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人間の能力の限界を認めた画期的な判決・・・大飯原発訴訟判決(5月21日福井地裁)

安全性が保証されないまま関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を再稼働させたとして、福井県などの住民189人が関電に運転差し止めを求めた訴訟の判決言い渡しが、2014年5月21日福井地裁であり、樋口英明裁判長は関電側に運転差し止めを命じた。(福井新聞より)

 

<熊森から>

今回の判決要旨を読んで、熊森が非常に画期的だと高く評価したい点が二つあります。

 

(1)人間の能力(=科学の力)の限界を認めた。

熊森は、自然生態系を永年見続けてきた結果、人間には自然生態系をコントロールすることは永遠に不可能という結論に到達しています。樋口英明裁判長は福島第一原発事故の被害の現実を見て、人間の能力に限界があることがはっきりわかられたのだと思います。遺伝子を研究されている研究者と対談した折、遺伝子の世界を人間がコントロールすることなど不可能であると、本当のことを教えていただきました。

永遠に人間の能力でコントロールできないものが、この世にはたくさんあります。それを認めるか認めないかで、原発問題の判断も分かれます。(科学盲信者vs科学限界者)

 

(2)経済よりも命の方が大切と断言した。

「多数の人の生存そのものに関わる権利と、電気代が高い低いという問題を並べて論じるような議論に加わり、議論の当否を判断すること自体、法的には許されない。原発は電気を生み出す一手段である経済活動の自由に属し、憲法上は人格権の中核部分よりも劣位に置かれるべきだ」(判決文より)

→何とも胸のすく、人として当たり前と言えば当たり前の断言です。樋口英明裁判長に心から敬意を表します。

(経済第一主義vs生命第一主義)

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