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2013

兵庫県丹波県民局判断で設置されていたクマ捕獲わなは、期限切れで12月27日に撤去

12月13日から兵庫県丹波市の集落に、クマ捕獲わなが設置されていました(既報)が、この度、撤去されました。この件は、今後のクマ行政に、大きな問題を提示したと、私たちは考えます。

 

これまでクマなど出たことがないという集落で、クマのフンが初めて見つかったのは11月20日だそうです。無人になっている神社の社にニホンミツバチが巣を作っていたため、12月1日には、大人の上半身ほどの大きさの社の板が壊され、中の蜂の巣がクマに食べられるという被害が発生しました。クマを目撃した人はいないのですが、その後も、集落の柿の実が、クマに相次いで食べ続けられます。クマに慣れていない集落の皆さんが、不安に陥られたのはわかります。集落のリーダーが、集落の皆さんに、クマを誘因していると思われる木々に残された柿の実の除去をお願いすると共に、クマを捕獲して欲しいと丹波市にお願いされたのもわかります。丹波市の担当者が、柿の実の除去が終わっていないのに、12月13日に市所有のクマ捕獲わなを設置されたのもわかります。丹波県民局は、捕獲された場合、このクマは殺処分と決めておられました。私たちは、この決定には、まったく納得がいきません。

 

絶滅危惧種のツキノワグマに対する保護が大きく後退してしまった現在の「兵庫県のクマ出没対応基準」でさえ、このクマの場合、殺処分とはなりえません。今回の場合、県の出没状況区分は、3の、「繰り返し出没し、精神被害を含めた被害を発生させた場合」にあてはまります。県が決めた対応は、兵庫県のクマは生息推定数が400頭を越えていると考えられるため、「原則殺処分だが、ただし、適切な被害対策を行っていない場合で、過去に学習放獣されていない個体は、学習放獣」です。この集落の場合、適切な被害対策をまだ行っていなかったので、どう考えても、このクマが捕獲された場合は、学習放獣が妥当です。しかるに、丹波市担当者が、捕獲された場合、殺処分すると主張されたため、私たちは地元のリーダーに電話して、急遽翌日の12月14日、柿もぎ支援のため、この集落に駆けつけました。柿をもいで山に持って行ってしまえば、クマは出てこなくなり、殺処分される恐れはなくなります。集落も、クマ不安から解放されます。

 

しかし、集落のリーダーから、知らない人たちに集落に入ってもらいたくないと断られました。そう言われてみれば、そうだろうとも思います。しかし、こんなことで殺処分を認めていたら、絶滅危惧種は守れません。クマの棲む保水力抜群の豊かな森をこの国に残そうと運動している私たちにとっては、もし、捕獲されたら山に放獣すると、丹波県民局に方針転換してもらうしかありません。地元のリーダーも、「殺処分されるとは知らなかったし、行政からも聞いていない。奥山に放獣してやればいい」と言ってくださいました。

 

12月19日、私たちは、丹波県民局に行きましたが、かたくなに殺処分を主張されました。丹波市担当者は、丹波県民局の決定に従うの一点張りです。もし、このクマが罠にかかっていたら、殺処分されるところでした。しかし、有害捕獲わな設置許可期限の2週間を過ぎても、クマは罠にかからなかったばかりか、冬籠りに入ったのか、出てこなくなり、12月27日に罠は撤去され、1件落着しました。

 

しかし、私たちは、大きな問題が残されたと感じます。クマをどうするかの決定権は、県民局にあるのだそうです。丹波県民局担当者はこの部署2年目で、クマの生態に無理もありませんが、それほど詳しい知識は持っておられません。県のクマ出没対応基準と違う決定を下し、外部から指摘されても、かたくなに訂正しようとされませんでした。地元の人たちに説明もせず、地元の声も聞いていません。私たちのように長年クマに関わってきた市民団体の声も、まったく受け入れません。たまたま今回は、捕獲わな設置の段階でマスコミ報道があって、私たちが気づいたため、私たちもそれなりに調査し動きましたが、今回のようなことは例外です。最近のマスコミは、行政発表を書くだけというのがほとんどで、行政は捕獲や殺処分を発表しませんから、兵庫県ではクマは殺されていないと信じ込んでいる県民がほとんどです。

 

ちなみに、今年の兵庫県のクマ統計(11月30日現在)は、以下です。

目撃数は485件(同じクマを何度かカウントしている場合あり)、有害として捕殺11頭、イノシシ罠などに誤捕獲29頭(うち28頭は放獣)

