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6月5日 リニア新幹線「相当な環境負荷」 石原環境大臣意見書  

<以下、毎日新聞6月5日記事より>

 

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「南アルプスの自然環境保全は環境行政の使命」「事業に伴う環境影響は枚挙にいとまがない」。JR東海のリニア中央新幹線環境影響評価(アセスメント)書に対して石原伸晃環境相が5日示した意見には「今世紀前半最大の開発事業」と目されるリニア計画がもたらす自然破壊への危機感がにじむ。いかに実効性のある影響低減策を講じるか。JR東海の真摯(しんし)な対応と、国の厳しいチェックが求められる。

 

南アルプスをはじめ静穏な山間部を貫くトンネル工事によって、ひとたび周辺の自然環境が傷つけられれば、簡単に元に戻せない被害を生む恐れがある。環境相意見は、トンネル掘削に伴う地下水への影響について「事後的な対応が困難」と指摘。サンショウウオ類など移動能力が小さい希少種についても「一部の種を除き、影響が評価されていない」と断じた。このまま工事が進めば地域的な絶滅すら招きかねない。

 

にもかかわらず、大半が処分先未定の残土問題に象徴されるように、リニア計画は環境影響が未知数な部分が多い。それでもJR東海が着工を急ぐ背景には、リニア事業を成長戦略の一つの柱と位置付ける安倍政権の後押しもある。

 

環境相は「地方自治体や住民の関与に十全を期すこと」も求めた。十分な環境対策なしに突き進めば、沿線住民から批判が出るのは必至だ。【阿部周一】

引用終わり

 

 

<熊森から>

「取り返しのつかない国土大破壊」 リニア中央新幹線建設中止を!

メディアのこれまでの報道責任重大

石原大臣の意見書はもっともである。目先の経済のために、何よりも大切なわたしたちの国土を、取り返しのつかないまでに破壊してしまう、リニア中央新幹線。

国にも財界にもこんなことをする権利はない。リニア中央新幹線を推進しようとしている人たちは、狂っているとしか思えない。愛するのはお金だけで、日本の国土への愛がないのであろうか。

 

これまで、メディアが批判精神を忘れ、財界べったりのリニア持ち上げ記事を書き続けてきたことによって、1973年、第二次改造田中角栄内閣の高度成長真っ盛りの時代の列島改造計画の残滓であるリニア中央新幹線構想が今日まで生き延びてしまい、ついに建設が始まろうとしている。リニア中央新幹線事業がどのようなものか正確に報道すれば、ほとんどの国民は建設反対に回ると思う。

 

今からでも遅くない。メディアにこの国を大切に思う心が少しでもあれば、リニア中央新幹線の建設によって、私たちの命を支えてきた国土はどうなる、生態系はどうなる、このことを正確に報道していただきたい。

 

1か月後に工事開始と言うが、沿線住民やルートにあたる知事たちの建設への不安は、何ら解決されていないのである。

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