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兵庫県佐用町 なぜ?ウッドデッキで寝そべるクマ、衰弱し殺処分に
- 2021-11-12 (金)
- くまもりNEWS
配信

ウッドデッキで横たわったままのクマ=兵庫県佐用町(町提供)
兵庫県佐用町の民家のウッドデッキで10月31日、ツキノワグマとみられる高齢のクマが横たわっているのが見つかった。衰弱しており、翌1日になっても民家から離れなかったため、佐用町が殺処分した。
町によるとクマは雌とみられ、体長約1・2メートル、体重は約30キロ。
住民の男性(73)が10月31日朝に発見し、兵庫県警や町に連絡した。
住民の男性はクマ発見後、民家近くにある別棟に一時避難。町職員らが交代で監視するなどしていた。
一方でクマは衰弱し、発見から24時間が過ぎた11月1日昼以降も動く様子がみられなかった。
同日午後2時半ごろ、町職員が県から許可を得た上で麻酔銃をつかって捕獲し、殺処分した。
佐用町内では10月に約20件のクマの目撃情報があり、町が注意を呼び掛けていた。(以上)
熊森から
熊森スタッフたちが現場を訪れました。まわりに住宅が多くある場所でした。
地元の方から聞いた当時の様子を、以下にまとめます。
・10 月 31 日
朝、家の裏の茂みから動物の唸り声が聞こえた。
12時ごろ、ベランダに毛の白いクマが寝ているのを発見した。クマは、人間の存在に気づき、動き出した。様子が変で、前足を使いほふく前進をしながら庭の茂みへ逃げた。目を離すと、また、ベランダで寝ていた。クマの息は荒くて、後ろ足が動かなく、かなり衰弱している様子だった。
すぐ行政に届け出た。自分は、クマを怖いと思ったが、衰弱する姿はさすがにかわいそうで、水ぐらいは与えてやりたいと思ったが、外には出られなかった。警察と行政職員がクマの見張りを行った。
・11月1日
昼頃、兵庫県森林動物研究センターの職員が来て、安楽死させた。
死期を察して、天敵に狙われないように、屋根付きのベランダに来たのではないかと思った。
熊森から森林動物研究センターに電話して、「こういう時はわざわざ殺処分しなくても、もうそっと死なせてやったらよかったのではないですか。死期を察したクマが、人間を信頼して山から出てきたのだと思います。クマは殺されたくてウッドデッキに来たのではないと思うんですが」というと、「おかしなこと言いますね。人身事故が起きたらどうするんですか。そんなこと言う人はいませんよ」と言われてしまいました。
熊森と森林動物研究センターのみなさんとは、このような時、いつも意見が合いません。
みなさんは、はどう思われますか。
11月8日 飼育グマが取り持つ仲間たち 和歌山県生石高原で、3支部会員が交流
- 2021-11-12 (金)
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他生物への共感が、自然保護活動の原点です。
以下は、和歌山県真造支部長からの投稿です。
11月8日にたろうちゃん、くまこちゃんのお世話をしました。
この日は和歌山県支部の6名に加え、京都府支部から6名、石川県支部から8名、本部から2名の計22名の方が一堂に会しました。
おしゃべりをしながら全員で獣舎の掃除をし、お弁当を食べ、楽しい一時でした。たろうちゃん、くまこちゃんが取り持ってくれた縁に感謝です。
石川県の皆さんは久々のくまこちゃんとの再会を、京都の皆さんは初めてのご対面を喜んで下さっていました。
くまこちゃんは育ててくれた石川県の皆さんに逢えてハイテンションでした。
たろうちゃんは寒さ、高齢のためでしょうか、心なしか元気がなかったのが気掛かりです。
国の規制緩和で“加速” 太陽光発電に法規制なく 温暖化防止の大義で里山無残 熊本日日新聞
- 2021-11-07 (日)
- くまもりNEWS
