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カテゴリー「くまもりNEWS」の記事一覧

豊能グマ 移送後3日目 獣舎に悲しい張り紙がなされていた

移送日翌日にクマを見に行ったメンバーから、熊森所有の獣舎に悲しい張り紙が貼られているという情報を得ていました。この日、熊森幹部が現地を見に行きました。

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何、これ?

 

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「この動物は人の命、身体及び財産に害を与える恐れがある動物であるため、第三者の接触等を禁止します。」

大阪府

 

私たちは、クマと人はこの国で棲み分けて共存できることや、クマのやさしくてがまん強い、平和的な本当の姿を大阪府民のみなさんに知ってもらいたくて、大変なお金や労力を出し合い、大阪府によって殺処分が決定していたこのクマの保護飼育を続けてきました。行政は1円の補助金も出されませんでした。冷や水を浴びせるというのは、このことでしょうか。

 

クマは、大変臆病な動物です。その臆病さゆえに、うっかり人と出会ってしまった時、人から逃げようとして人を前足ではたいて、多くはひっかき傷、たまには大怪我を人に与えることがあります。そういう事故が起こらないように、この獣舎は、鉄格子間隔5センチという大阪府規定の狭さを、わたしたちは泣く泣く飲んだのです。このクマは、大阪府規定にパスした頑丈な鉄とコンクリートの中に生涯閉じ込められるのです。人の命、身体、財産にどうして害を与えることなどできるのでしょうか。

 

このクマが字が読めたなら、この看板を見て、胸をつぶす思いでしょう。どんなに悲しいことでしょうか。クマに対して、一番、誤ったイメージを持っており、一番、勉強が必要なのは、大阪府行政のようです。当協会の所有物である獣舎に、無断でこのような張り紙を張るのはいかがなものでしょうか。

 

これまで、全国でクマを飼っておられる方々を多く訪ねて回っていますが、こんな張り紙をされたクマを、見たことがありません。府民の皆さんはどう思われますか。とりあえず、私たちは、横に、クマの本当の姿を書いた紙を貼って帰りました。

 

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移送後2日目の豊能グマ 4月11日

移送後のクマさんが心配で、これまでこのクマをお世話をしてきた
熊森のお世話隊のメンバーたちでお寺まで行ってきました。ちょう
ど、副住職さんがおられて、とても協力的で親切にして下さいまし
た。
獣舎内は、何もかもが散乱していて、容器はひっくり返され、水入
れは泥まみれです。クマがこの2日間、どんなに獣舎内を走り回った
かが目に見えるようでした。

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散乱状況

この日は、友だち連れの若者、カメラを持った男性など、マスコ
ミ報道でクマのことを知ったのか、20~30人ばかりが獣舎を訪れ
られたようです。


そのなかで、ひとり、とても熱心にこのクマを見ておられた男性
がいらっしゃいました。

お話を伺ってみると、なんと昨年の春、箕面市の山林でどうも、
このクマに遭遇されたようなのです。当時、警察に届けられたの
ですが、箕面市にクマなんているはずがないと、信じてもらえな
かったのだそうです。

山林でクマに出会った時、クマは鼻を上にあげてにおいをかぐよ
うな仕草をしたあと、男性に気づいてびっくりしたように藪の中
に逃げていったとのことでした。イノシシとちがう強い獣臭がし
たそうです。しっぽは見えず、後脚は内股。50kgくらいの大きさ
だったと言われます。


男性はこの1年というもの、熊森のHPを読んだりしながらクマの
安否をずっと気にかけてこられたそうです。


男性は実際にクマに会ったことで「怖いと思っていたクマのイ
メージが変わってしまいました」とおっしゃっていました。
自分に襲いかかってくるかもしれないと思ったクマが、クマの方
から逃げていったからでしょう。

大変興味深いお話でした。この男性は、「くま保護基金」の寄付
のチラシをお持ち帰りくださいました。
また、このクマに会いに来てくださるのではと思いました。


私たちは、いろいろな角度から、クマや獣舎を点検し、ひとまず、
安心。最後は、クマの好物である、ブドウ、タケノコ、ヌカなど
をあげて帰りました。

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「第3回リニア新幹線学習会in大阪」にご参加を

4月25日(土)14:00~16:30

主催 : リニア市民ネット・大阪

後援 : 日本熊森協会

大阪市JR弁天町駅下車1分、生涯学習センター講堂にて、リニア学習会を開催します。

正式名称は「弁天町orc200生涯学習センター」です。梅田に「総合生涯学習センター」がありますのでお気を付けください。

講師は、「”悪夢の超特急”リニア中央新幹線」の著者、ジャーナリスト樫田秀樹氏(神奈川県在住)が来てくださいます。

参加費は資料代500円です。

 

