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飼育グマたちに栃木県会員から大量のクリが届く

これまでもクリの差し入れが少しありましたが、この度、栃木県の会員から大量のクリが届きました。

とよにあげると、抱きかかえるようにして夢中で食べ続けていました。

ボランティアさんたちも、栗の皮を上手に出して食べているとよの姿を、「かわいいね」と言いながら

いつまでも見ていました。

みなさんも、動画でご覧になってください。

クリがカビないように、獣舎の前で干しました。

こんなにたくさんあっても、今のとよだったらあっという間に食べてしまうでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

ありがとうございました。

大量にいただいたので、和歌山の太郎とくまこにも持って行きます。

平野虎丸顧問の鳴きまねで野鳥が集まる訳

2022年7月19日、熊本県の阿蘇高森町に、顧問の平野虎丸さんを訪れました。
平野さんのうちは熊本の代々の林業家でした。小鳥も虫も花も動物も、人間が飼うも買うもせず、みんなありのままの自然の姿でおいておくべきというお考えの方です。
警察官となり、全国を歩いて野鳥の密猟を次々と摘発し、これまで約600万羽の野鳥を野に返してこられました。おかげで、日本では野鳥が店舗で売られることがなくなりました。
平野さんの捜査方法は、メジロを不法に飼っているのではないかと思う家の前で、メジロの鳴き声をまねるそうです。すると、室内に捕らえられているメジロたちが、新しい仲間が来たと思ってめいめい大声で鳴き始めるのだそうです。その声を聴いていると、この家にメジロが何羽いると数までわかり、踏み込むんだと言われていました。
そのようなことができるのは、鳥の声が一羽一羽みんな違うからだそうです。「本当ですか?!」とびっくりすると、「人間だってひとりひとりみんな声が違うでしょう。耳を澄ませていたらこの家の中に何人の人がいるか声の違いで分かるでしょう。それと同じです」と言われました。
以前、一緒に三重県の山に行ったとき、平野さんが何かの野鳥の鳴きまねをされたら、山の中からどんどん野鳥が集まってきてびっくりしたことがありました。どうしてそんなことができるのか不思議でしたが、この日、初めて謎が解けました。知らない新参者の仲間が来たと思って、みんなで見に来るのですね。
平野さんに、メジロの鳴きまねをしていただき、録画させていただきました。皆さんも聞いてみてください。

2022年 九州遠征その3 熊本県②人間同様、一羽一羽違う小鳥の声

7月19日、山野草希少種の宝庫として知られる阿蘇高森町に、顧問の平野虎丸さんを訪れました。

 

平野さんは2017年にここで50haという広大な山を購入され、人工林のスギ伐採跡地を天然林に自然再生(植えない森づくり)させて、自生する四季の山野草を楽しむ森づくりをされています。この場所は道路沿いなので、簡単に行けます。

 

この日はあいにく、線状降水帯が通過する大雨の日でした。私たちを迎えてくださったのは、平野さんと平野さんの会の理事長をされている向井さんです。さすが九州熊本です。人工林を皆伐して放置しておくだけで、みるみると森がよみがえっていました。シカもいるのにです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここがこの前まで人工林だったとは(高森花の森)

 

平野さんのうちは熊本の代々の林業家です。平野さんは若い時、原生林の巨木を伐採する仕事をされました。木を1本伐り倒す度に、無数の動物やハチが雨あられと落ちてきたと言います。昔、熊本の森にも鳥や昆虫や生き物たちがうじゃうじゃいた。うじゃうじゃいるのが自然。今はめっきり減ってしまったと残念がっておられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが自然

 

平野さんは警察官となり、全国を歩いて野鳥の密猟を次々と摘発し、これまで約600万羽の野鳥を野に返してこられました。おかげで、日本では野鳥が店舗で売られることがなくなりました。

平野さんの中では、小鳥も虫も花も動物も、人間が飼うも買うもせず、みんなありのままの自然の姿でおいておきたいのです。

 

