない柿の木を伐採したり、剪定したりしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

所有者さんが使用する柿の木は畔(あぜ)シートを巻いて、クマが登れないように対策します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

集落の皆さんも積極的にお手伝いして下さり、スムーズに作業が進みました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらの集落は、作業日数2日半で伐採41本、畔シート巻き2本の対策をしました。

秋になってクマとの人身事故やクマ捕殺が発生しないよう、事前に対策できてよかったです!

山裾の柿の木は残しています。

 

昨年の兵庫県の堅果類の実りは、ブナ…大凶作 コナラ…豊作 ミズナラ…大凶作 3種全体…凶作でした。

コナラが豊作だったのですが、なぜかクマたちはコナラを食べずに集落のカキに来て大変でした。

 

今年の兵庫県は、初夏の大好物である液果類のウワミズザクラが不作のためか、6月末までのクマの目撃数は、去年より50件も多い201件。
こんなに目撃数が多かったのは、これまで2017年の219件と、2018年の237件の2回しかありません。

6月末までの捕獲数に至っては60頭(有害駆除20頭、錯誤捕獲40頭でうち38頭放獣)と、過去最大です。

錯誤捕獲の多さも問題です。クマが掛かる恐れのある場所には、くくり罠を掛けないという通達はなされているのでしょうか。

 

この後、兵庫県が環境省のクマ指定管理鳥獣化にそって捕獲強化路線を突っ走っていかないか心配です。
何とか以前のような棲み分け共存がが復活されるよう、熊森は今年も都市部ボランティアを動員して、地元のみなさんと一緒に環境整備にがんばります。

(本部フィールド部)

フィード

Return to page top