リニア中央新幹線は、南アルプスの山脈に長大なトンネル穴をあけます。既に山梨の実験線では、あちこちで山中の沢が枯れており、南アルプスでも同様の事が起こると考えられます。

それ以外にも、事故対策が考えられていない、長大なトンネルを掘った後の残土の処理問題、電磁波の問題など、多くの未解決課題が山積しています。

こんな状態で工事着工とは、信じられません。

リニアにはもっともっと国民的な議論が必要です。国民が何も知らされないまま、工事が進められている現状は、国土保全に責任を持たねばならない大人の国民として、絶対に認められません。

 

樫田氏は長年にわたりリニア事業の取材をされてきた方です。またとないチャンスです。この講演会でリニア事業について一緒に勉強しましょう。

皆様のご参加お待ちしています。

参加のお申し込みは、日本熊森協会本部までおねがいします。

電話:0798-22-4190

Fax: 0798-22-4196

email: contact@kumamori.org

当日参加もできますが、会場整備の都合上、できるだけ前もってお申込みください。

映画「日本と原発」

3月22日 神戸元町で、福井県高浜原発3,4号機再稼働差し止め申し立ての弁護団長を務めた河合弘之弁護士が作られた映画 「日本と原発」の上映会がありました。会場は超満員でした。

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自然を守りたい方々はもちろんですが、原発推進派のみなさんにこそ、是非見ていただきたい映画です。

 

上映後、河合監督の講演がありました。良心に従って明るく生き生きと語られる姿は、まるで青年でした。

最高の人生を歩まれていると感じました。

全国で上映していただきたいです。

 

一つ違和感があったのは、自然エネルギ―に対する大きな期待です。

風力や太陽光は、水力発電や火力発電と違って、実際はたいして使えないあまり意味のない電気ですから、わたしたちは期待すべきではないと思います。

以下の本を、河合弁護士に読んでいただこうと思いました。

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福井地裁初の仮処分 「高浜原発再稼働認めず」  一時のお金より、生活の場である大地を守る

4月14日、福井地裁前は大変な人でした。

関西電力高浜原発3、4号機の再稼働差し止め申し立てに関し、福井地裁(樋口英明裁判長)は、「再稼働すれば、250キロ圏内の住民の人格権が侵害される具体的な危険がある」として、住民側の主張を認めました。

250キロ圏内には、熊森本部もある兵庫県全域がすっぽり入るため、熊森としても、人ごとではありませんでした。

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仮処分というのは、裁判と違って、即刻効力を発揮するため、これで高浜3,4号機の原発再稼働は当面できなくなりました。

いろいろ大切なものがあるのはわかりますが、一番大切なものは何かということです。

いったん原発事故が起こればどうなるのか、福島を見ればわかります。

再稼働しても原発事故が起きないと保証できる人は、どこにもいません。

 

裁判官が、生命を賭して調べ抜いた結果の判決です。判決後、直ちに国は、「粛々と再稼働を進めます」と、発表されましたが、残念です。その前に、なぜ、裁判官がこのような判決を出されたのか、まず、じっくりと膨大な資料を読んで検討すべきでしょう。

当協会だけではなく、全国の自然保護団体が、国に対して、同じ感想を持ったと思います。

 

福島原発事故で、住んでいた大地を奪われた人々、遺伝子が傷つく恐れのある放射能で汚染された大地であることも知らず暮らしている野生生物たち、もう、こんな悲劇は2度とあってはならないのです。

地元と熊森本部による10年連続「実のなる木の植樹会」於:兵庫県波賀町

2015年4月12日(日)。今年も、宍粟市波賀町の原観光リンゴ園の裏山にて「実のなる木の植樹会」が開催されました。この10年間、熊森としては、もう何回も実のなる木を植樹してきたので、今回が何回目かわからなくなりました。

天候は晴れで、日差しもそれほど強くなく、気温も20℃以下と涼しい一日でした。まさに絶好の植樹日和です。

参加者は本部スタッフを除き26名でした。久しぶりに参加してくださった西宮のロータリークラブのみんなさんも楽しそうでした。会員外の方々も多く参加してくださいました。参加者の年齢層は下は小学生から、上は80歳と広範囲にわたっており、大変にぎやかでした。

 

今回植樹した場所の多くは、昨年秋まではスギの木が茂っていた所で、その後、広範囲にわたって地元がスギをすべて伐採された場所です。

※下の写真の赤枠内を比較していただければ、地元がどれほど思い切ってスギを伐採されたかがわかります。

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杉の人工林(昨年の2014年10月25日に撮影。)