以下は、11/6(土) 8:35 熊本日日新聞 ネット配信より
「令和の公害」 土砂流出、住民トラブル
山肌がむき出しになったメガソーラーの建設現場。8月の大雨などで大量の土砂が近くの農地や河川に流出した=南関町小原(小型無人機で9月に撮影)
熊本県南関町小原の大規模太陽光発電所(メガソーラー)の建設現場で8月、大雨によって大量の土砂が農地や河川に流出した。
政府は2050年の脱炭素化達成に向け再生可能エネルギー導入を「最優先」に掲げるが、各地の太陽光発電施設では土砂災害や住民とのトラブルが発生。地球温暖化の防止という大義の裏で、ホタルが住む清流や里山が切り開かれる矛盾も。専門家は「令和の公害」と断じ、法整備を求めている。
南関町では南関ソーラーファーム(福岡県飯塚市)が雑木林などを切り開き、約40ヘクタールに出力40メガワットの太陽光発電所を建設する計画を進めている。しかし、8月の大雨などで露出した山肌がえぐられ、大量の土砂が河川や農地に流れ込んだ。「里山や田畑、河川への被害は深刻。生態系への影響は計り知れない」。現地視察した熊本学園大の宮北隆志教授(生活環境学)は、環境への配慮のない再エネ施設の開発に警鐘を鳴らす。
行政は手続き論に終始
菊池市内の業者が建設している太陽追尾型発電施設(写真上)に向け、「断固反対」を訴える住民ら=9月、同市大平
太陽光発電施設を巡るトラブルは全国各地で相次ぐ。県内でも、菊池市の民間企業が市内に建設している太陽追尾型発電施設の斜面が8月の大雨後に崩落。住民がモーターの騒音や強風時のパネル飛散の危険性、景観の悪化を訴え、施設の撤去を求めている。
「これほどまでトラブルが多いのは、災害防止などに関する法規制がないからだ」。再エネ関連の環境問題に詳しい山梨大大学院の鈴木猛康教授(土木環境工学)は「もはや令和の公害だ」と指摘し、手放しで再エネを推し進める国の姿勢を強く問題視する。
県環境保全課によると、メガソーラーの場合、出力40メガワット以上もしくは20ヘクタール以上の敷地を造成する際には環境影響評価(アセスメント)を義務付け。ただ、対象は出力要件が20年4月、面積要件が同10月以降の申請分で、それ以前はアセスが不要。出力が40メガワット未満ならば、今でも環境アセスの必要はないという。
林地開発や固定価格買い取り制度(FIT)の申請では、県や国は事業者が出した書類に不備がないかを確認するのみ。南関町の土砂流出後、県森林保全課は「林地開発の手続きに従って許可しており、県の対応に問題はない」と説明。九州経済産業局エネルギー対策課(福岡市)も「環境はうちの担当ではない。申請書類に問題がなければ、許可を出す」といい、手続き論に終始した。
県は「南関ソーラーファームに対しては防災工事の実施などを指導してきた」とするが、強制力はなく、土砂流出を防げなかった。
ホタルの里でもあった小原地区。被害を受けた住民への補償が11月中にまとまる見込みだが、70代男性は「自然は元には戻らん」と悔しさをにじませる。
一方、政府は規制を強化するどころか一部緩和し、再エネ推進をさらに加速させる。大規模な風力発電について、環境アセスの対象を10メガワット以上から「50メガワット以上」に引き上げるよう環境アセス法を一部改正し、10月31日に施行した。
このような国の動きに、鈴木教授は「政府は脱炭素化を目指す傍ら、自然豊かな国土を次々に破壊しているようなもの。専門家による事前の環境調査を義務付ける法整備は急務だ」と訴える。(田中慎太朗、植木泰士)
熊森から
熊本日日新聞様、このような記事を掲載していただき、ありがとうございます。
国土交通省、経産省、環境省、林野庁など関係省庁の皆さんに是非現実を知っていただき、再エネなどの太陽光発電は電力大量消費地である都市部で行うよう、至急、方向転換をお願いします。
10/23 兵庫県本部 今年秋のクマの餌場づくり実施しました 豊岡市で実のなる木の植樹