家の中に密猟された小鳥がいるなど、どうやってわかるのですかと操作方法を尋ねてみてびっくりしました。鳥の声は一羽一羽みんな違うそうです。「本当ですか?!」とびっくりすると、「人間だってひとりひとりみんな声が違うでしょう。耳を澄ませていたらこの家の中に何人の人がいるか声の違いで分かるでしょう」と言われました。

平野さんは、メジロを不法に飼っているのではないかと思う家の前で、メジロの鳴き声をまねるそうです。すると、鳥かごの中の小鳥たちが、新しい仲間が来たと思ってめいめい大声で鳴き始めるのだそうです。その声を聴いていると、この家にメジロが何羽いると数までわかり、踏み込むんだと言われていました。

 

以前、一緒に三重県の山に行ったとき、平野さんが鳥を集めてみましょうかと言われて、何かの鳥の鳴きまねをされたら、山の中からどんどん鳥が集まってきてびっくりしたことがありました。どうしてそんなことができるのか不思議でしたが、この日、初めて謎が解けました。

 

平野さんに、メジロの鳴きまねをしていただき、録画させていただきました。皆さんも聞いてみてください。

 

 

鳥たちの鳴き声をどうしてそこまでまねることができるのか、生まれた時から一日中彼らと山の中で一緒に暮らしてきたからだそうです。平野さんのお話はすごいお話でいっぱいです。ずっとブログを書き続けておられるので、よかったらみなさんも読んでみてください。(完)

2022年 九州遠征その3 熊本県①森再生視察・國武林業訪問

7月18日、熊森熊本県支部が管理している上益城郡山都町の(公)奥山保全トラストのトラスト地(30ha)を、熊本県上田支部長ら8名、宮崎県支部1名、本部2名で見に行きました。

 

林道を車で進みます。林道と言っても道は細くて荒れており、途中でもう行くのをやめようかと思うぐらい、遠くて大変な奥地でした。普通車では車底を路上の落石でやられてしまうと思います。

 

人工林率66%の熊本県。こんな奥までびっしりスギが植わっています。伐採跡地にまたスギを植えているところもありました。人間が山を取り過ぎだと思いました。戦後、全国的に日本人は野生動物たちのことを思いやれなくなったようで、悲しいです。熊森の会員になってくださるみなさんは、違いますが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伐採跡地にスギを植樹していたところ

 

 

トラスト地の7割は人工林の皆伐跡地です。もうすっかり人の背丈を超える雑木に被われてしまっていました。シカがいないのではないかと思ってしまいますが、結構シカはいるそうです。樹木の生長が、シカの食害より上回っているということでしょう。九州の森の再生力のすごさには、毎回信じられない思いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トラスト地の皆伐跡地 

 

樹木の生長を測定しようとして以前何本も打ち込んだ杭が、樹木に完全に埋まってしまってもう全く見えません。この場所は天然林化して、野生動物たちの餌場に戻すことになっています。(甲子園球場8個分の広さ)

 

 

 

 

 

 

 

 

林道上で参加者一同記念写真

 

この日は、熊本の女山師(=女性林業家)である國武信子さんと國武林業の代表である息子さんも、一緒に山を見に来てくださいました。

 

午後から、みんなで國武林業を訪問。

國武さん親子をインタビューしながら、林業や山の天然林化について、心ゆくまでみんなで長時間話しました。すごく楽しかったです。考えさせられることも、いろいろありました。

林業家が熊森会員になってくださる例は、結構あります。昔から熊本で林業に長年携わってこられた熊本の熊森会員も参加してくださっていたため、昔の興味深いお話が聞けました。以前、熊本では牛や馬を使って材の伐り出しをしていたそうです。その頃は、林道など不要だったとのことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

手前が國武信子さん

 

國武親子が、熊本の山や林業に抱く思いは、どのようなものでしょうか。次回の会報「くまもり通信112号」でじっくり読んでいただきます。お楽しみに。

2022年 九州遠征その2 福岡県

7月17日(日)、北九州市立男女共同参画センタームーブで、くまもり福岡県支部主催のくまもり講演会が実施され、森山名誉会長が90分間講演しました。皆さん大変熱心に聞いてくださいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

