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2018-06-20

利尻島のヒグマ、山中に設置されたセンサーカメラに撮影される

利尻島内に設置されたセンサーカメラが、ヒグマを撮影しました。

北海道新聞(6月19日付け)

 

6月18日、熊森本部は利尻富士町の担当者に現在の状況について再度聞き取りしたところでした。

【利尻富士町担当者のお話】

山の中では、今もヒグマのフンがあちこちで見つかっています。幸い、どれも山の中の食べ物です。痕跡はいずれも人間の居住区から離れた場所で、島の南西部の山中や人気のない海岸近くで発見されています。目撃者はいません。

山にはセンサーカメラを7台設置しています。今のところ(6月18日現在)撮影されていません。クマは山の中で採食して、人目を避けているので、今後クマが目撃されたとしても駆除や捕獲などはしないつもりです。

 

熊森から

このクマは、人目を避けて夜に移動しており、人間との棲み分けを理解しているクマであると考えられます。研究者の皆さま、利尻島にお住いの皆さま、行政機関の皆さま、どうか今後も温かい目でそっと見守るだけにしてください。

 

人気の少ない早朝や夜間は、このヒグマも居住区の近くを移動するかもしれません。外出時は音の出るものを携帯したり、生ごみを屋外に置かないように心掛けてくださるようお願いします。

大阪府北部で震度6弱 とよ元気でした

6月18日午前7時58分、本部のある西宮市で、短時間ながら身に危険を感じる地震がありました。

携帯電話にはすぐ、震源地は大阪府北部と出ました。直ちに通話制限がかかり、携帯は使用できません。

23年前の阪神大震災よりは明らかに規模は小さかったのですが、念のため、熊森本部はラインや固定電話でスタッフ間の安否確認をすばやく行いました。大阪府北部への電話は不通でした。

 

「とよ」だ!

 

「とよ」が暮らしている高代寺は、大阪府北部にあるのです。

 

この日はちょうどお世話日。前日までに買っておいたおいしい果物をいろいろ持って、車で高代寺に向かいました。「とよ」にとって、こんな大きな地震は初めての体験でしょうから、こわくておびえているのではと心配でした。

 

高代寺に、到着。

お寺は大丈夫でした。

獣舎も、問題ありませんでした。

獣舎、OK

 

次は、「とよ」です。

「とよ」は、何事もなかったように元気でした。

良かった。

好物の山菜や果物がもらえるのがうれしくて、待っていた感じでした。

お世話係の人たちを見ると、自分からさっさと寝室の餌箱に向かい、いつもの手順通り運動場のお掃除が終わるまで、寝室に閉じ込められての食事となりました。

「今日は、どんなものを持ってきてくれたの?」

 

獣舎のお掃除が終わってから、運動場にいつものように、山菜のミズ、ブドウ、サクランボ、キイチゴ、ビワ、ハダンキョウ、クルミ・・・などを並べてやりました。「とよ」はみるみるうちにおいしそうに平らげていきました。目が生き生きとしており、とても楽しそうです。

一番に食べたのはブドウでした

 

「とよ」はどんどん人間と心通わすようになってきています。

お世話係の人たちによると、以前いつもしていた行ったり来たりする常同行動は、今はもうしません。

すっかりおだやかになって、獣舎内でゆったりくつろいでいる感じがするということです。

 

シュレーゲル(カエルの一種)がプールに泡のような卵を産みつけると、気味が悪いのでしょうか。なぜか「とよ」は、あんなに大好きなプールなのに、入らなくなります。仕方がないので、お世話係の人たちは、泡のような卵をそっと取って、山中の池に持って行ってやります。獣舎にはカエルが何匹か住んで?いますが、それは気にならないようで、平気な顔をして同居しています。

 

「とよ」のかわいさは写真だけではなかなか伝えられません。ぜひ、熊森HPトップより、「くまプラネット」の「くまくま日記」で、最近の動画を見てください。

 

 

昭和48年→平成27年 国内木材需要40%減 現在、国内丸太挽きの国産材率76%(農林水産省)

株式会社 山田事務所の山田社長の発表資料

「統計から見た最近の木材需要の動向」が、ネットで閲覧可能です。大変、参考になります。

 

Wクリックで画面を大きくするか、またはネット上で資料を入手してください。

 

戦後の焼け野が原で50年後の木材需要を予測するのは、国にとっても難しいことであったと思います。だからと言って、水源の森まで人工林にしてしまうとは、国中が狂ってしまっていたとしか思えません。

 

しかも、新規住宅着工数は減る一方です。

 

Wクリックで画面を大きくするか、またはネット上で資料を入手してください。

 

今後は人口が減り続けることが確実の上(地球環境を守るには、国土で食料自給できる適正人口にまで、ゆっくりと自然に人口縮小していくべきでしょう)、周りを見ていても空き家が目立つ時代になってきました。ますます新規住宅着工数は減っていくことでしょう。

 

このような木材需要の動向も明らかになったのですから、放置人工林を国策で早く保水力豊かな天然林にもどしていかねばなりません。過剰な放置人工林を間伐などでごまかしてこのまま維持しようとするなら、田植えもできないような大変な水不足の時代がやってくるでしょう。そうなってからでは、もう遅いのです。

 

1992年、尼崎市立武庫東中学校の中学生たちが兵庫県庁の林務課を訪れ、「明らかに、人工林が過剰で、弊害がいっぱい出てきています。スギ・ヒノキの植林にストップをかけてください」と訴えた時、「何をバカなことを言い出すんだ。兵庫県はこれからも、どんどんスギ・ヒノキを植えていきます」と係官が激怒されたことを鮮明に覚えています。本当は、中学生の発言は表彰に値する発言だったのにと、恨み節の一つも言いたくなります。

 

熊森も設立以来一貫して過剰人工林の縮小と天然林化を訴える一方、自らもお金を出し合って天然林再生を実践し続けています。

目で見ればわかることであっても、数量化されたデータがないのは科学的ではないとして私たちの訴えを一切受け付けようとしてこなかったのが、これまでの行政の一貫した科学的?姿勢でした。反省していただきたいと思います。

 

今回、農林水産省が、自ら数量化したデータを出されたのですから、かくなる上は、過剰な需要予測をもとに造ってきた人工林を、一刻も早く自然林に戻してください。

私たち大人の責任で、人間、そして多くの生き物たちがこの国で生き残れるようにしておかねばならないのです。

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