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2022-09-30
10月22日 広島で初のくまもりカフェ予定! 翌23日は広島のクマ生息地ツアーです
- 2022-09-30 (金)
- くまもりNEWS
10月22日(土)くまもりカフェin広島
西中国山地でも山林破壊型のメガソーラーや尾根筋風力発電の計画がいくつも上がってきています。
何とか広島にも支部を作って、熊森も阻止の一助を担っていきたいです。
広島の新入会員と相談して、広島で初のくまもりカフェを開催することにしました。
ただいま、本部スタッフあげて準備しています。
受付などお手伝いいただける方は、ご連絡ください。
チラシ参照
10月23日(日) 広島クマ生息地ツアー
東中国山地同様ドーナツ化現象を起こしている西中国山地のクマたちの生息痕跡が見られます。
ぜひ、生息地がどうなっているか、現場で見ていただきたいです。
広島でクマの調査を長年続けて来られた金井塚務先生がご案内くださいます。
基本的には自車参加をお願いします。
詳しいことは、ご連絡いただいた方にお伝えします。
どちらも、会員はもちろん、会員でない方にもたくさん集まっていただきたいです。
周りの皆さんやお友達、同僚など、お声掛けしてください!
10月15日、森山名誉会長が青森で講演予定です
- 2022-09-30 (金)
- くまもりNEWS
これまで兵庫県本部から遠すぎて、手が回っていなかった青森県ですが、山林破壊型再生エネルギー事業の草刈り場になっており、熊森としてはもう見過ごせません。
一大決心をした森山名誉会長は、10月14日に八甲田山の風力発電予定地を視察し、翌15日は、午後は弘前市で、夜は青森市で講演することにしました。さらに、16日は、福島県入りです。
皆さん応援してください。
青森県にはまだ支部がないため、どれだけ人が集まっていただけるのかわかりません。会員の皆さんはもちろん、会員外の皆さんもご参加いただきたいです。
参加いただける方は、住所氏名電話が必要で、できるだけ前もってお申し込みください。
つぶし目的の方はご遠慮ください。
チラシ参照(クリックで拡大されます)
動物愛護団体や仏教関連団体で室谷悠子会長が次々と講演
- 2022-09-30 (金)
- くまもりNEWS
9月22日 動物愛護を考える会
この会に参加して、動物愛護系の活動家の皆さんの粘り強い本気の運動で、我が国の犬猫の殺処分数が劇的に減少してきていることを知りました。
昭和49年の犬猫殺処分合計122万頭
→令和2年の犬猫殺処分合計2万4千頭
くまもりが取り組んでいる野生動物の方は反対に、生息地保全・再生を忘れた環境省の個体数調整捕殺政策によって、野生動物たちの捕殺数がうなぎ上りです。野生動物にも保護の流れができるようがんばりましょう。
マスコミがもっとこの問題を取り上げてほしいです。
9月24日 日本仏教心理学会
仏教王国ブータンは世界で唯一、憲法で森林を保護している国です。
標高約三千三百メートルの電気のない村で、発電の話が起きたことがあります。
ここ一帯はヒマラヤを越える渡り鳥「オグロヅル」の飛来地なので、渓谷に電線を引けば、ツルのコースを妨げることになる上、ツルが電線にひっかかって命を落とす危険もあります。
村人が「電気はあればいいけど、なくてもいい。でもツルはそういうものじゃない。くると幸せな気分になれるから。」と、発電よりもツルを選んだ話は有名です。
その後、「政府がツルのために、お金を掛けて電線を地下に敷設した」という情報があるそうです。
これからも熊森は、いろいろな団体とつながっていきたいと思います。
地元の「絶対反対する会」と「首長の反対」で、四国でも尾根筋風力発電の中止ドミノ
- 2022-09-30 (金)
- くまもりNEWS
今年の夏は、東北地方で地元のみなさんが即刻、強力反対を表明し、尾根筋での風力発電事業計画が次々と白紙撤回に追い込まれました。
今、全国各地で、次々と同様の事業計画が地元の強い反対で白紙撤回されていっています。
みんなで生き残るために、国内外の投資家による再エネ事業から、ふるさとの森を守ろう!