- 2021-11-06 (土)
- くまもりNEWS
一昨年、昨年と、全国各地で人里にクマたちがえさを求めて出てきて、過去最多を記録する大量のクマが駆除されました。一方、今年のクマの目撃数はどこも激減です。本部のある兵庫県でのクマの目撃数も、9月末現在、過去10年間で最少です。殺し過ぎたとしか思えません。
人里にクマたち野生動物が出て来なくていいように、何とかえさ場を奥地に再生してやろう。
熊森は過去25年間、実のなる木の奥山植樹に取り組んできました。しかし、民間の力でできることには限界があります。絶滅してしまう前に、早く、国や行政に奥山広葉樹林化に動いていただこうと、熊森はがんばっています。
現在、日本は、人間が荒廃させた奥山生息地を全く顧みず、個体数調整と言って、クマなどの野生動物たちの生息数を推定計算して、研究者が考えた適正数となるように駆除し続けています。しかし、本来、生息地の保障なくして、クマたち野生動物との共存などあり得ません。
2021年10月23日、熊森本部は今年も兵庫県豊岡市のクマ生息地に、実のなる木25本を植えました。この場所は、人工林の皆伐跡地を放置していた場所で、動物たちの餌にならないミツマタやシンジュの木が育ってきています。
今回の苗木は、あるご夫婦が、ドングリから育ててくださったものです。
苗木の種類は、クヌギです。高さ1.5mほどの苗木が10本ありました。植樹地まで運びあげるのに結構重くて苦労しました。
この場所は、急斜面、豪雪、シカと、広葉樹林化を困難にする3条件がそろったところです。
これまでに何度も実のなる樹を植えてきましたが、春先にシカ除け柵やシカ除け網が、なだれて来る雪に押しつぶされて倒れ、一瞬にしてシカに食べられ、なかなか苗木が育たないという森再生困難地です。
これまで、あの手この手で、シカの食害から苗木を守るためのシカ柵に取り組んできましたが、やっぱり、1本ずつの苗木を囲う元のやり方の方が良かったということになり、サプリガードという鹿除け柵で囲う方法にもどしました。
皆さんでどんどん植えて、柵を作って、効率よく作業は進められていきました。
参加してくださったボランティアの皆さん、今年もありがとうございました。
尚、熊森本部は11月13日(土)、兵庫県宍粟市の標高1000mのクマ生息地で、地元千種町の皆さんの植樹会を手伝います。ここも、急斜面、豪雪、シカと、広葉樹林化を阻む3条件がそろった場所ですが、今回、助成金を使ってブルトーザーを導入する大掛かりな植樹会です。植えるのも大苗ばかりです。
地元は過疎化高齢化が進んでおり、都市市民のボランティア参加が求められています。
自車参加で可能な方は、お知らせください。
お申込先:電話0798-22-4190 メール field@kumamori.org 担当:水見 吉井
10/21 本部第4回 安藤誠の世界 どんなにクマや自然が素晴らしいかを伝えたい ~日常の奇跡~
- 2021-11-03 (水)
- くまもりNEWS
10月21日(木)17時~19時 尼崎市中小企業会館 定員40名満席
(1)室谷悠子会長挨拶
森も自然もないここ兵庫県尼崎市が、熊森運動発祥の地です。
一方、北海道の大自然には都会に暮らす私たちが出会えないような様々な生き物たちが暮らしています。彼らもみんな私たち人間の仲間なんだよということを、世界的な動物写真家で様々な海外の賞もとられてきた釧路在住の熊森顧問安藤誠さんが、写真や映像で伝えてくださいます。
安藤さんの写真や映像が、熊森会員を増やしています。
(2)来賓あいさつ
元衆議院議員赤松正雄顧問
「クマと人間どっちが大事?」今のほとんどの国会議員は、西洋思想の影響を受けていますから「そりゃあ、人間だよ」と言います。しかし、正解は、「どっちも大事」なんです。大自然やそこに生きる野生動物たちも大事なんだよという祖先の正しい自然観を世に広めるために、熊森協会は闘い続けています。
