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カテゴリー「東北大震災・福島原発」の記事一覧

原発停止でも電力安定供給と東電が試算を発表

東京電力は11月22日、来年の夏、保有する全ての原発が停止しても、火力発電や揚水式発電の増強により、夏の最大供給電力を十分確保できると発表しました。この発表は、原発がなければ電力が不足すると言ってきた他の電力会社にも、影響を与えることでしょう。

太陽エネルギーを熱のまま利用する

連日の暑さである。当分日陰で息をひそめてやり過ごすしかない。3・11以降、熊森は自然保護団体として、エネルギー問題に対する考察を避けて通れなくなっている。
この地球に降り注ぐ膨大な量の太陽エネルギーこそ、自然エネルギーの筆頭である。兵庫県は、今国会で成立見通しの「再生エネルギー特別措置法案」も視野に入れて、来年度以降、県民出資による太陽光発電モデル事業に乗り出すそうだ。

それはそれでいいのだが、ここで、広瀬隆氏の興味深い指摘を、会員の皆さんにご紹介したい。まず、私たちは家庭で、電気エネルギーを何に使っているかである。以下のグラフは、資源エネルギー庁が2010年に発表した2008年のデータである。

なんと、家庭での年間電力消費の62%は、電気を熱エネルギーに変換しての利用だ。

エネルギーは、別のエネルギーに変換させるたびに膨大なロスが出る。(ちなみに、原発では、原子力で発生させた熱エネルギーの70%が海に捨てられ、残りが電気などになっているという事だ。)

家庭での電気利用を考えるとき、特に、給湯の30%だけでも、太陽熱を熱としてそのまま利用すれば、大節電になる。太陽熱⇒電気⇒熱よりも、太陽熱⇒お湯の方が、太陽エネルギーを数倍有効に使ったことになるそうである。価格もぐんと安くなる。

家庭用太陽光発電システム200万円⇔太陽熱温水器(屋根に水入れタンクを置いて太陽熱で直接温める)30万円

昔ながらの、屋根に黒塗りの水タンク。素朴なようでも、こういうのが一番安全ではなかろうか。東電福島原発事故後、注文が殺到しているという事で、うれしい。

66年前戦争に負けたことと54基の原発設置がどう関連するのか 船瀬俊介著「原発マフィア」が国民に教えてくれること


私たちは日本の森や森の動物たちを守ろうと悪戦苦闘してきた。一生懸命だった。しかし、3月11日以降、放射性物質という私たちの力ではどうしようもないもの、五感では感知できない得体のしれないものが私たちの守ろうとしていたものの上に降り注ぐようになった。

一説には、東日本はもちろん静岡あたりの山も、もう当分は危険だから入らないほうがいいという。万事休すだ。しかも、森や動物だけではなく、私たち人間の身体だってこの先どうなっていくのかわからないのだ。この前の台風で、福島原発からの放射性物質が全国に拡散されたという。

このところ、全くもって不可解なのは、「フクシマ」を忘れたマスコミ報道である。国・企業・御用学者たちのいう「原発安全神話」を国民に垂れ流してきた反省はないのか。また今、同じ国・企業・御用学者たちのいうことを垂れ流しているだけの報道ではないか。何の危機感もない。どうしようもない事態を生み出しておいて、「がんばろう福島」なんてなぜ言えるのかわからない。本当は、海にも、地下水にも、土にも、牛だけではなく全ての生物にも、大変なことが起きているはずである。福島県の小学生の1割が県外に転出したそうだが、大変なことだ。

さらに理解できないのは、あれだけ国民をだましてきた新聞やテレビの報道に、また国民が今も疑いもなく耳を傾けて安心していることである。

もっと理解できないのは、原発事故を見事予測していた一部の良心的な学者たちが、「本当は原発なんていらない。日本の電力は足りている」と言っているのに、原発利権に群がってきた電力会社たちが流す「原発を推進しなければ日本の産業が壊滅する」という言葉を信じて、「原発やむおえなし」といまだに唱える人たちがいることだ。自然保護団体の中でも、原発問題に口をつぐんでいる所が多い。明日にでも大地震が起きるかもしれない。新たな原発が事故を起こしたら、どうするのだ。放射性物質が降り注いで来たら、どうやって自然など守れるのか。この問題には一刻の猶予もない筈だ。

こんな中、左でも右でもないリベラリスト船瀬俊介氏が書かれた「原発マフィア」を読んだ。そうだったのか。謎が次々と解明されてきた。日本は66年前、戦争に負けてアメリカに占領されたのは知っていたが、今も属国だったのだ。そういえば、独立記念日はいまだにない。世の中の問題は日本だけで考えていてはわからないが、アメリカとの関係で見ればわかってくる。