講演会を企画してくださった福岡県支部のスタッフのみなさん

 

最後に、水見竜哉主任研究員が、

「2017年7月 九州北部豪雨災害の調査報告と課題」

と題して、人工林率82%(!)の朝倉市で当時崩れた山1020か所が今どうなっているのか、約5年後の現地を衛星画像で確認した結果を報告しました。

 

 

 

 

 

 

会場風景  講演中の水見主任研究員

 

衛星画像2017年

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

衛星画像2022年

 

 

崩壊した箇所は白く格子状に光っており、コンクリートのブロックで固められていることがわかります。これでは自然植生は回復しません。自然の雑木林に戻せないものか。参加者一同、食い入るように聞いておられました。

 

 

この日の参加者は約50名、会員と会員外の方が半々でした。

多くの会員外の方々が新たに熊森会員になってくださいました。

みなさんありがとうございます。

 

 

福岡では、フォーネットという雑誌の取材も受けました。

なんと、特集として7ページにもわたり9月号のフォーネットに森山名誉会長の話を掲載してくださいました。

ぜひ、みなさんにもお読みいただきたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フォーネット特集文7ぺージがくまもり取材分

 

取材してくださった編集長は、九州の山村で育った方で、生き物が激減してしまった現在の山を憂いておられ、森山名誉会長の話にいちいち同感されていました。

 

編集長の許可を得て、くまもりHPに転載させていただきました。読まれた方は、ぜひご感想を本部までお寄せください。

真夏のとよ君 プールに入り浸り

夏本番、とても暑い日が続いています。

とよ君はハァーハァーと口呼吸で少し暑苦しそうですが、元気に動き回っています。

もちろん、のびているときもあります。

クマは、人間ととてもよく似た動物です。

伸びているときの格好も人間と同じですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暑いなあー(8月16日撮影)

 

氷詰めのブドウを置いてあげると、頑丈な歯でバリバリと氷を割りながら美味しそうに食べていました。夏の暑さに負けることなく食欲旺盛です。野菜も果物も残さず平らげてしまいます。

 

ブドウは氷の中に!

 

 

 

 

 

 

 

ブドウが欲しくて、氷を夢中でかじるとよ!

 

 

 

食事を終えるとプールにザブン!肩まで水に浸かってとても気持ちよさそうでした。クマは水が大好きです。

「とよ君、こっち向いて~」と声をかけると、顔をカメラに向けてくれました。かわいい!

クマは水が大好き!

 

 

 

とよ君は人間に対してもとても優しく、愛嬌をふりまいてくれます。

自分の名前が「とよ」であることもちゃんと理解しており、人間の言葉に対しても反応します。お世話に行く度にイヌのようだなと感じます。

熊森職員やボランティアの方々を一人一人識別しているようで、本当に賢い動物であることがわかります。

多くの方にとよ君と触れ合っていただいて、クマはどんな動物なのかを体感してもらえたら嬉しいです。

本当のクマの姿を知れば、今のように全国駆除一辺倒ではなく、クマと共存しようという流れが起きてくると思います。

 

 

ボランティアでとよ君のお世話を手伝いに来てくださる方、募集しています。お世話日は毎週火曜日です。第3日曜だけは日曜日に実施しています。1回限りのお世話やご家族での参加、学生さんももちろん歓迎します。参加してくださる方は、事前に本部事務所までお申し込みください。

山上獣舎に至る道が細いため、自車参加の方は軽自動車をお勧めします。

電話0798-22-4190(良いクマ)

 

 

今後、岡山県若杉天然林で原生林ツアーは可能か

熊森結成以来25年間、毎年夏に本部が実施してきた若杉原生林(岡山県西粟倉村)ツアー。

 

この原生林では炭焼き窯の跡が発見され、200年前に一度ブナが伐られてタタラ製鉄用の炭に利用されたことが近年判明しました。(若杉天然林に名称変更される)しかし、その後は幕府によって森が守られてきたのでしょう、200年のブナの巨木群が繁る原生状態の生物の多様性が保たれたすばらしい冷温帯の森83haです。(でした。)