今回2022年8月10日に白紙撤回された四国での2風力発電計画は、再生可能エネルギー発電施設の開発などを手掛けるJAG国際エナジー(東京・千代田)によるものです。
1,(仮称)「那賀・海部・安芸風力発電事業」(方法書公表段階)
計画地山林:徳島県の那賀町と海陽町、高知県の馬路村
1000m級の尾根沿いに、高さ最大約160mの風車を最大30基設置する。最大出力9万4450kW。
2,(仮称)「那賀・勝浦風力発電事業」(配慮書公表段階)
徳島県飯泉知事が21年10月、萩生田光一経済産業相(当時)に方法書に提出した意見書。
「あらゆる措置を講じてもなお、重大な影響を回避または低減できない場合、または地域との合意形成が図られない場合は、本事業の取りやめも含めた計画の抜本的な見直しを行うこと」
四国での今回の白紙撤回事例については、以下の長周新聞をクリックしてお読みください。
熊森から
国の政策の不備や間違いを、地元住民や地元首長が是正していっています。
日本はまだまだ民主主義国家であるとうれしくなります。
しかし、いったん国が認可した事業計画をつぶすには、自分たちの日常生活が壊れそうになるまでの全力を出し切る反対運動が地元住民に課されます。
国は、地元を救うためにも、一刻も早く山林開発型の再生可能エネルギー事業を禁止する法律を作ってください。
山主さんが、目先のわずかな利益に目がくらんで、取り返しのつかない環境破壊に加担することのないよう願います。山主が、固定資産税を取られるだけで利用価値のない山を重荷に感じておられるのはわかりますが、この問題は別の解決法を考えていくべきでしょう。
8月29日 四国山地でクマたちの餌場再生活動 2022年度後期編
- 2022-09-30 (金)
- くまもりNEWS
絶滅阻止に向け
~四国のツキノワグマに餌場を復元してやろう~
8月29日(月)、熊森本部職員の水見と羽田が高知県香美市のくまもりトラスト地を訪れました。
いろいろと専門家にも相談に乗ってもらいましたが、残念ながら地理的に、この場所からの材の伐り出しは、どんな手を使っても不可能なことがわかりました。材は大きく育っているのに、切り捨てるしかないのです。なんとも無駄な人工林で終わってしまいました。
こんな場所が全国各地にあります。
日本熊森協会は四国のクマ生息地にクマの餌場を再生するために、四国で買い取った山の人工林の伐採に2019年から取り組んでいます。今回は5回目の伐採作業でした。
今回、林業を営むyamaken株式会社の社員2名に伐採作業をお願いし、水見と羽田は伐採箇所の決定と前回までの作業地の見回りを行いました。例年は、11月や3月に伐採作業を行っていましたが、今年からは温度湿度が高くなる夏に木を伐ることにしました。伐倒した木を早く腐らせて、土に返しやすくするためです。
伐採箇所にピンクテープで目印をつけます
この場所ではすでに計7か所2haの小面積皆伐を行っています。山を上から見ると、人工林の緑の中に四角形の伐採跡がぽつぽつと見える形になります。それに加えて、今回から斜面を横方向へライン状に伐採する列状間伐も試すことになりました。斜面にも光を入れて、植生を回復させるのが狙いです。どんな伐採方法がいいかは、場所によって違ってきます。様子を見ながら、その土地に合わせて柔軟に対応しています。
放置人工林のスギ・ヒノキは枝が張っていて、伐倒の際に枝が引っ掛かり、大変危険でした。加えて夏の暑さが襲ってくるので、作業はとても過酷を極めました。
放置人工林を伐採して3年でシカ除け網内に緑が!
真っ暗で茶色一色だった放置人工林に太陽光が一部入って3年。伐採地ではシカ除け網内に緑の植生回復が見られるようになってきました。
シカよけ網内
2019年に伐採をして翌年に広葉樹を植樹した場所では、クヌギやシバグリといった苗木が順調に生育していました。シカから苗木を守るために張り巡らせたシカよけ網が効果を発揮したようです。また鳥由来でしょう、クマイチゴやクロモジ、ヌルデといった木本植物も見られました。植物が育ってきたことで、僅かながら昆虫も戻ってきました。マルハナバチ、バッタ、トンボ、センチコガネなどが活発に動き回っていました。
植樹したシバグリの成長(左)と、自然に生えてきたシカの食べないタケニグサの繁茂(右)
ここは森再生を困難にする3つの要素である①多いシカ、②急斜面、③豪雪のうち、②③がありません。ほんの少しずつですが、兵庫県で天然林化に取り組んでいる①②③がそろった山より早く、元の山に戻っていくかもしれません。今後が楽しみです。
yamaken株式会社の若い作業員の方が、この山のスギを全部伐り終わるころ、自分たちは年取っているだろうなと笑っておられました。人工林を天然林に戻す。本当に大変なことです。今回も、本当にありがとうございました!
赤線内が熊森トラスト地でほぼすべて人工林
オレンジ部分はすでに伐採済み、黄色部分は今後伐採予定
地図は上が北 衛星画像は2021年4月
国は、熊森を見習って、林業不向き場所の人工林から、国を挙げて天然林に戻していってほしいです。
今後も会員・ボランティアの皆様や地元の方々のお力をお借りして、一日でも早くクマの餌場を作ってあげられるようにがんばっていきます!