 

それぞれの対応について、県民局が決定権を持っているのはいいとしても、決定や遂行にあたっては、地元住民に説明し、県民に情報公開していただきたいと思います。兵庫県では、クマに長年携わっておられる森林動物研究センターの職員もおられるのですから、相談してみるなど、謙虚で柔軟な対応を望みます。今回の丹波県民局の対応は、誠に残念で問題でした。

 

 

 

 

 

 

(速報8)12月27日阿仁熊牧場へ18頭目のヒグマを移送、残り1頭に

とりあえず、ウメコは阿仁へ

 

(以下、2013年12月28日  読売新聞より)

 

移送用のおりに入って、新しい飼育舎に到着した18頭目のヒグマ(27日、北秋田市の阿仁熊牧場で)

北秋田市の「阿仁熊牧場」に27日、廃業した鹿角市の「秋田八幡平クマ牧場」から雌のヒグマ1頭が移送され、これで計18頭が新しい飼育舎に収容された。

移送は16~25日の予定だったが、警戒心が強く、搬送用のおりに入らない雄が1頭まだ残っており、県などは引き続き移送を試みている。

秋田八幡平クマ牧場では昨年4月、ヒグマ6頭が脱走し、女性従業員2人が襲われて死亡した。ヒグマの処分が検討され、県が阿仁熊牧場に約3億3000万円を補助して運動場や飼育舎などを新設し、雌12頭、雄7頭の移送が決まった。

両牧場間は約120キロあり、トラックで片道約3時間。ヒグマのおりはクレーンで飼育舎に運ばれた。

県などによると、ヒグマは1頭ずつ、基本的に縦2・4メートル、横3・0メートルのコンクリートの部屋に入れて環境に慣れさせている。落ち着いた様子で、食欲なども大きな変化はないという。

神戸市の深い3面張り川のえん堤内に閉じ込められて1年たつ1頭のイノシシのこと

12月25日の新聞報道によると、今年4月、神戸市中央区の宇治川のえん堤に、ウリ坊(イノシシの子供)が1頭迷い込み(流れ込み?)、高さ6メートルのコンクリート塀に囲まれたまま、約1年近くも抜け出せないでいるということです。50キログラムぐらいにまで、成長している感じでした。

イノシシ

見かねた住民たちが、餌をやるなどして、このイノシシの命をどうにかつないでいるものの、山に返してあげたいなどの市民の相談に対して、行政側が全く動いていないという記事でした。何のための行政なのか、信じられません。

 

近隣の他の市では、同様のことが起こると、住民の通報を受けた行政がすぐに駆けつけて、イノシシを山に逃がしてやっています。つい先日も、行政が、高い岸から川に落ちて這い上がれなくなっているイノシシを救出して、住民から拍手をもらっていました。

川を、動物が落ちたら最後、二度と這い上がれないような何メートルもの高さのある垂直3面張りの排水路に変えてしまい、町中に張り巡らせた人間の責任は、本当に重いと思います。(子供や動物など、弱者への配慮が全くない)

 

このイノシシを助けてやってほしいという声が、さっそく、12月25日夜から、くま森に入り始めました。行政にとって、このイノシシを救出し、山に逃がすことなど簡単なことです。1年近くもなるのに、なぜ動いてやらないのか、理解に苦しむくま森は、26日、行政に電話で、すぐに救出して山に逃がしてあげてほしいとお願いしました。その時の答えは、人間として、本当に理解に苦しむものでした。

 

くま森が救出しよう。クレーン車やユニック、捕獲檻、軽トラック・・・準備物が次々と浮かびます。しかし、高さ6メートルのコンクリート塀と言われても、実物を見ないと、救出計画が立てられません。インターネットのグーグルストリートビューで確認してみましたが、やはり現地に行かないと、はっきりとした河川敷の構造がわかりません。明日の朝、現地に取りあえず行ってみることにしました。

 

元イノシシの生息地であった神戸市の裏山は、宅地開発の歯止めがかからなくなっており、現在、人間の住宅地が山の半分くらい上まで上がっています。生息地を奪われたイノシシは住宅地内を徘徊し、あちこちに掛けられたイノシシ捕獲用くくり罠や箱罠にかかって、毎年大量に殺されています。銃猟禁止地域なので、罠にかかったイノシシは、たたき殺すか刺し殺すかされています。以前、猟友会の方が詳しく教えてくださったことを思い出しました。

 

