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11月27日お世話 大阪府豊能グマ、元気です

獣舎建設費のご寄付が、少しずつ入り始めました。みなさん本当にありがとうございます。現在週1で、熊森会員たちがお世話に通っています。それ以外の日は、役場の方がお世話して下さっています。今回行った時も、ちゃんと、パッドに水が貯められていました。職員のみなさん、日々のお世話をありがとうございます。

クマは、差し入れておいた藁束を、うまく寝床に作り替えていました。

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おかげさまで、クマの体の周りにはだいぶん脂肪が付いてきたようです。部屋の中は外と比べると暖かいので、今年冬眠するのかどうかわかりません。

 

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檻のお掃除が終わってから、会員のみなさんから送って頂いたリンゴ、カキ、クルミ、ドングリ、煮干しなどを与えました。おいしそうに食べていました。藁も入れ替えてやりました。このクマが狭い檻の中でストレスに負けず生き抜けるのか、一時期大変心配でしたが、今のところ、元気そうです。助けてやりたいと願う多くのみなさんのお心が、お世話して下さっている方々から伝わって、このクマも気が狂わずに踏ん張れているのではないでしょうか。

 

獣舎建設のための設計図が、大阪府の審査を通りました。

 

みなさん、動物福祉に配慮した広くて新しい獣舎に移れる日が来るまで、このクマが元気で生き抜けるように応援して下さいね。

 

 

 

 

 

 

 

39歳、国内最高齢ツキノワグマ死ぬ

以下新聞記事から

 

京都市の発表によると、京都市動物園で飼育されていたツキノワグマ「サクラ」(雌、推定39歳)が11月26日、心不全で死んだ。国内で確認されているツキノワグマの中では最も長く生き、人間なら100歳を超える大往生だったという。

京都市動物園によると、サクラは1975年に滋賀県朽木村(現高島市)で保護され、推定0歳で動物園に来た。人なつっこい性格で、食欲旺盛だった。サクラと同時に保護された雄の「イチロー」との間に20頭の子どもを産んだ。数年前から足腰が衰え、正常な歩行が困難になっていたという。

 

<熊森から>

サクラ、よく生きたね。冥福を祈ります。

思わず、熊森が飼育援助しているクマたちの年齢を再確認してしまいました。4頭ともサクラのように長生きして欲しいです。今のところ、4頭ともとても元気です。

 

山形県在住    クロ子 25歳 山形県出身

和歌山県在住    太郎 25歳 和歌山県出身

和歌山県在住   花子 24歳 長野県出身

大阪府在住    名前なし 推定4~5才 推定京都府出身

11月9日、自然農脱穀

あいにくの雨で、今年は古民家の土間での脱穀作業となりました。前日に奥山の整備をしている「生き森チーム」のメンバーが、稲が雨に濡れないように、ハセから稲束を軒下に取り込んでくれてましたので、何とか足踏み式脱穀機での作業が可能になりました。

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みんな順番に足踏み式脱穀機でワラから稲を外す作業を体験します。民族資料館にあるような道具だと感激しながら、それでもひとり2束ぐらいずつは作業出来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

s-IMG_0043次に稲から外した籾を「とうみ」に入れて、細かい稲わらやごみを風を送って吹き飛ばします。

これで脱穀が終わります。この後、籾摺りをして籾を取るとやっと玄米になり、精米すれば胚芽米や白米になります。

今日もまた、いろいろなことを考えさせてくれる、感じさせてくれる興味深い一日でした。みなさま、お疲れ様でした。

次回はいよいよ、この貴重なお米を炊いて感謝と共に味わいたいと思います。(H)

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アメリカで広がるダム撤去 映画「ダムネーション」(パタゴニア制作)公開のお知らせ 

「川に情熱を傾ける者たちが社会の流れを変えた。」

アメリカ全土につくられた7万5千基のダム。それらの多くは川を変貌させ、魚を絶滅させ、それにもかかわらず期待される発電・灌漑・洪水防止のいずれにおいても低い価値しか提供していない。

<中略>

だが、「ダム撤去」が当たり前に語られるようになるまでには、「クレージー」と言われながらも川の自由を求め続けた人々の挑戦があった。彼らのエネルギーにより「爆破」が起きるドキュメンタリー。

制作責任者はパタゴニア創業者のイヴォン・シュイナード。共同プロデューサーは生態学者で水中写真家のマット・シュテッカー。

http://damnationfilm.net/より引用)