何気ない日々が実は奇跡の連続なんだよという安藤さんの「日常の奇跡」という言葉を、わたしのブロブのタイトルに拝借させてもらいました。
(3)水見竜哉 くまもり主任研究員
北海道の人もあまり知らないのですが、実はヒグマは例年800頭ぐらい大量に駆除されています。
今年6月、札幌の市街地に出たヒグマが、タクシーに乗った報道陣などに追い掛け回されてパニックになり、逃げる途中に出会った4名の方に怪我を負わせ、草むらに逃げ込んだところを射殺されました。
人間の間違ったクマ対応が、人身事故を起こすのです。
◎安藤誠氏 講演
私は、自然がどれだけすばらしいかを伝える映画を、熊森協会と作りたい。
人間とクマ、どっちも大事なんだなあと、見ただけでわかるようになる映画です。
これはヒグマの動画ですが、この場面だけは一瞬ピンボケです。
20mぐらい離れたところでサケを採りに来たヒグマを撮影していたのですが、レンズ越しにヒグマと目が合い、ヒグマが僕に気づいて、「ん、お前誰だ」って僕の方をにらんできたので、思わず動揺してしまい、カメラの手がずれてピンボケになってしまったんです。でも、このヒグマは怒ってはいません。毛が立っていませんから。あっちに何か変な奴がいるなと思ったんでしょう。
ヒグマは人間を襲ったりしません。人を襲う動物だったら、僕は今ここにいません。
ヒグマって、サケの頭とイクラ(=卵)だけ食べる。一番栄養価の高いところです。あとは、ポイ。残りは、キツネとか他の動物たちの食べ物になります。
この場面だけ一瞬ピンボケしているその訳は・・・
クマを守るために、今年、狩猟免許を取りました。
体重わずか480g~800gのハシボソミズナギドリは、最長距離を渡る渡り鳥です。GPSもエンジンもついていないのに、年間3万2千キロを旅して渡ります。白鳥の渡りは3千キロメートルですから、それを思うと、ハシボソミズナギドリのすごさがわかります。
誕生した若鳥と共に、餌を求めて6月、オーストラリアのタスマニアから赤道を超え、まず日本列島に渡ってきます。千葉県の九十九里浜沖に来た時は、体重が半分に減っていますから、低気圧に巻き込まれた年は、何万羽という若鳥たちのおびただしい死体が見られます。生き残ったハシボソミズナギドリたちはこのあと北海道知床羅臼まで飛んでオキアミや魚を食べて体力をつけ、アラスカに渡り、北極海を経過してまたタスマニアに戻るのです。
人間にいろんなことを教えてくれるハシボソミズナギドリの渡り 知床にて
熊森から
安藤さんは、ハシボソミズナギドリたちが、勇気、やる気、生きる厳しさ、あらゆることを人間に教えてくれると言います。
もし、安藤さんの説明がなければ、私たちは、なんだかたくさんの鳥がいて豪快だなだけで終わってしまいます。しかし、生態を教えていただくことによって、同じものを見ても、感動が全く違います。安藤さんは、プロのネイチャーガイドでもあります。
安藤さんは、キタキツネの家族やラッコの家族、シマフクロウの夫婦、タンチョウの親子、クマゲラの親子、モモンガ等々、やらせなど全くない大自然の中のさまざまな生き物たちのピユアな命が輝く世界を、彼らの家族愛にあふれる会話を日本語にして紹介しながら、「どうですか、もう可愛すぎてのけぞりそうでしょう」などの感想も入れて、野生の生態や豊富な知識を紹介し続けてくださいました。
今年も、安藤さんから、私たちが今日生きていることそのものが奇跡の積み重ねなのだと、改めて教えていただきました。
安藤さんは、3分間の動画作品を作るのに、1000時間フィルムを回されているそうです。安藤さん、毎年新しい話題満載の、秋の全国講演ツアーをありがとうございます。
今年、熊森協会では、福岡県支部、三重県支部、本部、愛知県支部で安藤誠講演会を実施させていただきました。来年も開催させていただきますので、ぜひ皆様、ご参加ください!