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今回の植樹日の風景(2015年4月12日撮影)

本当に、思い切って伐採されましたねえ。

 

皆で汗をかきながら、足場の悪い急な斜面に、コナラ・カエデ・柿の苗木を合わせて約250本、一つ一つ大切に「愛情」こめて植えていきました。

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コナラの苗木(赤枠内)

 

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この場所は、広い柿園になる予定です。もちろん、クマさん用の柿園です。

いろんな種類の柿を植えました。

 

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植樹の様子。ここでの樹種はコナラ

植樹を終えたあとの植樹地には、生きものの棲める森を取り戻したいという多くの方々の「願い」と「努力」による、新しい広葉樹の命が並んでいました。

 

昼食後、10年前に地元がスギの人工林を6割間伐された場所に、熊森が広葉樹を植えた場所を見に行きました。

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10年の間に、スギも広葉樹も大きくなったので、今春、スギを全部伐採除去されたということでした。シカよけ金網も全部除去されていました。残念ながら、まだ寒くて広葉樹の葉が出ていない為、これで100%の広葉樹林が復活しましたと言われても、まだ、実感がわきませんでした。今年からは、残された広葉樹の木がグングン大きくなって、広葉樹の純林が育っていくということです。楽しみに、見ていきたいです。

 

以下は、昨年まで原観光リンゴ園で専務理事をされていた幸福重信さんの言葉です。

「かつて地元には、スギを伐って広葉樹を植えることに、もの凄い反発があった。でも、今は時代が変わりました。もう、人間だけが生きていく時代じゃない。全ての生物が共生していくためには、森の樹種の多様化を考えなくてはなりません。でなければ、人も動物も、一緒に住むことはできません。森づくりは、単なる人間の森だけではなしに、動物の森だけではなしに、魚に至るまで、貝に至るまで、みんな森の恩恵を受けて生きているわけですから、私は胸を張って主張します。これからは、多様な樹種による森作りの時代だと。」

参加者一同感動して聞き入りました。

 

日本の奥山には、まだ多くのスギやヒノキの人工林が広がったままです。多くの生き物たちが食べ物を失い、人里に出てきています。これらの人工林は、時折様々な要因が重なりあって地すべり等の自然災害を引き起こし、地元の皆さんに甚大な被害をもたらしています。

 

ヒトをはじめ、森に棲むシカ、イノシシ、クマなどの野生動物、昆虫、池や湖とそこから流れ出す河川とさらにその先にある広大な海にすむ魚や貝……..。この世界は生き物の命であふれています。知恵ある「ヒト」は、この豊かな生き物の棲む環境の本来あるべき姿について常に考え、共生していく義務があると、幸福さんのお話から思いました。

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この4月12日の原観光リンゴ園での植樹会は、ヒトと他のいきもの「つながり」をつくる歩みでもありました。

お世話下さった地元の皆さん、参加してくださった都市のみなさん、本当にありがとうございました。

今後も、苗木の成長ぶりを見に来てください。

 

<豊能グマ移送後速報> 4月10日

移送日翌日、クマが心配で、本部から2名が様子を見に行きました。

運動場の隅を見てびっくり。何、これ?

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自動撮影カメラによると、クマは、人が帰ったあと、さっそく運動場の隅に大きな穴を掘り始め、寝室から藁を運び出しては、口でさかんに藁をしごいていました。逃走口探し?

砂利の下はコンクリートですから逃げられません。

 

クマの動きは、昨日と打って変わって落ち着いていました。

 

ここが気に入って、早く慣れてくれるといいですね。

 

 

 

 

熊森も絶賛したい 東京大学教養学部の卒業式、石井洋二郎学部長のあいさつ

<以下、4月7日ヤフーニュースから>

 

3月にあった東京大学教養学部の卒業式。石井洋二郎学部長のあいさつが、ネットで注目されています。半世紀前の日本一有名な卒業式の式辞「肥った豚よりも…」が、実は本人が話していなかったことを明かし、ネット上にあふれる不確かな情報への接し方に言及。

 ●
伝説の式辞「肥った豚よりも…」はデマ?