東京 渋谷アップリンク 2014年11月22日(土)~
横浜 シネマ・ジャック&ベティ 2014年12月6日(土)〜
大阪 シネ・リーブル梅田 2015年1月10日(土)〜
名古屋 名古屋シネマテーク 2015年 年明け予定
神戸 神戸アートビレッジセンター 2015年1月24日(土)〜
福岡 中洲大洋映画劇場 2015年1月17日(土)〜

また、市民上映会の申し込みも上記ウェブサイトよりできます。

 

熊森から

年末年始、映画は「DAMNATION」を見てみましょう。熊森は、日本でも、クマたちの生息地にサケが遡上する川をとりもどしてやりたいと願っています。

 

11月16日 リニア中央新幹線 南アルプスに穴を開けちゃっていいのかい?  兵庫に次いで京都でも市民勉強会 

健全な母なる大地の横腹深く、トンネルという名の長大な穴を開け、大地の血管ともいえる水脈をぶち切って走るリニア中央新幹線。

日本国始まって以来の最大の国土破壊、自然破壊です。

いったん開けてしまった穴は二度と埋め直せません。

今、止めないと、取り返しがつかないことになる工事なのです。

自分の体にこんな手術を施されたらと考えてみてください。

もう生きてはいけない。自然は生きているのです。

南アルプスから出る膨大なトンネル残土は、南アルプスの標高2000メートルの谷に捨てるそうです。

クマを初めとする野生動物たちが、生息地を壊されて生きていけなくなり、号泣することでしょう。

 

 

しかし、大手メディアは、巨額の広告収入に頭が上がらないのか「夢のリニア超特急」などと、推進賛美情報しか国民に流しません。

計画沿線外の国民は、どんな無茶なことがJR東海の企業エゴによって国土になされようとされているのか、今も気づけないでいます。

使命を失ったメディアの罪は、誠に大きい。

いくら資金が用意できるからと言って、いくら技術があるからと言って、国土に長大な穴を開けることなど誰人にも許されないことです。

自らの命を産み育んでくれたこの国土を、もっともっとこの国に生きる人は、愛して欲しいと思います。

やるなら、せめて、地上に建設すべきです。

 

 

リニア中央新幹線 南アルプスに穴を開けちゃっていいのかい?blogs.yahoo.co.jp/jigiua8eurao4

上のブログはどなたが書かれているのか知りませんが、大変優れものです。全国民必読だと思います。

くまもりも、とても勉強させてもらっています。

学校の先生たちは、全国の学校で子どもたちにこのブログを読ませください。

利権のない子どもたちは事業計画に対して、国土交通省よりも正しい判断をくだすことでしょう。

 

 

リニア中央新幹線を全国民の大問題にすべく、熊森としては本部のある兵庫県に続いて、今回は、認定NPO法人環境市民との共催で、京都市で第2回勉強会を持ちました。

今回は、山梨県甲府から慶応大学名誉教授の川村晃生先生、福島から福島大学教授柴崎直明先生をお招きして、ご講演いただきました。

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川村晃生先生のご講演

 

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柴崎直明先生のご講演と、コンピューターシュミレーションに目が点の参加者たち

両先生共、青年のような情熱でリニア中央新幹線の問題点について熱く語ってくださいました。

本当にたくさんのことを教えていただき、参加費の1000円が安すぎたと感じました。

先生方におかれましては、超多忙の中、また遠い所から、本当にありがとうございました。

関西に住んでいては、情報がほとんど入って来ないため、初めて聞くことだらけの驚くべきリニアの負の実態に、参加者のみなさんはしばしば目が点になっておられました。

とてもブログでは紹介しきれないので、詳細は別の機会にしたいと思います。

学んだことを、これから回りにどう広めるかが、参加させていただいた者の使命です。参加者50名。

 

無茶な国土破壊工事を止めるには、膨大な人口を抱える都市の市民こそが、環境への影響を学び、過疎地である地元の方たちの声も聞いて、反対の大声を上げなければなりません。

どなたかリニアの大問題点を察知して、国会で取り上げてくださる議員さんはおられないのでしょうか。

来る衆議院選挙では、おそらくリニアに何の疑問も持っておられない候補者の皆さんに、リニアの取り返しのつかないマイナス点を知っていただくいい機会にしたいです。

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リニアの問題点がとてもよくわかるパンフレットに見入る参加者のみなさん

 

