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2011-11-03

11月5日(土) 森山会長初の愛媛県講演を予定 於:今治市

森山会長が地元ライオンズクラブから講演依頼を受け、初めて愛媛県入りすることになりました。

講演日時 11月5日(土) 13:30~15:00

会場    テクスポート今治2階中ホール

(会場電話:0898-23-8700 今治市東門町5-14-3)

参加費  無料 一般参加可

この日、講演後の会長は、日程が詰まっています。5日は、58番札所であるお寺に宿泊。11月6日(日)の午前中は、フリーです。本部では、初の愛媛県会員のつどいを企画しようとしたのですが、残念ながら連日のあまりの多忙さに、企画が間に合いませんでした。もし、この機会に、6日午前中に今治駅周辺で、愛媛県支部を立ち上げたいなど、会長とじっくりお話をしたい会員がおられましたら、可能ですので本部まで個人的にお知らせください。

10/30 北海道初緊急くまもり集会(札幌)に25人集う

北海道会員らからの強い要望もあり、北海道で会員のつどいを持たねばならないと、ずっと思っていました。しかし、本部は連日超多忙。なかなか実現できずにいました。しかし、今年ヒグマがすでに585頭も殺されているというのを知って、突然でしたが、ついに急遽、初集会を持つことにしました。

会場となった厚別南会館には、急な連絡にもかかわらず、札幌を中心に25名の方々がお集まりくださいました。うち、約3分の2は会員で、あとは会員が誘ってくださった方や、ネットで見て門崎先生のお話を聞きたいから来ただけという方々でした。

熊森主催「第1回 ヒグマを守るつどい」

ヒグマ研究第一人者で、日本熊森協会顧問でもある北海道野生動物研究所 所長 門崎允昭 博士が、最近のヒグマや北海道の森の現状について、約1時間語ってくださいました。この内容は衝撃的で、北海道民全員に聞いていただきたい内容でした。今も絶えず現場に急行し、痕跡などを調査し続けておられる門崎先生の証言は、本当に貴重だと思いました。講演部分をDVDにしますので、北海道各地で、どなたかが呼びかけ人になって、DVDを見て語り合う会をセットしていただきたいです。近々、くまもりHPにもアップする予定です。

今回とりあえず、25名の方々に、門崎先生のお話を聞いて頂けて、ほんとうに良かったです。参加者のみなさんは、いろんなことを知れてよかったという自己満足に終わらず、聞いたことを周りに広め、さらにみんなで勉強して、北海道各地で実践自然保護活動が展開できるように進めていってください。さっそく、今回出席された会員の中から、世話役が誕生し、札幌で今後も会員が集っていけるように動いてくださることになりました。

<門崎先生のお話の概要>

・この大地は人間だけのものではないはずだ。

・ヒグマは人間と共存できる動物である。

・ヒグマは増えてなどいない。

・札幌などの町で、ヒグマの目撃が多発しているとして騒ぎになっているが、好奇心の強い同一グマだ。母から別れたばかりの若グマで、どこを生活場所にしようかとあちこちさぐっているところだ。この手のクマは、昔から時々誕生しており、人を襲う気などさらさらない。人はしばらく深夜~明け方にかけて出歩かないようにして、そっとしておくのが一番いい。そのうち山に帰る。学校の集団下校など、過剰反応過ぎる。全くする必要はない。

・今、北海道で殺されているヒグマは、どれも殺す必要のないものばかりだ。

・ワイルドライフマネジメントを新分野の仕事として広げ、学生を就職させたい大学教授などが、行政が専門知識がないのをいいことに、いい加減なことを行政に伝えるので、行政が大混乱している。

・ドングリ類が凶作でも、北海道の山には、(本州と違い)ヒグマの食べ物が他にたくさんある。

・人間がクマを殺さなくなっても、自然界はバランスをとっていくので、クマが増え過ぎたりすることはない。

追伸 出席者名簿に登録されていた方々で、千歳市からの会員とそのお友達が、会場のそばまで来ながら会場が分からず、帰ってしまわれていたことが、後日分かりました。参加出来なかったことを、大変残念がっておられました。当方の携帯に電話して下さっていたのですが、マナーモードになっていたため気づきませんでした。申込者は全員出席されていると思い込んでしまっていました。申し訳ございませんでした。

10/30 閉園された札幌定山渓クマ牧場を会長が訪問

当協会森山会長は、札幌での集会を前に、10月29日夜北海道入りし、バスで定山渓に向かい、定山渓グランドホテルに宿泊しました。

このホテルがかつて経営していた定山渓クマ牧場は2004年閉園されています。しかし、今もヒグマたちが、深いコンクリートプールのような獣舎に13頭取り残されており、今年夏のニュースによると、食事もきちんと与えられず、ひどい扱いを受けているということです。