石井学部長が取り上げたのは、1964年に東大総長だった大河内一男さんのあいさつです。「肥った豚よりも痩せたソクラテスになれ」と発言したとされています。この発言は、東大卒だからといってエリート意識を持たないようたしなめる格言として、知られています。

石井学部長は、大河内さんのあいさつについて、実際は大河内さんの発言ではなくJ・S・ミルの引用だったこと。原稿には、J・S・ミルの引用を明記した上で書かれていたが、実際には読まれなかったこと。そして、原文をかなりアレンジした表現になっていることなど、内幕を明かしました。

 ●
「善意のコピペは、悪意の虚偽より…」

 その上で、石井学部長は「この幻のエピソードはまことしやかに語り継がれ、今日では一種の伝説にさえなっている」と指摘。ネット上にあふれる情報について次のように警鐘を鳴らしました。

「善意のコピペや無自覚なリツイートは時として、悪意の虚偽よりも人を迷わせます。そしてあやふやな情報がいったん真実の衣を着せられて世間に流布してしまうと、もはや誰も直接資料にあたって真偽のほどを確かめようとはしなくなります」

「必ず一次情報に立ち返って」

 そして、石井学部長は卒業生に対して、こう呼びかけました。

「あらゆる情報の真偽を自分の目で確認してみること、必ず一次情報に立ち返って自分の頭と足で検証してみること、この健全な批判精神こそが、文系・理系を問わず、『教養学部』という同じ一つの名前の学部を卒業する皆さんに共通して求められる『教養』というものの本質なのだと、私は思います」

自分のあいさつに対しても「必ず確かめて!」

 最後に、ニーチェの「ツァラトゥストゥラ」の言葉から「きみは、きみ自身の炎のなかで、自分を焼きつくそうと欲しなくてはならない。きみがまず灰になっていなかったら、どうしてきみは新しくなることができよう!」を紹介した石井学部長。さらに、こう付け加えました。

「いま私が紹介した言葉が本当にニーチェの『ツァラトゥストゥラ』に出てくるのかどうか、必ず自分の目で確かめることもけっして忘れないように」

ちなみに教養学部によると、公開された文章は、大河内さんの時とは違い、すべて実際に読み上げたそうです。

 以上。注:石井学部長の全文は、ネットで探していただくと読めます。

<熊森より>

石井学部長は、情報社会の今、全人類が胆に銘じておかねばならない本当に大切なことを言ってくださったと思います。

熊森がまだ小さな会だった時、新聞やテレビに何度もその活動が取り上げられました。私たちはその後まったくぶれることなく熊森道を歩いてきましたので、私たちは当時と何一つ変わっておりません。

むしろ、会が大きくなった今、かつてと比べると、大きくすばらしい自然保護活動が展開できていると思います。しかし、マスコミには、ほとんど無視されるようになりました。

別に有名になりたくて活動している訳ではありませんからいいようなものの、こんな大きな活動を行っているのに、報道から抹殺されるのは、あまりにも理不尽です。

その後ろには、当協会に対する悪意に満ちた誹謗中傷嘘がネットに流されていて、それに影響を受けた人たちが少なからずいます。

目立つことをすると必ず、引きずり落としてやろうという一部の悪意に満ちた人たちの無責任な嘘情報が流れ出す。これが世の常なのでしょう。

報道関係者の皆さんは、そのような情報に惑わされず、自分の目で見て、自分の頭で考えて、世の中を良くするには今、何を報道すべきか判断し、大切なこと、本当にまじめひとつにがんばっている人たちのこと、真実をぜひ報道してほしいものです。

大阪府豊能町誤捕獲グマ、新獣舎への移送方法とマスコミへの無連絡について

●当協会は、豊能グマの引っ越し等について、大阪行政に情報発信を止められていたため、何もかも移送後の発表となりましたことをお許しください。

 

当協会が大阪府豊能町のお寺に建設していたクマ保護飼育用の獣舎が完成し、3月31日、大阪府の検査に合格しました。

(土地提供は、お寺。設計や建設費負担は全て日本熊森協会です)

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完成獣舎70平方メートル(うち、運動場55平方メートル)

 

(1)新獣舎への移送方法

豊能グマの移送に関しては、以前から当協会は、クマのため、他でも一般的に行われているように、クマに麻酔をかけずに檻ごとユニック車にクマを乗せて運び、移送檻の口と新獣舎の口を合わせて新獣舎にクマを移す予定でした。(全身麻酔をかけるとクマが死亡するリスクがあるなどのため)

そのため、プロのユニック車運転手も、協会会員内で確保していました。しかし、大阪行政はクマに麻酔をかけない移送は認めないと言い出し、またしても当協会と平行線となりました。クマを1日も早く広い獣舎に移してやりたいので、熊森はあせりました。

 

万一の場合に備えて、熊森がクマ取り扱い専門会社に業務委託し、必要な時はすぐに麻酔できる用意をした獣医に同行してもらうという条件を出したところ、やっと4月6日に、大阪行政から移送許可を得ることができました。

