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論文書きに追われる研究者の実態

今日、本部事務所の近くにある関西学院大学で、環境科学会という学会が開かれました。この学会で発表された研究者が、帰りに熊森本部に寄ってくださいました。

学会で15分間発表(うち質問5分)するには6千円も出さねばならないそうです。研究者たちが全国から集まってきて、こんな髙いお金を出してまでなぜあちこちの学会をはしごしながら発表するかというと、その年に何回発表したか、何回論文を出したかによって、国からもらえる研究費が決まるからだそうです。中身よりも回数ということで、多く発表すればするほど、大学内の地位も上がり、大学のランクも上がるのだそうです。そのため、研究者は共同研究したような感じにして、自分がやっていない研究にまで、とにかくあちこちに名前を出そうとするのだそうです。日本では、研究費を出してくれるのは国か企業だけ。企業はもうかりそうなテーマにしかお金を出さない。そういうわけで、環境科学会なのに、経済にからめた発表でいっぱいだったそうです。

国策に反するような研究内容の論文を書いても、論文を提出したとカウントされるのかきくと、そういう論文は学会から突っ返されて受け付けてもらえないから、カウントされないんだそうです。こうやって、国は見事に研究者をコントロールしていくんでしょう。これが、日本の研究者、学会の実態なんですね。ちなみに、アメリカでは中立の財団があって、国策に反するような内容でも、研究費が付くということでした。日本はまだ、お上の国だったんだ。

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