 

今年の若杉天然林ツアー。

入り口前駐車場に到着。周辺は、よく手入れされた裏スギの人工林です。間伐が行き届いているため、下層植生も育っています。

トイレ周辺は、他所から持ってきたドウダンツツジ、ヤマボウシ、ナナカマド、イロハモミジなどの植栽木が育っています。

 

天然林内に入ります。

入ったところのビニールシート群には、ぎょっとさせられます。

ナラ枯れの直接の原因である約5ミリの昆虫、カシノナガキクイムシ(カシナガ)が拡散しないよう、枯れたミズナラの木を伐って虫ごとビニールシートで覆ってあるのです。なぜ、カシナガが冷温帯で大繁殖しだしたのか、原因はよくわかりません。各地でいろいろなカシナガ対策が取られましたが、現在、有効手段がありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カシナガが拡散しないように、枯れたミズナラの木を小さく伐って厚いビニールシートで虫ごと覆ったもの

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耳を澄ませて谷川の音を聞く。原生林・天然林は、私たちの水源の森です。

 

 

 

 

 

 

 

湧き水

 

夏なのに谷川の水が冷たいのは、雨水ではなく湧き水だからです。

例年の水温測定で、以前は17度でしたが今年は19度。

 

 

 

 

 

 

 

 

老木が倒れてできたギャップ。日光が入り次の芽生えを育てます。原生林の特徴です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熊森職員がわずかな生き物としてアオダイショウの若者を一匹だけ発見 観察後逃がす。

 

 

熊森協会を結成した25年前と比べると、森の劣化が著しい若杉天然林ですが、それなりに参加者のみなさんは楽しみ感動してくださっていました。

一方、長年この山を見てきた私たちは、谷川の水量や動植物の姿がますます減ってきたなあと、変化に驚いています。

もう、これが生物の多様性が保たれた天然林ですとは言えないと思いました。

 

怖いのは、かつての森を知らない今の若い人たちが、生き物たちが消えたこの森を見て、これが天然林だと何の疑問もなく受け入れてしまうことです。

森に種の大量消滅という大異変が起きていることに、誰も気づかないことです。本当の森にはこの時期、昆虫などが無数におり、数など数えられません。

 

1997年に第1回の原生林ツアーを実施したときは、クマがアリの巣をあばいて食べた後や、看板に付けた好奇心によるひっかき傷などが生々しかったです。1998年実施時には、ミズナラの巨木群にクマ棚が延々と続き、皆で大感動しました。テレビ局にも取材をしてもらいました。コエゾゼミの背中の模様がアイヌの着物の模様とそっくりで驚きました。今では何もかもが、消えています。

 

ナラ枯れには、松枯れ防止用のヘリコプターによる薬剤散布?、酸性雨(霧)?、地球温暖化?シカ増加説?いろいろな説がありますが、原因は不明です。いずれにしても、人間活動の何かが原因だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奥山冷温帯から始まり、最近は里山に下りて来たナラ枯れ

クヌギなどのドングリ類がひと夏で枯れ、山々が赤く見える(中国自動車道周辺)

 

原生林や天然林は本来、生物の多様性が保たれた森です。参加者は、野生生物の姿や痕跡を見たかったと思いますが、もはや奥山にほとんど生き物がいません。以前、あんなにびっしり生えていた林床のチシマザサもスカスカです。昆虫に詳しいスタッフが、これなら明石市の公園の方が、ずっと生き物がいろいろ見れますよと明かしてくれました。(ガックリ)

 

来年から原生林ツアーの実施場所を、まだ自然が残っている石川県白山とかに変えた方がいいのではという提案がありました。西日本にはもう他に残されていないからです。森に何かとんでもないことが起きていることを、私たち人間は他生物の大量消滅から気付かねばなりません。いずれ、私たち人間にも、大変なことが起きてくると思います。そのときにあわてふためいても、もう手遅れです。

 

未来を決めるのは今なのです。

 

比べてみよう

1998年7月26日第2回若杉原生林ツアー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間の背丈を超える下層植生がびっしり繁り、森の中が見通せない。クマが棲める。