P.S  今回の学習会には、ぜひ大学生のみなさんに来ていただきたいと、熊森本部と京都府支部スタッフらが、会場近くの龍谷大学、京都教育大学、そして、京都大学、それぞれの校門で、チラシを各300枚手渡しさせていただきました。

しかし、大学生の参加はゼロでした。

リニア賛美報道に洗脳されてしまっているのでしょうか。

それとも、国や国土の問題に、最近の大学生たちは関心がないのでしょうか。

歯止めなき自然破壊によって、他生物が悲鳴を上げていることに気づかないのでしょうか。

自然保護団体としても、若者に未来を託したい大人世代としても、非常にショックでした。

 

今回の学習会に参加して下さった熊森顧問の京都大学名誉教授今本博健先生にお聞きすると、京大にも、リニアに反対している学生たちがいるということで少しホッとしました。

利権に毒されていない国民が、もっともっとしっかりいろんなことについて学んでいかないと、国も国土も人類の将来も、めちゃくちゃになってしまうと思います。

京都新聞さんだけが、取材に来てくださいました。心からお礼申し上げます。

 

 

 

 

 

 

今年度駆除されたツキノワグマの数がダントツの福島県の場合 9月末までに340頭駆除

熊森本部や熊森支部では、無茶なクマ駆除が行われていないかと、駆除される全国のクマ数やその他のクマ状況を絶えず追っています。(シカやイノシシにも、少しずつ目を向けて行っています)駆除しなくてもいいと思われるクマまで駆除されそうになっているのを察知すると、現地に駆け付けます。

 

福島県では、今年9月末までに、すでに340頭ものツキノワグマが駆除されています。他県と比べてダントツ1位です。クマの棲む会津地方の地元会員たちからも、多くのクマが駆除されている。何とかしてやれないのかという訴えが入ってきています。

 

<福島のクマに詳しい行政の方に電話できいてみました。>

 

くまもり:福島県でクマが大量に駆除されているようですが、一体何が起きているのでしょうか。

 

行政:福島でクマが生息するのは、ほとんどが会津地方です。9月までは駆除が多かったのですが、10月になって少しおさまってきました。

 

くまもり:福島では、どうしてこんなに今年、大量に駆除されるのですか。

 

行政:今年、ブナがゼロ。ミズナラ、コナラも実りが良くありません。ナラ枯れがひどくて、クマ生息地の森の10%は、ナラ枯れ被害を受けています。クリタマバチによるクリの被害も多いです。マイマイガが大量発生したところもあります。去年山の実りが良かったので、今年は子連れのクマが多く、民家近くに春から出てきています。人身事故も7件発生しています。

 

くまもり:山が荒れていたり山の実りが悪いのは、福島だけに限った問題ではありません。どうして福島の駆除数がこんなに多いのかと疑問に思うのですが。

 

行政:会津には、昔からクマと共存してきた人たちが多くいます。その人たちは、クマを見ても騒ぎません。しかし、震災後、クマのいなかった浜通りから多くの人達が会津に避難してきており、その人たちのなかには、必要以上にクマを怖がって、見かけたらすぐ駆除して欲しがる人たちがいます。

 

くまもり:もう400頭ぐらいは、今年、駆除されたんでしょう。今年のクマ狩猟は、禁止または自粛とかされますか?

 

行政:しません。銃の返還も多く、銃の狩猟者が減っていますから。罠の狩猟者は横ばいです。その上、クマ、イノシシ…みんなセシウムが基準を超えており、狩猟しても流通させられません。イノシシだけは、捕獲すると1頭に付き行政から8000円もらえますから、積極的に獲ろうという人がいますが、クマにはそのようなお金が出ません。よって、獲り過ぎるようなことにはならないと思います。

 

くまもり:セシウムに汚染されており、食べられない。流通もさせられない。ならば、何のために狩猟するのですか。レジャーやスポーツとして狩猟するのですか。

 

行政:そうですね。あと、伝統を守るということもあります。よって、今年も、自由に狩猟してもらいます。

くまもり:もう400頭ぐらい大量駆除したのですから、今年はせめて狩猟自粛をお願いしたいです。

注:大変丁寧に行政の方が対応して下さいました。感謝です。

 

<以下、福島県ツキノワグマ保護管理計画原稿版より抜粋>
クマは、我が国の陸上野生生物の中で最大のものであり、安定した生息のためには広大で豊かな自然環境が必要です。しかし、クマ類(ツキノワグマ、ヒグマ)の生息密度は比較的低く、高いところでも1平方キロメートル当たり0.15頭から最大0.50頭程度と、カモシカやシカに比べ一桁から二桁少なく、出産は2年から3年おきに1回で、平均産仔数は1.7頭程度と繁殖率の低い野生動物です(特定鳥獣保護管理計画作成のためのガイドライン、環境省2009年)。このため、ある地域においてクマの捕獲が集中してしまうと、そこに生息する個体群への影響が大きく、その維持が危ぶまれています。