この1歳の迷いイノシシにとって、山に逃がしてあげることが幸せにつながるのかどうか・・・逃がしてあげた次の日に、罠にかかってたたき殺されることも十分予測されます。どちらがこのイノシシのためになるのか。大切なのは人間の命だけではなく、全ての命だと考えている私たちにとっては、悩ましい限りです。

 

12月27日、朝、行政に、昨年度神戸市で捕殺されたイノシシの数を聞いてみました。640頭!でした。

 

現地に到着し、入念に構造を調べ、付近の人たちの聞き取りを行いました。遊水地の底から地上の道路まで、コンクリートの広い坂道がついており、坂道を上りつめたところの鉄の扉さえ開けてもらえれば、クレーンやユニックなど不要で、救出は簡単にできます。

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近隣の方たちが、集まってこられました。多くの市民が、このイノシシを不憫に思い、温かく見守っておられることがわかりました。

私たちは、きれいな水は?、餌は?、嵐の日の逃げ場は?もし川が増水したら生き残れるか?危害を加える人間はいないか?いろんな観点から、生息地を調べていきました。

イノシシが迷い込んでいるところは、大雨の時、川の水が市街地にあふれださないように作られた遊水地でした。外からでは遊水地の構造がわかりにくいため、施設管理部署を訪れ、図面を見せてもらって、遊水地の構造を確認しました。

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写真右の坂道が、地上への道で、イノシシはこの先端までよく来ているそうです。坂を登りつめたところにある鉄の扉を開けると、すぐに地上に出られます。

<わたしたちの出した結論>

豊かな自然の中で、親子で生きているイノシシのことを思うと、確かに哀れなイノシシではあります。しかし、予想に反して、命を永らえることができる最低限の生息環境チェックは、全て合格点でした。

人間のことしか考えなくなった環境省は、今、今後10年で、シカ生息推定数の半分である160万頭、イノシシ生息推定数の約半分である39万頭の大量捕殺を行うと宣言しています。

捕獲罠でいっぱいの山に逃がされて罠にかかりたたき殺されるより、ここで、多くの市民に愛されて生を全うした方が、このイノシシにとっては幸せではないかと思われました。

行政関係者のみなさんに、遊水地からイノシシを救出して山に逃がしてやってほしいという、昨日の申し出を取り下げることを伝えました。

近隣の神戸市民の皆さん、哀れな1頭のイノシシを、今後とも愛し育ててやってください。よろしくお願いします。このイノシシを大事に見守ることによって、人間社会にもきっとすばらしい幸せがもたらされます。ただ、このイノシシは、春からここにいるということで、今の状況で、厳しい冬の寒さが乗り切れるのかどうかの証明ができません。皆さんに見守っていただくしかないと思います。

行政にもいろんな方がおられます。親身になって私たちの思いを受け止めてくださった、人間性を失っておられないみなさんに、心から感謝申し上げます。

(完)

(速報7)阿仁熊牧場へのヒグマ移送、あと1頭、どうしても檻に入ってくれない

現在、元八幡平(はちまんたい)熊牧場に残された19頭のヒグマのうち、17頭が、阿仁(あに)に無事引っ越しを終え、全頭阿仁の新施設で元気に暮らしているということです。

 

八幡平に残されたヒグマはあと2頭。ウメコは12月26日、無事、檻に入ってくれたのですが、あと1頭、ゴロウがどうしても檻に入ってくれません。餌につられて檻の近くには来るのですが、檻に全身は入らないようにして、おしりをつきだしたまま手を大きく伸ばして餌だけ取って食べています。ゴロウが一番慎重で警戒心の強い、自己の意思をしっかりと持ったヒグマであったことが、これで証明されました。しかし、関係者の皆さんは、疲労困憊を超えておられます。もう、檻に入ってあげてほしいものですね。

 

八幡平から阿仁への移送には、万一に備えて、警察のパトカーや、銃を持った猟友会の方々が付き添ってくださってきました。しかし、ついに、本日でタイムリミット。警察のみなさんは、年末の特別警戒の仕事があり、もうこれ以上は年内は付き合えないということになりました。麻酔を!という声も出たそうですが、とにかくそういう化学物質は使わないようにして、自然な形で、食べ物だけでつって移送しようと決めていたため、却下されました。(素晴らしい判断だと思います)

 

