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2017-12-26
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- 2017-12-26 (火)
- くまもりNEWS
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2017年 官・民で兵庫県のクマ対応を振り返る
12月25日、お互い年末の忙しい時期ではありましたが、熊森本部の会長、クマ担当、森担当の3名は、兵庫県庁の農政環境部環境創造局局長と鳥獣対策課課長を訪れ、約45分間、今年度の兵庫県のクマ対応を共に振り返る時間を持ちました。
(1)県土はどのようにゾーニングされたのか
兵庫県は今年から、環境省が昨年度出した指示に従い、クマのゾーニング管理を導入しました。
県土を、[保護地域]、[緩衝帯]、[人の生息する地域]などに分けて、それぞれの場所でのクマ対応を決めていくのです。
足で歩いて現地の様々な状況を見て、その場所をどのゾーンにするか検討しなければなりません。
想像しただけでも頭が痛くなるほど、むずかしい作業です。
これまでずっと、「まだ、ゾーニングは、できていません」という県の答えでした。
一体、県土はどのようにゾーニングされたのか、今日こそゾーニング地図を見せていただこうと思いました。
県の答えは、<集落から200m以内にクマがいてはならない>ゾーニングの中身は、たったひとつそれだけでした。
(あまりにも機械的。こんなゾーニングなら、一瞬にしてできるのではないでしょうか)
熊森:集落の裏がクマの生息に適した自然林で、これまでクマがそっと棲んでいた場所であっても、集落から200m以内ならば、捕殺対象ですか?山中に罠を仕掛けたんですか。
兵庫県:そうです。地元から駆除申請があればね。
熊森から
今年勝手に人間が集落から200mにラインを引いたのです。
クマにそのようなラインができたことを伝える努力は何一つしていません。
これまでは、山の中にいるクマまでは獲らないという共通認識があったのに、このようなゾーニングは保護体制の大後退です。
かつて兵庫県は、日本一のクマ保護先進県として、他府県の行政からも称賛されていたのに、今の状況は残念の一言です。
(2)有害捕殺32頭
熊森:どんな罠を仕掛けたのですか?
兵庫県:箱罠や、ドラム缶罠。シカ・イノシシ用に掛けた罠に、クマという名札を付けて共に獲ったりもしました。
熊森:誘引剤は何ですか?
兵庫県:まだまとめていません。
熊森:今年32頭も、有害駆除されましたが、200m以遠のクマまで罠の誘引物がクマを誘引してしまった結果ではないでしょうか。
兵庫県:そういうこともあるでしょう。今年は、春・夏の目撃がすごく多かったです。
熊森:春や夏は、どんな食べ物を食べようとして、人里までクマがやってきたのですか?その食べ物を除去したり、電気柵で防いだり、クマを追い払ったりされましたか。
兵庫県:何を狙って出て来たのかわかりませんでしたから、できませんでした。
熊森:そういう時は、熊森が調査に駆け付けるから、クマを捕獲する前に連絡してほしいと、毎年、県にお願いしてきましたが、今年も1回の連絡もいただけませんでした。
兵庫県:・・・
クリックするとグラフが大きくなります。注:11月に狩猟1頭あり。
有害捕獲は全頭殺処分。錯誤捕獲は全頭放獣。
秋の山の実り:豊作 センターは、春や夏のクマの餌は何で、なぜ山で得られなくなったのか究明されていますか?
熊森から
兵庫県はとにかく、クマが爆発増加している。何とか捕殺して頭数低減を図らなければならないという考えに憑りつかれているように見えます。
奥山生息地を人間が壊したために里に出て来ざるを得ないクマの哀しみや、山にハンターが捨てた無数のシカ駆除個体にクマが付いていることなどを何故考慮されないのか、不思議でなりません。(熊森は指摘し続けてきました)
山中のクマ数が爆発増加していると言われる割には、昨年度のクマ狩猟数4頭、今年度のクマ狩猟数1頭をどう分析されるのか、まだまだ聞きたいことでいっぱいでした。
昨年度お願いした情報公開請求の件も、まだ終わっていません。
時間がないということなので、これらの意見交換は来年に回させていただくことにしました。
12月12日 水道水はどこからくるの?神戸市の保育園で今年最後のくまもり環境教育
吐く息の白い、身体が震えるような日でしたが、
子どもは風の子!元気いっぱいにお出迎えしてくれました。
今回の環境学習のテーマは「水」。3~5歳の園児が対象です。
海や川の生きものはもちろん、私たち人間の暮らしを支える水が、
森から来ていることを、学んでいただきました。
水道の水って、どこから来るのかな?と聞くと、「雨?プール?海?川?」と、意見は千差万別。
そこで紙芝居「ぴっちゅんのぼうけん」を通して、森に降った雨がゆっくりと土の中を旅し、いずれ川の水となって、お家の水道までやってくることをお話しました。
水は森からです。
「わたしはだれでしょう?」では、水に扮したスタッフが、
水の精(?)になりきって!クイズを出しました。
子どもたちは、迫真の演技に大笑いです。
面白い・楽しいという感情は、ずっと心に残ります。
子どもたちの心に学びが残る、
そんな授業をめざしたいです。
この園は法人会員として、日頃より、くまもりの自然保護活動を支えてくださっています。
最近、自然体験や食育の一環で、栽培体験を導入されている保育施設が多くなっていますが、この園では、四季折々の作物を育てており、子どもたちはほぼ毎日、畑を訪れます。
収穫した野菜は、その日の給食で使われたり、時には子どもたち自身で調理したりするそうです。
今や、多くの野菜が1年中スーパーで買える時代ですが、園児は、野菜にも季節があることや、本当の意味で自然の恵みをいただくということを日々学び続けており、本当に素晴らしい取り組みだと思いました。
因みに、毎日畑作業をするうちに、子どもたちの目は肥え、今ではおいしいイチゴの見分け方もマスターしているそうです!
☆☆☆
今年の環境学習は、これで最後となりました。
お世話になった関係者の皆様、本当にありがとうございました。
来年も、子どもたちと自然を繋ぐ懸け橋となれるよう、環境教育チーム一同、がんばってまいります!
2018年が、全ての生きものにとって、良い年となりますように♪(SY)