参加してくださった皆様、スタッフの皆様、ありがとうございました。
雪が積もるまで続くヒグマのサケ狩り 北海道留萌出身の写真家佐藤圭氏のヒグマ写真と文が素敵
- 2021-11-01 (月)
- くまもりNEWS
ベストカーwebというネットメディアが、1979年生まれの佐藤圭氏のヒグマ写真と文章を何度か掲載されています。
本物のヒグマを野で温かい目でそっと見続けてきた佐藤氏のヒグマ観は、釧路在住の当協会顧問安藤誠氏と同様、とても正確だと感じます。おふたりがつながればいいな。
ヒグマ害獣視が強い北海道にあっても、このようにヒグマを正しく理解しておられる方が何人かいらっしゃると思うと、幸せな気分になります。
以下は、ベストカーの佐藤氏の文と写真の一部紹介です。
僕は、撮影のために大雪山系の山に登ることが多いのですが、登山の途中で、ごくたまにヒグマに出会うことがあります。
出会うヒグマは、いつも草や花をのんびりと食べています。ヒグマは本来、温厚で臆病な生き物です。
登山者は、そのことを知っているため、ヒグマが去るのを待つか、距離を保って静かに通り過ぎます。それが、上手なヒグマとの付き合い方です。
北海道の山にはヒグマがいるのは当たり前なので、ヒグマがいても、ヒグマ注意の看板は立ちません。
ヒグマは嗅覚や聴覚が鋭く、人の匂いや気配、熊鈴の音などがすると自分から離れていきます。
この写真を撮影したときも、十分距離をとって望遠レンズで撮影しています。ヒグマは食事を終えると自らゆっくりと去って行きました。
本来、ヒグマは人間の存在を恐れています。人間を襲ってしまうのは、恐れから来る自己防衛の攻撃なのです。
ヒグマは大きく強く、人間は絶対に敵わない相手です。まず、ばったり出会わないための注意を最大限に払うことことが重要です。
秋になり、鮭たちが産卵のために川に帰ってくると、彼らが遡上する川では命のドラマが繰り広げられます。
大挙して遡上した鮭は、産卵を終えると、みな力尽きて死んでしまいます。その一部は朽ち果て、川の栄養となり、稚魚のエサとなる微生物や水生昆虫を育て、自分たちの子孫の生育を助けます。
また、一部は、浅瀬に打ち上げられ、周辺で暮らす動物や鳥類のエサをなります。この季節、川辺で観察していると、カモメやカラス、キツネやタヌキなどが産卵後の鮭を食べに集まっています。
そのなかに、並外れてどん欲な大食漢がいます。
日本の陸上で最大の哺乳類・エゾヒグマです。
秋のヒグマは、冬眠を控えており、皮下脂肪を蓄えなければならず、大量のエサを必要とします。
山でも、どんぐりや山ぶどうなどの木の実を食べまくっていますが、鮭のほうが断然栄養価が高いですからね。
雪が積もるまで鮭の遡上は続くので、ヒグマの狩りは毎日続きます! 鮭を日々食べ続けたヒグマは、見る見る体が大きくなります。
北海道では、近年、秋に産卵のために回遊してくる鮭の不漁が続いています。
また、鮭が減って、秋に栄養が十分に取れなくなったことが、ヒグマが街に出るようになった要因になっているかもしれません。
ヒグマがいる山は豊かです。ヒグマが鮭を山に持ち帰り、食べ残しは山の栄養になります。それで山の木々も健康に育ちます。
自然界の循環として、命は川から山へ繋がっているのです。
鮭の不漁の原因は、地球温暖化による海水温、海流の変化だとも言われています。

熊森から
ベストカーは、車の雑誌のようですが、佐藤圭氏による北海道の野生動物たちの様々な生態が連載されているようです。ぜひ、ご覧になってください。
本州のツキノワグマも、ドングリばかりではなく、冬眠前には昔のようにサケを食べさせてあげたいな。そのためには、戦後、無数に造られてしまったダムを何とかしなければならない。
全国再エネ問題連絡会での熊森発表が新聞のトップ記事に!
- 2021-10-26 (火)
- くまもりNEWS
10月22日付け長周新聞が、10月16日開催、第4回全国再エネ問題連絡会での日本熊森協会本部の水見竜哉主任研究員の発表「東北地方における森林伐採を伴う再エネ事業の実態」を、トップ記事で紹介してくださいました。
10/31投票 宮城県知事選&宮城県衆院選立候補者全員に全国再エネ問題連絡会がアンケートを送付
- 2021-10-23 (土)
- くまもりNEWS
建設反対の声をあげる力が弱い所に、容赦なく再エネ事業者が押し寄せている <風力発電編>
- 2021-10-22 (金)
- くまもりNEWS
以下は、現在アセス進行中の風力発電事業をプロットしたものです。
風力発電によって自然が破壊され、多くの鳥やコウモリたちの命がバードストライクによって奪われ続け、自然界になかった振動、音、低周波音、光のちらつきなどの公害が四六時中発生して野生動物や地域住民を苦しめます。