かくして、檻に入ったウメコと、檻に入ってくれないゴロウの阿仁への移送作業は、いったん本日で休止。

新年1月8日から再開されることになりました。フゥーッ。

よって、移送速報ニュースの続きは、1月8日以降になります。

その間、八幡平に残された、2頭のヒグマたちは、関係者の皆さんの手で、飢えないよう、凍え死なないよう、手厚く配慮し続けてもらえるとのことです。吹雪と氷点下の秋田八幡平です。1月8日まで、長崎さん、県庁職員の皆さん、臨時職員の皆さん、どうか残り2頭をよろしくお願いします。

本部事務所 会報78号発送中

今年も、あとわずかとなりました。本部では、今、会報78号の発送作業で、てんやわんやです。26日は、近隣会員のみなさんを初め、愛知県や奈良県など遠くからも会員の皆さんが、手伝いに駆け付けてくださいました。ほんとうにありがたいです。本部スタッフ一同、感激です。

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仕上がった会報入り封筒の数を数えるスタッフ。(くま森ビル2階)

明日も発送作業が続きます。人海作戦でやっていますので、ご都合のつく方は、部分的参加だけでもいいので、お手伝いに来てください。

12月22日サンデースクランブル放映 「リニア新幹線が環境破壊?水源枯渇か」

<放映内容要旨>

「ももとぶどうの生産量が日本一の山梨県笛吹市 で、水の異変が起こっている」と、笛吹市の野澤今朝幸市議会議員は言う。本来、渇水期だと川の水が流れないは ずなのに、リニア新幹線のトンネルを建設しているためで、その影響で山の中では、 稲作が出来る程の豊富な水があったはずなのに、全部水が干上がってしまい、ほとん ど流れなくなってしまった。このため、JR東海はリニア沿線の水枯れ地域に簡易水道を建 設し生活用水や農業用水を供給したとのこと。

 

東海道新幹線の品川~名古屋間は86%がトンネルで一番大きなトンネルで南アルプスを横断するトンネルがあり、大井川を横切って行くため、リニア建設によって生き物が住めない川になってしまうと、水ジャーナリストの橋本淳司氏。

 

なお、JR東海は大井川で最大毎秒2トンの水が減少する可能性があると試算しており、 大井川広域水道企業団の管理課長は2トンの水を処理することは相当なダメージで、 掛川市と菊川市では生活用水を大井川の水に頼らざるおえないので、返して欲しいと 話していた。その事に関してJR東海はトンネル工事の手法や漏水を止める工事など で地元で利用する水に影響しないように対応するとのこと。

 

今回取材したのは上野原市と笛吹市間でそこでは、実験線がほとんど開通している。上野原市の川は、リニア中央新幹線のトンネル工事が始まった時期から川が枯れてしまい、山梨県笛吹市などでは、異常に水が出ている地域もあるという。
JR東海は、笛吹市の事例について渇水との因果関係を認め、出来る限りの対策・対応をとると話している。

 

 

くま森から

JR東海も国も、「夢のリニア新幹線」と華々しく広告するだけで、国民に、リニアのリスクについて、ほとんど情報公開をしていない。

新聞やテレビなどの大手メディアも、リニアのリスクについて、ほとんど報道していない。(東京電力と同様、JR東海も、マスコミの大スポンサー)

このような状態では、国民が、リニアについて、賛否の判断ができない。大変アンフェアである。

 

南アルプスの山々は、貴重な自然であり、今、多くの野生生物たちが棲む。リニアは人間のことしか考えていないようだが、水を失えば、野生動植物は大量死滅するしかない。森を劣化させれば、いずれ、人間生活に返ってくる。

 

どんなものにも、利点と共にリスクもある。リニア建設を始める前に、国民にすべて情報公開してほしい。全国の自然保護団体は、水脈をブチ切り、取り返しのつかない自然破壊をもたらすリニア建設について、一致団結して反対の声を上げてほしい。

どうしてもリニアを通すというのなら、むしろ、地上を走らせてほしい。我が国がこれ以上、森を失うことは、絶対に避けるべきだ。


(速報6)阿仁熊牧場へのヒグマ移送、残り、あと2頭

12月24日、降りしきる雪の中、5頭を無事、阿仁に移送できたとのことです。全頭元気だそうで、これ以上嬉しいことはありません。

 

後、八幡平熊牧場に残るは2頭(ゴロウ、ウメコ)のみになりました。

 

今日の夜、阿仁から持ち帰った檻を、この2頭用にセットされたそうです。うまく入ってくれれば、ヒグマの移送は、明日が最終日となります。

 

現在のところ、全く無事故で移送作業が進んでいます。

 