私たちは、自然保護団体なので、森や動物のことは全力を挙げて調べているが、他の分野のことはそこまで調べる余裕も力もない。よく調べておられる人たちの本をいろいろ読んでみることだ。「原発マフィア」全国民必読の書として推薦したい。

平井憲夫氏の文を600部配布した女性

広島原爆記念日の8月6日、広島県の68才の女性から、連絡が入りました。くまもりから回ってきた平井憲夫氏の文を、原発のあるすべての県の知事と市長村長に送付し、残りはお嫁さんに手伝ってもらって、手渡しなどで600部配布しましたということでした。600部には驚きました。今まで報告を受けた中で最高部数です。コピーでは高くつくので、印刷されたそうです。福島県でも600部配った人を知っていると言われていました。

年金生活なので、財布の中をにらみながらの活動ですと笑っておられました。どうしてそこまでときくと、1歳2か月の時、原爆投下地点から2キロの場所で被爆しましたということでした。死線をさまよう症状がでたそうですが、その時は、放射能にやられたという事が誰もわからず、親たちも疫痢に感染したと言われて信じたそうです。当時は、義援金などないので、自力で生きるか死ぬかしかなかったそうです。平和祈念式典での菅総理の脱原発あいさつを心から喜んでおられました。

いまだに原発必要論者がいるそうですが、全国民が想像力たくましく、被ばく者になりきってみることが必要だと思いました。

原発推進は、やはり利権だったのだ 記者のみなさんに、奥山保全・復元問題もあばいてほしい

共同通信記者の調べで、以下のことが明らかになったそうです。

● 自民、個人献金72%は電力業界から(7月23日新聞)

● 電力労組民主に1億円超 労使一体で原発推進(8月1日新聞)

どうせこういうことだろうとは思っていましたが、やっぱりそうだったのですね。わたしたち一般国民には、捜査能力がないのでもどかしかったのですが、日本にも真実を国民に伝えようと命がけで使命に取り組む記者たちが現れたもようです。共同通信の記者の皆さんに、大拍手です。

私たちが取り組んでいる、大型野生鳥獣保護、外来生物根絶殺害問題、奥山保全・復元などの問題も、利権をねらって腐敗した産・官・学・政の隠ぺい策と、その正義感故に声を上げようとする者たちへの弾圧策で、一向に問題解決が進みません。これらの分野にも、記者さんたちの調査が入って、真実をあばいてほしいと強く願います。本当のことが明らかになってくれば、害獣扱いをされて殺し続けられている鳥獣たちが、涙を流して喜ぶことでしょう。

熊森と放射能汚染問題

わたしたちはその困難さからどこもだれも取り組んでいない、全国規模の奥山保全・復元に取り組むという大活動に、本気で取り組んできました。しかし、3月11日のフクシマ原発事故以来、さらに大きな絶句するような困難が、わたしたちの活動の上に覆いかぶさってきました。守ろうとしていた自然環境の上に、野生生物たちの上に、そして、わたしたちの上に、量の多少はありますが、毎日、放射性物質がいつ果てるともなく全国規模で未来永劫に降り注いでくるようになったのです。国や電力会社が、真実の情報を「かくす」「答えない」「もみつぶす」作戦に出ていることは、多くの国民が気づいています。せめて、産・官・学・政・情のみなさんには、本当の情報を国民に発表していただきたいです。ホットスポットがどこなのか教えて下さらないと、当協会東日本の支部会員達は、怖くて山に入れなくなっているのです。

再信:教科書に載せてでも全国民に読んでもらいたい 原発事故被災者のみなさんに配って真実を伝えたい

4月1日付けで配信致しました当記事において、平井憲夫氏のお名前を「平井憲一氏」と間違えたままの内容で、TwitterとFacebookに転送されておりました。
大変失礼いたしました。改めて、正しいお名前で配信させていただきます。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「原発がどんなものか知って欲しい」
97年に亡くなられた原発建設現場監督だった平井憲夫氏の文(全文)
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html

どっちが本当?安全な被ばく量など存在しないという本を読みました

放射性セシウムが付着した稲わらを食べたウシが内部被ばくし、その後、肉にされ販売された問題がマスコミに取り上げられました。新聞には、またぞろ、専門家という大学の先生たちが、「このような牛肉を食べても心配ありません」というコメントを寄せています。心配がないなら、なぜ、新聞記事にわざわざ取り上げるのか疑問です。この国では、原発安全神話作りがまだ続いているのでしょうか。