くまもり本部には、このヒグマたちを何とか助けてやれないかという声が、会員からいくつも届きました。胸を痛めた本部は、今も、このヒグマたちの飼育責任者である定山渓グランドホテルに電話をして、何かわたしたち市民団体に手助けできることはないかさぐろうとしました。しかし、何回電話をしても、ホテル側は、責任者は今いませんと逃げ続けるだけでした。

今回、ホテルに宿泊して、ホテルから車で5分のところにあるというクマ牧場を見せていただき、保護団体として何か飼育支援できないか、責任者の方と話し合おうと思いました。クマ飼育に関わっているのはひとりだけで、ホテルの総支配人の仕事だそうです。ロビーの方にたずねると、総支配人は、明日の朝9時ごろ出勤されるという事です。

朝、朝食会場に行くと、ホテルは大勢の宿泊客でいっぱいで、食事はおいしく食べ放題でした。この残りをクマ牧場のヒグマにやっていただけないものだろうかと思いました。朝9時にホテルロビーに出向いて、総支配人に会おうとしたのですが、札幌で会議があるため、本日は出勤しないと言われてしまいました。何とかクマ牧場を見るだけでも見て帰りたいと思いましたが、他にヒグマ飼育に関わっている人はおらず、クマ牧場に案内できる人も、ホテル従業員の中にひとりもいないのだそうです。

仕方なく、タクシーに乗って前まで行ってみましたが、門が閉まっており入れませんでした。中は全く見えず、辺り一面静まり返って何の音も聞こえませんでした。周辺の建物は朽ち果ててつぶれそうになっていました。先ほどまでいたホテルの華やかさと対照的でした。今日のクマたちの食事は与えられるのだろうかと、心配になりました。

何とか、北海道にくまもり支部を作って、地元会員のみなさんで動いてもらうようにしたいと思いました。

タクシーの運転手さんに、北海道では今年すでに585頭のヒグマが殺されている(道庁へのくまもり聞き取りより)という話をしたところ、「北海道民は誰も知らないよ」と、驚かれていました。道民は、毎年1~2頭、ヒグマが殺されているという感覚しかないそうです。マスコミが知らせない限り、誰もわからない。保護の声も何も起きないということです。

<定山渓クマ牧場メモ>

1969年設立  ヒグマ  35頭

1997年     ヒグマ 100頭

2004年閉園

2007年    ヒグマ  26頭

2011年    ヒグマ  13頭(オス4頭、メス9頭)

11/26(土) 秋のくまもり講演会②のお知らせ 講師 安田喜憲先生(環境考古学、花粉分析の第一人者)

参加者募集

自然環境の変化と文明の変遷をダイナミックな視点で捉えた世界的な環境考古学者、 安田喜憲先生。日本熊森協会顧問として、熊森支部で次々と講演して下さっている安田先生の大変貴重な講演会が、ついに熊森兵庫県本部西宮市にて実現します。

安田先生は、「森を消した文明はすべて滅んだ。森を守ることこそが日本の未来を守ることである。<祖先への感謝、未来への責任、生きとし生けるものへの畏敬の念>これが日本文明であったと語っておられます。

日本列島で今を生きる私たちが、3・11以降この国土でどのように生きていけばいいのか、指針をあたえられる講演会になると思います。

一人でも多くの方に、聴いて頂きたいです。

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安田喜憲先生 講演会「森を守ることは日本の未来を守ること」

2011年3月11日の東日本大震災で東北に残ったのは、豊かな森の世界だった。「国破れて山河あり 城春にして草木深し」(杜甫 春望)の一節を誰しもが実感した。 森を守り森の中の生き物たちを守りとおすことは、日本を守ることなのである。(安田喜憲先生より)

と き:2011年 11月26日(土)14:00~16:30(13:30より受付開始)

ところ:兵庫県西宮市民会館 大会議室101
(兵庫県西宮市六湛寺町10-11 TEL (0798)33-3111)
阪神西宮駅「市役所口」改札北へすぐ
JR西宮駅から西徒歩約10分

受講料:会員・一般 1,000円  大学生以下無料

申込み:日本熊森協会本部事務局
電話 0798-22-4190
FAX  0798-22-4196
E-mail event@kumamori.org
※定員になり次第、受付を締め切らせていただきます。
Webサイト申し込みフォームからもお申込みいただけます