源流ツアーで、人工林の天然林化を進めているお寺の山を見る
- 2022-09-30 (金)
- くまもりNEWS
2022.8.28午後
武庫川源流ツアー
くまもりカフェが終わってから、午後、兵庫県丹波篠山市にある龍蔵寺の広大な境内林に入り、熊森発生の地尼崎市と熊森本部がある西宮市の境を流れる武庫川(むこがわ)の最初の一滴目の水が湧き出す場所をみんなで見に行きました。
ここの源流から瀬戸内海まではおよそ80km、武庫川の源流の中では最も海から遠い源流だそうで、山から川に流れ出た水は約11時間で海に到達するそうです。この山は戦後、スギの人工林にされましたが、住職さんは、10年前から、この山の人工林を間伐して、コツコツと天然林に戻していっておられます。
まだ間伐が不十分な場所もありました。
間伐不十分
高さが25mぐらいある人工林のスギの木がたくさん並んでいる場所で、スギの根の大きさが見える所がありました。意外と根が小さいのに驚きました。隣のスギの木の根とぶつかって、おたがいに根が成長しにくかったのでしょうか。スギが大きく育ってきた今、台風や大雨で各地で人工林が倒れ出している訳がわかるような気がしました。
木の高さに比して小さいスギの根が見える
強度間伐された人工林は明るくて、下草も結構生えてきていました。
間伐された明るい部分
道中、子供たちは生き物探しに夢中になっていました。
約一か月前にくまもりが実施した原生林ツアーで行った岡山県若杉天然林よりも、なぜかこの山の方が生き物がずっと多くいました。ニホンミツバチ、カエル、ヘビ、ヤマドリ…いろいろな生き物たちがいるようで、住職さんは一切の採集を禁止して、自然のままに守っておられます。
シロスジカミキリ
武庫川の水の一滴目が湧き出ているのかなと思われる岩場に到着しました。
看板には「武庫川」「源流」「海の恋人」と書かれていました。
水の一滴目が湧き出る?岩場
ここから湧き出す一滴一滴の水が、はるばる旅をして私たち人間の生活や、川や海の生き物たちの命を支えているのだなあとしみじみ感じました。
この一滴が集まって大河になっていきます。
山、川、海は、滋養豊かな水でつながっています。
この日は、水を通して、上流の人たちと下流の人たちもつながりました。
住職さんが、くまもりさんもこの山を環境教育に使ってくださいと言ってくださいました。
ありがたいです。
後日、同じく丹波篠山市で、人工林で埋まっている境内林を天然林に戻したいと言われているお寺があると聞いて住職さんに会いに行きました。
熊森はこの30年来、林業に使わない場所の人工林は天然林に戻してほしいと行政に訴え続けてきましたが、皆無といっていいほど進んでいません。
でも、お寺が自然保護の先頭に立ってくださるならいいなあ。
そうなると、人類が生き残れる自然環境の再生をめざして、若い人たちが今後、お寺に集うようになるのではないかと思えてきました。
(完)
酒井丹波篠山市長や龍蔵寺住職もご参加 第2回くまもりカフェin丹波篠山
- 2022-09-30 (金)
- くまもりNEWS
2022年8月28日午前
今年も兵庫県の丹波篠山市でくまもりカフェを開催することができました。会場をご提供してくださった龍蔵寺さんに、心から感謝申し上げます。参加者50名。
お寺の本堂に入ると、上部に取り付けられた大きな窓から青々とした木々が目に入ってきます。まるで、森の中に座っている感じです。使用した木材はすべて所有する境内林のスギを伐採したものだそうです。
本堂
室谷悠子会長の講演
クマの棲む森は保水力が抜群で、最高に豊かな水源の森です。
私は中学2年生の時から30年間、奥山水源の森とその森を造る生き物たちを守る活動を続けてきました。
この写真は1993年に当時の貝原俊民知事に中学生が直訴した時の写真で、右から3人目が私です。
室谷会長
近年、次世代に残すべき水源の森が、メガソーラーや風力発電によって大破壊され続けており、日本の森の大変な危機です。
二酸化炭素削減のためと言いながら、二酸化炭素を吸収する森林を伐採していては本末転倒です。
水源の森や野生動物たちが失われて取り返しがつかないことになってしまう前に、山林破壊を伴う再生可能エネルギー事業を禁止する法律を、一刻も早く制定していただかなくてはなりません。
龍蔵寺住職、酒井丹波篠山市長、押田森づくり課課長もご参加くださり、お話してくださいました。
龍蔵寺住職さん
上流で水を汚すと下流の人たちは困ってしまうでしょう。上流と下流、お互いに水のことを意識したいです。私は周りの人工林に落葉樹などの木を混植して山を整備をしています。
お話される龍蔵寺住職
酒井隆明市長さん
熊森さんの取り組みを心から応援します。
市では故郷の森づくりとして人工林の間伐や広葉樹林化に力を入れていますがまだまだ道半ばです。
野生動物たちによる農業被害があると、野生動物を殺してしまえという声も多く出ますが、それでは一匹もいなくなってしまいます。なんとか共生をめざしながら被害低減対策をと、色々と工夫しています。
酒井市長
森づくり課押田課長さん
サル対策にと電気柵を適切な場所に配置すると、目に見えて効果が出て来るようになりました。
農作物被害が減ると、農家の方々の口から「サルかて生きていかなあかん」という言葉が出るようになってきました。
押田丹波篠山市森づくり課課長
水見主任研究員
熊森の鳥獣被害対策や動物の棲める森再生活動を紹介しました。
工藤環境教育担当
子供たちがノリノリだった熊森環境教育を実施しました。
それぞれの方の発言内容は、会報112号にもっと詳しく紹介されています。
会報が届いたら、是非ご覧になってください。
(完)