くまもりHOMEへ

くまもりNews

クマの国でクマを捕殺する理不尽な行政に抗議中 

くまもりはどうしてクマだけ守るのかときかれました。

 

クマだけ守りたい人などいないでしょう。

クマ、サル、シカ、イノシシ・・・人間に生息地を破壊された挙句、理不尽にも大量捕殺されていく絶対的な弱者たちのために声を上げようと私たちは20年前に決意しました。不幸な犬や猫も気になります。子どもなど、弱い立場の人間のことも気になります。すべて原因を作っているのは強い立場にいる人間です。助けられるときには、私たちも動きます。

しかし、何もかもになど、とても手が回りません。その上、少数であっても、すでに彼らを守ろうと取り組んでくださっている団体がいくつかあります。心強いし、感謝でいっぱいです。

一方、有害獣というレッテルを張られた野生動物たちを守ろうという団体はありません。だから私たちが声を上げたのです。しかも、私たちは、野生動物を守らないと、人間もやがて滅びることになるという自然界の仕組みを知っています。熊森運動は、人間のためでもあるのです。

 

シンボルにしているクマだけにでも声を上げようと取り組んでいますが、余りにも毎日毎日理不尽な捕殺が多いので、クマだけであってもとても手が回りきらないというのが現状です。特に、クマは、マスコミの「人食いグマ誕生」や、「人殺しグマ」等、おもしろおかしくセンセーショナルな報道によって、一方的に不利な、事実とは全く違う誤った姿を国民に植え付けられてしまっています。マスコミのふざけた報道が、クマ捕殺を促進していると言ってもいいでしょう。

仏教などの影響で、生き物たちをあんなに大事にしてきた日本人だったのに、いつから生き物たちを平気で苦しめ、究極のいじめである理不尽な殺害までするようになったのでしょうか。醜い限りです。

 

〇埼玉県秩父市での、クマ捕殺

事件概要:こちらをクリック

グーグルアースで捕殺された現地を確認して驚きました。クマ生息地のど真ん中に、人間がぽつんと建てた施設で起きた事件でした。ここは、クマの国です。

<熊森本部が、秩父市担当者に電話>

行政:8月29日に、この施設のごみ集積場にて、クマが生ごみをあさった形跡があった。この時期は多くの子供たちが宿泊にやってくる。施設のほうから申請があって、8月30日に有害捕獲用の罠を設置した。設置前に、クマの追い払いや防除は行っていない。捕獲後も、電気柵を設置したりなどの防除はしていない。

 

熊森:人間がクマたちが生息する山中に勝手に施設(埼玉県立大滝げんきプラザ)を建てておいて、生ごみの後始末もせず、クマが生ごみに来たからと言って捕獲して殺処分するのはおかしい。人間として、まず、生ごみを屋外に置かないようにし、クマが来ないように追い払いをするなど、殺さない被害防除努力をするべきではないのか。子どもたちの教育の場で、こんな教育上悪いことをしていいのか。

 

〇群馬県吾妻郡長野原町での、クマと人の格闘とクマ捕殺用檻設置

事件概要:こちらをクリック

<熊森本部が、長野原町の担当者に電話>

 

行政:今回の事件でケガをした人は、音のするものを持って山に入っていなかった。渓流釣り現場は、周囲に背丈の高い草が生えている。人が川の中に入って釣りをしていたところ、前方の繁みからクマが突然現れ、腕や足をかまれたりひっかかれたりした。本日、現場に有害捕獲の罠を設置した。捕獲したら殺処分する。

 

熊森:ヒトとクマ、双方がけがをした不幸な事件であった。人間が怖いクマは、まさかそこに人間がいるなどとは思ってもみなかったので、いきなり出会って恐怖のあまりこのような行動に出た。島根県でも、今年6月15日に渓流釣りの男性がクマにかまれたりひっかかれたりする同様の事件があったが、島根県は、事故現場付近の草を刈り払いして、クマの潜み場をなくした。今回事件が起きた場所は、クマの国だ。まず、すべきは、注意喚起看板の設置や事故が起きた場所の潜み場をなくす等、新たな事件が起きないように対処することではないのか。

 

 

フィード

Return to page top