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2011-07-24

大阪府 木材総合センター 林業地 視察

熊森活動を進めていくうえで、林業の実態を見ておくことは大切です。

7/21(木)、林業従事経験のある本部スタッフが大阪府会員とともに、大阪府の林業の実態を見るため、大阪府森林組合木材総合センター及び、周辺山林を視察しました。
大阪府森林組合は平成13年に府内16の森林組合が合併し、設立されたものです。現在、大阪市の本店、豊能支店、三島支店、南河内支店、泉州支店と木材総合センターで構成されています。

木材総合センターは大阪府唯一の木材市場で、月2回木材市(主にヒノキ)が開催されるそうです。木材平均単価は(1m3)22,000円。それに対して平均搬出コストは11,000円(1m3)かかります。手数料等を引くと、山林所有者に還元されるお金はほとんどないということでした。このことは山林所有者が積極的に山林に手を入れることができない大きな原因となっています。大阪府内で純粋な林業(木材生産)が行なわれているのは、和泉地区と河内地区の2箇所くらいで、林業だけで生計を立てている人はゼロに等しいそうです。

今回視察した山林は120haとまとまった人工林で、戦後に植林された林分が大半を占めるヒノキ中心の単層林でした。昨年、熊森が大修正案を出すも、残念ながら原案のまま国会を通過してしまった、林野庁の「森林・林業再生プラン」の施行に向けて、幅3.5mの路網整備が着々と進められていました。

ここの山林は、道路を造れば木材の搬出も可能で、山の斜度もそれほどでもありません。規模、路網の整備状況から、大阪府における「森林・林業再生プラン」の路網整備・高性能林業機械による搬出間伐の見本林のような位置づけになっていることがわかりました。

こういう場所では今後、「森林・林業再生プラン」を反映した、大型林業機械を導入した林業のためだけの施業が効率的に進められていくのでしょう。林業従事者の方から、いろいろと貴重なお話を聞くことができました。ありがとうございました。

7月17日 くまもり自然農塾⑥ 草刈り

兵庫県豊岡市但東町 参加者26名

水路の修理
現地に到着し、まず水路を点検。中段の田んぼへの水路が、上流からの砂で埋まってしまっていました。さっそく、水路の砂を取り除きました。

水路の砂を除去中

水路修理前。水が足りず渇いた状態。

水路修理後。水が通って潤った状態。

草刈り開始
但東町は盆地でたいへん暑い所です。
今年のイネは、これまでの4年間の自然農の取り組みのなかで、一番よく生育していました。

草とイネが混在して育っている田んぼを見て、初めての方は驚かれます。草を抜きたいという衝動に駆られる人もいます。しかし、自然農では、草の命を奪うことはしません。草は、刈るだけです。苗とそれ以外の草を見分けながら、みんなで草を刈っていきました。
今年はあまり時間がなかったので、下段の田んぼは全ての草を刈りました。中段の田んぼは本来の自然農のやり方で、“草を刈る条(すじ)”と“草を刈らない条(すじ)”を作り、虫たちに逃げ場を残してやるやり方で、1列づつ交互に刈り、2回で仕上げました。

中段の草刈りの様子。刈る条と刈らない条が交互に。

苗の様子
6月19日の田植えの時には、まだほんの20センチ程だった苗も、順調に分けつしています。

今年のくまもり田んぼには、黒米・コシヒカリ・うるち米・赤米と、会員さんがご自宅で育てた“黒紫大黒”が植えられていて、種類によって、葉や茎の様子が違います。

コシヒカリ

コシヒカリは葉や茎が少し華奢で、黒米はコシヒカリに比べて茎がしっかりしていて太く、葉もコシヒカリの1.5倍ほどの太さがあります。(写真は、コシヒカリと黒米の茎の部分です。)

黒米

田んぼの様子
田んぼの周りには、セリの花やねじ花が咲き、おたまじゃくしが魚をくわえて、泳ぎ回っていました。

ねじ花

お魚くわえたおたまじゃくし

セリの花

たくさんの命に感謝の気持ちで、作業を終え,みんなで集合写真。お疲れ様でした!

化学物質を一切使用しないくまもり田んぼは、この日も、こんな生き物が地球上にいたのかと驚くぐらい、いろんな生き物たちにあふれていました。

次回7月31日の自然農塾は、子供たちもお待ちかね“田んぼ生きもの調査”です。参加者募集中!

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