一方、安全な被ばく量など存在しないと主張されている専門家たちもいます。被ばくは少量であっても、何らかの影響を体に与えるそうです。(下写真:小出裕章著「原発のウソ」)

マスコミは、片方の専門家だけ取り上げるのではなく、両者の意見を取りあげて、対決討論を企画してほしいです。国民は、両方の意見を聞いて判断したいのです。

2011年6月25日(土)世界的な環境ジャーナリスト 石 弘之(いし・ひろゆき)先生講演会in兵庫県西宮市

●「人類史とは、自らを破滅へと導く歴史だった」 石弘之
講演会チラシ(PDF)
参加お申込みフォーム

世界的な環境ジャーナリストで熊森新顧問の石弘之先生に、兵庫県で講演していただけることになりました。

先生の生の声が90分間聞けます。その後、会場の皆さんと30分間語り合う時間を予定しています。

大変貴重な機会です。これからの人類の歩むべき方向を真剣に考えておられる若い人たちに、ぜひ聞いて頂きたい内容です。

ご家族、ご友人などお誘い合わせの上、どうぞご参加ください!学生無料!

[講演会タイトル]
「自然災害と地球環境―東日本大震災を考える」

[講演趣旨]
「災害は人命や財産に被害を及ぼしてはじめて災害になる。南極でいくら大きな地震がきても、災害にはならない。年々、被害が拡大しているのは、地震や 噴火や異常気象が増えているのではなく、災害の被害を受けやすい海岸地帯、山ろく、乾燥地帯などで人口が増加しているためだ。さらに人の開発によって自然 が傷めつけられ、土砂災害や洪水をなどが起こりやすくなっている。今回の東日本大震災や原発事故から、自然災害と環境の関係を考えてみたい」

[主催] 日本熊森協会本部

[日時] 2011年 6月25日(土)
(受付13:30 講演会 開始14:00~16:30)
定刻5分前には、ご着席完了願います。

[場所] 兵庫県西宮市民会館 大会議室 101
TEL: 0798-33-3111
阪神電車西宮駅「市役所口」改札北へすぐ。
車の方は、市役所東向かいの公共有料駐車場をご利用ください。

[受講料]
熊森会員 1,000円
一般    1,500円
学生    無料

参加を希望される方は下記電話、FAX、又はEメールにてお申込みください。定員になり次第、申し込みを締め切らせて頂きます。

[日本熊森協会本部]
TEL: 0798-22-4190
FAX:0798-22-4196
Eメール:contact@kumamori.org

5月22日 森山会長の岩手県訪問、岩手県会員らと陸前高田市にも

東北応援くまもり基金が90万円を超えたので、各地に仕送りを始めました。福島県・宮城県と小分けして、人のため動物たちのために仕送りしましたが、岩手県にはまだ1件も送れていません。森山会長は、このたび盛岡に行く機会を得たので、岩手県会員らと被災地の訪問もおこなってきました。

岩手県で一番多くクマが出ているという盛岡のリンゴ園を見に行きました。リンゴの白い花がたくさん咲いていて、とてもきれいでした。リンゴ園の裏山は、頂上までスギの人工林でした。岩手の人工林率は県平均44%で、兵庫県より多いのです。国策というのはこんな北の地にまで及ぶ。すごい力だと思いました。これではクマは、リンゴ園に出て来ざるを得ないと感じました。地元のお料理屋さんのお店には、「クマともりとひと」の小冊子が置かれていました。そこのご主人が、「岩手県人は、だれもクマなど殺したいと思っていないよ。早く、岩手県にも熊森が広まればいいな」と話されていました。

岩手大学で、「森は海の恋人」で有名な畠山重篤さんの講演を聞かせていただきました。気仙沼在住の畠山さんですが、祖先の言いつけを守って小高い山の上に家を建てて漁業をしていたので、今回の震災でも家は残ったという事でした。祖先の言い伝えは大事だと思いました。自然林を伐ったことで、フルボ酸が海に流れ出なくなり、海が貧血になって海の生き物たちが大変なことになっているという興味深いお話でした。6月1日に、「鉄は魔法使い」という本を出版されるそうです。ぜひ買って読もうと思いました。

最後、陸前高田市は、テレビで見たよりずっと悲惨でした。こんな状態が、岩手県だけでも北に250キロ続いているそうです。見に行きますかと岩手県会員たちに聞かれましたが、耐えられないと思い、断りました。どれだけたくさんの子供たちが、突然、親を失ったことだろうと思いました。岩手県では、親を失った子供たちに、東北応援くまもり基金をつかえないだろうか。今、岩手県会員に、送り先を探してもらっています。

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