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2023-07-03
殺さないクマ対応1 ベア・ドッグ
- 2023-07-03 (月)
- くまもりNEWS
以下、6月30日のナショナル・ジオグラフック記事より一部転載
イヌに追われた場所にクマが戻らない率は非常に高い
「イヌたちは外へ出てクマを見つけたがります」と話すのは、WRBIのニルス・ピーダーソン氏だ。イヌはクマの痕跡を追い、ほえ、すぐそばまで追い詰め、トレーナーが呼び戻すまでやめない。そこまですれば、ここにはもう来たくないとクマは学習してしまう。
「クマのいいところは、賢いので学習が早い点です。イヌに追われた場所に戻らない確率は非常に高いことが研究で分かっています」とマイヤーズ氏。
イヌに危険はないのだろうか? ワシントン州野生生物局で20年以上クマ対策犬と仕事をしてきた野生生物学者、リッチ・ボーソレイユ氏は、任務が理由でけがをしたイヌは見たことがないと言う。ハント氏もまた、イヌにクマを追わせる際の安全が大きな関心事だと強調しつつ、現場でイヌが負傷した例はないと話した。
アメリカネバダ州野生生物局の「クマ対策犬」
クマ対策犬として最も一般的な犬種が、フィンランドからロシア北西端のカレリア地方で古くからヒグマ猟に使われてきた白黒模様のカレリアン・ベア・ドッグだ。彼らは大型で吠える声も大きく、クマを安全に追い払う本能をもっている。
ただし、訓練には多大な労力がかかり、誰でもこなせるわけではない。また、交通の激しい道路や人が集まるショッピングセンターがあるような人口密集地域には不向きだ。
熊森から
日本でも、長野県軽井沢市でクマとの共存をめざすNPO「ピッキオ」が、2004年にWRBIからクマ対策犬を日本で初めて導入した。そのおかげもあり、軽井沢町の別荘地など人が暮らすエリアではクマによる被害は激減したそうだ。しかし、NPO「ピッキオ」の維持には、かなりの経費や本気の優秀な人材が必要で、軽井沢町だからできるという一面があり、全国に広まらない。
北海道でも、何とかヒグマを殺さずにヒグマ対策をしたいというヒグマの専門家である岩井基樹氏が、丸瀬布でベア・ドッグを使っている。現地では、山から出て行くと犬たちが追いかけてくるとヒグマたちが学習したため、キャンプ場など人間のところにはもう全くヒグマたちが出てこなくなっているそうだ。しかし、こちらは行政支援がないため、個人がボランティアで実施しており、運営が非常に苦しい。国庫100%の鳥獣被害防止特措法関連予算の運用や、道庁などの行政支援が望まれる。
現在、日本では、クマを殺すことのみに私たちの税金が使われているが、多くの国民が声を上げることによって、これからは国会議員の先生方にもご協力いただき、先進国らしく、殺さないクマとの共存対応に行政予算が組まれるようにしていかなければならない。
どこまでも車を追いかけて来るクマの動画ニュースをチェック
- 2023-07-03 (月)
- くまもりNEWS
最近、どこまでも車を追いかけてくるクマのTVニュースがありました。この道路、誰が見てもクマの生息地に人間が造った道路です。動画中、若い女性が「こわい!」と叫んでいます。クマへの恐怖をあおるニュースになっています。
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確かに、この母グマは車に向かってどこまでも執拗に突進してきます。この動画を見ていると、クマって怖いと恐怖を感じます。しかし、相手は車です。いくらクマといっても、こんなに猛ダッシュし続けて、よく息が続くなあと思いました。
背景の景色に注目して2~3回この動画を見ているうちに、なんかおかしいぞと気づきました。この動画は、同じ画面を何回か継ぎ足しており、まるでどこまでもクマが追いかけてきたように編集しているのです。
クマへの恐怖をあおるフェイクニュースです。こういうニュースを流すと視聴率が稼げるのでしょうか。私たち人間、だまされたくないなら、もう少し冷静になって、その情報が真実であるかどうか、注意して見るようにすべきであると思います。
ヒトもクマも、行動には必ず理由があります。
この母グマがなぜ車に向かって突進してきたのかわかりませんが、子熊を1頭しか連れていません。もしかしたら、もう1頭は、何日か前に車にはねられたのかもしれません。そこで、車に敵意を抱くようになり、残された子熊を守るために、車に来るなと怒っているのかもしれないと熊森は想像してみました。そうすると、画面が全く違って見えてきます。
くまもり神奈川がくくり罠への錯誤捕獲問題の勉強会を企画
- 2023-07-03 (月)
- くまもりNEWS