現在計画中の風力発電 (能登の風力発電を考える会提供)
現在、作動中の風力発電
以下は、今後の風力発電の建設計画を見た人たちの反応です。
Aさん:稚内・下北半島・秋田沿岸部・福島原発周辺・能登半島・川内原発周辺など、いったん狙われると、とことん事業者が押し寄せてくることがわかりますね。
Bさん:すでに事業者が入っているところに、さらに事業者が押し寄せていることがわかります。
Cさん:仕方ないと諦めたところに、容赦なく押し寄せているということではないでしょうか。住民の反対運動があまり無いところが狙われているのだと思います。
そして、原発が立っているところにも多い気がします。住民の反対運動が弱いという面と、稼働していない原発の送電設備を使えることでコストが下がるという面もあるかもしれないです。
Dさん:ひどいですね。日本の国土が国内外の投資家たち金の亡者によって食い荒らされていくのがよくわかります。取り返しがつかなくなってから気づいても遅いです。第一、太陽光や風力のような不安定な電力は主力電源になどなりえないのに、自然エネルギー100%をめざそうだなんてスローガンが生まれています。政治家も多くの国民もエコだと騙されていることにすら気付いておりません。
Eさん:風力発電用風車はすべて外国製なので、外国の鉱山で鉄鉱石を掘り出して、工場で風車を作って、ヨーロッパから船に乗せて日本に運んできて、山に道を造って木を伐ってコンクリートで固めて、できてからは点検や修理に車で通い続ける。それぞれの段階で膨大なエネルギーを使うので、ますますCO2を排出する。寿命はたったの20年で、解体や廃棄物処理にまた膨大なエネルギーを使う。本当にCO2削減に役立つのかの計算結果はあるのか、はなはだ疑問。
風力発電は150億円ぐらい用意できる大金持ちしか参加できない事業のため、外国の大金持ちが多く投資してくる。
これだけ投資してもなおもうかるのは、日本では風力発電で発電した電力をFIT法によって高い値段で電力会社に買ってもらえ、その価格が20年間保証されるからです。
その財源は、なんと毎月私たち国民が電気料金に上乗せして強制的に徴収されている再エネ促進賦課金です。
以下は、我が家の今年8月分の電気料金明細書です。
明細書の下の部分を拡大してみます。
右欄下から2番目に、虫眼鏡で見ないと見えないような小さな字で再エネ促進賦課金950円が印字されています。印刷のインクも薄くて大変わかりづらいです。ひと月約1000円の賦課金がいつの間にかかけられています。
私たち一般国民から強制的に徴収されたこのお金が、FIT法によって、国内外の大金持ちをさらに富ますことに使われているのです。そして、わたしたちの国土はぼろぼろに破壊されていくのです。
みなさん、私たちの国土を守るために、自然破壊、森林破壊を伴う風力発電にノーの声を私たちと一緒にあげましょうよ。
再生エネルギー問題でお困りの方は、全国再エネ問題連絡会にご加入ください。一緒に日本の自然や森林を守りましょう。
少ない今秋のクマの目撃数、くまもりは今年、ドングリを原則運びません
- 2021-10-20 (水)
- くまもりNEWS
今年のツキノワグマの目撃数は、各地ともかなり少ないようです。
2019年、2020年とあまりにも大量に捕殺しすぎたので(過去最多、2年間で1万1千頭捕殺)、生息数がかなり減ってしまっているのではないかと心配する声が、各地から熊森本部に届いています。
今年、山の実りがいいから出て来ないんだろうという行政の声もあります。
中には、うちの集落だけは例外で、クマが押し寄せるように出てきており、住民は危機感を抱いているという地域もありました。どうも1頭のクマが頻繁に豊作のクリを狙って集落内で出没を繰り返していただけのようでした。
2019年2020年2021年の月別ツキノワグマ目撃数を環境省から入手し、熊森本部でグラフ化して見ました。
今年はまだ8月までのデータしか集まっていないということですが、明らかに過去2年と違っています。クリックで拡大します。
山の実りも、全国行政に聞き取ってみました。
地域によってかなりばらつきがあります。
クリックいただくと表が出ます。
新潟県のように、3年連続山の実りが悪い地域もあります。新潟県のクマ生息地に住む会員たちから、「今年も山の実りが悪いが、クマはほとんど出てきていない。絶滅するんじゃないだろうな」という不安の声が本部に届いています。新潟県はクマの保護体制がなく、熊森の支部もないため、真相がわかりません。
以上のような状況につき、今秋、熊森は、原則、ドングリを運びません。よって、ドングリも集めておりません。遅くなりましたが、皆様にお知らせさせていただきます。