 

クマは全国的に生息数の減少が懸念されており、環境省が公表した「レッドリスト」(2012年)においては、九州では絶滅、紀伊半島や中国・四国地方の個体群が絶滅のおそれがある地域個体群に指定されています。県内では普通に見られるものの、全国的な生息数の状況を踏まえ、「レッドデータブックふくしまⅡ」(福島県 2003年)のカテゴリーにおいて、クマは「注意種※2」に指定しています。

 

また、国際的に見ても、クマはIUCN(国際自然保護連合)によって危急種※3に指定され、ワシントン条約で「アジアクロクマ」として国際取引が規制されるなど、国際的にも注視されている種です。

 

このように国内だけでなく世界的にも希少となっているクマですが、一方では、農林水産業被害や、人身に被害を及ぼす場合があり、時には人命に関わる深刻な被害を発生させることもあり、このことによって有害捕獲の対象とされています。

ナラ枯れで枯れかけたコナラが、炭撒きで生き返る (大阪府箕面市)

今年の6月30日、ナラ枯れが広がる箕面市の里山で、NPO法人箕面山麓保全委員会のみなさんにご協力をいただき、川嵜くま森群馬県支部長が、ナラ枯れで枯れかけのコナラの根元に炭を撒きました。このままだと、今年の夏には枯れると言われていたコナラです。(7月12日付ブログ参考)

 

あれから4か月半、11月12日に、あのコナラがどうなったか見に行ってきました。

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夏には枯死が予測されていたコナラの3本の枝 11月12日撮影

 

何と、枯れるどころか、3本のどの枝にも、葉がたくさんついていました。枯れなかったんだ。カシノナガキクイムシは、もう季節ではないとのことで幹にはついておらず、カシノナガキクイムシの穴あけによる木くずも、もう見られませんでした。

 

さっそく、その場で、群馬県川嵜支部長に電話で報告し、共に喜び合いました。炭によって酸性土壌が中和され、木が元気になって、虫の攻撃に打ち勝ったということだそうです。

 

兵庫県豊岡市の地元のお祭りに呼ばれて12年目を楽しむ

今年も、兵庫県豊岡市のある地区のお祭りに呼んでいただき、熊森は会長ら6名で参加させていただきました。

クマの生息地にあるこの地区のみなさんとは、2002年に出会いました。以来、地区の共有林をお借りして広葉樹の植樹をさせていただいたり、個人の山や田んぼを借していただいて植樹、間伐、自然農、クマ対策など、年間何度も熊森がこの地区を訪れて、様々な熊森の奥山生態系保全復元活動をさせていただいています。

 

わたしたち田舎を持たない都市生活者にとっては、ちょっとしたふるさとができた感じで、毎回訪問が楽しみです。地区のみなさんが集る大事なお祭りに呼んでいただき、親しくお話させてもらうようになって、もう12年です。

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御馳走に舌鼓を打ちながら、地元の方と都市市民が語らう(2013年)

この地区のみなさんは、いつも仲良く暮らしておられ、都会から訪れたわたしたちにもあたたかくおおらかに接してくださいます。今や都市では、人と人とのつながりが本当に希薄になってしまいましたが、この地区に来ると、こうやって声を掛け合って支え合って生活するのが人間本来の生き方なのだろうなと感じ、いつもほっとします。

 

毎回、手作りのお蕎麦など、御馳走をいただいて、いろんな方とおしゃべりをして、楽しいひと時を送らせていただいています。

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ここの作りたて十割塩ソバは、最高においしいです。(2013年)

 

今年もみなさんと、いろいろなお話ができて、とても楽しかったです。クマを見かけた話は、いろんな人が報告してくださいました。とても参考になりました。

 

庭の100年もする柿の木に、毎年クマが来るというおばあさんのお話もおもしろかったです。夜、クマが枝を折る音が聞こえて来るそうです。クマに枝を折られると、次の年は枝が一斉に元気に伸びると言われていました。巨木だからか、毎年たくさん実るそうです。どこかへ行ったときに、熊森を誤解している人がいたらしく、そのおばあさんが、「熊森は、クマの棲む森を残そうと、まっとうなことを言っているだけだよ」と、弁護してくださったそうです。ありがたいと思いました。このおばあさんは、昔、山に木が生えてさえいたら、どんな木でも保水力が保てると勘違いしていたが、今は、広葉樹でないとだめだとはっきりわかったと教えてくれました。