 

2022年7月31日第25回若杉原生林ツアー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下層植生が著しく衰退しており、林内が見渡せる。クマは棲めない。目撃多数となる。

 

2022年 九州遠征その1 熊本県

4月16日、垂見和子(一財)ネイチャー生活クラブ理事長が主催する「くまもと地球会議2022」で森山名誉会長が40分間の講演をさせていただきました。

九州の自然に関する話題として、鹿児島県馬毛島のマゲシカの話や、長崎県五島列島宇久島のメガソーラー事業計画の危機的な話も入れさせていただきました。

全記録DVDあり

 

とても豪華な会場でした。熊本各界から、参加者140名。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場風景 於: ANAクラウンプラザホテル

 

懇親会 蒲島郁夫知事のご挨拶は、参加者の心をつかむすばらしいお話でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

蒲島知事と森山名誉会長

 

子供時代、大変貧乏で苦労されたという蒲島知事は、全く偉ぶらない優しい感じの方でした。

阿蘇にもメガソーラーの業者が殺到したが、阿蘇はダメとすべて断られたそうです。

困っている県民がいたら、県庁に呼ぶのではなく自分から出向いて行ってじっくり話を聞かせていただきます。それが知事の仕事ですと言われていました。

こんな知事さんがおられるのかと感動しました。

知事と親しくお話させていただき、いい思い出になりました。

木村副知事は、十数年前、鳥取県庁にいた時、当時の熊森鳥取県片山支部長(片山知事の奥様)主催の熊森講演を聞いてくださったということで、よく覚えていてくださっており、話が弾みました。

 

「くまもと地球会議2022」のスタッフたちは皆ものすごく元気で美しく、熊本の女性パワーに圧倒されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

スタッフの皆さん

 

上田支部長を初め、熊森熊本県支部の皆さんも参加してくださいました。

地元林業会社を初めこの日、新たに熊森会員になってくださったみなさん、ありがとうございました。

 

翌日の4月17日、支部員のみなさんと、長年、環境教育を担当されてきた熊本県玉名郡南関町の会員のお宅を訪ね、所有している山や棚田を見せてもらいました。同行くださった会員の皆さんは、農薬も肥料も使わない自然農です。(さすが、熊森です)

自然がいっぱいで、本当にいいところです。代々林業や棚田をされてきた方の自然に対する知識はすごいです。これまで、多くの子供たちにも環境教育をされてきたということです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

林田さん宅で会員のみなさんと (中央が林田さん)

 

山のいたるところに、神様が祀られています。

その度に、いちいち手を合わせて進みます。

「今日もこの山に入らせていただきます。」「ありがとうございました。」

この謙虚さと感謝が、自然を守ってきた日本の心だと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山神様に手を合わせる

 

山上から、南関町の山を見おろしました。すばらしい景色です。

左端のはげ山のようなところは、業者がメガソーラーを作ろうとして皆伐したら山が崩れてしまった場所だそうです。

業者は撤退してしまったらしいですが、この後どうなるのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南関町の雄大な眺め この時期、緑の濃さで自然林と人工林の分布がわかります。

 

現代人はあまりにも山のこと自然農法のことに無知です。

林田さんがお元気なうちに、山の事、棚田の事をしっかり聞いて、文字に残しておきたいものです。

 

追記:熊森から

今回の記事に対して、ダム建設復活など、熊本県蒲島知事の県政には問題もあるというご意見を2件いただきました。しかし、個々の熊本県政に言及するだけの力を私たちは現時点では持っておりませんので、申し訳ございませんが、回答は差し控えさせていただきます。今回は、私たちから見た知事の一面をご紹介させていただいただけということでお願いします。

8月3日 青森県三村知事 八甲田風力発電計画に明確に反対を表明

Web東奥

定例記者会見で発言する三村知事=3日午後、県庁

 

青森市や七戸町など八甲田周辺で民間事業者が計画中の風力発電事業について、三村申吾知事は3日の定例記者会見で、「再生可能エネルギーなら何をやってもいいのか」と語気を強め不快感を示した。長年、県内の水循環の整備に取り組んできたことを挙げ、環境保全の観点から反対の立場を明確にした。