移送作業に関わっておられる方々の粘り強さや、大雪の中での移送技術の高さには、ほんとうに驚かされます。この一連のヒグマ移送作業だけ取ってみても、感動の映画になることまちがいなしの、まさにプロジェクトXです。本来は、華々しい移送の場なのに、昨年のヒグマ脱走事故で亡くなられたお二人の方のことを思い、現地では、映像記録も撮らず、ただただ黙々と作業を進めているということです。

 

熊森は、本日、今回のヒグマ全頭移送に関して、秋田県の新聞社から、電話で取材を受けました。

 

 

 

 

(速報5)阿仁熊牧場へのヒグマ移送、残り、あと7頭のところで、現在停止中

これまで移送し終わったヒグマは12頭。いずれも、動物福祉に配慮された冬籠り用の新獣舎に1頭ずつスムーズに入ってくれました。みんなとても落ち着いており、食欲も旺盛で元気にしているということです。ヒグマはたくさん食べるので、これまでツキノワグマに関わってきた飼育担当者が驚いているということです。今回の移送では、今のところ、麻酔は一切使っていません。

これまでの移送状況

12月16日・・・4頭

12月17日・・・3頭

12月18日・・・3頭

12月19日・・・2頭

雪の中の長距離の移送は、本当に大変で、移送に関わっておられるみなさんは、すでに疲労困憊の模様です。

 

ここで新たな問題が発生しました。

どんどん仲間がいなくなっていくからか、12月20日、21日とも、残されたヒグマたち7頭が、警戒し始めたようで、ハチミツでつっても、もう1頭も移送用檻に入ろうとしてくれないのだそうです。雪の中の移送計画には、全く時間的な余裕がないため、待ったなしです。しかし、どうしようもありません。7頭が早く檻に入ってくれるよう、祈るしかありませんね。

 

なお、移送に使われている、トラック、ユニック、移送檻、スノータイヤ、ガソリンなど諸経費の多くは、「八幡平熊牧場クマ基金」からの支出です。ご寄付くださったみなさんは、みなさんの寄付金が何に使われているのか、以下の写真からもご覧になってください。

s-1216ハナモモ

s-1216長崎氏取材

熊森協会や秋田県獣医師会を初め、これまでご支援くださった多くのみなさんに、心からのお礼を述べられている、元八幡平熊牧場経営者長崎氏。

 

s-1217サザエ2

移送用檻に、藁を入れてもらって、藁でうれしそうに遊ぶサザエ。

 

 

 

会員の皆様へ☆12月26日(木)~27日(金) 会報発送ボランティア募集☆

本部近隣くまもり会員の皆様へ

 

師走のお忙しい時期かと思いますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。

いよいよ「くまもり通信」第78号が出来上がりました。今回も力作です。

 

★12月26日(木)~27日(金)の2日間、全国への発送作業が始まります。
12月26日(木) 10時~18時の間で可能な時間
12月27日(金) 10時~18時の間で可能な時間
兵庫県の本部事務所にてお手伝いいただける方は、ぜひお力を貸してください。
ご都合の良い日で、数時間だけでも歓迎です。
可能な方はご連絡いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

(速報4)阿仁熊牧場へのヒグマ移送、順調。残り、あと12頭に。

ヒグマ移送状況

12月16日4頭(姫子を含む)、12月17日3頭(太郎を含む)移送完了。現在のところ、移送順調と元八幡平熊牧場経営者長崎氏より電話あり。

以下、秋田さきがけ新聞より

12月16日 ヒグマ舎を公開 両脇に通路設け観察

※写真クリックで拡大表示します
報道関係者に公開されたヒグマ舎

 北秋田市は16日、整備を進めている市営阿仁熊牧場のヒグマの飼育施設のうち、13日に完成したヒグマ舎を報道関係者に公開した。

ヒグマ舎は全20室。19室が7・2平方メートルで1室が9・0平方メートル。ヒグマの体調管理を万全に行うため、1室当たり1頭としたほか、一部には 部屋と部屋の仕切りの壁に鉄格子を設け、開放感を持たせた。さらに、ヒグマ舎を挟む格好で両脇に通路を設置。2方向からヒグマを観察できるようにした。

飼育施設は鉄筋コンクリート造の一部2階建てで、延べ床面積839平方メートル。1階にはヒグマ舎、2階には研修室や資料展示室を備える。電気柵を備え た運動場や展望デッキ、遊歩道は現在建設中。事業費は3億1815万円。昨年12月に市と県が交わした覚書に沿い、全額県が負担する。

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