 

夕方お墓にお参りしている人がいて、こんな時間にお参りしているのは誰かなと見たら、クマがお供えを食べていたということを教えてくれたおばあさんもいました。わたしたちは、そりゃあ大変だと思いましたが、地元の人たちは、「いいんだよ、いいんだよ、ここらでは昔からおそなえは山のもんにあげることにしているんだよ」と、気にしていない感じでした。他にもわたしたちはこのような集落を、全国にたくさん知っています。これぞ、全生物と共存してきた日本文化だと思います。しかし、マスコミには、「クマ殺せ、シカ殺せ、イノシシ殺せ」と叫んでいる集落の話ばかりが、意図的に出されているように感じます。国策に合わせるためでしょうか。

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この集落は金網柵で囲まれており、現代版「人と野生鳥獣の棲み分け」が一応うまくいっています。

 

 

最後に外に出て、みんなで記念写真を撮りました。そのとき、農業をされている男性が周囲の山を指さして、わたしたちは間伐ではなく、あの山の杉の木を、全部もう一度取り去ってもらいたいんだよと言われました。拡大造林が失敗だった。とんでもないことをしてしまったと、地元では30年前からみんなもう気づいていたんだ。今、いろいろな問題が起きているが、全部、山を杉だけにしてしまったことから来ていると嘆いておられました。熊森もがんばって間伐していますが、あの山全部の杉を取り去るとなると、もう国が動き出さないとだめだなと、みんなで意見が一致しました。今の所、国の動きはありません。

 

また、熊森は、地球の自然環境を守り、日本を持続可能な文明に戻すためには、人々が土と共に生きる生活に戻らねばならないと考えているため、山や農業のお話をとても興味深く聞かせていただきました。大変参考になりました。地元の方も、こんなに真剣に山や農業の話を聞いてくれる人たちが都会にいたのかと、感激されていました。熊森がきちんと持論を主張しても受け入れてもらえるというのは、本当にうれしいことです。今年もいい出会いが蓄積されたお祭りでした。お祭りに参加されていた、隣の集落の方ともつながっていけそうな流れが出てきました。

 

注:2014年写真が、カメラの都合で撮れていなかったため、文中写真は2013年のものです。

貝原俊民顧問のご逝去に、心から哀悼の意を表します

ニュースで、11月13日午後、当協会顧問の貝原俊民元兵庫県知事が交通事故死されたことを知りました。

日本熊森協会は、会を上げて、心から哀悼の意を表します。

信じられません。

貝原顧問は、現在、神戸新聞で、これまで歩んでこられた人生を連載執筆中です。

先日、「大変楽しみにして読ませていただいています」と、おたよりを差し上げると、いつものようにすぐにお返事が来て、

「あまり面白くならないと思うので期待しないでください。元気で熊森運動をがんばってください。期待しています」

などと書いたお便りをくださいました。これが最後のお便りになってしまいました。

本当に誠実で聡明で、わたしたちのような一般の者にも、いつも本当に丁寧に接して下さる偉大な方でした。

深い悲しみの中、とりあえず、会員のみなさまに、お知らせしておきます。

 

追伸

葬儀は、ご家族だけで行われるそうです。

お別れの会は、後日、開催されるもようです。

 

 

秋田県阿仁熊牧場、過去10年で入場者最多 ヒグマ舎新設で前年度の3倍

<以下、11月12日秋田魁新聞より>

今月3日に今季の営業を終えた北秋田市阿仁打当の市営阿仁熊牧場「くまくま園」の本年度の入場者数が、前年度の約3倍の2万5225人に上った。2万5千人を超えたのは10年ぶり。約3億5千万円を掛けて新設したヒグマ舎の効果が表れた形。

阿仁熊牧場は、開園した1990年度に7万7496人が訪れ、その後は年間入場者数3〜6万人台で推移。2012年度は過去最低の8517人を記録、翌13年度も8532人と低迷した。

従業員2人が死亡した事故で廃業した旧秋田八幡平クマ牧場(鹿角市)からヒグマ19頭を受け入れたことに伴い、今年7月にヒグマ専用の飼育展示施設をオープンすると、来場者が急増した。

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