 

熊森から

みちのく風力発電事業計画地である約1万7300ヘクタールの森林面積のうち、十和田八幡平国立公園が占める面積はほんのわずかです。そこを外しますからいいでしょうというユーラスさんの計画変更案は、青森の森を守ろうと必死になっている人たちをなめています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

緑色部分が国有林 赤線部分が風車設置予定場所
地図は青森市市議中村美津緒氏Facebookより許可を得て転載

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みちのく風力発電想像図

 

問題は森林伐採なのです。国有林の伐採なのです。

 

 

国有林は国民の財産であり、9割が保安すべき保安林に指定されています。

国有林は、日本国民の貴重な財産です。

二酸化炭素の吸収源である国有林を伐採して、脱炭素のために風力発電設備を造るなどの主張は、本末転倒です。

事業者の目的が事業収入にあるのは明らかですが、ここはひとつ日本国のために、森林伐採計画を白紙撤回してください。

 

青森県三村申吾知事、いろいろとしがらみがあると思いますが、よくぞ環境保全の観点からと明確に反対表明してくださいました。

 

みなさん

①青森県三村申吾知事に感謝の気持ちをお伝えください。

青森県庁企画政策部広報広聴課電話:017-734-9137

FAX:017-734-8031
koho@pref.aomori.lg.jp

 

②みちのく風力発電計画に反対して必死に声を上げ続けている市民団体Protect Hakkodaさんの署名がまだまだ少ないので、100万人ぐらいになるよう、署名を拡散してあげてください。私たち国土保全・森林保全を願う国民の力の見せ所だと思います。

 

Protect Hakkoda~八甲田の自然を後世に~change.org

東北山間部で再エネ事業のために伐採された森林面積は東京ドーム1200個分 新たな伐採許すな

以下、産経新聞7月30日より

 

東北山間部での再エネ開発、東京ドーム1200個分

 

 

上地図はエネ開発により伐採された森林面積

 

山林関西電力が宮城、山形両県にまたがる蔵王連峰での風力発電計画を地元の反対を受けて撤回するなど、再生可能エネルギーの大規模開発に波紋が広がる中、東北地方6県の山間部に建設された太陽光と風力発電所の面積が総計5613ヘクタールに上ることが30日、自然保護団体「一般財団法人日本熊森協会」(兵庫)の調査で分かった。これは東京ドーム1194個分に相当する面積。大半は太陽光だが、風力発電の大規模開発計画も急増している。

 

同協会の調べによると、東北6県の山間部に建設された太陽光と風力発電所の開発面積は、今月時点で443カ所5613ヘクタール。内訳は、宮城199カ所2086ヘクタール▷福島116カ所1615ヘクタール▷岩手66カ所825ヘクタール▷青森27カ所759ヘクタール▷秋田24カ所190ヘクタール▷山形11カ所138ヘクタール-だった。

 

全国では2万3843ヘクタール(太陽光2万3009ヘクタール、風力834ヘクタール)といい、東北6県で全国の約24%、4分の1近くを占める。

 

同協会の水見竜哉主任研究員(29)は「特に宮城県は山林を開発してメガソーラーや風車を作った場所が圧倒的に多い」と指摘、自然環境への悪影響を懸念する。

 

とりわけ風力発電をめぐっては近年、風の適地が多いとされる北海道と東北地方の山間部に大規模開発計画が集中。資源エネルギー庁の資料によると、1メガワット以上の事業のうち標高250メートル以上の山間部での事業の割合は、平成25年度の6%から令和元年度は46%に急増している。

 

熊森から

再エネのためにどれだけの森林が伐採されたか、グーグルアースなどの地理情報ソフトを使いながら、根気よくひとつひとつの事業による実際の森林伐採面積を計算していきました。膨大な時間がかかりました。

今後はなにとぞ、もう森林が伐採されないようにと願う強い心があったからこそ、こんなしんどい作業をやりとおせたと思います。

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