主催 : 一般財団法人 日本熊森協会

後援 : 西宮市、西宮市教育委員会

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安田喜憲先生 プロフィール

理学博士。現在、国際日本文化研究センター教授。スウェーデン王立科学アカデミー会員。1996年中日文化賞受賞、2007年紫綬褒章受章、2010年中山賞受賞。2009年からNHK経営委員など多方面で活躍。一般財団法人日本熊森協会顧問。著書に、『奪われる日本の森』(共著・新潮社) 、『山は市場原理主義と闘っている』(東洋経済新報社)、『生命文明の世紀へ』(第三文明社レグルス文庫)、『森と文明の物語』(ちくま新書)他多数。

国際日本文研究センター 安田喜憲先生紹介ページ

2011年3月11日の東日本大震災で東北に残ったのは、豊かな森の世界だった。「国破れて山河あり 城春にして草木深し」(杜甫 春望)の一節を誰しもが実感した。 森を守り森の中の生き物たちを守りとおすことは、日本を守ることなのである。

本部 第12回 森再生活動  地元交流&都市市民による森再生ボランティア間伐 in 兵庫県千種町

地元の人たちの為にも、森の動物たちの為にも、全国の人工林で間伐が急務となっています。国が動いてくれるのを待っていたらいつになるかわかりません。とりあえず、国に働きかけを続ける一方、都市市民の間伐ボランティアを養成して、たとえ少しであっても、市民が間伐に乗り出す流れを、熊森は作っていこうとしています。

10月29日(土)~10月30日(日)、今回は地元交流も入れて、 1泊2日の日程で、くまもり森再生間伐を実施しました。

参加者の内訳は、宿泊組7名、当日組5名、総勢12名(うち、新規参加者4名)でした。兵庫県会員が中心ですが、岡山県1名と大阪府から2名の参加者がありました。

<1日目>

① 地元協力者の方に、地域の特徴、歴史、周辺山林など、大変興味深いお話をして頂きました。千種町は近畿地方で1番、水と空気がおいしい町なのだそうです。

② 夜の勉強会 スライドで地元の特徴を説明して頂きました。

<2日目>

この日はあいにくの雨でしたが、参加者の意気はとても高くて、間伐作業を行うことになりました。みんな、一生懸命作業にいそしみます。地元の協力者が、伐採木にあらかじめ赤い印をつけておいてくれたため、作業がスムーズに進みました。

①伐倒方向を定め、慎重にのこぎりをいれている様子。伐倒する際、最初に切る受口はとても重要です。

② のこぎりで切った切り株。みなさん真剣に学んでくださったので、おおまかな基本を理解して頂くことができました。

⑤ 間伐前の暗い林



⑥ 間伐後の山。まだ伐り足りない気がしますが、それでもかなり光が入り明るくなりました。参加者一同、達成感を得ました。

みなさん、お疲れ様でした。みなさんにご協力頂き、おかげさまで無事故で終わることができました。本当にありがとうございました。主催者としては、安全面を考え、今後は参加者定員を数名までにしぼる。チエンソー熟練者を増やしたいので、安全講習会や技能講習会を持つなど、いろいろ考えていく機会になりました。

次回の本部第13回森再生活動は11月5日(土)で、千種町での続きを行います。 定員7名、先着順です。参加していただける方は、本部までご連絡ください。

10月27日 兵庫県野生動物保護管理運営協議会への委員出席と傍聴 兵庫県は、クマに個体数調整を導入しないことに

兵庫県県民会館で午後1時30分から5時まで、兵庫県野生動物保護管理運営協議会が開かれました。

議題:①第11次鳥獣保護事業計画案(平成24年~29年まで)について

②クマ・サル・シカ・イノシシ各保護管理計画案案について(平成24年~)

膨大な資料が配布され、紙の厚さが約2センチでした。森山会長は、朝から3時間半かけたが読み切れなかったと言っていました。行政のみなさんの大変な御苦労を思うとともに、個々の動物についてここまで文書化する意味があるのだろうかという疑問も持ちました。尚、この会議の後は、審議会やパブリックコメントを経て、案が最終決定されていくそうです。

何人かの熊森スタッフが、傍聴を願い出ましたが、傍聴するには開始30分前に申し込んで、開会後30分後に入室なので、室外の待機時間が約1時間となります。次回から、もう少し待ち時間を短くして頂けたらありがたいのですが。また、会議は図表やグラフが話題になりますが、傍聴者には資料がもらえないので、議論の中身が分かりにくかったです。簡単でもいいので、傍聴者にも資料配布をお願いしたいです。メディアの傍聴は、残念ながら今回もありませんでした。森山会長が冒頭に、県民の税金でやっている会なので、会議の内容を以前のように文字化して県民が読めるようにしてほしいなどと3点の要望を行いました。文字化していただけることになったので、それを見て、詳しく意見を述べたいです。