 

(2)マスコミへの無連絡について

さっそく記者会見をして、これまでお世話になったマスコミ関係の方々に4月9日の移送等を発表しようとしたのですが、大阪行政から止められました。大阪府も記者会見はしないと言われました。移送時にはマスコミに入っていただきたかったのに、本当に残念でした。このクマのことに関心を持ってくださっていたマスコミのみなさん、そういうわけでお約束していたのに当協会は連絡できませんでした。誠に申し訳ございませんでした。

 

ところが当日、移送終了後、驚いたことが起きました。獣舎から離れたところにマスコミの方が続々とやってこられて、行政の方たちと打ち合わせをされていました。置かれた机には、報道関係者の名前を書く紙も用意されていました。この日、絶対にマスコミに言ってはいけないことになっていたので、私たちは約束を守り誰にも言いませんでしたが、いったいこれはどういうことなのでしょうか。

 

この日の夕方のテレビニュースを見られた熊森会員の中から、私たちが寄付したのに、ニュースには熊森協会の「く」の字も出なかった。熊森は寄付金を本当に使ったのかという声などが電話で届きました。この様な誤解が生じるのは当然で、本部としては大変つらいです。

 

昨年9月、熊森の森山会長がお寺の住職さんに、大阪府がこのクマを殺処分しようとしているので、このクマを助けるために飼ってやってほしい。お金は全額用意するといって頼んで受けてもらったのに、ニュースではまるで、1円すら出さなかった大阪府が、殺処分を避けるためにお寺に頼んで保護飼育を受けてもらったような報道になっていました。

 

どうしてこうなるのかといわれても、大阪行政の仕組んだことですから仕方がありません。天は見ています。

 

今さら熊森が移送記者会見をしても、もう終わったことですから誰も集まってくださらないでしょう。熊森は、世間に説明する場を奪われました。ニュースが正しい実態を伝えられていない典型的な事例です。

 

今回のクマ保護にかかった費用は、獣舎建設費だけで1264万8千円です。これまで内部で集めた寄付金は790万円です。今回、記者会見の機会を奪われましたので、外部に寄附の呼びかけをしようと予定していたのにできませんでした。

このブログを読んでくださって、寄付に協力しようと思ってくださる方が生まれたら、うれしいです。是非よろしくお願いします。

 

★郵便局よりお振込みされる場合
 郵便振替口座 00980-7-203246 口座名 「くま保護基金」

 ★ゆうちょ銀行以外の銀行からお振込みされる場合
■銀行名: ゆうちょ銀行 ■金融機関コード: 9900
■店番: 099 ■預金種目: 当座
■店名: 〇九九 店(ゼロキユウキユウ店)  ■口座番号: 0203246

 

 

 

3月28日 第2回リニア市民ネット・大阪の勉強会

福島区民センターの301号室いっぱいに、参加者が集まってくださいました。多くの方が集まってくださる。これだけでまず集会は成功です。

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その上、リニア市民ネット・大阪代表の春日先生のお話がとてもわかりやすくて、いい勉強になりました。参加費500円は、十分値打ちがあったと思える勉強会でした。

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南アルプスにはツキノワグマだけで100頭ぐらいが暮らしているのではないかと言われています。リニアのトンネル貫通で水脈が分断されると、谷川が干上がり、森の生き物たちは飲み水を失い、生き残れなくなる恐れがあることがよくわかりました。

 

リニア問題は、調べれば調べるほど、熊森の取り組むべき問題です。この問題に取り組まなかったら、後世、熊森は自然保護団体として信頼されないだろうと感じます。あんな大自然破壊に気づかなかったのか、または、気づいていたが、取り組む勇気がなかったのかと言われるでしょう。

 

昨年から取り組んでいる大阪府豊能町誤捕獲グマの保護飼育のように、1頭のクマを守ることももちろん大切ですが、クマ個体群をはじめ、その他の無数の野生鳥獣たちの飲み水を守って、広大な南アルプスの森を残すことができれば、どれだけのかけがえのない大自然を守ったことになるかしれません。

 

リニアの代替案としては、地下水脈を切らない地上リニアか、第2東海道新幹線の建設など、どうでしょうか。人口減少期を迎えている今、どちらも不必要かもしれません。今ある新幹線が老朽化しているので、メンテナンスをするというのはどうでしょうか。

 

どこまでも国土破壊の土建国家でなければ経済が持たないなどという国の仕組みは、どう考えてもおかしい。国の自殺行為だと思います。

 


			
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