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2011-02-06

兵庫県が国に「夜間狩猟特区」などを申請して却下されていた

兵庫県自然環境課が環境省に申請して却下されていた事項を、環境省のHPから見つけ出してびっくりしました。いずれも野生鳥獣の大量捕殺を促進させるためのものです。

①特定の鳥獣保護区で、冬場、シカ、イノシシを罠で獲っていいようにしてほしい。

②銃所持許可者に対して、狩猟免許技能試験の一部を免除していいことにしてほしい。

③シカ害が大きいところでは、夜間の銃猟を認めてほしい。

さすがの環境省も、生息環境の攪乱につながる恐れがあると却下したそうです。環境省に拍手するとともに、兵庫県民として恥ずかしいです。以前、担当部署に、野生鳥獣を敵視して捕殺を進めることしか考えないタイプの人がついていたとき、どんどん野生鳥獣の捕殺が暴走していきました。野生鳥獣にも生存権を認め、共存していこうというタイプの人が部署についたときは、荒廃した山を復元して山に動物たちが帰れるようにすべきだとし、できるだけ野生鳥獣を殺さない方向に舵がとられました。行政の全ての部署は、人間のために存在しています。せめて、自然環境課だけでも、自然や野生生物の立場に立って、発言できる人をあてていただきたいものです。

わたしたちは、兵庫県庁の自然環境課のどなたがこのような環境省もあきれて却下するような案を出されたのか、知りたいです。そのような案を出してきた人がいた場合、自然環境課として押さえられなかった組織のしくみも、知りたいです。これまで日本一のクマ保護先進県であった兵庫県が、2010年度、子グマまで殺す70頭のクマ大量捕殺県に転落したのと関係がありそうな気がしてきました。

兵庫県「夜間狩猟特区に」 環境省「生息環境乱れる」

2011年第2回神奈川県くまもり会員のつどいのお知らせ

来る2月11日(祝日)午前11時から、「麦っ子畑保育園」にて、神奈川県支部結成に向けての2011年第2回神奈川県会員のつどいをもちます。
自然食パン工房からお弁当(700円相当)を注文いたしますので、事前にお申込みください。(小麦アレルギー等でパンが召し上がれない方は、お弁当をご持参ください。)

お問い合わせ先:
日本熊森協会 本部事務局
TEL:0798-22-4190
FAX:0798-22-4196
Email:contact@kumamori.org

当日連絡先:
TEL:046-255-7087
麦っ子畑保育園 大島 貴美子
〒252-0015
神奈川県座間市南栗原1-4-2
TEL&FAX: 046-255-7087
http://www.mugikko.org/
アクセス地図
最寄り駅・相鉄線「さがみ野駅」
より徒歩20分。もしくは、タクシーにて約5分。
*駐車場はございます。事前にご連絡ください。

動物たちの森を壊して植えたスギ・ヒノキの分収造林、全国で破たん  滋賀県など債権放棄

琵琶湖の水源涵養のためという名目で、林野庁の勧めで、1965年、滋賀県と下流の府県や市がお金を出し合って、滋賀県造林公社を設立。琵琶湖周辺の山の自然林を伐採して、跡地にスギなどの林業用の苗木を大々的に植えました。50年後、苗木が育ったら伐採して材木を販売。収入を山分けしてもうけようというもくろみでした。しかし、今、伐採予定の時が来たのに、材木価格の下落により、伐採して運び出しても伐採費用や運搬費用を差し引くと、収益が出るどころか赤字になるだけ。収益を山分けするどころか、出資金1円だって返ってきません。

滋賀県は仕方なく、この度、滋賀県造林公社とびわこ造林公社に出してきたお金のうち、769億円(県民ひとりあたり5.5万円)を、放棄することにしました。下流域府県もそれぞれ2公社に出してきたお金を放棄することにしました。森の動物たちから生息地を奪った戦後の拡大造林政策が、人間にも損害をもたらしただけであることを思うと、滋賀県嘉田知事が言われるように、国の責任には大きいものがあります。私たち国民としては、専門家や行政の偉い人たちが考えたことでも大失敗することがあるということを、肝に銘じて頭に叩き込んでおくべきです。それどころか、地元の農林業者がわたしたちに、「戦後、国の言うとおりしたら、全部失敗した」とよく嘆かれることの意味を考えねばならないと思います。

今さら林野庁を責めてみても、しかたがありません。熊森は、こんなことになったのは、拡大造林や分収造林に反対しなかった全国民の責任であるととらえています。問題は、この後どうするかです。今後荒廃した山が引き起こすと予測される大災害の頻発を防ぐためにも、放置人工林の強度間伐を公共事業で早急に進め、人工林の3分の2は、真の水源涵養のためにも針広混交林の自然林に再生させて、今、集落周辺に出てきている動物たちが帰れるようにしてやってください。残りの3分の1の切り出しやすい場所では、林業用に森林整備を行ってほしいです。熊森はもちろん、このための協力を惜しみません。琵琶湖の水を使っている近畿2府4県の府県民のみなさんもきっと協力して下さると確信します。
滋賀県嘉田由紀子知事「破綻は国の責任」

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