また、これだけの膨大な内容ですので、3時間の会議では質問すら十分にできませんでした。残された質問は、今後、文書等で行いたいと思います。

尚、当協会が、鳥取県に次いで導入されないかと危惧していた、絶滅危惧種クマへの個体数調整捕殺は、兵庫県案では行わないとなっていました。兵庫県行政に感謝です。

10月22日 クマの体に触れないクマ調査法研修会(本部)

本部クマ部会のメンバーを中心に、本部近くの西田公園会議室に25名のスタッフたちが集まり、クマ研究者から、クマの体に負担をかけないクマ調査法を熱心に学びました。

野生動物を保護するためには、本来、生息推定数や適正生息数など必要ありません。私たちの祖先は、そんなことは誰も知りませんでした。しかし、広大な生息地を保証することによって、見事にかれらを守りかれらと共存してきたのです。しかし、1999年に研究者と捕獲業者が一緒になって当時の環境庁に、ワイルドライフマネジメントを導入させることに成功してからというもの、生息推定数や適正生息数などを出すために、野生動物を捕まえて残酷な手法で痛めつける調査が、学者の論文用研究や業者の仕事として誕生し、今や、これらが普通となり、研究者には研究費が、業者には仕事や利益が降りる利権になってしまっています。

当協会の活動は、戦後、人間が壊した動物たちの奥山生息地を復元して、人間との棲み分けを復活させ、共存を取り戻すのが目的ですから、正確な生息推定数や適正生息数の計算などは、人間が出せるものでもないし、出す必要もないのです。しかし、ワイルドライフマネジメントに利権を持つ人たちが現在次々と誕生し、学術捕獲だ有害捕獲だとして、クマなどの野生動物を捕まえ、全身麻酔をかけて、いじくり回しています。わたしたちは、野生動物に手をかける研究法など、倫理上認められないし、大型野生動物研究としては邪道であると考えます。研究が、時々相手を死に至らしめても、最近の研究者たちは平気なように見えます。

おかしい。どこかが狂ってしまっている。

どうしても調べたいのなら、研究対象に手をかけない方法で調べるべきだ。クマのような高等動物は考える力があるので、工業製品の物の様に無感情には動かない。よって、再捕獲法などによる生息推定数がどれほどの信ぴょう性を持つのか、はなはだ疑問です。本当は、自然界を数字で表す必要はないし、表すことも不可能。数字で表わしたら嘘になるのですが、一方で、どんどんと数字発表を行い、行政を取り込んでいくワイルドライフマネジメント派がいます。かれらの、クマがいっぱいいる発表に対抗するためには、熊森のこれまでの痕跡調査を、今後どうしていけばいいか。専門家の話を聞こうという事になったのです。

この日の研修会の中身は、すばらしく、クマ調査を行おうと思っているくまもり全スタッフに聞いて頂きたい内容でした。何らかの方法で、全国のスタッフの皆さんにお伝えしたいと思っています。

10月20・21日 第2回くまもり奥飛騨トラスト地ツアー報告 (岐阜県) ブナの実の9割がシイナ

本部スタッフ2名は、地元ペンション経営者にも手伝っていただきながら、13名のツアー参加者を、中部山岳国立公園内の岐阜県奥飛騨にある82ヘクタールのトラスト地にご案内してきました。

<1日目>

①午後1時、JR高山駅に集合後、スギの節あり家具づくりで有名な奥飛騨産業の工場見学にいきました。

従業員314名という広大な新工場内を岡田社長にご案内いただき、大喜びの参加者たち。岡田社長は、知る人ぞ知る、くまもり岐阜県の支部長なのです。

②奥飛騨クマ牧場

経営者の方と、いろいろお話できました。

③宿泊場所のペンションです。

山の実り凶作年には、クマが庭のシバグリの木にやってきます。去年は来ました。このあたりの人たちは、昔からクマとうまく共存しており、みんなでそっと見守っているだけだそうです。何の問題もないということでした。ちなみに今年は、クマが全く来ていないそうです。

<2日目>

①いろいろと説明していただきながら、紅葉鮮やかなトラスト地を見学。感動の連続でした。

ミズナラのドングリと、人間が食べてもおいしいブナの実を、少しお土産に持って帰りました。ブナの実を爪で開けてみてびっくり。9割が殻だけで、中身のないシイナだったのです。今年9月末までの岐阜県のクマの駆除数は50頭です。ブナの実がこんな状態で、クマたちは大丈夫だろうか。心配になってきました。

参加者一同、大満足の奥飛騨トラスト地ツアーとなりました。詳しい内容は、12月の会報で、会員の皆さんにお伝えする予定です。

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